2016年11月11日金曜日

LiAR歌詞解釈~揺れてるばかりの記憶のあなた







宣言どおり"LiAR"の歌詞解釈を書いていく。

最初軽い気持ちで考えていたのに、深く考えるほど迷走してしまった。

下書きに結構書いてたが、一度ボツにしてあらためて考えなおしてみた。








踊る・踊らされる




発売記念のYouTube生放送の際に晴一さんが"LiAR"について語っていたことがあった。
それが、

「最初はサビの『Liar Liar』の部分を『Bailar Bailar』にするつもりだった」

というもの。

完成形ではBailarがBメロにくる形で落ち着いた。
Bailarはスペイン語で「踊る」。大学時代、とても苦手だった山田先生のおかげでこれくらいの単語は覚えてた。

スペイン語で踊るとくればポルノファンならこの曲を思い浮かべるだろう。"ジョバイロ"(yo bailo)

音楽的なことでもマイナーコードがキーになっていたり、テンポもほぼ同じだよね?

意図的に寄せてきているのか、"ジョバイロ"のような曲調がこの歌詞を呼び寄せたのか、それは晴一さんにしか分からない。
でも、主人公が叶わぬ恋を抱えていること。叶わぬと思っていながらもそれを願っていること、どうしても重ねてしまう。


どちらにも出てくる「踊る」という意味の言葉。晴一さんが巧いと思うこの言葉を活かしきっていること。

文字通り「ダンス」、気持ちを翻弄される・あなたの手のひらの上で転がされる踊らされる

晴一さんは以前インタビューで語っていた。

これだけの数の歌詞を書いていると、主張するようなことはなくなってきてどうしても似たテーマを選びがちになる。

これは確か"オー!リバル"の時のタイアップについての言葉だったかな。だからタイアップがあれば自分の中になかったことがテーマにできるという意味合い。

なので"ジョバイロ"の世界観を別の語り口から語ったものとも取れる。


マッチが消えるとき



Cメロで出てくるのが「マッチ」


「吐く息を凍らせ マッチ棒灯したら 素敵な夢を見れたの」

この歌詞だけ抜き出すとどうしても 思い浮かぶのが「マッチ売りの少女」。
ちょっと引用してみよう。

夜空にちりばめた星たちと見分けがつかなくなってしまいました。

そのとき少女は一すじの流れ星を見つけました。すぅっと黄色い線をえがいています。

「だれかが死ぬんだ……」と、少女は思いました。

なぜなら、おばあさんが流れ星を見るといつもこう言ったからです。人が死ぬと、流れ星が落ちて命が神さまのところへ行く、と言っていました。


この部分を読んでなにか想像できないだろうか。


人は誰も哀れな星 瞬いては流れていく
~ジョバイロ

マッチが消えて聞こえてくる星のささやき
~LiAR


主人公の強い喪失感。

同時にマッチの火が幻想であり、その火が消えることが主人公が現実と向き合わないといけないということを表している。


まぶたを閉じて



"LiAR"は最初と最後のサビが対になっている。

どちらも街の中で今はいないあなたを探している主人公。

1番Aメロ~最後のサビの「マッチが消えて~」までが主人公の回想であり、願いでもある。

あなたとの思い出を振り返り、それでも今夜もあなたがいればいいのにと願って探すのだ。

ここからはちょっと強引な解釈になる。

あなたのついた「嘘」はなんなのだろうか。
1番Aメロでは身体を交わしている2人の間での嘘ということになる。それは口先だけの愛の言葉かもしれない。

サビの「プラスチックな花びら」だったり「偽りの指」であったり、何もかも虚構であったような表現が並ぶ。
それでも主人公は金の花粉に魅了され、あなたの本心を探そうとする。

