2022年12月6日火曜日

タバコにまつわる名曲4選 ~ポルノグラフィティもあるよ





タバコに憧れる。

それは「吸いたい」ということではなく、喫煙という行為がとても詩的な行為だからだ。

アルコールに脳ミソが浸った自分が言うのはおこがましいにも程があるが、やはり身体には良くないし、電子タバコが普及したとはいえ、まだ紙タバコの副流煙の危険性は避けられない。

けれど音楽にとっていえば、タバコというモチーフは世界観を広げるとても重要なアイテムにもなる。

たとえば、今回は殿堂入り枠にしたが宇多田ヒカルの"First Love"における「最後のキスは タバコの flavor がした」という、これはもはや歴史だ、みたいな金字塔のフレーズがある。

ということで、今回はタバコにまつわる個人的に好きな曲たちを紹介したい。このブログはポルノファンが読んでる率が高いので、最後にそちらからも紹介するので読んでいただければ幸いです。


2022年10月31日月曜日

【完全ネタバレ】ツアー「暁」ライヴレポ +セットリスト@大分iichikoグランシアタ





※本記事はポルノグラフィティ18thライヴサーキット「暁」のネタバレを含みます。これから参戦される方はご注意ください


「暁達(ぎょうたつ)」という言葉がある。

意味は「物事や道理によく通じること」である。

暁に達するということ、ポルノグラフィティ18回目のツアーは、まさにそんな体験であった。

2022年9月15日木曜日

サブスクは貧乏性に向いてない




サブスクって便利だけど、なんか疲れない?

という話。


サブスクリプションは僕らの周りに溢れている。

音楽であればSpotifyやAmazonミュージックなど、映画やドラマはNetflixにAmazonプライムビデオやディズニー+などがある。

他にも家具やらコーヒーやら、よくわからないくらいサブスクが溢れてる。

特に映像作品に関しては僕もよく使っているし、メインじゃなくともSpotifyも使っている。

他にもゲームではPlayStation Plusの会員で、クラシックゲームまでサブスクで遊べるランクに登録している。

これだけでも一生分の娯楽を味わうことができる。

でも、どうしても何か味気なさも感じてしまう、そんな話を記しておく。

2022年8月31日水曜日

ポルノ"ジルダ"感想・歌詞解釈 ~風に舞う羽のように





ポルノグラフィティのアルバム「暁」の収録曲感想13曲目の"ジルダ"。

アルバム曲だが"証言"は先行配信時に書いているので、これで一区切りである。長かった。

アルバムだけで何万字書いてるんだろう。

ではいってみよう。


2022年8月24日水曜日

ポルノ"クラウド"感想・歌詞解釈 ~そこに確かに残る



ポルノグラフィティのアルバム「暁」より12曲目"クラウド"を紹介する。

様々な意味合いに取れるタイトルなので、曲目発表時からどんな曲になってるか期待していたけど、想像以上に心に染み入る名曲だった。

個人的には「暁」で1番好きな曲で、珍しく相棒とも意見が一致した。大抵違う曲が推しになるのに。

たぶん歳のせいだと思う。


2022年8月20日土曜日

ポルノ"You are my Queen"感想・歌詞解釈 ~Who save the Queen?





