2024年9月9日月曜日

【ライヴレポ】因島・横浜ロマンスポルノ'24 〜解放区〜 @横浜スタジアム Day.1





「木々は嵐のおかげでより深く根を張ることができるのです」
ドリー・パートン(シンガーソングライター)

ポルノグラフィティ25周年を記念して開催されたロマンスポルノ。

その横浜スタジアム公演初日のライヴレポを残そう。





はじめに




※前置きなので、ライヴレポを見たい方は次の小見出しへ


晴れた日も雨の日もあるように  朝と夜が今日も巡ってくように──

新藤晴一は"ブレス"の歌詞にそう書いた。

そんな"ブレス"がキーとなった20周年を祝うキックオフイベント「しまなみロマンスポルノ'18~Deep Breath~」。広島県尾道市で行われたイベントは、大雨による避難勧告で二日目のライヴが中止となった。
その顛末は僕は過去に何度となく書いているので、そちらを読んでいただきたい。

そんな過去を経て。

25周年を記念したアリーナツアー「19thライヴサーキット “PG wasn't built in a day”」の最終日、再び故郷での、それも2人の出身地である因島での凱旋ライヴと横浜スタジアムでのロマンスポルノ開催が発表された。




しかしながら、既知の通り初日のライヴは台風の接近により中止を余儀なくされた。

ライヴの中止というものはただでさえ辛さは筆舌にしがたいのに、しまなみの件があったからこそ、ライヴに参戦する者もそうでない者も、沸き起こる感情に押しつぶされそうになった。

その感情とは「ポルノの2人に悲しんでほしくない」というものだった。
当然、自分自身が悔しくて仕方ないという方もいたと思うが、それよりもポルノの2人を案ずる声を僕は多く見た。

それは2人が僕らファンの悲しみを想ってくれていることを知っているからだ。

だからこそ、ギリギリまで粘って発表された二日目の開催、スタッフが前日1日で造り上げたそのステージに、僕らはライヴというものの尊さを噛み締めたのだ。




そして、迎えた2024年9月7日、9月8日。

もはやポルノグラフィティのホームグラウンドの一つと呼べる横浜スタジアムで、25周年ライヴの後半戦が始まった。



横浜ロマンスポルノ'24 〜解放区〜




僕は横浜スタジアム2daysに参戦した。
前にも書いているが、因島初日に申し込んで落選している。

なので、因島二日目に参戦したフォロワーたちの(ネタバレないのにめちゃくちゃ伝わってくる)熱量の高い感想たちに、これは覚悟して挑まないとやられると思った。なお、いつも覚悟してやられている。

僕の場合、ライヴ直前の心境は「見たくない」という感情になる。
なぜかというと、ライヴは見てしまうと終わってしまうからだ。

同じライヴは二度とない、同じ夏が二度と来ないように。

とは言っても夜は明けるし、また新しい明日はやってくる。


さて、本題に入ろう。

西陽が射し込むスタンドへ入場して少しして恒例の観客いじり。今回ははっさくんが出てきた。

ステージセットは日差し・雨除けがメリーゴーラウンドになっていたり、工場っぽいオブジェや、ビルのセットの後ろに観覧車が覗いていたり、色々ワンダーなステージだ。
外に見える横浜の風景とてもマッチしてる。

因島は台風都合で設営が前日しかなかったこともあり、このステージを組めなかったのもあって、配信映像で見た因島のステージとかなり印象が違う。でも因島の骨組み剥き出し感はそれはそれでロックで格好いいと思う。


そして定刻を5分ほど押して、ライヴは始まった。

シーケンスが流れメンバーが登場。
色のついた花火が上がる。

普段はメンバーが最後のイメージが強いが、珍しく岡野昭仁、新藤晴一を先頭にステージに板付く。

そして始まった曲から、いきなり意表を突かれた。



01. おいでよサンタモニカ

こんなオープニングわかる訳ないだろ。
「PG wasn't built in a day」ツアーで"夜間飛行"やったくらい予想できなかなった。

ビーチボーイズな雰囲気に合わせて「ウェルカム!」「横浜!(よっこはま〜)」と叫ばれる。
あ、これ晴れてなかったら成立してないやつだ。

あと途中で岡野昭仁が「ポルノグラフィティです!今日は楽しんで帰っていってね!」みたいなことも言っていた。

色々身構えてしまっていたので緩やかなOPに面を喰らってしまったけど、お祭り感がとても高まったのでそれはそれで楽しむ心構えもできるものだ。



02. ネオメロドラマティック

ふざけんな、せっかく心構えできたのにガード粉砕してくるんじゃねぇよ。
地味に"ネオメロドラマティック"が1曲目というのは、ありそうでなかった。

夏のお祭り騒ぎを、ギターのチョーキングが盛り立てる。
もう序盤からこちらのリミッターを外してくる、だってステージ側がもう外しているんだから。

終わった後から因島の8/31のセットリスト見たけど、まさか1曲目から違うと思わなかった。
※因島は"愛が呼ぶほうへ"からで、内容もほぼ別物レベルでビビった

"ネオメロドラマティック"は個人的に、2人体制になったポルノグラフィティが初めての単独ライヴ「Purple's」で新曲として出した曲の一つなので、ちょっと別の意味でも感慨深い。


