驚きすぎて、放心していた。ここ数年は座席運がかなり良くなく、遠くから遠くから君のこと見ている状態だったからである。
それにしても2列目。
過去最高である。
そして席を確認すると、
なんと新藤晴一のほぼ正面である。
俺は死ぬのかと思った。
始まる前から心臓が止まりそうであった。
ということもあり、細かいことを考えてる余裕などなかった。静岡初日レポと考察記事で中身はたっぷり書いているし、MCのレポをメインに書かせてもらう。
※ネタバレありなのでご注意を
※話の前後が違う部分もあるかもしれません
※また、記憶が曖昧で二日目のとごっちゃになってる部分もあるので予めご了承下さい。
ライヴレポ
16th LIVE CIRCUIT “UNFADED” 横浜アリーナ Day.1
2019.3.8 ネタバレ有
曲に関して
静岡のセットリストは見ていたので、2パターンあることは知っていた。
"ヴィンテージ"️⇄"Swing"
"ライオン"️⇄"DON'T CALL ME CRAZY"
が変わるということまでは分かっていた。
横浜アリーナでは最初の組み合わせが逆転していた。
つまりは、初日が"Swing"と"ライオン"の組み合わせ、2日目が"ヴィンテージ"と"DON'T CALL ME CRAZY"の組み合わせとなった。
因みに"Swing"では岡野昭仁はGibsonのJ-45を2カポで弾いていた。
そして"Hard Days, Holy Night"の枠が"タネウマライダー"に変化。
そして細かいところで"ライラ"の掛け声がスクリーンに映ったり、ギターが変わったりと変化も。
特に印象的だったのが、久しぶりにレスポールJr.を使用していたこと。レスポールJr.は初期のポルノグラフィティを支えたギターである。
本家はチャリティに出たので、これはJimmy Wallaceのものである。なお、
クソ高いです。
初日は"ライオン"と"タネウマライダー"で使用された。
そして"ジョバイロ"で初日はテレキャスを使っていたが、今回はエレガットを使用していた。
演奏も成熟して、まさにツアーの円熟期に相応しいものとなっていた。
特に"フラワー"はツアー初日でさえ感動的なものだったのに、より演奏がタイトになり、岡野昭仁の唄もより力強いものとなっていた。
MC①
昭仁:こんばんは。横浜!やっぱり凄いね!
さっきから
「凄い!」しか語彙力なくなってしもうた。
今回のツアーで新しい仲間が加わりました。まずはベース、スティング宮本!いつもレコーディングとかではお世話になってますが、今回こうして初めて一緒に回れて光栄です。
そして、キーボード!皆川真人!「みなっち」と呼んでください!
そしてギター!新藤晴一!……なんかこの流れで言うと新しいメンバーみたいになってしまった
晴一:
……初期メンバーです。ずっといましたけどね。
去年からツアー始まって、もう終わりも近づいてきていて。だから今日は、その一番脂の乗り切ったところをね(握り寿司を出すポーズ)。三重は、
まぁあれじゃけぇ。
観客:え?
晴一:いや三重がどうでもいいとかじゃなくて、最終日は集大成の、
ちらし寿司?みたいな。
観客:ぽかーん(゚д゚)
晴一:違うか。最終日は、それだけで盛り上がるけぇ。だから今日が重要で、一番食べ頃のやつをね!(もう一度握り寿司ポーズ)。最後のデザートの
ナタデココまでちゃんとね。
昭仁・観客:ナタデココ……?
晴一:え、違う?あ、杏仁豆腐か。
昭仁:あなたさっきから何を言ってるんですか。
晴一:あー!中華料理に例えれば良かった!
観客:
あー。
昭仁:「あー」って言われとる。
晴一:しまった。横浜なのに。
昭仁:あれだよね。崎陽軒のシウマイ弁当に入っている杏子みたいな。
観客:あー!
昭仁:「あー!」なんじゃ、今自分で言って滑ったと思ったら。
晴一:ところで、あなたジャケット裏返しじゃない?
昭仁:違うわ!
