2018年12月7日金曜日

【UNFADED開幕直前】ポルノグラフィティは、過去のバンドじゃない







新藤晴一の言葉の中で印象に残ってるものがある。

「現役のバンドとして、ライヴでは新しい曲もやっていかなければ意味がない」

その言葉と最近のポルノグラフィティについて書きたい。

できれば、昔のポルノグラフィティしか知らないという方にまで届けばいいと思う。







"現役"バンドとして




昔のヒット曲ばかりをやれば、客は満足するだろうが、それでは懐メロバンドになってしまう。なので、"現役"のバンドとして新曲を創り、ツアーをやり、新しい姿も見せていかなければならないという意思表明だ。

周年ごとにベストアルバムが出たりして、それに伴ってツアーも過去を振り返るような構成のツアーやライヴが行われる。

たとえばライヴDVD「Purple's」の副音声で「5周年の集大成でもあるけど、それだけではなくて未来も見せなければならない」という旨のコメントをしていた。






そうして3曲、新曲が演奏された。それが"ネオメロドラマティック"、"東京ランドスケープ"、"プッシュプレイ"であった。

だからこそ、新藤晴一は"先"を強調し続けた。

横浜スタジアムでのロマンスポルノは、まさにそれを象徴するかのようであった。

2014年のロマンスポルノ「惑ワ不ノ森」はメンバーが40歳を迎えたことによる。孔子の「四十にして惑わず」になぞらえて「惑ワ不ノ森」というタイトルが付けられたのだ。
それは自分たち自身にとっての宣言でもあった。

それはその前にやっていたアリーナツアーが15周年を記念して行われた「ラヴ・E・メール・ フロム・1999」だったからである。
ある意味で表裏のようなセットリストがそれを示している。


そして2016年のロマンスポルノ「THE WAY」。ここで今まで歩いてきた道を振り返りながらも、新たなアレンジにチャレンジし、そして最後にまた新たな道への歩みを示した。
そこで鳴らされた、その時点の最新作"THE DAY"の叫び、その後に新たな一歩としての"LiAR"を披露した。






思えばロマンスポルノのほとんどが、過去の楽曲で構成されながらも最新のシングルが中心に据えられている。それは"今この時"を生きるバンドという宣言のように。

そして最近。「BUTTERFLY EFFECT」のツアーのMCでも。


デビューした当初は飛行機が飛び立つ時のようにスピードを体感しながら勢いのままに飛び立った。
今は安定してフライトしてるようだけど、速度は飛び立つ以上に勢いを持っている。

そしてそれを続けるためには、エンジンを回し、プロペラを回転させ続けなければならない。

どれだけ過去を振り返ろうとも、今は未来に向けて進んでいるのだから。

それを体言するように、セットリストは所謂王道のポルノグラフィティのヒット曲をほとんど排していた。それでも、あれほどの衝撃を受けるほどのツアーであったのだ。










ツアー「UNFADED」に向けて







もう間もなくツアー「UNFADED」の幕が上がる。

今回のコンセプトは今までリリースされてきた楽曲が今でも色褪ないという意味で「UNFADED(色褪せない)」というタイトルが付けられている。

過去の楽曲をやることは、振り返るということだけではない。

"今の"ポルノグラフィティが鳴らす音だからこそ、そこに今と未来が見える。

そういった意味で、ただの周年ツアーで終わらないと思えて仕方ないのだ。

"カメレオン・レンズ"、"ブレス"、"Zombies are standing out"、"フラワー"、今年リリースされたシングルだけでも分かる通り、今のポルノグラフィティは最新作が最高傑作という姿を地で進んでいる。

もはや"オー!リバル"の大ヒットさえ過去に置き去りにしている。
それだけ、近年の楽曲は"強烈"なのだ。






たとえば僕は「BUTTERFLY EFFECT」以降の楽曲だけで構成されるセットリストがあったとしても、満足することだろう。
というよりも、そういうライヴでもいいのではと思えてしまう。

言葉は悪くなってしまうが、音楽好きをやっていれば過去のヒットソングやヒットしたアルバムにいつまでも縛られてしまうアーティストは山のようにいる。オアシスとか、oasisとか、ギャラガー兄弟とか。

愛して止まないWeezerも歓声が上がるのはいつまでも"Buddy Holly"なのである。


しかしながら、ポルノグラフィティは今もファンを驚かせるような曲たちをリリースし続けている。

もし、ポルノグラフィティが過去のバンドだと思っているなら、「あのころは良かったって?それはお前が止まっとるんじゃ」という吉野寿(eastern youth)の名言のように、あなたのプロペラが止まっているだけではないか。

これだけ好きな僕でさえ、しがみつかなければ振り落とされてしまう。それほどの進化をポルノグラフィティはし続けている。恐ろしい速度で。

そんなポルノグラフィティがいてくれるからこそ、僕は未来を信じられるし、そんな未来が待ち遠しくて仕方ないのだ。



ポルノグラフィティ16thツアー「UNFADED」がいかに恐ろしいのか語らせてもらう
【お題】ポルノグラフィティの理想のセットリストを考えてみてください
岡野昭仁の歌詞間違えが生み出したミラクルな歌詞




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2 件のコメント:

  1. 昔のハネウマはタオル回さないし、
    昔のミュージックアワーは変な踊りしないし。
    昔の曲も、曲は昔でも今の歌なんですよね。

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    1. コメントありがとうございます。

      特にミュージック・アワーはメンバーも歳を重ねて「みんなが楽しんでくれるなら好きにやればいい」みたいな雰囲気になってきてますね。

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