でもあなたの本心は遂に知り得なかったのが2番Aメロから読み取れる。

「THE WAY」の時のバージョンでCメロが


一度だけあなたは 怖いのと呟いて
涙を一筋流した


だったんだよね。
つまり晴一さんの中では「あなた=強い女性」というイメージ。
僕はここである曲を思い出した。


無理に演じたりするから
「君は強い女」だからってふられたりしたんでしょ?
~まほろば◯△


晴一さんの描く強い女性って、そう見えていても実は弱さを隠すために強い女性を演じている、そんなイメージ。

それってつまりは自分を偽っているということ。

それこそが「嘘」であり彼女の深層の階段の先にあるもの。

きっと2人とも同じ嘘をついてるんだよね。たとえば

「大丈夫ではないのに大丈夫と言う」
「寂しいのに寂しくないと言う」

とかそういうものかもしれない。

2人のついている「嘘」は強がりの裏返し。

そして夜はそんな2人のことを見てみぬふりをしてくれるのだ。


強い弱い想い一人揺れる
揺れているばかりの記憶のあなた
町 花 空 人 どこかにあなたを探す
かげろう 疾風がさらう夢
~あなたがここにいたら


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LiAR歌詞解釈~揺れてるばかりの記憶のあなた

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170828-29歌詞解釈 赤いボタンの上の僕らのピースする

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2016年11月8日火曜日

【感想 】ポルノグラフィティ「LiAR/真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ」








ポルノグラフィティ44thシングル

「LiAR / 真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ」


が発売となりました。

パチパチ。

ということで感想を書いていきたいと思います。
いつも通り長いです。








1. LiAR



「横浜ロマンスポルノ'16~THE WAY~」で初披露された楽曲。

演奏前に昭仁さんが出来立てホヤホヤと言っていただけあって、そこから歌詞と細かなアレンジも変更になっています。

特に歌詞。Aメロとサビの始まり以外は大幅に変わってます。
特にBメロはカフェイン11で披露された時には「なんて言ってんだこれ?」という感想がたくさん飛び交ってました。

僕は「ラッパッパッパパパイヤー」と聴こえました。


でも2~3回カフェイレで聴いてから、ついつい思い出して口ずさんでしまうのはこのフレーズ。僕はもうラッパッパッパパパイヤーなしでは生きていけない身体にされてしまったのだ。

ここってTHE WAY ver.では「白い裸体が真実ならば」「揺れる瞳が純情ならば」だったんですよね。
歌詞の流れから言っても変えるのも勿体ないなぁと思ってたんですよ。そもそもなんて言ってるか分からなかったし。それでCD買ってから歌詞カード見たら

「Du Ra Pa Pa Pa Bailar」

と表記されていた。
僕は確か大学でスペイン語も勉強していたので「Bailar」という単語を見て世界がひっくり返された気持ちになった。そう来ます?
こんな気持ちは「キモサブ」以来(とあるミステリー小説の衝撃の一文)。

…とここまで書いていたんですけど、書き始めると全く終わりそうにないので"LiAR"については別途、歌詞解釈の記事書きます。もう書かずにいられない。

※11/11 書きました記事の最後にリンク貼ってます。


要は、ポルノの"とある曲"と繋がっているですよね。

元々この曲の歌詞だけでも好きなのにそんなことされたら、たまりません。


曲はラテン調。横浜の時に意外だと思ったんですよ。次はなんとなくミディアム~バラードくらいの曲になるかなと思ってたので。
あと、「オー!リバル」があったからしばらくこういう曲調は封印するかと思ってたから。

ある意味"オー!リバル"があったらからこそ吹っ切れたのかもしれないですね。
ちょっとだけEDMテイストを加えた打ち込みが効いたという構成も"オー!リバル"からの経脈ですね。それでいて今回はしっかりエレキを鳴らしているので、あんまり似てるって感じもしないです。そんなに派手ではないですがサビのギターフレーズ大好物です。たぶんお寿司の次くらいにこういうギターが好物。

tasukuさんのアレンジ凄く良いですよね。この辺のギターの入れ方は本人もギタリストということながらは。打ち込みの具合も、良い感じに狂ってます。



2. 真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ



発表された段の記事でも書いたけど、まずタイトルが長い。思わず辞書登録してしました。
と思ってたら公式すら「#もやし」呼ばわりする始末。


頑張って略さずタイトル書くぞ!と気張った俺に謝れ。


さて、上でも書いたようにハイカロリーな「THE DAY」があったから今度のシングルは肩の力が抜けたミディアムテンポくらいの曲がくると思ってたわけですよ。

そうしたらボーカル自らその限界を越えてきた。


これ、ポルノの曲でテンポ最速ですかね?