続いて新藤晴一が鳴らしたギターにまた驚かされる。


03. メジャー

ライヴ前に曲予想をしていたんだけど、その中で「やったら嬉しいなな曲」という枠に入れていた。
これはちょっとした理由があって。いや、完全に僕のアホが理由なんだけど。

「ワズビル」のレポに書いたけど、あのツアーで3曲目に"キング&クイーン"を演奏した時に、最初のコール&レスポンスで「"メジャー"か?」って勘違いしたの。
みんなで歌う部分もあって、夏の野外だったら合いそうだと思って選んだのだ。本当にどうでもいい話だな。

とまぁ、そんなことがあったので嬉しかったんだよね。

爽やかな曲で晴れた野外にとても合う。それにしてもさっきの"ネオメロドラマティック"といい、上から見るみんなの動きが揃いすぎていて、すごい怖いと思いました。

あとこのライヴのテーマを考えると「地図」「他人と比べること」「自己新記録」ってこの後のことに色々繋がるんだよね。


04. アポロ

岡野昭仁はステージの左右を駆け抜ける。序盤から全開である。
まさに月へ旅立つロケットのように、一瞬で僕らを連れ去ってくれる。周年ライヴにやっぱり"アポロ"は外せない。

曲中に「このままのスピードで世界がまわったら」とあるけど。デビュー時に新藤晴一が書いた時よりも早く世界はまわるようになったと思う。

そんな目まぐるしい世の中で、変わらない力強さをいつまでも発揮してくれる曲だ。
あれ、4曲目にしてもう右腕が痛いぞ……?


昭仁:横浜スタジアム!盛り上がってますか!心は熱くなってますか!
ワシらがポルノグラフィティじゃ!
8年ぶりの横浜スタジアムです。8年ぶりですが、やっぱりこのステージから見る光景は特別です。何回見てもこの光景は感動します。
ヴォーカルの岡野昭仁です!ギター新藤晴一!

晴一:先週因島でやって。因島は会場の都合で、バスじゃないといけないようにしたから、みんな帰れるようにしないといけないじゃん?だから時間とかも気にしなきゃいけなかったんですけど、今日は帰る心配しなくていいです!なぜならここは横浜だからです!電車がいっぱい通ってます(手をいっぱい交差させながら)
昭仁:「電車がいっぱい通ってます」でこんなに盛り上がることある?


ちなみに僕は終電でした。


晴一:こうして25周年でここに立つことができて、丸ごと応援してくれてる人もそれほどじゃなくても長く応援してくれる人も、我々を含め、なんで飽きんのかなということを、今日は見つけられたらと思います


昭仁:先週因島で、8/31の公演が台風の影響で中止にせざるを得なくなりまして、とても悔しい思いをしました。
チケットを取ってくれて、楽しみにしていた人もいると思います。その悔しさがあるからこそ、今日は目一杯やりますよ。

昭仁:今日初めてポルノのライヴを見るという人もいると思います。よくポルノのライヴは「なんでそんなに動きが揃うの?」とか言われていて、初めての人は最初は気後れすると思うんですが、徐々にでいいので周りを見ながら楽しんでいただければと思います。慣れてるベテランの人は導いてあげてくださいね。
もちろん、自分はそういうのはしたくないって人はそれはそれで自分なりの楽しみ方をして、各々自由に楽しんでください!

一応、僕は慣れているベテラン組のつもりだけど、それでもあまりの揃いっぷりに引いてました(自分含む)


昭仁:じゃあ皆さんにも先週やった因島の風の雰囲気を味わって頂こうと思います。


05. 狼

マジかよ。
いや、多分因島ではやってたろうなって思っていて。だからこそ、あえて横浜でやると思わないじゃん?

やっぱり夏の野外に最高の曲だ。自分が前回聴いたのが雨のしまなみだったので、やっぱり晴れた空の下で聴くのは格別。

何度も書いているけど、僕は「アゲハ蝶」のシングルがポルノとの出会いだったので、"狼"にも特別すぎる思い入れがあるのだ。"別れ話をしよう"いつになったらライヴでやるんだよ。


06. OLD VILLAGER

やっぱりこの曲強すぎだろ。
なんでカップリングにいるんだよ。4リンクにいる村雨礼二かよ。

ステージでは炎が飛び交う。ここまで熱風がくる勢いだ。
なお、席はスタンド上方だったので熱は届かない模様。

色んな音楽が好きで、夏になるとテクノとかそういうのも聴いてるんだけど、僕はやっぱりゴリゴリにギターが鳴っているロックが心底好きなんだなと思う。きっと棺まで続く。


昭仁:ありがとうございます!楽しんでいただけてますでしょうか。
先週因島で1日だけなんとかライヴができたんだけど、暑くてね……横浜スタジアムはこうして周りにビルがあったり、陽が傾いてくると日差しが当たらないようになってくるんだけど
晴一:野球場だから、西陽が当たらないようになってるんだよね。フライが取れなくなるから
昭仁:なるほど
晴一:こっちは外野側だけど、そっち(アリーナ後方)はバッターがいるから、そっちも陽が当たらんようになっとるのよ

