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2018年5月20日日曜日

「音楽に政治を持ち込むな」~ミュージシャンは主張をするべきか







2016年のフジロック辺りから何かと話題となった「政治と音楽」問題。

下書きに書いておいたけれど、内容が内容で政治の話題なので公開すべきか迷っていた。

たとえばトランプ大統領の就任などでもミュージシャンが政治的な発言も何かと話題となったので、自分としても残しておこうと決意して公開する次第。

これに関しては色々な意見があると思うけど、一つの意見として読んでいただければ幸いだ。


テーマは、


音楽と政治~ミュージシャンは主張をするべきか







ロックとは




そもそもロックとは社会に対しての若者の叫びである。

それが70年代のパンクムーブメントであり、音楽を通して無責任な大人への強い主張をしていくことになる。

少なからず若者が抱えている不満を代弁していたのだ。

こうしたルーツまで遡っても、音楽と政治というものは切り離せない関係にある。
社会への鬱憤を若者が晴らすための、数少ない手段なのだ。

ポリティカルな主張といえばRage Against the Machineのトム・モレロくらい突き抜けた経歴があればその主張もわかるが。






トム・モレロ


1982年、トムはハーバード大学に進学。政治学を専攻し、1986年に主席で卒業。LAに移り、民主党のアラン・クランストン上院議員の秘書を務めるが、政治思想の対立から解雇される。

ロック・アップ時代に知り合い、別のバンドで活動していたザック・デ・ラ・ロッチャのラップスタイルのボーカルに衝撃を受け、バンド結成を持ちかけ、ザック、ブラッド・ウィルク、ティム・コマーフォードと共に、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンを結成。1992年にはエピック・レコードと契約し、ファーストアルバムをリリース。4枚のアルバムを発表し、バンドが発する政治的メッセージやサウンドが人気を呼び、一躍トップバンドの仲間入りを果たす。


空耳アワーでお馴染みのバンドです。










ネットの登場




現代はネット(SNS)でいくらでも自分の主張を出すことができる。

同時に様々な意見や思想を見れるようになった。
言論が溢れかえるほど飛び交い、食傷気味になってしまうほどだ。

そんなご時世、誰しも音楽に自分の気持ちを委ねなくても、自らの言葉として主張をそのまま伝えることができるようになった。

そうなると音楽は若者の怒りの代弁という役割を担わなくてもよくなった。


代わりに主張することとなったのが若者の恋愛感で、それがポップパンクとか日本でいう青春ロックの流れになったのかもしれない。


それでもヒップホップ界隈とか、アンダーグラウンドの世界ではまだ受け継がれてはいたけど、それはメインのムーブメントとはまたちょっと違う気がする。まぁエミネムとかは、うん。



音楽で政治を語ること





新たな世代の代弁者として登場したのがGreen Dayだった。パンクでない、とかそういうことはここでは置いといて欲しい。

当時のfuckin'ブッシュ政権のおかげ(せい)で不満を募らせていたアメリカの若者に、耳なじみのいいロックサウンドに乗せたGreen Dayの主張は見事に受けて、時代の鏡となった。

なんだかんだ言われてるけど僕も「American Idiot」は素直に良いアルバムだと思う。






少なくとも音楽がまだ、現状への不満を爆発させる起爆剤と成り得るという証明にはなったのだ。


そもそも音楽は政治と密接な関係もなくはない。
クラシック音楽が宮廷などで演奏されるために創られたり、時代を表現することも音楽の役割だからだ。



ミュージシャンとして




かつてMr.Childrenの桜井和寿は言った。


ミュージシャンがライブ会場などでメッセージを発信することもあるが、彼らが信頼されてるのは音楽があってこそ。なのに自分自身が信頼されていると勘違いし、言葉を発信するのは謙虚ではない」



そう。音楽家であるならば、あくまで主張は音楽ですべきである。

今回の大統領選でミュージシャンが強い主張で反対運動を起こした。

大統領選についてはまたあらためて書きたいことがあるけれど。

ミュージシャンの武器はなんであれ、やっぱり音楽だと思う。


これから世界がどう動くか分からない。

そんな中でミュージシャンはどんな音楽を残していくのだろう。









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