ずっと横におったろう。
昭仁:「UNFADED」その意味をギタリストの晴一さんの方から説明があります。
晴一:「UNFADED」。ま、「Fade(フェード)」がフェードアウトとかそういう使われ方するみたいに「色褪せる」みたいな意味合いがあるんだけど、それに「UN」が付いて「色褪せない」という意味で付けました。今回はアルバムのリリースがなくて、自由にセットリストを組める、今まであまりなかったツアーでして。
タイミング的にも、
サブスクリプションってサービスも始まったってことで。昔はレコードだったけぇ。ワシらも初めてはレコードだったし、そこからテープが出て、CDが出て。USBもあったよの?小室さんが90年代に。
昭仁:あった!小室哲哉さんね。
晴一:それから音楽がダウンロードできるようになって。そしてサブス……ク……リプション(噛)、サブスクリプションになると、いよいよパソコンにダウンロードすらしなくてよくなるの。なんていうの?でっかい、
クラウド?みたいなところに全部入ってる。そこに俺たちの曲も加えてもらって。
そうなると、今までは
シングルが偉かったわけですよ。たとえば「アゲハ蝶」がデカい面しとったし、「ミュージック・アワー」がデカい顔してたんです。でもサブスクになると、シングルとかそういうのがなくなって、全部の曲が同じように並列になっている。ボタン一つで聴けるという点ではね。
だから、今までの俺たちの楽曲が「色褪せてないかな」って確認する意味で「UNFADED」というタイトルになりました。
昭仁:ということで、今日はなかなかライヴでやらないような曲や、初めてやる曲をたくさんやります!覚悟はできてますか!では、いってみよう。
MC②
昭仁:僕一人です。前のツアー来ていただいた方はわかると思うんですけど、
小鳥の鳴き声が聞こえると、どうやら僕一人になるんです。
サブスクで僕らの曲があるって話をさっきしましたが、自分たちでも色々聴き返したりしたんです。そうすると、自分の足跡とかそういうのがわかって。時には
「あれ?こんな曲あったっけ?」みたいな曲もあったり、
「お、これは実はこれは隠れた名曲なんじゃない?」みたいなのもあったりして。
でも、その中で聴いた時に
「この時のワシは何を思ってこんの歌詞書いたんじゃ?」って曲があったんです。やってもいいですか?
~♪"見つめている"~
聴いてもらったのは"見つめている"って曲で、「サウダージ」のカップリングなんじゃけど、気持ち悪いじゃろ?知らない方は帰って歌詞カードを読んで欲しいんですけど「ビーチサンダルを履いた指に挟まる砂のようにまとわりついて離れない離れない」と唄ってるんです。
気持ち悪いでしょ。
なんでワシはこんな歌詞書いたんだ?って色々当時を思い返すと、自分の詞曲、歌詞も曲も自分の曲が世に出るのが初めてで、気合いが入ってたんですけど、その気合いが間違った方に行ってしまったんよね。
「岡野昭仁、一筋縄じゃいかない」みたいなことを思わせたかったんだと思います。
リリースした2000年くらいは、あんまり良い言葉じゃないんだけど「ストーカー」みたいな言葉が世間に広まって。それで粘着質な恋愛を書いたんだと思います。言うときますけど、
僕自身は、爽やかな恋愛をするタイプですから!こんな粘着質な恋愛はしません!爽やかな恋愛をするので、そこんとこ、よろしく!
それで、次に聴いてもらうのが、曲を作ってきた中でリリースして皆さんからとても嬉しい反応をたくさんいただいた曲です。聴いてください"夕陽と星空と僕"
閑話休題
"海月"~"フラワー"の流れは、やはり感動的なものだった。
それが、昼間のある事がキッカケで、更に深く刺さるものとなった。
昼間に箱根のポーラ美術館に行き、コレクション展の中でフラワーアーティストの東信(あずま まこと)氏の
「Drop Time」というコラボレーション展示をしていた。
その内容が
「絵画に描かれた時間」を表現するというもの。
黒田清輝《菊》
ピエール・オーギュスト・ルノワール《アネモネ》
オディロン・ルドン《日本風の花瓶》
の3つの絵画を生花で再現し、それを数週間掛けて動画で撮影。それを早回しした映像を流して、その花の移ろいゆく命を表現した作品である。
映像の質感、テーマがまさに"海月"から"フラワー"の流れと一致して、ライヴ中それを思い出した。時間の移り変わりとともに、咲いていく花もあれば、枯れゆく花もある。
その作品が描いた、
命。
まるでPVのように、それが"フラワー"の伝えるメッセージと深いところで繋がり、より強い感動となった。
MC③
昭仁:ここまで、たくさんの曲を聴いてもらいました。
じっと立って静態する曲が多かったですが、ここからはみんなに手拍子をしたり、声を出したり熱くなってもらいたいと思います!そんな皆さんのハートに火を付けるのは、晴一のギターフレーズ!いってみよう!