BPMは168〜170くらいでしょうか。リズム感がないので自信ないですが。

前のめり、とにかく前のめりな曲。息つく間もないという言葉が合いそうな曲。

テンポもさることながら歌メロもこれでもかと詰め込んでます。昭仁さん特有の説明過多な歌詞も相まって、もうなんか凄い。

「三秒後の世界だってわかるはずもない 預言者じゃない」

この詰め込み具合よ。
「預言者じゃない」絶対要らない。


面白いなと思ったのが歌詞の

光と闇はいつも隣り合わせにあって
そのど真ん中に立っていること

という部分。これ見た時に浮かんだのが"THE DAY"の

ここは地獄じゃなくて まして天国のはずもなく
ちょうどそのミシン目のような場所なんだ

という歌詞。なんか呼応するものがないでしょうか。


同じように、

開かない扉の鍵を持った旅人

と"LiAR"の

僕が見つけた鍵じゃどれも
合わないままに泣いた

という部分も。
昭仁さんと晴一さんの目線が同じ先を向いてるのかななんて考えたりしました。


また、この曲もアレンジが凄まじいです。
晴一さんが「ギターは入れたけど、PV撮る時に全然違うものになってた」と言うほど。ヘッドホンで聴くとより分かりやすいですが、Bメロとか真夏の夜の蚊かってくらいシンセが飛び交ってます。

この曲のアレンジャーは破壊者こと江口亮

控えめに言って、やっぱりこの人頭おかしいわ(最大級の褒め言葉)

とにかくカッコイイ曲です。
ライヴで早く聴きたい。


3. Part time love affair



この記事、ここまで長くなりすぎました

本当にすみません。長文読んでいただいて本当にありがとうございます。

まだ書きますが。


でもこの曲は手短に。

というのも曲は「ヤベーこれ大好き!」だし、歌詞は「もうちょっと深追いしたい」という状態なのです。

今回はインタビューなどもなかったので、事前にカップリングがどういう曲か分からなかったんですよね。だからさらの状態で聴くのがとても楽しみでした。

それでイントロが流れた瞬間から嬉しくなってしまいました。
イントロ数秒で大好きな曲に認定です。

ジャジーな雰囲気もありながら程よくブラックミュージック感もあり、"LiAR"とは違う意味でアダルトな楽曲ですね。
こういう雰囲気ってポルノになかったですよね(ジャジーな雰囲気だけで言うと"素晴らしき人生かな?"が近い)。トオミヨウさんのアレンジも素晴らしいです。

歌の中では扉の鍵が開けられないと歌っているのに、本人たちはドシドシ新しい扉を開けまくってます。


歌詞がこれもとても好みなのですが、正直まだ掴みきれていません。
これからじっくり回数を聴いて考えたいです。




その他




○初回限定版のDVDについて

台湾のフェス「SUPER SLIPPA 7 2016」から"THE DAY"がの映像が収録されてます。カッコイイ。

カメラアングルとかが普段と違っていて、フェスっぽいなぁという画もあり、欲を言うならライヴをフルで見たかったです。あの被写体に対して斜めのアングルで映す感じとか普段のポルノの映像だとないですよね。
何より昭仁さんの海外のフェスでも「自信持っていけ!胸張って行け!」って言うんですね。日本語で。


○初回版の歌詞カードについて

発売されてから話題になりましたが、歌詞カードが凝っています。僕は10年ぶりくらいに赤透明のシート見ました。

歌詞のところにある仕掛けがあるのですが、答えを書いてしまっても興冷めでしょうから、ヒントをいくつか。

・赤シートを歌詞カードに当てる
・文字の並びは規則性があって並んでいない
・自分で並べ替える
・初回版にしかない仕掛け
・つまり今年見ることに意味がある言葉が隠されている
・音楽関係ない