ポルノグラフィティのアルバム「暁」より、9曲目"You are my Queen"を紹介する。

いい意味で軽やかな楽曲で、ひときわ心をえぐってくる"メビウス"の後ということもあって、程よいバランスをとる曲となっている。

"メビウス"考察で脳ミソ溶けるかと思った僕にとっても大変助かる。

後述するけど考察するのもちょっと野暮な歌詞なので、今回の記事は短いです。


2022年8月17日水曜日

ポルノ"メビウス"感想・歌詞解釈 ~永遠の先にある明日





とうとう"メビウス"について書かなければならない日が来てしまった。

「お前が勝手に書いてるだけだろ」と思うのは当然である。そのとおりだからだ。

しかしながら「暁」が、どれだけ書いても満たされない。アルバム自体が聴くかっぱえびせん状態だし、聴くたびになにか書きたくなる。なんかの中毒かもしれない。

ということで、曲順どおり"メビウス"と向き合うこととしよう。

(仮)段階でも考察記事を書いたが、歌詞が少し変わっていたり、ラジオやインタビューなどでも曲について少し触れられたこともあるので、今一度向き合うこととする。

なので内容が重複する部分があってもご容赦いただきたい。

2022年8月9日火曜日

ポルノ"バトロワ・ゲームズ"感想・歌詞解釈 ~赤い目で見る世界は赤い


アルバム「暁」より"バトロワ・ゲームズ"について。

この曲は編曲をしているトオミヨウがベーストラックで作曲にも参加している。

その辺りも含め書いていきたい。


2022年8月5日金曜日

ポルノ"ナンバー”感想・歌詞解釈 〜あの日の空




アルバム「暁」より"ナンバー"を取り上げる。

前回のツアー「続・ポルノグラフィティ」で最後の東京公演で披露された曲が、遂にリリースとなった。

ライヴでの仮歌詞から歌詞も一部変化し、印象がまた変わったこの曲を見ていこう。


2022年8月3日水曜日

ポルノ"悪霊少女”感想・歌詞解釈 〜愛とか恋とか






アルバム「暁」より"悪霊少女"の感想と考察。

ダークでゴシックな雰囲気という前情報に、果たしてどんな代物になっているかと思っていたが、想像以上の世界観だった。

本当はアルバム総括の記事を書きたいのに曲に触れると「詳細は別の考察記事に譲る」で全部終わりそうなので、諦めて曲ごとに書いていくことにする。


今回は曲順番的に"悪霊少女"にしたけど、想いがより溢れたら順不同にしていく。

あくまでも今この瞬間に感じたことなので、今後インタビューとかツアー後になにか掴んだから改めて書く前提なのはご了承を。


2022年7月25日月曜日

ポルノ"証言"感想・新藤晴一の歌詞"らしさ"とは







ポルノグラフィティのニューアルバム「暁」より"証言"が先行配信された。

ドラマティックなバラード好きとして、好みのど真ん中をついてくる恐ろしい子。

ということで感想を残しておこう。


2022年7月20日水曜日

ポルノ"暁"初オンエア感想・歌詞解釈




ポルノグラフィティのニューアルバム「暁」よりオープニングナンバーの"暁"が解禁された。

「続・ポルノグラフィティ」の先にあった景色、それはアルバムへの期待と畏怖を更に高めるものとなった。

ということで初オンエア時の感想を残しておく。

この後インタビューとかで背景が語られるとは思うが、あくまでも曲そのものから感じたものを現段階で残しておきたいのだ。

※歌詞は聞き取ったものであり、正式な表記は公表され次第直します



"暁"の曲



"暁"
作詞: 新藤晴一 作曲: 岡野昭仁, tasuku
編曲: tasuku, PORNOGRAFFITTI

先日居ても立ってもいられなくて書いたアルバム「暁」怖いという記事にも書いているが、岡野昭仁だけでなくアレンジをつとめたtasukuが作曲にクレジットされている。

アレンジャーとの制作過程でメロディをいじったり付け足したりといったことは多々あると思うので、作曲にクレジットされるくらいとなれば、かなり深く関わっているということだろう。

tasukuは近代のポルノグラフィティにとっては大きな存在となっている。

歴史的には2010年の31stシングル「君は100%」の"煙"で初めてアレンジを担当した。その後も"2012Spark"や"オー!リバル"などここ10年のポルノグラフィティの要になる曲をいくつも手掛けてきた。

同時にライヴにおいてもサポートギターとバンマスとして活躍している。

では、曲について見ていこう。

ストリングス中心のイントロは、短いけれど始まりを予感させる壮大さだ。


あゝ


刹那の静寂のあと響く岡野昭仁の声。
これだけで「ありがとうございます」と土下座する勢いだ。ファンが求めてるものをわかってる。

全体的に攻撃的なサウンドで、ストリングスがスリリングな印象を与える。アルバムの江口亮アレンジ曲でもストリングスかなり入れてるようだし、ツアー、せめて最後の日本武道館だけでもNAOTOなどが出てくれないだろうか。

"暁"はポルノグラフィティの系譜でいくと"2012Spark"、"THE DAY"、"Zombies are standing out"辺りの流れを組んでいる曲だ。

