このブログはギター機材について書いてゆくものであったが、いつしか歌詞について書くことがメインとなりつつある。
至るところで書いてあるが、理由としてはギター機材は調べるほど「欲しくなる」からである。
しかし、この度そんな気持ちすらも乗り越えて魅力的なギターを見つけてしまい、ここまで見たら調べようが、調べまいが変わらないだろうということで、書くことにした。
そのギターとは、
Freedom Custom Guitar Research RRS BRAVERY
というシリーズである。
中でもこれに搭載されている「コイルタップ」形式のピックアップについて、ちょくちょく見掛けるので、実際のところどうなのよ、という点を見ていきたい。
Freedom Custom Guitar Research RRS BRAVERY
まず、このシリーズについて。
Freedom Custom Guitar Research(以下 :FCGR)は深野真氏が代表をつとめるブランドで、ヴィンテージギターのサウンドを追求している。
ギター本体に関してはセミオーダーの形を取っている。
そんなFCGRが発売しているオリジナルモデルが「RR」というシリーズなのだが、その中で2015年頃に発売したしシリーズが「RRS BRAVERY」である。
“ギブソン・スタイルの製作方法とマテリアルを用いて、フェンダー・スタイルの鳴りとボディ・バランスを生み出す”というコンセプト
である。
ギブソンのシェイプを継承しつつ、サウンドはフェンダーライクなものというのは面白い。シェイプにしても、ギブソンのものとは少し違っているので、独創性が強いといえるだろう。
なぜこのギターに興味を持ったかというと、エマ氏(菊地英昭氏)がこのギターシリーズの紹介動画をしていたからである。
4本弾いて、それぞれにコメントをしている。
その中の1本「Merman」という機種に一目惚れしてしまったのだ。
深いグリーンの色合い、光の当て方で変わる色、そしてゴールドパーツのルックス、鼈甲のピックガード。
"Merman=半魚人"という名前は置いておいて(好きだけど)、自分の好みをズバリと貫かれた。
そして、このギターはルックスだけではなく、サウンド面でも自分が欲していて気になっていた要素を兼ね備えていたのだ。
それこそがピックアップのコイルタップというシステムである。
コイルタップシステム
このギターに搭載されているピックアップは"Hybrid Humbucker"というモデルである。
コイルタップのシステムは簡単にいえばハムバッカーの片方の回路を切ってシングルコイルのサウンドにしてしまうというもの。
切り替えはコントロールノブを引っ張ったり、ミニスイッチを付けたりといったもの。
回路が複雑になるといった要素もあるが、最も云われている点は、
「シングルコイル(状態)にしてもフェンダーのストラトやテレキャスターのサウンドにはならない」
というもの。
元々ハムバッカーを無理矢理片方で使うというだけなので、キチンとシングルコイルとして製作されたピックアップとはやはり異なるという評判である。
しかしながらFCGRのHybrid Humbuckerは一味違う(らしい)、ということで言葉を引用する。
Freedom Custom Guitar Researchのオリジナルピックアップ「Hybrid Humbucker」は、シングルコイル/ハムバッカーさらにそのその間の好きな状態の音を(タップコントロールのノブを回すことで)自由に行き来できます。タップ時にフェンダーのシングルコイルと同じ構造になり、フェンダーサウンド特有のエッジでアタックがあってヌケのよい音 = しっかりしたシングルコイルのトーンが得られます。
ハムバッキングPUが搭載されたFreedomオリジナルギターのほとんどにHybrid Humbuckerが搭載されています。
「Hybrid Humbucker」はコントロールノブを回すことで、ハムバッカー〜P-90〜シングルコイルまで対応できるそうだ。
この柔軟性もさることながら、どの音色も素晴らしい。あらためて別のモデルの動画も見ていただきたい。
サウンドを聴いても厳密には所謂"フェンダーサウンド"とは違う。
しかしながら、本当に大切なのは何かという話だ。
確かにフェンダーを求めて手を出すのは違う。それなら、
フェンダー買えば良くね?
という話である。
僕が何より気に入っているのは、フェンダーライクではないとしても、歴としたこの「Hybrid Humbucker」の音色なのである。
シングルコイルでこれだけちゃんと芯のある太い音というのは、非常に魅力的である。
これは間違いなく、良いピックアップだ。
このギターでしか鳴らせないサウンドがしっかりあって、それが僕の好みと要求と合致しているのだ。
僕はポルノを主としてコピーしたりしているが、スタジオに行く際の問題は、ポルノグラフィティの楽曲の幅広さに使用するギターのチョイスに迷うという点である。
シングルコイル、ハムバッカー、どちらの音も必要なのだ。そうした悩みをずっと持っていたのだが、これなら万事解決するではないかというのが、このギターに惹かれた要因である。
せめて、ハムバッカーを積んでいるシンライン(フェンダーメキシコ)に、このピックアップを乗せたい。
そんな妄想まで抱えている。
いや、ルックスから言っても半魚人欲しいが。
サウンドに関してはエマ氏が弾いている動画だけでも十二分に魅力が零れてしまっている。
誰か。
俺を止めてくれ。
おまけ
せっかくなので、残りのモデルについても動画を貼っておこう。
こちらはフロントにF-90というピックアップを搭載しているモデルたちだ。
F-90はP-90系統ながら、ミッドローがとても太い印象。
↑見た目鮮やかなルックスのとおり"オレンジ"というモデル。
アルダー・ボディである。
↑これがエマ氏が一番気に入ったという"ムシノネ"というモデル。こちらはライト・アッシュのボディ。
確かにローがしっかりどっしり鳴っていて、パワフルである。他は"オレンジ"と同じ仕様なのでボディの差なのだろうか。
物欲とロマンティックが止まらない。
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