こんなところですかね。

最大のヒントが

「広」という文字が1文字目。そのまま。

ということで遊び心もあるし、そもそも3曲とも完成度の高い、満足度の高いシングルです。


【関連記事】

LiAR歌詞解釈~揺れてるばかりの記憶のあなた

Part time love affair歌詞解釈〜パートタイムの恋人

【感想】ポルノグラフィティ「THE DAY」

【感想】FANCLUB UNDERWORLD 5 Live in Zepp DiverCity 2016 DVD/blu-ray love up!限定版














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2016年11月7日月曜日

【映画】「何者」あらすじ&ネタバレ感想 (朝井リョウ原作)






朝井リョウ原作、佐藤健主演、三浦大輔監督作品「何者」を見てきた。

自分にとって「何者」は不思議なタイミングで接した作品。自分は原作小説は映画化決定の数日前に購入して読んだ。
読み終わって数日後に朝のエンタメ情報で「映画化決定」のニュースが流れて驚いたのを覚えてる。

そして今年10月に映画が公開されたんだけど、最初は見る予定じゃなかった。
原作小説はとても面白かったけど、自分にはなかなか気軽に見れる作品じゃなかったからだ。だけど宇多丸さんのムービーウォッチメン評を聞いて、やっぱり見ておくかとなった。

その辺を含めて書いていきたいと思う。









あらすじ







就活の情報交換のために一つの部屋に集まった、5人の22歳。かつて演劇サークルで脚本を書いていた、人を分析するのが得意な拓人(佐藤健)。天真爛漫で何も考えていないようで、着実に内定に近づいていく光太郎(菅田将暉)。光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せ続ける、実直な性格の瑞月(有村架純)。人一倍「意識高い系」でありながら、結果が出ず不安を募らせていく理香(二階堂ふみ)。社会の決めたルールには乗らないと宣言しながらも、焦りを隠せない隆良(岡田将生)。海外ボランティアの経験、サークル活動、手作り名刺、SNS、業界の人脈…。様々なツールを駆使して戦っていく就活生たち。企業に入れば「何者」かになれるのか、自分は「何者」になりたいのか―。



感想



97分という決して長くはない上映時間、だけど見終わると「ズドン」としたものが心に落とされる。
詳しくは後述。


就職活動の話。


だけど実際、就職活動は舞台であって、描かれるのは普遍的な「人間」だということ。

そこで描かれる「人間」というのはたとえどんな世界であろうと変わらないもの。

よく引き合いに出されている「桐島、部活やめるってよ」(この作品も傑作)も学校という限られた世界だけど、そこで描かれるのはどの世界でも変わらない人間性だ。
ご存知の方が多いだろうが、こちらも原作は朝井リョウである。