"THE DAY"(作曲は新藤晴一)だけでもかなりカロリー高い曲だけど、岡野昭仁はそれを上回る"真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ"をその後に自分で創る。

ヴォーカリストの限界に挑むような曲だったけど、"暁"に至ってはそれぞれの曲の難しい部分をいいとこ取りしたような曲になってて、さらにサビなどでかなりファルセットを多用している。どこまで自分を追い込むんだこの人は。

まるで世界新を出したランナーがまだタイムを縮めようと走り続けるようだ。そろそろ音符が岡野昭仁に追い付けなくなる。

頭からインパクトがかなりあって、いくらサブスクの時代といえど、いやだからこそアルバムの頭一発で心を掴もうとする強い意志を感じる。

たぶんポルノグラフィティをなんとなくしか知らない層でも、"暁"を聴いたら「ポルノ、ヤバくね?」と思うだろう。

"Zombies are standing out"もテレビでは演奏していないので、是非ともこの辺りを披露して一般視聴者の度肝を抜いて欲しいものだ。

まぁ、全人類がこのアルバムを聴くと思うので余計なお世話かもしれないが、多くの人に今のポルノグラフィティが届いてくれればと思う。

それにしても、アルバムはここから"カメレオン・レンズ"につながるって、本当に狂ってる。

総すれば「ヤバい」の3文字だけで済むのだけどれなら自分は要らないので、それ意外なの言葉でヤバさを綴っていこう。

では、歌詞について見ていこう。



"暁"の歌詞




歌詞を見ていくといっても、実はテーマ的なものはかなり直接書かれていると思う。

それはまさに「今の時代」そのものである。

とりわけ今年は歴史の教科書に載るようなレベルの事件が立て続けに起こり、まさに時代が書かせた歌詞になってると思う。
(といいつつインタビューとかで「去年からありました」とか言ったらどうしよう)


国宝にしたい「あゝ」のあとの歌い出し。


大地に膝ついたままで 天を仰ぎ
弱き者よ どれだけ待っている 暁


タイトルでもある「暁」が早速登場する。

「暁」という言葉自体には様々な意味合いがある。

リリース発表時の言葉を借りれば「太陽が昇る前のほんのり淡く色づく時間帯」もその一つだ。辞書の言葉でいくと「夜半から夜の明けるころまでの時刻の推移 」である。

ちなみに「春はあげぽよあけぼの」でお馴染みのあけぼのよりも少し早い時間帯を示す。

つまりは「夜明け」であり、そうするとどうしてもこの曲を重ねてしまうだろう。


夜明けを待って さあ船を出そう
目指すのは 新世界
私のための 場所がそこにある
約束はついに果たされるのさ
~"IT'S A NEW ERA"


現在最も最新のポルノグラフィティであるシングル「テーマソング」のカップリングであり、ツアー「続・ポルノグラフィティ」のオープニングを飾った曲だ。

アルバムとしての2017年の前作「BUTTERFLY EFFECT」から今に至る、5年という年月の中で変わった、いや変わってしまった世界。

では歌詞の続きをみていこう。


西の空には暁
目を背けるのは容易い
書き直したい あらすじを
隠し持っているのならば

反転させるべきは思考
論点をずらす回答
安全主義者らの敗北が
物語っているだろ

共鳴する感情 誰に響かせる?

血の滴る弱音を吐け 醜くとも
明日に生け贄 捧げるが如く
その心が澱むのなら 絶え間もなく
色を変える空のように流れればいい


暁と容易い、反転と論点と反戦など韻を踏みまくっていて、聴いててめちゃくちゃ気持ちいい。

Aメロの最初から「西の空には暁」というかなりフックのある言葉がくる。

憶測になってしまうが、あえて「西」としているのは、おそらく曲がロシア・ウクライナ問題を踏まえているからではないかと思う(始まって"しまった"ものとして)。そうしたら「安全主義者らの敗北」はまさにそのままだ。

けれど、"暁"は単純に争いの曲ということではなくてモチーフに過ぎない。それは"∠RECEIVER"の歌詞と同じように。

あくまでも新藤晴一が描いているのはそんな時代を生きる僕らへの問い掛けだ。

サビ前の「共鳴する感情 誰に響かせる?」という歌詞。直感的に「?」を自分は付けてみた。
様々な感情が飛び交っていて、舞い込むニュースの波は心ごと感情を削っていく。

