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2017年1月7日土曜日

「シン・ゴジラ」庵野秀明と東宝のバトルに見る映画業界のダメ体質







映画「シン・ゴジラ」について、総監督である庵野秀明と東宝の話が目に入った。

これである。





庵野監督のインタビューであるが、この中に日本の映画会社の悪い体質がとても表れていると感じた。

早い話が映画会社のお偉いさんの考えがもう通用しないということだ。
しかしながら、それが未だに横行していて映画が制作されているという現実に対する嘆きである。

1つずつ紐解いて行こう。








感動路線問題



記事を見ていくとこんな言葉がある。


ゼロ稿には方向性のズレというか。東宝プロデューサー陣の各種要望を足していった結果、僕が最初にやりたかった映画とは全く違うものになっている事を強く実感しました。打ち合わせの度に東宝側の要望が入り、その都度本来の方向からズレていっていた感じです


ここで云う「ゼロ稿」とは脚本家の書いたものである。

もう少し具体的にその要望を見ていこう。


主人公らのバックボーンや再度ストーリーなどのいわゆる感情ドラマ部分が増えてウェットな印象に変わっていました。ちょっとこの違和感を言葉にするのは難しいですね。


なぜ日本のお偉いさんは感動路線を入れないと売れないと思っているのだろうか。

ちょっと話が変わるけど、僕は日テレのスポーツ実況が嫌いなんですね。野球は見ないから、サッカーをやった時とか、オリンピックとか駅伝くらいだけど。

サッカーでいうと、今まさに試合をしているのに実況が「この選手は○○で〜」とか急に選手のバックボーンの資料読み出すんだよ。
一応所属チームのこととかは、まぁ無いけど一応いいとしても、急に両親の話題とか言い出す。そして、なんかその選手に思い入れを持たせようとか、あわよくば感動路線に持ってこうとするんすよ。

いや、実況せえと。サッカーなんて、秒ごとに展開変わってくんだから。

これも同じだよね。

感動の押し売りなんだよね。

映画も実況も上の人がこういう考えだから「客や視聴者は感動路線で作れば自然と感動するし動員が伸びる」となるのだ。


別に感動するような展開に悪いことはないよ。しかし一番の問題は「感動路線を入れることによって本筋を潰す」ことである。


分かりやすい例でいうと映画「LIMIT OF LOVE 海猿」で今まさに沈み行く船の中から伊藤英明が延々とプロポーズするシーンである。なぜこのシーンで感動になるのか僕には終ぞ分からない、むしろそんなこと言ってる間に船沈んで死ぬぞ。脱出劇におけるタイムリミットサスペンスとはなんなのか。

というように感動路線にしたいあまり、ストーリーの脈絡がなくなってしまうのだ。



バックボーン問題




さて、インタビュー記事でもう1つ問題となるのが、主人公たちのバックボーン問題である。

「シン・ゴジラ」では登場人物のバックボーンはほぼ描かれない。そこにプロデューサーが一言もの申したくなったのだろう。確かにプロデューサーの言いたいことは分かる。それはバックボーンをしっかり描くことで主人公たちに感情移入をさせやすくなるからだ。


しかし裏を返せばこうとも取れる「お前ら話の筋だけ追ってても登場人物のバックボーン読み取れないだろ。ちゃんと丁寧に説明してやるよ」


要は説明しないと分からないだろとバカにされているのだ。

では「シン・ゴジラ」ではどうだっただろうか。
こう言っては元も子もないが、そもそもこの作品において人間たちのバックボーンなどどうでもいい。つまり「ゴジラに翻弄される人々」という本筋以上のものは求めてないのだ。

誤解のないように断っておくが「シン・ゴジラ」ではストーリーを追いながらもしっかり登場人物たちの人間性がちゃんと描かれていて、説明しなくても過不足があるというわけではない。断片からしっかり観客が読み取って想像できるようにできている。そこが素晴らしい点というわけで。それは先のインタビューの後半にも書かれている。

万が一そこにさらにバックボーンを入れていたら、映画のテンポを壊滅的にしていただろう。

配給会社からしたら超大作として作られる作品はそれなりの興行をしなければいけないことは分かるが、そのための興行アップの理論付けが感動路線というのは、もう止めようよ。