5へぇ
そこから先週の因島の話。

昭仁:因島は遮るものが何もない野っ原だからね
晴一:気づかんかったらしいよ。まずバスの動線を考えて、それからステージの場所を決めたから、(ステージの向きが)真西。俺、50歳を目前にして日に焼けて鼻の頭の皮むけたからね?
昭仁:さっき"OLD VILLAGER"の時に火が出たでしょ?あれとかほんまに僕らを殺しに来てるのかと思いましたよ


ちなみにこのあとカープがここで横浜に3連敗した話(割愛)


昭仁:また野球の話しよるんかコイツらみたいな感じになっているので、曲に行きますよ。
えー僕らが因島を出た時に、やっぱり一旗あげてやろうという気持ちで出てきたんですよ。やっぱりそこで憧れていた光景は、こういうスタジアムでやるライヴの光景でした。
そんな、スタジアムでライヴができるようになりたいと思っていました。
それが、今回で5回目のスタジアムです。そんな決意の旗をこれからも立てられるように、この曲を聴いてください。"FLAG"


07. FLAG

そうきたかぁ。たまらないし、「あ、相棒死んだな」って思った。
※相棒は「PANORAMA PORNO」とこのアルバムツアーに思い入れが強い

もちろん僕も好きな曲だ、だからこそすごく悔しくて。
だって、これだけメインビジュアルとかグッズで「旗」があったじゃん。これだけ露骨な布石があったのに、思いもしてなかった自分が悔しい。

改めて本当に良い曲だなと感じた。決意の曲でありながら、それは強い問いかけでもある。
それを表すのが最後の「僕はそう思うけどキミはどうする?」ここが完全に岡野昭仁。

2日目で改めてじっくり見られたけど、玉田豊夢のドラムがあまりに凄まじく、マジでこの人のドラムが大好きだなと思った。



08. カメレオン・レンズ

イントロで心の中で「ふざけんな」って叫んじゃった。展開凄すぎて情緒壊れちゃう。

いや、ここまでも十分感動していたんだけど、どちらかというと相棒を殺すための曲が多い展開だったんですよ。
まだ人のことを心配する余裕があったというか。

だけど、ここから明確に僕を殺す時間が始まった。


(集英社 田中一行『ジャンケットバンク』より)


"カメレオン・レンズ"はポルノグラフィティの恐ろしさを体現する曲だと思うんですよ。

この横揺れなジャンルの曲をJ-POPの、ポルノグラフィティとして飲み込んで消化してしまう。しかもそこに岡野昭仁のセクシーな歌声と、新藤晴一の歌詞、完璧すぎる。なんでこのバランス感覚が成り立つのだろう。

あとレゲエビートが基にあるから、意外と夏の野外でも合うなぁと感じた。



レゲエビートはこういうの。気持ちいいいい。


09. シスター

新藤晴一が12弦ギターを弾いていたのが印象的。ベフニックのギターらしい、欲しい。
倍音のきらびやかさが入ることで、曲自体の持つ悲哀が相対的により強く浮かび上がっているように聴こえた。

これもまた2人になったポルノグラフィティの旅立ちの曲で、もう一つの始まりの曲と言える。

リスタートの"シスター"に、2人で初めて行った単独ライヴ「Purple's」で新曲として披露した"ネオメロドラマティック"がこうして25周年の横浜スタジアムに響いたのは感慨深いものがある。

なぜなら"シスター"の発売日は2004年9月8日なのだから。実は20周年なのである。

ちなみにこの日はTamaさん来てたらしくて、なんかもう、エモいよね(失われる語彙力)。



10. 愛が呼ぶほうへ

新たな船出である"シスター"からの流れで聴くと、またより一層、この曲が持つ光の強さが増すような印象を受ける。

こっちはもう匙を投げるつもりなのに、スコップで心を掘りにくるな。

20周年以降でファンの中でより特別になった曲で、聴くたびに人生で体験した様々な"愛が呼ぶほうへ"の記憶たちが蘇ってくる。

僕らはいつだって、それに導かれている。 

ていうかまだ10曲目なんだけど、どうすんだよこの記事。


昭仁:ありがとうございます。
さて、せっかく5回目の横浜スタジアムということで、ライヴで一度もやったことない曲を聴いてもらうと思います。あ、映像特典ではやったことありますが。
その次はライヴでお馴染みの曲を、このハマ風に合うアレンジで聴いていただこうと思います。
まずは"むかいあわせ"聴いてください


11. むかいあわせ

遂に来た。
みんなやられたんじゃないかなこれ。やられたは「殺られた」って書くやつ。「やっと会えた」はこっちのセリフだ。ていうか、「稀」の枠はもう忘れ去られたかと思ってたから、復活してビックリした。

元々持ってる和の雰囲気とはまたちょっと印象が違って、エレキが少し強めなアレンジの印象。

※2日目で気づいたけど、そうか"むかいあわせ"はオケを使わずに演奏していたのか。
ステージ上の楽器だけで演奏しきったから、こんなに新鮮な印象だったのだろう。

声だけでなくステージ上の全ての楽器が歌ってるみたい、遠いステージを眺めながらそう感じた。

テーマ的にも自分と向き合うこと、優しいけれど強さを持った曲だ。
だからこそ、このライヴにふさわしい選曲だったと思う。

ていうか、こんなにライヴで映えるんだから、テーマとか関係なくこれからもやってくれ。


新藤晴一がアコギを爪引き、岡野昭仁が歌い出す。


12. ギフト

??????????????????????