そんな中で「誰に響かせる?」というフレーズが、「君自身はどう思ってるんだ」という問い掛けに聴こえたのだ。つまりは、反転させるのは外の声ではなく、内なる声なのだ。なぜかというと、新藤晴一とはそういう人だからだ。

【追記】
まさか「西の空には赤月」だとは思わんかった



代わり映えのしない世界
形だけ繕う願い女神
囃し立てては競り合い
ばかりを増殖させる

希望の旗を振りかざし
不安はいつも食い下がり
アクシデントは同時多発
手に負えなくなる前に

闇に潜むものを 陽の下に曝せ

絞り出した本音だけが 刃となり
体を縛った 鎖を断ち切る
蟻の開けた穴が壁を 崩すことも
たとえ変化の兆しは 目に見えなくても


今回の"暁"を聴いて、最初すごく岡野昭仁っぽい歌詞でもあるなと感じていた。

もちろん端々を見るとちゃんと新藤晴一印になってるんだけど、"n.t."や"FLAG"、"真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ"などで岡野昭仁が書いてきた感情に近いものを感じる(「希望の旗を振りかざし」が"FLAG"を連想させたのもある)。

ちょっと穿った見方なのだけど、新藤晴一は「メロディが呼ぶ言葉」を書く人で、岡野昭仁とtasukuが創り上げた曲の感情が、まさに"暁"の歌詞を呼んだのではないか。

だから、おそらく岡野昭仁が自身で歌詞を書いたとしても、かなり似たメッセージ性の曲になっていたのではないかと思う。

「蟻の開けた穴が壁を 崩すことも」というフレーズは、「BUTTERFLY EFFECT」的なものにも見える。けど、"Working men blues"の歌詞に出てくる小さな歯車と同じように、小さくとも想いが連なっていくことで大きな意志につながっていくというようにも捉えることができる。

さて、残りの部分を一気に見ていこう。








続・"暁"の歌詞




期待と失望とは いつだって共犯者
乱反射をして 視界を奪う
その手口は見抜いているのに

それは暗示 それは予告 暁
すべてを語らず 試されている

弱き者よ 目覚めたなら 決意を込め
狙いを定めて 明星を撃てよ
大地に膝ついたままで 天を仰ぎ
弱き者よ どれほど待っている 暁 暁


何回か聴いていて、"暁"の歌詞についてメッセージ性が強すぎるのではないか、と感じた。気がかりのなったともいえる。

人はそう強くない。
その上で、コロナ禍以降の様々な出来事は1人の人間が抱え込むには、あまりに重すぎるものばかりだ。

なので「声を挙げよ」というメッセージが、人によっては重く辛い言葉にもなってしまうのではないかと思えたのだ。

けれど改めて曲を聴いたとき「共鳴する感情 誰に響かせる?」というフレーズで、はたと気づいた。

この曲には「僕」や「私」みたいな一人称の代名詞がない。これは最近では"REUNION"も同じであった。


意思を紡いで 縒り合わし 幾千の
決して切れない意図に変えて 張り巡らせる
~"REUNION"


そう思ったとき、この"暁"は「時代と向き合え」と歌うのではなく「時代と向き合うには」ということを歌っているのだとわかった。

「絞り出した本音だけが 刃となり」本音とは歯向かうことだけではない。たとえ目を背けることであっても、自分で出した答えであれば、それも一つの決意だ。

決意を求めてるのではない、意志を選ぶ前に心を止めてしまうことを憂いているのだ。

我と彼を隔てるのは 此処と其処を割かつのは
止まった思考と 固定された視点だ
~"REUNION"

 

この街をべったりと覆いつくす 無感覚と無関心が混じる大気汚染
~"Zombies are standing out"


前に「DISPATCHERS」で岡野昭仁がMr.Childrenの"HANABI"をカバーしたときに書いたものを再び引用したい。

桜井和寿が飼っていた金魚が死んでしまい、ペットショップに行ったところ「水というのは絶えず新鮮な空気を取り込まないと、腐ってしまうんです」と聞いたという。そこで桜井和寿は「動かさないでいると腐ってしまう、それは心も同じなのかもしれない」と考えたことからCメロの歌詞が生まれた。