晴一:…………これ、
顔が大事なんよ。……(サポメンを向いて)いい?
昭仁:はよやれ!
晴一:笑
よし、いくよ。
~♪"オー!リバル"~
(なおイントロ中、岡野昭仁から謎の合いの手が入る)
アンコール
MC④
昭仁:アンコールありがとうございます!アンコールやるんですが、その前に、皆さんに、お知らせがあります!これだ!
《スクリーン》
「重大発表」
「20周年の集大成」
(2009年東京ドーム公演の映像が流れる)
「しかも、今回は」
「2days!」
「9月7日(土)」
「9月8日(日)」
「タイトルは」
「NIPPONロマンスポルノ」
「神vs神」
昭仁:ということで、20周年のお祝いは、
東京ドーーーム!
観客(俺):泣
昭仁:しかも今回は2日間です。タイトルは
「神vs神」
みんな、来てくれよ?東京ドームはデカいんじゃけぇ。みんな来て、
僕らに格好つけさせてください。
晴一:にしても、さっきの10年前の映像よね?
お前、若かったね。
昭仁:今でも若いつもりよ。
晴一:いやいや、それにしても若い。あれ、まだ30代でしょ?
昭仁:そうだね。
晴一:俺たちも20年やってきて、楽曲もたくさんあるので、
2日間でセットリストも変えて。
観客:おーーー!
晴一:
全部じゃないよ?でもなるべく曲目を変えて、
どっちも「神セトリ」だったと言ってもらえるようなものになればと思って、今考えてます!ヒット曲たちをたくさんやれるように。
"Tomorrow never knows"とか、
"EZ DO DANCE"とか。
昭仁:
"真夏の果実"とか
晴一:いいね!
昭仁:
"桜坂"なんかも。
晴一:なんか夜の番組みたね。
「平成のヒット曲すべて見せます」みたいな。
昭仁:それも面白いね、自分たちの曲一切やらないという。
終わってみて「あれ、自分たちの曲全くやらんかったな」みたいな。
晴一:"チェリー"は俺が唄う!
昭仁:どっちの?
晴一:もう1曲はあれじゃろ、
「もう一回!」ってやつ。
昭仁:
それは"さくらんぼ"じゃ。「こーいしちゃったんだ」ってやつ。
晴一:あ、あれが"CHE.R.RY"か。
昭仁:恥かしっ!
昭仁:さあ、アンコールをやるんですけど、今日はたくさんマニアックな曲もやってきたけど、ここでも、
どえらいの行きますよ。覚悟はいいですか!じゃあ、行ってみよう!どえらいやつ、カモン!
~♪"タネウマライダー"~
メンバー紹介
昭仁:聴いてもらったのは、"タネウマライダー"!
知らない人は、帰ったら歌詞カードじっくり読んでください。
こんな人でなしの歌詞を書いたのは、コイツだーっ!
(スクリーンには新藤晴一が映り、気だるそうにピースをしている)
晴一:"タネウマライダー"。「ハネウマライダー」のカップリングなんですけど。僕らは
"ミュージック・アワー"とか"ハネウマライダー"みたいな爽やかな路線で売ってて。
昭仁:そうでもないけど。
晴一:しかし、ロックはそうじゃないと。ロックとはもっと、
大人が眉をひそめるようなものをやってこそだ、ということで"タネウマライダー"の歌詞を書いたと思うんだけど。
10数年経って、
大人になった俺が眉をひそめるようになったという。
……
黒歴史だわぁ。
……まぁ、そういうこともある!それも含めて20年と。
メンバー紹介。
昭仁:まずはタネウマ1号!onギター!tasuku!
昭仁:次はonマニピュレート!タネウマ2号!nang-chang!そうnang-changには日頃の怨みつらみをブーイングでぶつけてください!