「ライヴの定番曲」って言うから、まぁあの辺りのメイン曲のどれかかな?とか思ってたところに、とんでもないものぶち込んできやがった。
殺人未遂で訴えたら、ギリ勝てると思う。

アコースティックなアレンジになっていて、それだけに言葉がより一層心をえぐってゆく。

"ギフト"は2008年、まさにこの横浜スタジアムで、まぁこの日とあんま変わらない高さのスタンド席で僕が壊れた曲だ。あれほど涙が止まらなかったことはない。

僕は自分を信じてないし、今でもやっぱり自信のない人生を送っている。
世界に少し希望をしては、世界にまた失望している。なぜなら本当に失望しているのは、それは自分自身にだ。

"ギフト"はそんな崩れそうな僕をいつも繋ぎ止めてくれて、少しだけ世界に足を踏ん張れる勇気をくれる。

2024年の"ギフト"はやっぱり暖かくて優しくて、でも決して甘やかしてはくれなくて。
その前が自分と向き合うことを問う"むかいあわせ"というのが更に拍車をかけてたんだけど、やっぱり僕は感涙してしまった。

固まって動けなかった。
聴けて、本当に良かった。


13. THE DAY

新藤晴一のギター(レスポールカスタム)から歌いだしに入るけど、かなり落ち着いたアレンジで、ワンコーラス終わっていつものバンドサウンドに雪崩込むアレンジ。切り替わり後の観客たちの反応速度が異常すぎる。

最近は岡野昭仁の弾き語りから入るバンド演奏に入るパターン多かったけど、このアレンジもとても良いね。

後半の方で岡野昭仁の歌い方がいつもより凶暴な雰囲気とか、そんな印象だった。少しだけ苦しそうだったかな。
それだけに振り絞るような、そんな叫びに似た歌声に、席の距離など関係なく圧倒されてしまった。

曲終わりで一気に照明が落ちて、夜になったことを知る。
ハマスタのこの瞬間、大好き。

会場には時折、涼やかなハマ風が吹き抜ける。

そんな風にのせ、ギターの音色が鳴り響く。

岡野昭仁が一度ステージをはけて、新藤晴一タイムの始まりだ。


14. 螺旋

そうきたか。「RHINOCEROS」のアルバムツアーの時以来だろうか。

ラテンでエスニックな雰囲気に、ギターの色気が半端ではない。
レスポールカスタムのフロントPUの甘いトーンが本当に美しくて。何このサステイン、ため息しか出ない。

モニター映像もサイケデリックな雰囲気になっていて、引きずり込まれてしまうようだ。


15. Zombies are standing out

引き摺り込まれたと思ったら、ゾンビに喰われた。
ポルノグラフィティは歳上で、尊敬する人生の先輩だと思ってるんだけど、イントロ鳴った瞬間に「バカ野郎」って心で叫んだよね。ちょっと声にも出てたと思う。


野外
Zombies are standing out

こんなの食らって正気でいるほうがまともじゃない。
なんですかこの「解放区」ってビンゴ、全部「死刑」って書いてあるんですけど。

再びステージでは炎が舞い、楽曲の熱量をさらに高めてゆく。

ライヴで聴くと、挙がる観客の手が本当に渇望する亡者たちの手に見える瞬間があって、みんなもしっかり打ちのめされているなと思う。


16. 今宵、月が見えずとも

場内に悲鳴に近い声が木霊する。この人たち人の殺し方を熟知しすぎてる。
2時間くらい休憩ほしいのに、マジで容赦がなさすぎる。フロムゲーよりもっとずっと敵のターン。

僕はもう頭が真っ白になっていたので、もはや「カッコイイカッコイイ」と喋るだけのポンコツに成り果てていた。人間の脳ミソって容量あるんだよ?

音楽が本能で身体を動かす。
それだけの力がこの曲にはある。

ソリッドな楽曲に対してひどく厭世的な視点で、僕の内面みたいな主人公だ。
このバランスこそが"今宵、月が見えずとも"の凄みだろう。


暗くなった場内、スクリーンに言葉が映る。

あの頃と変わらないものが ひとつくらい残ってないかと
思いを巡らせてみても ポケットを探してみても

え?マジであれ来るの?


