2018年7月7日土曜日

ハルカトミユキ"Sunny,Cloudy" 歌詞解釈~それでも生きてく人たちへ






ハルカトミユキの2017年にリリースされたアルバム「溜息の断面図」。






その中で最も「パーソナル」な曲だという"Sunny,Cloudy"について、色々考えてみたい。

と書きつつ、こんなに時間が経ってしまったのは、考えても考えても掴みきれないでいたからだ。

それでも、自分なりに辿り着いたものをここに記したい。


2018年7月6日金曜日

ロック好きにオススメの映画「ヤング@ハート」~ジジイとババアが歌うソニックユースを刮目せよ






ロックは好きですか?

今回はロック好き、いや音楽好きなら絶対見て欲しい作品を紹介したい。


「ヤング@ハート」




あらすじ



アメリカ・マサチューセッツ州の小さな町で活動するコーラス隊“ヤング@ハート”。

世界各地で公演を行うメンバーは平均年齢80歳の老人たちで、彼らは年に1度のコンサートに向けてソニック・ユース、ボブ・ディラン、トーキング・ヘッズなどの曲の練習を重ねていく。

そんな中、コンサートまでの6週間の間に、メンバーにはさまざまなことが起こるが……。


監督 スティーヴン・ウォーカー
製作 サリー・ジョージ
製作総指揮 ハンナ・ベッカーマン
撮影 エドワード・マリッツ
編集 クリス・キング




ジジイとババアが歌うソニックユース刮目せよ




あらすじだけ読むと意味が分からないことだろう。

しかし、これは事実であり、この映画の重要な点はドキュメンタリー映画であるということだ。
彼らは間違いなく実在するメンバー、グループなのだ。

合間で演出されたミュージッククリップは流れるが、基本的には創られたストーリーではなく、コンサートへの練習に励むメンバーの姿が捉えた映像である。

このグループは色物の企画として創られたグループでもない。

正式に音楽グループとして活動しており、日本でも何度か来日公演をしているほどのグループなのだ。

平均年齢80歳でありながら、この老人たちは"挑戦"し続ける。

なんせ、彼らは別にロック好きだから歌っている訳ではないのだ。
好きな音楽を訊けばクラシックやオペラと答えるほどである。そんな彼らがなぜロックやファンクに挑むのか、それはヤング@ハートの音楽監督であるボブ・シルマンが全て選曲しているからである。

たとえば映画の中でコンサートに向けて歌う曲をセレクトしてきたボブだが、老人たちの前で掛けたのはSonic Youthの"Schizophrenia"である。

曲を聴きながらクラシックやオペラを愛聴している老人たちは、文字どおり目を丸くする。














オススメポイント




そのパフォーマンスは紛いもなく本物のエンターテイメントとなっている。

考え方などもプロフェッショナルのそれだ。

"やらされている"はずなのに、こんなに胸に響くのはなぜだろう。

それは映画「スクール・オブ・ロック」と通ずるものがある。
年齢は言い訳にはならないのだ。

取り上げられる楽曲もロック好きにはたまらないものばかり。ディランとかもあるけど、先のソニック・ユースもそうだけど、コールドプレイがあったり、若いバンド(彼らに比べれば、だが)も歌われる。

コンサートに向けて練習に励むのだが、なんせ平均年齢80歳だ。身体の調子崩すくらいならまだしも、コンサート前にメンバーが亡くなってしまうという事態も起きてしまう。



オススメ曲



"Fix You"






コールドプレイの原曲も大好きな曲なんだけど、この映画でフレッドが1人でこの曲を歌う。

正直、クリスのボーカルで泣いたことないのに、このシーンでフレッドが歌っている姿を見ると毎回涙してしまう。


"Forever Young"






刑務所で囚人たちの前にしてメンバーが歌う。

始める前は半笑いだった囚人たちが、歌声を聴くと。
その反応、このメンバーが歌う「Forever Young」の説得力は必見である。


この映画に費やす1時間49分で得られるものは代え難い体験だと思う。
アプリであてもなく時間を潰してしまうのであれば、2時間ないこの映画と向き合って見てほしい。













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アナザーストーリーズ「We Are The World 奇跡の10時間」にボロボロに泣かされた






NHK BSプレミアムで放送されたアナザーストーリーズ「We Are The World 奇跡の10時間」を見た。

結果はタイトルにも書いているが、後半ボロボロに泣いた。

心にあまりにも多くのものを残した1時間だったので、ここにその記録を残しておきたい。

7/9に再放送があるので、見れる方は是非見てから読んでください。


あらすじ



あなたも絶対に知っている名曲「We Are The World」誕生の舞台裏!マイケル・ジャクソンが手がけ、ボブ・ディラン、スティービー・ワンダー、ダイアナ・ロスら全米のスター歌手が集って作ったチャリティーソングなのは有名だが…!!たった一晩で行われたレコーディングでは事件続出!?一癖も二癖もあるスーパースターたちが起こした珍騒動と感動秘話とは?奇跡の一夜の知られざる真実!プリンス不在の真相も!






公式サイトより



2018年7月4日水曜日

【感想】宇多田ヒカル アルバム「初恋」を言葉で読みとく







宇多田ヒカル1年9ヶ月ぶりなるオリジナルアルバム「初恋 」を聴いた。







宇多田ヒカルのアルバムを聴くときに、再生ボタンを押す手が恐る恐るになるのは何故だろう。ほぼ予備知識を入れず、タイアップが多いわりに全然聴いていなかったので、鳴らされる第一音が愛しく、たまらない気持ちになる。

それはまるで「初恋」のように。


母、藤圭子の死に捧げられた前作「Fantôme」では親子として、人と人として向き合った作品だった。





「Fantôme」はアーティストとして、向き合わなければならないことを形にした作品だったように思う。

そして今作「初恋」は聴き終わって感じたのは、ピュアな気持ちから生まれたものを表現者として作品に落とし込んだという印象である。
自分で書いててなかなかわかりづらいが、そうとしか思いつかなかった。

全体を通しては、テンポの落ち着いた曲が多く、聴き終わって、深い溜息が零れた。

このブログらしく、言葉を中心に収録曲を見ていこう。

長くなるのでご注意を。



2018年7月2日月曜日

ポルノ全アルバムレビュー3rd「雲をも掴む民」







シングルのリリース予定はあるものの、ライヴもしばらくはないので、こういう閑散期に全アルバムレビューや全シングルレビューを進めなくては。

ということで、今回は3rdアルバムの「雲をも掴む民」を取り上げよう。