タイトルを書いて深く溜め息をついた。
僕のようなミジンコのような生活を送っている人間が扱うには、あまりに壮大なテーマだ。
7歳児が数学のミレニアム懸賞問題解くようなものだ。
あ、いたわ。
それはさておき「人はなぜ音楽に感動するのか」というテーマについて、考えてみたい。
なぜ唐突にこんなテーマを考えたかというと、ロッキングオンの編集長である山崎洋一郎氏のコラムに『音楽はなぜ「希望」なのか』というタイトルを見たからである。
どんな内容か読む前に、自分でも考えてみようと思った。
なぜなら、僕にとって音楽とは『希望』であるからだ。
音楽はなぜ希望なのか
音楽が好きで、ないと生きていけないまでも、明日にさえ希望が持てないのではないかと思ってしまう。
音楽は、ただの音楽だ。特別な力などない。
音楽でお腹が満たされるわけではない。
音楽で病気は治らない。
音楽で街はできない。
音楽で戦争はなくならない。
音楽で殺人はなくらない。
音楽で災害はなくらない。
それでも、僕らは音楽を求めてしまう。
辛いこと、悲しいこと、幸せなこと、人の力では為す術がないこと、夢が叶うこと、夢が潰えること、そこに音楽の力を。
音楽がなぜ人を支えるのだろうか。
たとえば、映画やドラマであれば、そこに映る人間たちの生き様に自分を重ねたりすることもあるだろう。
しかし、音楽はもっと私小説的というか、もっとミニマムな存在だ。当然ながら映像もないし(MVという概念はあるが)、ほとんどのポップスは1曲5分とないからである。
しかしその分、音楽は最小の数でも多くの人に訴えかける力を持つ。凄腕のミュージシャンを集めた音でも、部屋でたった一人で録音した曲でも、変わらないパワーを持つ。
思いを形にして発信しやすいのだ。
極端な話、思い付いたその瞬間に世界に向けて作品を発信できる。
これほどスピーディーに配信できる芸術フォーマットはあまりないのではないかと思う。
ここまで書いて、ある出来事があった。それは、この記事の行く末を目的と大きく変える、しかし本質的なものであった。それを書きたい。
姪っ子が踊った日
僕の姪っ子が1歳半になった。
縦にも横にも順調に育っていて、先日家に来たときに録画して用意していた「おかあさんといっしょ」を見るようになっていた。
まだ「おいしー」くらいしか喋れないような幼児である。
しかし、画面に流れている音楽に、リズムを取って、時には一緒に踊っている。
それを見たときに、書いてきたような小難しい理屈など、どうでもよくなった。
音楽がなぜ素晴らしいのか。答えは簡単ではないか。
ようやく自分で歩くようになったような姪っ子さえ、音楽に動かされているのだ。
これだけ文章書いているので、理屈っぽい人間に思われているかもしれないが、実際はそんなことない。
本当は理屈などよく分かっていない、ただの音楽を愛する一人の男なのだ。
音楽を聴くことで嬉しくなったり、時には悲しい心に寄り添ってくれたり、言葉にできない感情を音楽は鳴らしてくれる。
だから、人は音楽に感動するのだ。
だから、僕は音楽が好きなのだ。
そんな「おかあさんといっしょ」の最後に"べるがなる"という曲が流れた。歌詞を引用しよう。
むねのなかから とくとくとく
だんだんおおきく どくどくどく
もっとおおきくりんどんかん
きみがならして ぼくもなる
みんなのために べるがなる
べるをならして おいわいだ
みんなでいっぱいおどったら
いっかいさよなら またあおう
なんか、不思議と泣けてきてしまう。
「音楽はなぜ「希望」なのか」
それは、いつの時代であっても人々を夢中にさせる力を持っているからではないだろうか。
こんな音楽が鳴っていれば、いつの時代も未来に希望が持てるのではないだろうか。
※書き終わって山崎氏のコラムを読んだ。
音楽自体はただの音=空気の振動である。その空気の振動は、聴いた人の心の中の光や感情や力を呼び覚ます。
その光や感情や力で、人は前に進むことができる。
いつだって、それこそが希望だ。
という結びの言葉が素晴らしい。
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僕が2か月程かかって書いてる記事の答えを、あっさり書かれちゃったなぁー
返信削除と、嫉妬っす。
受け売りですが―降谷建志の『Everything Becomes The Music』ってアルバム良いです。
「希望」しか歌ってねぇから(笑)
実は僕もこれ後半答えに詰まってしまって、しばらく書けなかったんです。それが、その姪っ子の件があって色々氷解してしまいました。
削除降谷建志!まさに出演してた番組見て、新しいアルバムの方を聴いてみようと思ってました!せっかくなのでEverything Becomes The Musicから聴きます!
あ、それとこれ書いてる時にMr.ChildrenのYour Songについて考えてしまい、書いて近日アップしますので、よろしくお願いします。
僕も早く『THE PENDULUM』に続きたいんですが、もう少し味わってからとまだ先に進めてないっす。
削除Your Songの記事楽しみにしてます♪
君じゃなきゃ…