17. ひとひら

本当に、来たよ。

イントロでぶわぁーという音を立てて感情が押し寄せる。
走馬灯ってこういう感じなのかな。

間違いなく、このツアーのハイライトだろう。




元々15周年のベストに新曲として入り、そのツアーでも本編終盤で演奏された。
それからなんかのフェスで演奏していたようだけど、単独公演ではその15周年ツアー以来となる(はず)。

今回も周年ライヴは自分のことを見つめ直すような曲が多いので、その中でより具体的にテーマを体言する曲になっていると思う。
特に"メジャー"とはかなりテーマ的にも繋がっているよね。

それをより引き立てているのは、他ならない横浜スタジアムという会場なのが大きかったと思う。

2006年、2008年、2014年、2016年と重ねてきた経験。
ポルノグラフィティの歴史を思い返すうえで、こんなうってつけの会場はないではないか。

ここまでやってきた中でも"ギフト"や"THE DAY"はその本編ラストを飾った、それぞれのロマンスポルノを象徴する曲たちでもある。

自分自身、ありがたいことにどのハマスタにも参戦をしてきていて、いくつもの光景が蘇ってくる。

相棒をFCに入れたことも
ポカリを浴びるほど飲んでいたことも
ゲリラ豪雨を浴びながら見たことも
マイクが壊れ、みんなで"ヴォイス"を歌って支えたことも
"ギフト"に涙が止まらなかったことも
"アゲハ蝶"をより妖美にしたファイヤーダンスも
圧倒された"デッサン #1"の演奏も
クワGのコーラスも
横浜スタジアムの真ん中で"ダイアリー00/08/26"の決意を見届けたことも

そのひとひらたちが、この25周年に続いている。
人生は断片が積み重なってできている。それはまるで小さな一人一人の人間が3万人集まるとこれだけ大きな力を生むように。

それぞれの悩みや苦しみがあって、それぞれの喜びがあって、それぞれの人生があって、たった一つの音楽に感動する。

あれは飽きもせず 聞き返したメロディ

それはきっと15周年で聴いたそれともまた違って響いていて、これこそが新藤晴一が冒頭で言った「我々を含め、なんで飽きんのかなということを、今日は見つけられたらと思います」ということへの回答だったんだと思う。なんて伏線を引きやがる。

それと"ひとひら"は因島では演奏されていなかったと聴いて結構驚いたんだけど。
言われてみると確かに、この曲は上京した後の曲なんだよね。そう思うと、すごく腑に落ちる。怖いなこの人たち。


もう本編終わりだろってくらいくらってるんだけど、どう考えてもここからブチ上がりゾーンとか言い出すんでしょ?


昭仁:ありがとうございます。横浜スタジアム盛り上がってますか?
横浜スタジアムまだまだここから盛り上がってもらいますよ!覚悟は良いですか?ブチ上がっていきましょう!


ほら


18. ヒトリノ夜

こういう周年とか、ここぞという時にしっかりぶち込んでくれる。
こんなのブチ上がっちゃう❤️

よくサビを途中から歌わされるから、みんなもう開き直ってサビほぼ歌ってるよね。
ていうか3万人以上の集会で「ロンリーロンリー」叫ぶ夜ってどういうことやねん。

"アポロ"のところで、世界は目まぐるしく変わっていくとは書いたけど、スピードは早まっても、まだ車は(少なくとも一般的には)空を走る予定はなさそうだ。


19. 幸せについて本気出して考えてみた

個人的なモードとしてすごく聴きたい曲だったので、本当に嬉しかった。
岡野昭仁、めちゃくちゃ走り回ってるんだけど、なんでこんな歌えるのこの人。

ライヴで聴くこの曲の多幸感は格別だ。
振り上げる拳がより一層強くなる。

「拾って集めてみよう」がどうしても"ひとひら"に繋がるように感じてしまう。

そうさ僕らは、幸せについて本気出して考えてみたら、いつでもポルノグラフィティのライヴに行き着くのさ。


20. ミュージック・アワー

祭りだ祭りだ。踊らにゃ損々。
いや、これはもう語る必要ないだろう。

スクリーンがレトロポップなロゴと、下に走ってる車の色が次々変わっていくのカワイイ。大瀧詠一のジャケットみたいな爽やかさ。

サビでちゃんと岡野昭仁を撮るカメラさんがレンズで変な踊りしてくれるの楽しいよね。

そのままドラムへ。一瞬のうちに2・3のクラップが場内に響いて怖くなる。


21. アゲハ蝶

いやー来るかぁ、来てしまうのか。

正直、今回は"アゲハ蝶"やらないので、"ハネウマライダー"→"解放区"で本編終わると漠然と思ってたんですよ。それなのに、こうしてキッチリと自分を始末しに来るんですか。
何このビンゴ、回しても回しても一等しか出ないんだけど。

"Zombies are standing out"も特別な曲だけど、やっぱり"アゲハ蝶"は自分の生涯のベストソングだ。
歌も演奏も言うことなし、それ以上にいつもにも増してラララの"圧"が強いなと感じた。
確かによく考えたら、コロナがあって以降の単独公演としてはこのライヴが1番規模デカいもんな。

そして時間が経って冷静になってみると、このテーマのライヴで"アゲハ蝶"やらない選択肢はないなと思う。

夏の夜の真ん中


ここは──解放区



22. 解放区

昭仁:今日はありがとう!やっぱりワシらにとって、みんなとつくるこの空間こそが解放区です。皆さんにとっての解放区にもなってますか?これからもみんなとワシらで解放区をつくっていきましょう。ラスト1曲です。

という言葉から曲は始まった。

キラキラとしたギターのアルペジオ、静かだが力強い歌声、後押しするようなバンドの演奏。
ラスト1曲ということもあって、少しでも目に耳に心に焼き付けたくて。

アウトロで岡野昭仁は叫んだ。

昭仁:みんな今日は本当にありがとう!君たちがいるから、ワシらは歌えて演奏ができる。ワシらはこの空間を愛しています!ありがとう!最高の解放区になりました!