少なからず、新藤晴一もこういった思いを抱いているのではないだろうか。なぜなら彼は「確かに動いた心をなかったことにしてしまうのが、自分の心に失礼だと思うから」と書いてきたのだから。

結論に移りたい。
これはあくまでも、リリース前の初オンエアで自分なりの結論だ。

最初の方に書いたように、「暁」という言葉には「夜半から夜の明けるころまでの時刻の推移」という意味がある。

午前5時に反転するものも、爪を研ぐことも。

そして「暁」にはもうひとつ意味がある。

待ち望んでいたことが実現する、その際。

よく「~した暁には」と使われる意味合いだ。
暁には、始まりも終わりもそこにある。

これってまさに「続・ポルノグラフィティ」でポルノグラフィティが見せたテーマそのものだ。

終わりは新たな始まりとなり、次へと進んでゆく。

僕らがこれまで生きてきた暁は、これからの人生の暁でもある。

それぞれの選択があって、それぞれの決断があて。

そして、それぞれの道が僕らにはある。

ポルノグラフィティこそ、今の僕らにとっての暁なのだ。



【アルバム「暁」特集】

1. "暁"初オンエア感想・歌詞解釈






7. "バトロワ・ゲームズ"感想・歌詞解釈 ~赤い目で見る世界は赤い

8. "メビウス(仮)"の歌詞について本気出して考えてみた

9. "You are my Queen"感想・歌詞解釈 ~Who save the Queen?



14. "証言"感想・新藤晴一の歌詞"らしさ”とは

15. "VS"歌詞解釈〜夜ごと君に話した約束たち




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2022年7月2日土曜日

ポルノグラフィティ「暁」が約束された神アルバムとなりました





君がどんなに遠い夢を見ても、君自身が可能性を信じる限りそれは手の届くところにある


夢は素晴らしい。

夢とは誰しもに平等に与えられた権利である。

なぜなら、夢ほど自由で無責任な存在はないのだから。

……そんなこと言ってる場合じゃないポルノグラフィティのアルバム「暁」が大変なのである。

本題に入ろう。

2022年6月13日月曜日

【ネタバレ有】Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス 日産スタジアム Day.2 +セットリスト





『Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス』の日産スタジアム公演2日目を見た。

晴れ渡った空に響く音楽たちに、耳鼓(舌鼓的な意味で)を打ってきた。

そして大いにやられてきたのである。

圧巻のスタジアム公演を、自分なりに記録に残しておきたい。

※敬称略
※ネタバレ有り
※MCはちゃんとメモってないので、場所とか言葉のニュアンスは違ってる可能性高いです。雰囲気だけでも伝わればと思います


2022年6月10日金曜日

【音楽文 再掲】僕らが迎えた"THE DAY"の話 ポルノグラフィティ15thライヴサーキット“BUTTERFLY EFFECT"八王子公演




これは、ポルノグラフィティの音楽に魅せられた男たちの話。

そして、

これは。
※この記事はrockin' onが運営していた音楽文を再掲したものです。サービス終了に伴い、当ブログへ移行しました。

2022年5月16日月曜日

【感想】岡野昭仁×井口理"MELODY"





ポルノグラフィティのガチオタクがある日、岡野昭仁と一緒に歌ってくださいと言われたら?

一体どんな顔をすれば良いのだろう。

ミュージシャンとしてバンド活動していてある日突然、岡野昭仁と井口理が歌うので何でもいいので曲を書いてくださいと言われたら?