というか配給会社に従い大コケして酷評された「進撃の巨人」はなんなんだ。


[追記]


と思っていて、タマフルの春日太一さんの言葉を思い出した。





東宝側の反省もあって、今回は庵野指揮に逆らいきれなかったのもあるのかなと思った。


まとめ



感動路線問題とバックボーン問題どちらも同じ結論に至る。


映画業界の出資者が「良い作品よりも儲かる作品」を作りたいと思っているということだ。


とりあえずこんな感じで作っときゃ客入って感動するっしょ?みたいな思想が透けている。


最近の作品でいえばまさにこの「シン・ゴジラ」もそうだし、「この世界の片隅に」もそうであるが素晴らしい作品にはしっかりとした評価が与えられて口コミなどでしっかり動員にも繋がっている。
何より「後世に語り継がれてくであろう大傑作」になっているじゃないか。


<この世界の片隅に>興収10億円、動員75万人突破 勢い止まらず



そんな作り手の想いが溢れ出るような作品を、僕は見たい。








【関連記事】
彼岸島だらけのシン・ゴジラ(ネタバレ有)








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2017年1月6日金曜日

ベストアルバムはお腹いっぱいだ、もう赦してくれ







ソニーミュージックとかエイベックスに真っ向から挑むようなタイトルにしてしまった。

書きたいことはタイトルで全てなんだけど。

ベストアルバムって買いますか?

僕は常々もう勘弁してくれと思っている。








ファンは辛い




知ってる。


ベストアルバムは律儀にリリースの度、お布施を払うかのように買うようなコアなファン層ではなく、ライトなファン層もしくは初めましての人向けだということは。

僕も色々なミュージシャンのベストアルバムにお世話になってることもある。
今更ローリング・ストーンズの全アルバムを聴くのは大変なのだ。

でも。

じゃあ、あれだ。それなら


新曲を入れたりしてくれるな。


ポルノグラフィティの熱心な信者ファンとして、僕は律儀にシングルもアルバムも揃えている。
それなのにベストアルバムもしっかり買ってしまうのだ。

買ったんだから愚痴くらい言わせてくれ。


計17,213 円だ。


何か分かるだろうか。


PORNO GRAFFITTI BEST RED'S ¥3,146
PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S ¥3,146
ポルノグラフィティ ベスト エース ¥3,146
ポルノグラフィティ ベスト ジョーカー ¥3,146
PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary "ALL TIME SINGLES" [3CD+DVD]¥4,629


しめて17,213 円だ。


そして、得た対価は新曲5曲と「ALL TIME SINGLES」のやる気の感じられないボリュームのDVDのみである。


タワレコの輸入版アルバムのセールなら10枚くらい買える金額だ。


さらにはRED'SとBLUE'Sは初回盤でレーベルゲートCDだからパソコンに取り込めないという致命的な欠点がある。


結果的に僕は"フィルムズ"と"まほろば◯△"をiTunesで単品買いしたのだ。
各250円でプラス500円である。


合計は17,713円となった。


繰り返すがその対価が新曲5曲と「ALL TIME SINGLES」のヤル気の感じられない特典DVDのみである。

人がお金を稼ぐのは大変なことなのだ。

その中から信者は決して多くはなく、税金を引かれた対価の中からお布施をしているのだ。




初めましての人はCD買わないんじゃ?




これだけCDが売れない時代だ。

特にシングルというものは、配信が中心と言ってもいい。

それはCDランキングより配信ランキングの方があてになるということにも現れているだろう。

そんな中シングルをいそいそと買ったファンを、ベストアルバムという代物は蔑ろにしすぎではないだろうか。

熱心な信者は分かってても、もう再三持っている音源ばかりでも1曲の新曲のために買ってしまうのだ。

実に無慈悲である。


もちろん、赤リンゴ、青リンゴは売上枚数も相当だし、「ALL TIME SINGLES」もそれなりに売れていたらしい。

ちゃんとコアなファン以外にも届いてるのは、分かってる。

分かってるんだ。

けど、ファンからすればシングルはさておき、できればオリジナルアルバムを聴いて欲しいと思わないだろうか。

分かってる。

ちゃんとベストから熱心な信者ファンに昇格した人もたくさんいるってことも。


それでも、それでも、さすがにだ。

5年ごとにベストアルバムは多すぎないか?