昭仁:次にonベース!タネウマ3号!スティング宮本!
昭仁:次に!あれ?何号まできたっけ?あ、4号か。タネウマ4号!onキーボード!皆川真人!みなっちと呼んであげてください!
昭仁:最後はタネウマ5号!onドラムス!野崎真助!
昭仁:サポートメンバー5名に大きな拍手を!
そして、タネウマの総本山!onギター!?
観客:はるいちー!
晴一:ありがとう。まさに今日みたいな景色が見たくて、因島から出てきたんだと思います。
そして。今日は関東圏で知り合いも多いだろうし、やめとこか?
昭仁:お任せしますよ。
晴一:でも「人でなし」と言われたから、秘密を言うわ。ヴォーカルは、みこすり半の~?(この後自分で言って大ウケする)
昭仁:違います。
1曲分は持つわ!
晴一:早撃ちあっきん。若い子わからんよね。
昭仁:良い子は耳を塞いでね。
晴一:ヴォーカル、岡野昭仁くーん!
ライラ
演奏前
昭仁:ラスト1曲!行ってみよう!
晴一:……(サポートメンバーを向いて) サポメンズ、最後だからって気を抜いちゃダメよ?
ちょっとスティングさん(カメラで)抜いてくれる?
(スクリーンにスティング宮本が映る)
晴一:
『あー早くしないと中華街閉まっちゃうよぉー』
みんな、最後だからこそしっかりやらんといけんよ!いくよ。ワン、トゥー、スリー。
~♪"ライラ"~
昭仁:夢があるとしたらぁー。第三京浜行ったところにある崎陽軒の工場で、出来立てのシウマイを80個くらい食べたりー。
《閑話休題》
ポーラ美術館行くときに新横浜から車出したんですけど、まさに第三京浜で崎陽軒の工場の横通ったのです。
朝、相方さんと
「へぇここに崎陽軒の工場あるんだ」なんて話してて、帰りにも見た、それ。
それまで工場がどこにあるかとか、全く知らなかったので、昼間に車出してなければ、このネタの意味がなんとなくしかわからなかった。
行ってたからこそ、このネタの時相方さんと向き合って
「あー!あそこ!」となった。
という他の人からはどうでもいい話。
《閑話休題おわり》
ソロ回し。
静岡の時はアドリブでフレーズを弾いていたけれど、今回はそれぞれポルノの曲を演奏。
真助→ドラムだけだと、わからなかった。二日目も終わってステージ上で岡野昭仁と「あれ?なんだったの?」的なジェスチャーをしていたので、不明である。
スティング宮本→"アポロ"
皆川真人→"アゲハ蝶"(アコーディオン)
tasuku→"横浜リリー"
nang-chang→溜めに溜めて昭仁に「なに?笑」と突っ込まれる。ちなみに二日目は"Before Century"のあのフレーズでみんなでFu-Fu。
新藤晴一→
"ultra soul"(B'z)
※ギターで突然「夢じゃない~あれもこれも~」の部分を弾き出してみんなで「ウルトラソウッ!ハイッ!」
生声
晴一:今日は、みんなも僕らも頑張ったので、みんな呑んでよし(ジョッキを構えるポーズ)
昭仁:帰るまでが、ライヴです、みんな気をつけて帰ってね!ありがとう!
ということで、MCがはっちゃけ過ぎな横浜アリーナ初日であった。正直、東京ドームの発表映像、みこすり半など二日目よりもMCでは充実していたのではないだろうか。
当日の帰りの電車で思いつくままメモを書きまくり、一部Twitterなどを参考にさせていただきながら書き上げたことを記しておく。
ライヴの詳細については、こんなに席が良かったのは久しぶりで、テンションが上がり過ぎてしまい、細かいところは全く覚えてないので、ご了承いただきたい。
とにかく岡野昭仁の歌声が絶好調で、大きな歌詞間違いもなく(細かくはあったっぽいが)、何より
MCでそんなに噛まないという、ウイニングイレブンであれば上向き矢印の絶好調であった。
それに比べて新藤晴一がちらし寿司、「もう一回」など、なかなかの天然を咬ましていて、充実の内容であった。
ということで、初日のレポを終えることにする。
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