端的に言えば「あーこういう人いるわー」という気持ちになるということ。
そして「自分にもあのキャラのこういうとこあるわぁ」という共感性。


先日宇多丸のムービーウォッチメンの放課後ポッドキャストで語られていたなかで「桐島~」の話題が出た。

その中で「桐島、部活やめるってよ」の映画を見て「うーん。よく分からなかった」と言える人が実は一番幸せなこと、という内容を言ってた。

これはかなり本質を捉えた言葉だな、と思っていて。

僕はこの「何者」もそれと同じ、もっと言えばこの映画のキャラで誰にも共感できない人がいたら、その人はこの作品を楽しめないだろうし、それこそが幸せなことと思う。

この映画は万人なら万人が絶賛するタイプではない。

だけど、響く人にはとことん心の臓まで刺さってしまう映画だ。

それはこの映画が「認められること」を描いた映画だからだ。



認められること



映画の中で菅田将暉演じる光太郎の台詞がある。

「『内定』って不思議だよなぁ。内定出た途端に自分が全部肯定されたような気持ちになる」

これは裏を返せば「内定が出ないと自分という存在が全て否定された気持ちになる」ということ。


主人公の拓人はその承認欲求がとても強い人間だ。
それがかつては演劇で満たされていたわけですよね。それが瑞月(有村架純)の一言であっても。

この瑞月の拓人へ「良かったよ」という言葉も中盤でのものと、最後に投げかけられるものとでは同じような台詞なのに全く違って聞こえる。


理香(二階堂ふみ)も同じように認められたい欲求が内定が出ないことで否定され続けてしまう。その捌け口の方向が拓人と違うだけ。


ちょっと気になったのが拓人が就活2年目ということが分かる場面。

映画版では隆良(岡田将生)がさらっと告げてしまうけど、原作では理香が拓人に対しての「致命の一撃」としてこの事を告げる。

僕は個人的には、あの場で理香から言われるこそあの言葉が重いものになると思ってる。

それは理香にとって、なりたくないような人間が拓人であるという気持ちが根底にあるからだ。

どれだけ肩書きを並べても上手くいかない就職活動に、2年目でも上手くやれない拓人の姿を見てるからこそ、あそこで理香は拓人にこの台詞を云わずにいられなかったんじゃないかなと思うのです。

ここに関しては隆良に変更したことは失敗じゃないかなぁと。
そもそも原作では隆良も裏アカで結構やらかしてるしね。





ここからちょっと個人的なこと。


僕はリーマンショックの影響をもろに受けた世代なので、就職活動には苦労した。
今の会社に入れはしたものの、スクリーンの中の就職活動の光景が懐かしくもあり、もう味わいたくないものでもある。

ホントに辛かったんだよ、あの頃。


そして、もう1つ。

僕もこんなブログやってるくらいなので、それなりの承認欲求がないと言えば嘘になる。

もっと言えば、拓人のような裏アカこそないけど、そういうモノの見方をしていることだってある。それをまざまざと見せつけられて、心を抉られるような気持ちになるのだ。


僕にとってこの映画はどんなホラー作品よりエグい

変に意固地になったり、変に小さなプライドを守り瞬間がある自分の大嫌いな部分、それと向き合わなえればいけなるからだ。

だからこそ僕はあらためて映画でまでこの作品に触れることが怖かった


僕はホラーもそれなりに見るけど、ホラーというのは「自分がされたら嫌なことを、劇場あるいは家という安全な場所から見る」ということを前提にしているから楽しめるもの。

だからどれだけ血みどろのホラー作品だろうと、それはあくまでスクリーンの中の話だから、怖さよりも面白いかどうかということを優先できるわけで。

しかし、この何者は拓人と同時に「心の触れられたくない部分がある人」には自分自身にも理香の言葉が突き刺さる。

デリケートゾーンに土足で踏み入るな。

13日の金曜日見てたらエンドロールでいきなり後ろにジェイソンがチェーンソーを構えていたような恐怖。





その他の感想


色々書きたいことあるけど収拾つかなくなりそうなので箇条書きで。

  • 拓人と理香や劇中の隆良とギンジのように、隆良と瑞月、拓人と光太郎、拓人と隆良など色々なことが対比
  • 出てくるだけで画面が安定する山田孝之
  • いくら先輩でも達観しすぎだ山田孝之
  • 配役どれも素晴らしかった
  • 事前に「ファッションには興味ないけど、とりあえずこれを着ておけばバカにされないだろうということからのFRED PERRY」というのを聞いてたせいでFRED PERRY着てる佐藤健が映るだけで笑える(パンフレット、ポッドキャスト参照)
  • ラストの面接シーンは原作の方が好きかな
  • でもラストカットのビルから出るカットは映画ならでは!で素晴らしかった
  • そもそもの就職活動の在り方さえ考えさせられる





あと、さりげないシーンなんだけど、最初に光太郎の引退ライブ拓人が見てるシーン。拓人は二階からステージを見下ろしているんだよね。

これだけでも拓人の思っていることや物事を達観して見ようとしてる人間性がとても上手く出ている。


部屋の小道具とか音楽なんかの使い方、最後の拓人の回想を演劇の舞台に見立てた演出とか本当に上手い部分がたくさんある作品である。

だけど、僕は決して気楽な気持ちではこの映画を見返すことは出来ないだろうな。


少なくとも僕は拓人の舞台を見た光太郎のように「なんかよく分からなかった~」と一蹴できるような人生を歩みたかった。


個人的には好きな作品だと思うんだけど、決して人に「オススメ!」と言えない作品だなと感じた。まぁ朝井リョウ作品はその割合かなり高いんだけど。それでも読まずにいられないのが、この作家の恐ろしさだ。