そして、曲終わりにスクリーンに映された言葉。

わしらにとってポルノグラフィティとは
あなたにとってポルノグラフィティとは
いつか答え合わせをしよう

その意味をずっと考えていてね。
※と思っていたら、二日目でこの「いつか」の部分が変化して本気で驚いた。





「解放」とは「体や心の束縛や制限などをとり除いて自由にすること」だ。

「PG wasn't built in a day」ツアーで新曲として書き下ろされた楽曲。
新藤晴一はそのツアーでこう言った。

晴一:このツアーに向けて曲をつくってきました。25周年ということで、どんなことを書こうかと思って。
この25年って経済用語で言うと「失われた何十年」っていうのと重なるんだって。でも自分たちのことを振り返ると、決して失われたものばかりじゃなくて。こういう景色を見られることもあるって。
だから、あんまり「頑張れ頑張れ」言うもの違うかなと思って。今日じゃない明日とか、それだけじゃないものもあるんじゃないかって。
そういう曲を書きました。聴いてください、曲名は、"解放区"と言います。

多くのファンにとってポルノグラフィティのライヴは、すでに解放区となっている。
日常を忘れ、心を解き放つ場所、それがライヴなのだ。

僕ね、普段なかなか自分を出さない人間なんですよ。
それはきっと自分がたいした事ない人間だと思っているからで、人にそれを知られるのが怖いんだと思う。

それくらい卑屈な自分がライヴという場所では、何もかもさらけ出してしまう。
きっと自分にとってライヴは、それを許してくれる場所なのだ。

今回のライヴのセットリストは恋愛の曲がほとんどなくて、自分と向き合うような自分と世界の繋がりを見つめるような曲が選ばれている。
多分、かなり意図的な選曲のはずで、だから"サウダージ"もなかったんだと思う。


本編終わってあまりの消耗具合で座席に倒れ込むように座ってしまった。
いくらんでも理性が壊れすぎている。





アンコール




思ったより早めにアンコールが始まり、やばい回復してないし、なんならまだ致命傷とスリップダメージ入ってるので焦る(アンコール中に改めて色々感情が湧き上がってきた)。

メンバーが登場。


昭仁;アンコールありがとうございます!卑猥な3文字を連呼していただいてありがとうございます。
さて、この広い横浜スタジアム。前の方の人の顔は見えるんじゃけど、正直後ろの方の人の顔は見えません。なので、これから後ろの方のステージに行こうと思います。


そう、自分はスタンド席だったから最初からこの後方ステージが見えていて「ああ、これはいつか来るな」と思っていた。時は来た。

メンバー2人はステージ袖からリリーフカーに乗って移動。
岡野昭仁は凱旋した政治家みたいな口調でありがとうと言っていたが、ベンチの辺りが関係者エリアだったらしく「うわ、関係者おる。めっちゃ恥ずかし!」とか言っていた。

そんなこともあり、横浜スタジアムの真ん中に設けられたステージに2人が立つ。


昭仁:さぁこの広い横浜スタジアムの真ん中で、皆さんには聴いてもらうのは新曲です!


新曲はやるとは思っていたけど、やっぱり本当に来てくれると嬉しいね。


昭仁:今の世の中って「多様性」とよく言われていて、それはとても良いことだと思う。人それぞれ、一人一人が違うというのはすごく、すごく大切なことだと思います。
けど、実際は見えない枠とらわれて、そこから出られていない窮屈な思いをしている人もいると多います。
そんな時にその枠を飛び越えるのは、改めて自分が自分自身を鼓舞することで、自分らしさというものを自分で手に入れることが大切じゃないかと思います。そのキッカケがこの曲になれば嬉しいです。
"ヴィヴァーチェ"聴いてください。


23. ヴィヴァーチェ (新曲)


タイトルから格好良すぎる。
イタリア語で、音楽の速度記号の「活発に」という意味だという。

イントロ〜Aメロの2トーンスカっぽいリズムとギターの雰囲気で、漠然となんだけどちょっと最近のイエモンっぽさを感じた。多分歌謡曲っぽさも全体的に感じるからかな。
Bメロ〜サビはどちらかという80年代のポップスとかアニソン感もあった。あとサビの一部でどこはかとないCOMPLEX感。

さりげないけど、サビのところでオカズにシンセが入っていて、ああいうアレンジ個人的に無条件で堕ちるくらい好き。

というかほとんどの人が初聴きなのに、なんでBメロからもう手のフリが揃うの。怖いんだけど。

これめちゃくちゃ迷うのだけど、久しぶりに岡野昭仁作詞なのかな?
そう思うのは、結構直接的に"FLAG"の「この時代には全部正解で一人一人が試されている」というメッセージの先を描いていると感じたんだよね。