一体どんな顔をすれば良いのだろう。


その答えがここにある。


2022年4月28日木曜日

ポルノ全シングルレビュー 22nd「リンク」





アルバム「PORNO GRAFFITTI」について意気揚々と書いていたのだが、よく考えたら「リンク」のレビューをやっていなかった。

一応アルバム収録のシングルは先に書くという自分なりの何も意味がないルールがあるため先にこちらを書く。

かといって投げやりな訳ではなくて、大好きな曲なのでもちろん真剣に書く。



ポルノ全シングルレビュー 22nd「リンク」






1. リンク


作詞・作曲:岡野昭仁
富士重工業『スバル・インプレッサ』CMソング





表題曲の"リンク"はインプレッサのCMソングになった。爽やかだけれど力強い曲がとても合っていた。

それもあって当時事あるごとに父に「次に車を替えるならインプレッサにしよう」と車を薦めていたが叶わずにいた。けれど巡り巡って、いま父はインプレッサに乗っている。

ウェルタースオリジナルくらい特別な縁を感じる。なぜならポルノグラフィティもまた特別な存在だからです。


シンプルながら力強いイントロのギターリフ。
東京ドーム公演でストリングスのイントロからこれがきたとき「死ぬかな」と思った。

ギターソロもそうだけど、ペンタトニックを用いた王道なギターなのだけど、王道だからこそそれを表現に昇華させる新藤晴一の力が、この辺りでまた一段と高まったのではないかと思う。

岡野昭仁の詞曲もまた、とてもキャッチーなサビでありながら、葛藤と向き合う歌詞の展開は、今まで以上に真に迫っている。

自分自身と向き合うというテーマは岡野昭仁の歌詞ではもく見られるものだ。

例えば僕は君を抱きしめているのに
こんなにも激しく求め合っているのに

そしてもう1つ岡野昭仁の歌詞で特徴的なのは、とても肉体的だということだ。

順番が前後してしまったが、そのことは"空蝉"の歌詞について書いた時にも触れた。新藤晴一は精神的に、岡野昭仁は肉体的に愛を描く。

身体も心も知っているんだ

心にさえ手を触れるほど、手探りをして。あなたの深くを知ろうとするほど、自分と深く向き合うことになる。

だからこそCメロの「僕は自分で自分は僕だってわかってるのに怖くなった」という叫びにも似た咆哮に繋がる。しかしながら"リンク"はそこから。

まだ君も君のこと 探しているんだ

ここまで想いが突き抜ける。

まさに"ROLL"の「僕はそれを恐れてたんだ」というワンフレーズが心を突くように、認めることこそが互いを理解し合う第一歩なのだ。

そして、これこそが真の優しさなのではないかと思う。

そんな想いに寄り添ってくれる優しさこそが、岡野昭仁というミュージシャンであり、ヴォーカリストなのである。

だから僕は"リンク"が大好きで大切な曲なのだ。

ではカップリングに移ろう。










2. Stand for one's wish


作詞・作曲:岡野昭仁


"リンク"と共通するテーマだ。

こちらも世界と自分、君と僕という対比の中で自分を見つめなおす。

等身大の君と背伸びした僕が
通わせているよ two hearts

というフレーズがいい。このフレーズって"MONSTER"の、

知らないのは自分だけ 等身大の自分を
他人はすべて知ってる 悲しきピエロの夢

という歌詞にも通ずるものだ。「自分を見つめなおす」としても、それが背伸びした自分である限り、決して意味のあるものにはならない。

岡野昭仁の歌詞にはよく「自分を見つめなおす」というテーマが見受けられる。というかここまでも記事中で何回も書いてるくらいだ。

ではなぜ「自分を見つめなおす」ことが大切なのかというと、そこに本当に大切なものを見出だすことができるからである。

どこか幸せについて本気出して考えてみることにも似ている。


反対に、歌詞の中で今見るとちょっと皮肉だなと思うフレーズがあって。

世界の叫び声を今僕らは受け止めるべきだ
目を逸らし黙り込んでそばにある幸せだけを見ても
満たされない気持ちになる

この曲が出た2007年はまだここまでSNSが発達していなくて。前に記事にしたけど、初代iPhoneや初音ミクが出てきたくらいの時代である。

ある意味"Zombies are standing out"に出てくる「無感覚と無関心」みたいな感じで、最近の人は社会の出来事への関心が薄いみたいなことを云われていたこともあった。

逆にここまでSNSが浸透して腐る寸前まで成熟してしまうと、何事にも関心を持ちすぎてしまうという結果も招いてしまった。

バカッターとか言われ始めていたくらいから特に顕著だけど、自分が気にくわないことに対して人を追い込まないと気が済まないような人が増えた。
この増えたというのはあくまでも「可視化される数が増えた」という意味合いである。

