HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)の最新刊である34巻が先日発売された。
僕は毎日のようにハルカトミユキの新譜をひたすら聴くことと、山田玲司のヤングサンデーの過去回をひたすら見続ける日々を送ったため、後れ馳せながら読んだ。
もう1つ理由があって、完全にストーリーを忘れていて読むのに時間掛かった。
しかも34巻っていきなり天空競技場でのヒソカvsクロロがいきなり始まるじゃないですかだから思わず「前巻読んでなかったっけ?」となった。
慌てて33巻を調べるとクラピカもイルカの表紙に見覚えはあるし、何より電子書籍の購入履歴もあった。なんだ、と思いつつも一応読み返すと驚いた。全く覚えていない。
一応、限りなく断片的にはコマを思い出せるところはある。それにしても限りなく初読の印象だ。
それもそのはずである、33巻は2016年6月8日発行、つまり一年前だ。なんなら32巻は2012年12月31日発行ではないか。
覚えてるわけない。忘れすぎててネットで見た「ゴトー死亡」というワードに「ネタバレすんじゃねえ!!」とキレかけたことがあるほどだ。
ということでそんな感じで34巻を読んだのですが、これがまた複雑だなぁと……
そんな感じでツラツラと感想を残しておきます。
『嘘喰い』より難解
では何が複雑かって話。
それはもう直接的に矢継ぎ早に説明されるクロロの念能力である。
ヒソカvsクロロを一読で全部理解できる人いるのかあれ。
そもそも「クロロは本を持ってないと能力を発動できない」なんてルールからして夏の青空のようにスコーンと抜けてた。
よくロジックが複雑、難解だと言われている『嘘喰い』よりもさらに難解ではないかとすら思う。
例えるなら嘘喰いのバトルシーンとギャンブルシーン組み合わせたような。
『嘘喰い』のストーリー上で最も複雑とされる"業 の櫓"でさえ40回くらい読んで「たぶんこういうことだろうな!」と思う程度の知能しかない僕に容赦ない固有名詞の暴力が襲いかかる。
これは初めてファイナルファンタジー12をやったときと似ている。当時は学生だったので、暇を持て余していたからやってみたのだが、最初の世界観とストーリーの説明文に出てきた固有名詞の暴力に理解が追い付かず、クリアしてもなおストーリーが理解できなかったという過去がある。
試しにWikipediaからストーリー引用してみます(読まなくていいです)
イヴァリースと呼ばれる世界では、ダルマスカという国があり、その統治元の帝国アルケイディア、そしてアルケイディアの敵対国であるロザリアの戦争があった。ダルマスカ王国の王位継承者、アーシェ・バナルガン・ダルマスカは戦争の中で幾多の悲劇を目の当たりにし、特にアルケイディアに夫を殺されたためにアルケイディアに対する復讐心を抱くことになる。「破魔石」を用いて復讐を果たそうと、破魔石を探すことになるが、その道中で様々な人間と触れ合うことで、次第に母国を守り、戦争を止めたいという強い意志に変わっていく。各国家(特にアルケイディア)の中の裏切りや政治情勢の乱れ、そしてアルケイディア帝位継承の座を巡った兄弟間の動きによって、戦争は次第に荒ぶってゆく。
こんなの分かるわけないだろう。
かつてソフトバンクの孫正義は「髪の毛が後退しているのではない。 私が前進しているのである」といったという。
僕は「理解が後退しているのではない。 私が理解より前進しているのである」といいたい。
『HUNTER×HUNTER』の話に戻ります。
とにかくクロロの念能力の説明に頭が追い付かない、バトルの状況がよく分からない、能力を複数使うことで制約も複雑化するなんてことでして。
ヒソカはクロロがどんな能力の組み合わせでくるのか思考しながら死闘を繰り広げていたが、僕は能力名前を見る→能力を思い出す→ふんわりとしか思い出せない→とりあえず読む→うわ、なんか凄い闘いだゾ!(ゝω・)vキャピくらいな感じで読んでました。
ロジックについては、ちゃんと読み返して順を追って理解しようと思います。
今のところの僕の考察は↓のシーンは「ワールド・ウォーZ」観たのかな?ってことくらいです。
作者巻末コメント
そうしたらヒソカ死んじゃうんですもん。
すっごくびっくりした。
結局「こんなのありかよぉぉぉーーーーっ」と「シン・ゴジラ」の安田さんばりの展開でヒソカは生き返るが。
復活したヒソカはマチをバンジーガムで拘束するが、殺しはしない。そのくせ、コルトピとシャルナークを瞬殺。
シャルナークってかなり人気あった気がするけど容赦なし。
いきなり巻末の話になってしまいますが、今回は巻末に冨樫義博本人による作品解説が載っているのです。昔のヤル気あった頃は話の間の余白ページでエジプトがどうとかあれこれ書いていたような気もするが、もはや忘却の彼方に消えてしまった。
もちろん休載に対する謝罪などではない。
むしろ、腰痛で休んでたはずなのに、話と話の間にのうのうとボウリング話を挟む始末。ヒソカの残忍性なんて可愛いものだ。
巻末コメントで語っていたのは「100%勝つといって勝たせること」、「マチを生かしたこと」など。
読者も待ち望んでいたヒソカvsクロロはいいとしても、他に答えるべき要望があるだろうと言いたい気持ちはそっと胸にしまっておこう。
ヒソカの目的が旅団の殲滅であるのならば、マチを生かしておいたことの統合性がとれない。
作者ですら予測できない展開に今後、何年後(何十年後?)になるか分からないが、マチがどんなメッセンジャーとしてどんな役割を果たしていくのか注目である。
暗黒大陸へ向けての出港
そこから本編は暗黒大陸編に戻る。若干「この人たち暗黒大陸に何しに行くんだっけ?」というきらいすらある。クラピカが仲間の目を取り戻そうとしてるのは辛うじて覚えてる。
とりあえず大まかに流れを確認すると、
カキン王国国王のホイコーロが暗黒大陸への進出で歴史に名を刻むことを宣言、さらには渡航中に王位継承者の選抜をするという
↓
その探検隊の責任者としてネテロ元ハンター協会会長の息子のビヨンドが任命される(ネテロは元々自分が生きているうちはビヨンドを暗黒大陸へ行かせることを止めていた過去がある)
↓
暗黒大陸への渡航を禁止するという各国の結んだ協定に反するとしてハンター協会へビヨンドのハントが依頼される(カキン王国は元々協会には加入していなかった)
↓
そんな折にビヨンドが自らハンター協会に出頭し拘束される
↓
うん。なんかごだごだ争いつつも皆で暗黒大陸へ!
中盤から大幅にはしょったが、大幅こんなものだろう。たぶん。
パリストンの思惑?知らんがな。
船の中ではカキン王国の次期国王の座をかけて王子たちのバトルロイヤルが始まる。クラピカはその警護の1人ということですな。
噛ませ衆満載のメンバーの中、どんな展開になるのでしょうか。
そんなこんなで若干ついていけてない感もあるので、次の巻は出るのに合わせてちゃんと読み返しておこうと誓った。
果たしていつになるかわからないけど。
でもやっぱり揺るがなく面白いもんね、ずるい。
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