※ラジオで発表されて作詞:岡野昭仁、作曲:新藤晴一だったそうです。作曲まで当てた相棒凄い


岡野昭仁の冒頭のMCは自分も思うところがあって、よく言われる「多様性」については尊重する気持ちもありつつ、それが新しい枠と枷になっているなと思うところがある。

僕はゲーマーでもあるので、最近のゲームにはどうしても避けて通れない話題でもある。
誰もが差別なく幸せに暮らせたら、どれだけ良いだろう。

そうしたモヤモヤがあったからこそ、岡野昭仁がそこに切り込んできたことに、とにかく驚いたし、心が震えた。またなんてもん創りやがった。

改めてMCとか歌詞含めて色々考えながら聴きたいので、今すぐ配信してください。
もうこの曲に飢えてます。


昭仁:ありがとうございます。"ヴィヴァーチェ"聴いていただきました。この曲が皆さんに末長く愛されるといいなと思います。
さて、ポルノグラフィティここでメンバー紹介をします!
まずはワシらを強力に支えてくれるサポートミュージシャンから!


玉田豊夢→須長和広→皆川真人→tasukuの順に紹介。
ちなみに須長和広は「帰ってきた須長和広」と紹介されてた。ていうか改めて須長さん41歳(1981年生まれ)って嘘やろ?????
いくらなんでも若すぎないか。


昭仁:さて、残った2人がポルノグラフィティというわけですけど、まずはギッッタリストの名前を読んであげてください


マジだって、本当に「ギッッタリスト」って言ってたんだって。



晴一:あ、ここ(後方ステージ)で喋らんといけんのか(マイクスタンドからマイクを取ってハンドマイクにする)。
本当に、25周年ありがとうございます。なんかこうやって喋ると先生みたいな喋り方になるね
昭仁:ハンドマイクだとそうなりますよ


晴一:僕、思うんですけど。今回で横浜スタジアムは5回目みたいなんですが。10年前?8年前?にやった時と、今こうして25周年を迎えてここでできることって、同じじゃないと思うんです。
これは新記録と呼べるんじゃないかと。新記録で言葉合ってんのかな?意味わかる?自己ベストを更新しているということなんです。
だって、20代の時に食べる焼肉のカルビと、今の歳で食べるカルビって違うじゃん?今20代と同じだけカルビ食べれたら凄いじゃん?
だから、25年でここでできることは、僕らにとって新記録なんです!
これからも自己新記録を更新していけるように頑張りますので、これか、らもよろしくお願いします!


ここのMCが冒頭の"メジャー"とも繋がる気がするんだよね。自己新記録。


晴一:ということで、あとは校長先生からお話があります。校長先生は?
観客;昭仁!


昭仁:紹介に預かりました校長の岡野です。いや、確かにワシ昔ライターさんとかに言われたんだけど「先生っぽいですね」って。
えー今日は来てくれてありがとうございます。あれよね、8年前より横浜スタジアムは改装して大きくなってるのよね。客席も増えてるのにこうしていっぱい来てくれて、めっちゃ嬉しい

この「めっちゃ嬉しい」がめっちゃツボった。なお、後ろの女性ファン2人がそれに対して「めっちゃカワイイを連呼してた。


昭仁:こうしてスタジアムでみんなに囲まれてできることが本当に幸せで。僕らが因島にいた時に、こういうスタジアムでできるようなバンド、ガンズ・アンド・ローゼズとかエアロスミスとかクイーンみたいなバンドに憧れていました。
それがこうして5回目のスタジアムができて、本当に幸せ者だと思います。皆さんが来てくれるからこの光景が見られるんです


昭仁:20周年で東京ドームをやりまして。そこで一つ大きな山を登り切って、どういう景色が見えるんだろうと思ってたんです。また新しい山が見えるのかなって。その通りになって、この5年でまた新しい山を見ることができて。それは高い高い山のようでもあり、全く違う世界の山みたいな感じもしました。
ここでまた新しい山に登れたように、これからも共にまた新しい山に向かって歩んで行けたら嬉しいです。これからもどうかよろしくね。今日はありがとうございました!


↑細かい文言は違うかもしれないですが、大まかな筋は合っているはず


昭仁:さぁこの広い横浜スタジアム。まだまだバカ騒ぎしてもらいますよ?覚悟はできてますか!バカ騒ぎするなら頭上にタオルを掲げてください。
じゃあ次の曲でそのタオルを大いに回して、大きな花火をあげてください!