まだ気が早いけど、ポルノさん、まさか。


20周年ではベスト出さないよね?




【追記】
25周年で出ました。




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2017年1月5日木曜日

ギタリストあるある~ギターのピックはなぜ無くなるのか







ギタリストにとっての悩みの1つにピックがすぐに行方不明になることが挙げられるだろう。

なぜかお気に入りのピックほど行方がわからなくなってしまう。

今回はこのギタリストのピック行方不明問題について考えてみよう。




どこに消えてしまうのか




ピックがなくなってしまう場所や原因はいくつか考えられる。

まずはそこから考えてみよう。

思い当たる場所を挙げていこう。








1. ベッドや机の下


部屋でギターを弾いている人間によくある場所だ。僕はもう5枚は無くしてる。ベッド下に入ったのに、なぜ探すと見つからないんだ。
床に落ちてるピックに気づかずに、蹴ってしまったりでベッドや机の下に潜ってしまう。

潜り込まずとも床に落ちていることは、まぁ多々ある。



2. ゴミ箱


行方不明になってしまうことの原因ではこれがほぼじゃないだろうか。

部屋で弾いていて、何らかの弾みでゴミ箱に落ちてしまい、そのまま気づかず捨ててしまうことだ。

関係ないが僕の叔母は結婚指輪をティッシュにくるんでいたら捨てられてしまった過去がある。

大切なものは要注意だ。



3. スタジオに忘れる


これもとてもよく起こりうる事象だ。

練習スタジオで気持ちよく弾いていると、あっという間に時間が過ぎてしまう。

そしていつの間にか終了時間が近づく慌てて片付ける。
バタバタとしているうちにピックをその辺に置いたまま忘れてしまうのだ。



4. ポケットの中


先日久しぶりに履いたジーンズのポケットからピックが出てきた。
無くしてたと思っていたピックである。

弾き終わったときなどに無意識でポケットに入れてしまうことが多いからだ。



5. 友人に貸したまま忘れる


返せ



対策



思い付くままに書いたが、原因の主だったものはこんなところではないだろうか。

やたら具体的に書いてある理由はほぼ実体験だからである。

ピックにまで注意がいかずに無くしてしまうケースがほとんどであるため、扱いに注意するくらいしかないだろう。

お気に入りのピックほど無くなるのはそれだけ使用していることで、お気に入りじゃないピックはもはや無くしても気づかないからだ。

僕は最近グレッチの発売したピックを気に入っていたのだけど、買ってから1度も店で見かけない。
※通販ならある








ピックにも一期一会がある。

無くなるものは仕方ないとして、お気に入りのピックを見つけたらなるべく複数枚購入などしてピック紛失に悩まされないギターライフを満喫しましょう。








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2017年1月4日水曜日

【パクリ企画】雑誌 TO THE FUTURE in ポルノグラフィティver.1






TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウイークエンドシャッフル」が好きでよく部屋で聴いている。

その中で以前こんなコーナーがあった。


「俺たち未来人!雑誌 TO THE FUTURE」



ものすごく簡単にコーナーを説明すると、古雑誌を持ち出してインタビューや記事などの内容を未来人気取りであーだこーだツッコミを入れて行くというもの。

例を挙げるとこれから「ピラニア2」の監督となるジェームズ・キャメロンの監督デビューにウキウキしてるインタビューに「あんた、その映画でこれからとても後悔するからー!」みたいなツッコミを入れたりする。

映画だけでなく週刊誌や『月刊 課長』(課長専門誌)などのとんでも雑誌とかが取り上げられてた。

この企画面白いなぁと思ってて、それのポルノグラフィティver.やってみたいと思ってた。

それで年末年始で部屋の片付けしていたら昔の雑誌のスクラップが出てきたのでやってみようと思う。パクリである。
一時期ブックオフとかでめちゃくちゃ集めてたからなぁ。


ポルノのメンバーが昔のインタビューで語っていることを2017年の未来人の僕が見て行こう。


※注意点

ほとんどが雑誌の切り抜きのため、掲載雑誌および掲載号が正直全く分からないのが多々あります。










アポロ発売(デビュー当時)
出典不明(CDでーた?)