こうなると逆に「目の前にある幸せ」を見つめなおすようなタームにまた戻りつつあるということを感じてもいる。

何事もバランスで、無関心すぎることも過剰に関心を持ちすぎることも、人々は見失ってしまっているのではないだろうか。

時代を経て色々と考えることはあるけれど。

とりあえずライヴでやってくれ。

話はそれからだ。


3. It's on my mind


作詞・作曲:新藤晴一


イントロからBメロにあたる部分までがギターインストになっている珍しい構成の曲。

1番のサビから歌が入る。
2番ではAメロにあたる部分までがまたインストになり、Bメロからは歌が入る。

説明が面倒なのでとりあえず聴いて欲しい。

前にライヴレポか何かで「新藤晴一のギターは唄う」と書いたが、まさにそんな感じでメロディをギターが紡いでいく。

カップリングならではの遊び心ある曲で、ゆったりしたテンポと温かみのあるヴォーカルとギターが重なって、穏やかな気持ちになれる。

それでいて歌詞は切なくて。

風だけが知っている涙に、夏の終わりのような気持ちになる。

郷愁感溢れる歌詞の中に、ひとつ仕掛けがある。

古いメロディは何時もひらひらと漂っている
そっと この唇に留まった歌をあなたに

それは2番のBメロで、ここだけは主人公の視点とは異なるものになっている。
では誰かというと言葉を紡いだ新藤晴一であり、それを歌っている岡野昭仁でもある。つまりはポルノグラフィティだ。

歌詞を見てピンとくる人もいるかもしれないが、このフレーズは後の"ひとひら"に繋がっている。

あれは一人で行った海の 冷たい風が吹く風景
あれは飽きもせず聞き返したメロディ
わかっていなかった歌の意味
今なら少しわかる気がする まるで違う歌のようさ
~"ひとひら"

時が歌の意味を変える。
それが、音楽と共に人生を歩むということだ。

そんな僕らの日々に寄り添う気持ちが、ポルノグラフィティの優しさで。共に歩んできて、これからもポルノグラフィティの音楽と共に歩んでいく。

古い曲たちも今の僕らに新しい意味をくれる。

なぜなら。

ひとつとして色褪せはしない物語






僕らは彼らの曲が決して色褪せることはない、「UNFADED」なのだと知っているのだから。

だからこそ。

とりあえずライヴでやってくれ。

話はそれからだ。


ということで「リンク」のシングルについてのレビューという名のラブレターでした。


とりあえずカップリングの曲たちをライヴでやってください。


★シングルレビュー


ポルノ全シングルレビュー 1st「アポロ」
ポルノ全シングルレビュー 2nd「ヒトリノ夜」
ポルノ全シングルレビュー 3rd「ミュージック・アワー」
ポルノ全シングルレビュー 4th「サウダージ」
ポルノ全シングルレビュー 5th「サボテン」
ポルノ全シングルレビュー 6th「アゲハ蝶」
ポルノ全シングルレビュー 7th「ヴォイス」
ポルノ全シングルレビュー 8th「幸せについて本気出して考えてみた」
ポルノ全シングルレビュー 9th「Mugen」
ポルノ全シングルレビュー 10th「渦」
ポルノ全シングルレビュー 11th「音のない森」
ポルノ全シングルレビュー 12th「メリッサ」
ポルノ全シングルレビュー 13th「愛が呼ぶほうへ」
ポルノ全シングルレビュー14th「ラック」
ポルノ全シングルレビュー15th「シスター」
ポルノ全シングルレビュー16th「黄昏ロマンス」
ポルノ全シングルレビュー17th「ネオメロドラマティック/ROLL」
ポルノ全シングルレビュー18th「NaNaNa サマーガール」
ポルノ全シングルレビュー 21st「Winding Road」

【感想】ポルノグラフィティ「オー!リバル」
【感想】ポルノグラフィティ「THE DAY」
【感想 】ポルノグラフィティ「LiAR/真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ」
【感想 】ポルノグラフィティ「キング&クイーン/Montage」
【感想】ポルノグラフィティ「カメレオン・レンズ」(主にPVと"前夜"の感想として)
ポルノグラフィティ"カメレオン・レンズ" 歌詞徹底解剖 新藤晴一文学の集大成
【感想】ポルノグラフィティ「ブレス」『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』主題歌
Zombies are standing outの歌詞の意味を徹底的に深読みする《前編》或いは《本編》
フラワーの歌詞について本気出して考えてみた~映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」主題歌
ポルノ全シングルレビュー50th「VS」
ポルノ全シングルレビュー51st「テーマソング」

