この作品は大変よく出来ててメッセージ性も高い傑作だけど、自分にとっては面白いかどうかだけを判斷基準軸にしてはいけない作品でもある。

「シン・ゴジラ」とかは「御託はいいから見とけバカ野郎」と言えるんだけどね。

でも、終わった時は映画として本当に面白いと思ったし、原作も読み返したいと思った。
ただ、ただ可能ならこれを気楽に見られる人生を歩みたかっただけなのである。

誰か、助けて。





余談



自分が面接官だったら。


俺「まずはうちの会社を志望した動機を」

有村架純「え~?なんとなく!」




「採用!」



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2016年11月6日日曜日

【うさぎ神社】埼玉(浦和)の調神社に行ってきた話






前回に引き続きうさぎ神社巡り後編です。

【関連記事】
【うさぎ神社】京都の岡崎神社に行ってきた話


今回は埼玉代表。

最初から余談ですが、浦和にある「アカシエ」という洋菓子屋さんが美味しいです。
ケーキの販売のお店とパフェが美味しいサロンがあります。

http://tabelog.com/saitama/A1101/A110102/11024199/


僕はサロンの方でパフェ食べましたが本当に美味しかったです。





ケーキ屋さんの方は「嵐にしやがれ」で紹介されたとか。

うさぎ神社と合わせて是非一緒に行ってみてください。
ただ、人気のお店なので、時間帯によってはかなり混むかもしれません。

さて、余談から始まりましたが、ここからがうさぎ神社埼玉編です。








調神社(埼玉県浦和)


〒330-0064
埼玉県さいたま市浦和区岸町3−17−25


※雨で焦ってたのと、マニュアル撮影に慣れなくてブレブレの写真が多いので写真は少なめです。


こちらは浦和駅から徒歩10分ほどのところにあります。
普通の街角の一画に森で囲まれた調神社はあります。


通りに面している入口には狛兎が。
ちょっと高い位置にありますが、こちらの狛兎も可愛いです。





境内に進むと、手水舎が右手側にあります。こちらももちろんうさぎ!












↑尻尾がカワイイ



調神社の由来



こちらでも由来を載せておきましょう。


「調宮縁起」によると、今からおよそ2,000年前の第10代崇神天皇の勅命により創建。伊勢神宮へ納める貢(調)物(みつぎもの)の初穂を納めた倉庫群の中に造営されたため、貢物搬出入の妨げになる鳥居がないと伝えられています。確かな文献では、平安時代中期の延喜5年(905)に醍醐天皇が編纂を命じた法典である「延喜式神名帳」に、武藏國四十四座のうちの一社と記載されています。
また、調(つき)の名が、月と同じ読みであるところから、月の動物と云われた兎が神の使いとされ、中世の月待信仰(月のもつ神秘に畏敬をなし、月の出を待って祈る信仰)の広がりと結びつき、江戸時代には月読社とも呼ばれていたようです。今も兎の石像や社殿に飾られた兎の彫物、兎の絵馬など所々に兎が配されています。


うさぎが奉られた理由が違うんですね。
月から兎になったというのは面白いですね。





↑古い狛兎ですかね





↑ここにもうさぎが


ところどころにうさぎはいくつかありましたが、京都の岡崎神社のいたるところにうさぎが沢山!というほどのインパクトはありませんでした。









それでも裏の池には水を吹き出すうさぎがいたり、御守りなどももちろんうさぎ仕様なので、関東お住まいのうさぎ好きの方は是非行ってみてください。


七不思議



最後にちょっと余談。

行った時は知らなかったのですが、この神社には七不思議があるそうです。
それが下の7つ。

  1. 鳥居がない。
  2. 松の木がない。
  3. 御手洗の池の魚は片目になる。
  4. 狛犬のかわりにウサギ像が置かれている。
  5. 日蓮上人駒つなぎのケヤキ(安産の守護神)
  6. ハエがいない。
  7. 蚊がいない。

鳥居がないというのは「倭姫命の命により調物の運搬の妨げとなる鳥居・神門を取り払ったことによる」が理由だそうです。



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