【見出し】
ドキッとするようなバンド名を持つ広島男児3人がデビュー。"名刺"替わりの1枚「アポロ」はストレートかつポップなチューン。これを聴けば、彼らの今後に期待してしまうこと間違いなし、の健全なラブ・ソングなのだ。


質問:今後、彼らはどのような活動、および作品を生み出していくつもりなのか。
アキヒト:コレ!って決めず、いろんなカタチでアプローチしていきたいんです。でも基本はアマチュアの時から抱いてた"音楽って楽しい"っていうのを忘れたくはないんです。


初々しい。

ということで、この発言に未来人の僕が回答しよう。色々な活動の結果がこれだ!




ドーン!


嘘です。いや、本当だけど。

ちゃんと答えると

「17周年すぎたあなたたちは相変わらずGuitarを離さずにいますからー!」


普通であれば17年やっててこれだけ今も新しい挑戦を繰り返すアーティストは少ない。

ポルノグラフィティがこれほど長きに渡って愛されてきたのは、ジャンルに縛られない音楽性を持っていたこともあるのだ。


次行ってみよう。




「ロマンチスト・エゴイスト」発売後のインタビュー
出典不明






ハルイチ:夜に事務所の人たちとおいしい焼肉を食べに行くからって決まってたんですよ。ただ、まだ3時間くらいあって小腹も空いたのでじゃあハンバーガー1個でも食べようかってアキヒトと僕が小さいもの頼んだのにタマだけ「セットで」とか言い出してる(笑)
アキヒト:「大丈夫、絶対腹減る」ってキッパリ。で、結局食べられんようになってた。
ハルイチ:その4日後今度は「おいしいお寿司が食べられる」って日で、また夕方ごろに腹が減ってたらタマがコンビニで牛カルビ弁当とカップのワンタン買ってきた。中略、やっぱりタマは止められませんでした。
アキヒト:ペロリといってたね。もちろん寿司は食えんようになってた
タマ:とにかく待つのがイヤなんですよ。遅くてウマいものと早くてマズイものだったら、早くてマズイものがいい(キッパリ)


「Tamaさんずっとその愛らしい頑固な姿勢は変わりませんからー!」


もう未来人どうこうよりエピソードが好きすぎて取り上げた。とてもTamaさんらしいエピソードすぎて紹介したかっただけです。

それにしてもTamaさんは元気なんでしょうか。
この間本間さんのツイートに現れたくらいだもんなぁ。





ただすけさんの反応が素敵。





ポルノチームは本当に離れてからも仲良いね。




ROCK IT! NUMBER.39





Q : 映画、出演するなら演ずる役柄は?

アキヒト:キムラタクヤの大親友、いろいろ相談にのったりするいい人。
ハルイチ:ヤンエグ
タマ:サラリーマン、変態、Mr.ダマーみたいなおもしろい人



「別所さーーーーーーん!!」





そもそも「ヤンエグ」がたいがい死語だろ。

「ヤング・エグゼクティブ」の略で青年実業家のこと。でもあんたヤクザですからー!
そしてTamaさんの回答が斜め上すぎて面白い。


今回は次で最後です。



POP BEAT
「サボテン」リリース後の反応について




ハルイチ:やっぱりね。リリースを喜んでくれる人がいて…でも数少ないにしても世に出ることを残念に思う人もいて。それはライブでしか聴けない曲を残しておいても良かったんじゃないか?っていう。その気持ちはわかるんですよ。「ヒトリノ夜」の歌詞が変わった時もそれはあったんで。でももちろんいいと思ってやってるわけだし。




「あなたたち2016年に"ヒトリノ夜"再現しますからー!」


まさか16年後にあの歌詞再現するとは思ってなかっただろうな。
"この胸を、愛を射よ"の初期ver.だったり、最近も"LiAR"の浜スタver.もそうだし、今もたまにライヴでしか聴けなかったバージョンあるしね。


てな感じで時間見つけてやってこうと思います。









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