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2022年4月11日月曜日

"メビウス(仮)"の歌詞について本気出して考えてみた







音楽を聴いて怖いと思ったことがあるだろうか。

ポルノグラフィティのファンは頷くだろう。

なぜなら"メビウス(仮)"の衝撃を味わっているのだから。

ライヴで聴き、配信で歌詞を見て衝撃を受けた。

「続・ポルノグラフィティ」というツアーだったけど、あの瞬間だけは「ゾクッ・ポルノグラフィティ」だった。

それが"メビウス(仮)"だ。

※歌詞の表記でいくと「メビウスのわ」だけど、文章中だと読みづらいので、歌詞としてではない部分は「メビウスの輪」と表記する。他の表記も準ずる

2022年3月11日金曜日

ポルノグラフィティ"空蝉"歌詞解釈







ろくに更新もしないくせにたまにエゴサをするのですが、ポルノグラフィティの"空蝉"について歌詞解釈をという話を見かけた。

酔った勢いで「やります」と言ったので、やります。
※こういうのとてもありがたいです


ちょうどアルバム「PORNO GRAFFITTI」のことを書かなければいけないタイミングで、岡野さんの歌詞の中でも好きな部類の歌詞なので、この機会に考えてみようと思う。

暗い話題が多いので、楽しい空想と明るい妄想が世界を包みますように。


2022年3月1日火曜日

アフターコロナのポルノグラフィティ ライヴを妄想する






これはいつかの物語。



……



制限が緩和された。

世界で猛威を奮った新型コロナウイルスに対する、効果的な経口薬が開発、承認されて今はインフルエンザに近い扱いとなった。

人々の日常はほぼ元通りになった。

2022年1月30日日曜日

【ネタバレ感想】バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティは困った映画





「バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」は困った映画だ。

原作ものの映画化、というのは得てして難しい。

特に反感を買うのが「オトナの都合」で色々と改変されてしまい、原作の良さがすべてなくなってしまう映画だ。

しかしながら「バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」はそういう映画ではない。むしろ画面には原作への愛情がしかと表わされている、でもそれがほとんどの人の愛し方と違っているのだ。

モヤモヤは言葉にするしかないので、書いていこう。

ということでネタバレありです。

ちなみに劇中に出るタイトルが「RESIDENT EVIL」となっているのは「バイオハザード」の英語圏のタイトルだからである。商標とかの都合で使えないためタイトルが変わっている。「やっぱりあれはバイオじゃなかったんだ」と思わないように。


2022年1月10日月曜日

【ネタバレ感想】スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム





※ネタバレありです。一切ネタバレない方が楽しめるので、これからの方は他の記事を読んでください


「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」を観た。

えらく感動して文章にしておこうと思ったのだが、正直ありとあらゆる場所で語り尽くされているかと思う。だが、自分なりに想いを残しておきたい。

先に断るが、これはトリビアが詰まった考察記事ではない。

所謂MCUとか原作絡めた考察とか小ネタは詳しい人が語ればいいし、自分はスパイダーマンを通して改めて「ヒーロー」とはなにか考えたい。




2022年1月3日月曜日

【考察】「続・ポルノグラフィティ」とはなんだったのか






「続・ポルノグラフィティ」ツアー最終日、岡野昭仁は言った「今回のセットリストはマニアックです」「深掘りしてくれたら」。

今まで勝手に自分はライヴのたびに考察という名の空想を広げていたけど、ヴォーカル直々に挑戦状を叩きつけてきやがった。

(まぁ話の文脈からしてマニアックな曲ばかりだから、ポルノにはこういう曲もあるんだって楽しんでほしいって意味の「深掘り」だと思うけど)。

いずれにしても言われなくてもやるので始めよう。

徹底考察のお時間だ。

…と意気込んで始めたけど、今回は本当に難儀だった。
正直、色々とお手上げです。