最近いくつかギターに関する話題を見たけれど、ひとつの記事に起こすほどのネタでないものばかりなので、それならいっそひとつにまとめて書いてしまえ、ということでピックアップしたい。
ギブソンに倒産危機騒動
ギブソン、倒産する可能性があることが報じられる
NMEJAPAN
有名ギター・メーカーのギブソンが倒産する可能性があると報じられている。
記事内のコメントを引用すると。
「年間10億ドル(約1060億円)以上の収入のある、ナッシュヴィル拠点のこの楽器メーカーが直面している状況は正常とはかけ離れています。CFOのビル・ローレンスは1年を経たずして会社を離れており、6ヶ月後には3億7500万ドル(約400億円)の担保付き上位債が支払期日を迎えます。それに加え、2013年に借りたこの債権が7月23日までに解消されない場合、さらに1億4500万ドル(約155億円)の銀行ローンも支払期日を迎えるのです」
つまりは、10億ドルの収益に対して、債権の支払が5億ドル以上を占めてしまっているというものだ。
更には「株や不動産といった資産が不振の他、家電事業などの採算性が伴っていないとのこと。
現時点では非採算事業を見直し、マネタイズを行っていくとの声明を発表している。
コラム:米ギターの名門ギブソン、破産法申請不可避か
ロイターのコメントでは新たに購入する層が少ないばかりでなく、質の良いギターを生産していることで、逆に買い替えの需要がなくなってしまっているとの指摘も。
確かに未だに1950年代のギターがヴィンテージとして重宝されてるしね。
以前晴一さんも言っていたが、1980年代とか今までクラシックの扱いではなかったギターたちが、年を重ねるごとにヴィンテージとなっていく時代である。
そうした要因もありつつ、結局はギターに憧れるようなバンドミュージックが衰退気味になってしまったことが最も大きいだろう。
その減ったパイの中でPRSのようなハイエンドが人気になっていたり、ライバルであるFenderとの競合(Fenderも業績不振だが)など、シャアの奪い合いも関係ありそう。
ギターマガジンより「ギターを綺麗に撮影する」というマニアック過ぎる雑誌が刊行
「ギター・マガジンが本気で教えるこだわりの愛器撮影テクニック」
という控え目に言って頭のおかしい雑誌が発売されている。
僕ですか?もちろん買いました。
いくらなんでもマニアック過ぎるだろとは思いつつも、先日カメラを新しく買ったこともあり、思わず手に取っていた。
ギターをここまで拘って撮影する必要がどこにあるだろうか、いやない。だが、この本に惹かれてしまったのは、根底にギターはなんて美しいのだろうか、という想いがあるからである。病院には後で行きます。
せっかくカメラがあって、"それなりの本数"のギターがあるので、撮影のひとつでもしたいではないか。
内容については一眼レフの基礎知識「絞り」「シャッタースピード」「ISO」講座から始まる。
そこから先は「どうすればギターを美しく撮影できるか」ということがひたすらに並んでいる。この見本写真がどれも素晴らしくて、それを見るだけでもこの本を手にする価値はあるのではないだろうか。
いくつか屋外で撮影しているものもあるのだが、これを実践しているのを端から見ていたら通報されないだろうか。男が独りでニヤニヤしながらグラビア撮影をしているのである、ギターの。
ということで、ギターを美しく撮影してみたい!というニッチな欲求を存分に満たしてくれるこの雑誌。
2700円と普通に考えても高いですが、見かけたら是非手に取ってみてはいかがでしょうか。
ERNIE BALLからエクスプレッションペダル・タイプのオーバードライブが発売
ありそうでなかった!ERNIE BALLからキンキラキンのすごいやつ登場!
最後は軽めの新製品ニュース。
ERNIE BALL(アーニー・ボール)からペダルタイプのオーバードライブ
EXPRESSION OVERDRIVE #6183
が発売。
裏のツマミで下地を作り、ペダルの踏み込みによってドライブ量が変化するというもの。
確かにありそうでなかった発想である。
場所を取って重そうだけど、これ1台あれば様々な曲に対応しやすくなるのではないだろうか。
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