24. Ohhh!!! HANABI

そう来たか。かなりサプライズだった。
因島が終わった時に公式が写真を載せていて、そこにタオル回してる中花火が上がっている写真があった。


(あ、今気づいたけどメンバーがライヴT着てるからアンコール確定だった。)

それで、なんとなく"ハネウマライダー"で花火が上がるんだなって、なんか漠然と考えていたんです。
"Ohhh!!! HANABI"の可能性を失念していた。

すごく正直にいうと、音源ではちょっと思い入れが低い曲なんだけど、ライヴで聴くとべらぼうに楽しいんだよね。

台風に苦しめられた因島初日があったからこそ、こうしてタオルを回して起こすハマカゼは、大きな力になっていたと思う。

岡野昭仁が足をひょこひょこ動かしていて面白い。
あと2番終わりの感想で岡野昭仁のハーモニカ→新藤晴一ギターソロの繋ぎがとても良かった。

最後のサビでは横浜の夜空にいくつもの花火が打ち上がる。過去イチの数が打ち上がっていた。今年の夏は花火が見られなかったので、こうして夏の終わりに見ることができて嬉しい。最後の花火に今年もなったな。あ、二日目があったわ。

咲いては散ってゆく花火に、ライヴの終焉の近さも相まって、なんかそれだけでちょっと泣けてしまった。こんな楽しい時間が、終わってほしくないな。


メンバーは再びリリーフカーに乗ってステージに戻る。
それで袖からステージ上がってモニターの前くらいのところで、突如"ジレンマ"のイントロが流れる。あまりに不意打ちでビックリした。


25. ジレンマ

いつも岡野昭仁の煽りから曲に入るので、まだ身体ができていない。でもこういう驚き、嫌いじゃない。ちなみに新藤晴一は最後の最後で黒テレを投入してた。

もう右腕が限界突破してるんだけど、振り上げる拳が止まらない。
※反省して二日目は左腕も使った

明日とか考えない、今を燃え尽きるんだ。だって、この夜が解放区なのだから。

ちなみにソロ回しでは玉田豊夢と須長和広のリズム隊がそれぞれ超絶プレイを見せつけ、tasukuは"ハネウマライダー"、皆川真人は"REUNION"のイントロをそれぞれ弾いていた。

ライヴ見てて色んな感情とか想いが浮かぶんだけど、"ジレンマ"のこの瞬間だけは、頭を空っぽにして全部受け止める。


岡野昭仁はMC「幸せ者だ」と言っていたけど、それはファンだって同じだ。

ポルノグラフィティのライヴがあるというだけど、日々をちょっとだけ頑張れる。


おわりに





新藤晴一が宣言した「これからも自己新記録を更新できるように」。
25年を経て、まだその決意をしていることが嬉しくて。

今回はやってないけど、"AGAIN"で出てくる失われた架空の街の地図のように、時にそれを見失ってしまいそうな時に。

自分のメジャーは確かにここにあって
いつだって自己新記録を刻んではいるんだ

  〜"メジャー"

 

地図でもあればいいが どこにもないけど
コンパスだけは その胸にあるだろう

  〜"ひとひら" 


その道標に、その光に、僕らは慣れるのかもしれない。

なぜなら、彼らもまた僕らの道標であるからだ。

そう思った時に、偶然にしても25周年のメインビジュアルが因島の灯台というのがとても象徴的だなと思えて。


岡野昭仁が語った山の話。

山に登るということは、挑戦を繰り返すということでもある。

僕らの登ってきた山は高尾山のように容易くない。
※高尾山も油断してはいけない

雨が降れば歩みは止められるし、かんかん照りになればその日差しに焼かれることになる。

暑さも寒さも疲労も限界も超えた先に、その山の頂はあるのだ。

ポルノグラフィティと見てきた頂上の景色はそんなものたちばかりで。

ポルノの2人は僕らファンがいてくれたからと何度も言ってくれてるけど。

でも、やっぱりポルノグラフィティがいるからこそ、僕らは共に歩めるわけで。

ポルノグラフィティかいたからこそ、みんなの心が動いて。

そうでなかったなら「島ごとポルノ展」みたいな故郷をあげたお祭りなんてできないよ。

自分がこれだけのファンなのに、ポルノグラフィティは愛されてるなって、たくさん感じるこの25周年だった。

不確かな明日に怯える僕らにも、必ず朝はやってくる。だからこそ、また僕らは歩き出さなければならない。

もう少しだけ歩こうよ せっかくここまで来たんだから
誰もがこの道を通るから 陽だまりの場所 尋ねて 向かってみよう

  〜"むかいあわせ" 



不確かな明日に怯えてばかりはいられない。

だって、その光の先には。

また夜の国が待っていてくれるのだから。


SET LIST
2024/9/7 @横浜スタジアム
01. おいでよサンタモニカ
02. ネオメロドラマティック
03. メジャー
04. アポロ
05. 狼
06. OLD VILLAGER
07. FLAG
08. カメレオン・レンズ
09. シスター
10. 愛が呼ぶほうへ
11. むかいあわせ
12. ギフト
13. THE DAY
14. 螺旋
15. Zombies are standing out
16. 今宵、月が見えずとも
17. ひとひら
18. ヒトリノ夜
19. 幸せについて本気出して考えてみた
20. ミュージック・アワー
21. アゲハ蝶
22. 解放区

アンコール
23. ヴィヴァーチェ (新曲)
24. Ohhh!!! HANABI


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【感想】ポルノグラフィティ"解放区"歌詞解釈



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