rocking'onのサイトにて発表されたMr.Childrenの名曲10選が話題となっている。
【10リスト】Mr.Children、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!
結果は下記のとおり。
① CROSS ROAD
② innocent world
③ シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜
④ 名もなき詩
⑤ Sign
⑥ しるし
⑦ HANABI
⑧ エソラ
⑨ 足音 ~Be Strong
⑩ himawari
案の定かなり意見が飛び交っている模様だ。
ということで、たまには流行に乗って、僕なりのミスチル10選をしようではないかと思い立った。
記事を見たとき最初はシングル縛りなのかと思ったが、"エソラ"が入ってる時点でそうではないということなので、全曲から選ぶことにした。
しかし、そうなると必然的に選択肢も増えるわけで、結果的にはシングル縛りであって欲しかった。
それでもなんとか選んでみたが、当然ながら独断と偏見に基づくセレクションなのでご了承を。
一応テーマである「一生聴き続けられる」という観点を大切に選んでみた。
Mr.Childrenの一生聴き続けられる名曲10はこれだ!
① 口笛
ファンクラブ会員が投票した「会員が最もライヴで聴きたい曲」1位にも選ばれた曲。
僕のようなオッサンでさえ、ときめくレベルで胸がキュンとなる甘いラヴソングだ。恋が世界を変える様を描いている。
しかしながら、この曲は冬の空気のようにどこかカラッとしていて、湿っぽさや甘ったるさを感じない。そのバランスが絶妙だからこそ、何度聴いても飽きない名曲となっているのだろう。
世の中にはどれほど失恋を描いた曲があるだろうか。「君がいなくなって悲しい」「あなたがいなくなって寂しい」そんな歌が溢れている。
そんな中で"Over"には《顔のわりに小さな胸や/少し鼻にかかる声も》や《嘘のつけない大きな声や/家事に向かない荒れた手のひらも》とこれでもかと細かな記憶を並べた歌詞である。本来失恋ソングというのは、いかにリスナーに共感を抱かされるかの勝負なのだ。それでもこの歌詞は多くの共感を呼び、普遍的な曲となった。
それは、描かれた君の特徴はパーツでしかなくて。こうした具体的な描写であるからこそ、逆説的にリスナーはそれぞれの失恋を思い浮かべ、自分を重ねることができる仕掛けとなっているのではないか。
それを積み上げていった先にある《君を形成(つく)る全ての要素を 愛してたのに》という歌詞がリスナー毎の想いを全てを受け止める役割となっている。
そしてその誰しもが重ねた感情を「Over=乗り越えて生きて行く」という着地があまりに見事である。
ファンの方には説明不要だが、大文字なのでシングルバージョンである。アルバムバージョンも好きだが、何度も聴くというよりも、大切な時にじっくり聴くという聴き方をしているので、一生聴き続けられるというテーマなのでシングルバージョンを選んだ。動画はアルバムアレンジ寄りなので悪しからず。
今までは8cmサイズのCDを購入するしかなかったが、Mr.Childrenの曲配信が始まり、聴けるようになったという方も多いかもしれない。
《ピーナツをひとつ 噛み砕きながら 飲み込んでしまった想いは/真夜中 血液に溶けて 身体中をノックした》
という歌詞はまさに桜井和寿らしいフレーズで僕は大好きである。
僕の中では背中を押してくれる曲というよりも、AEDのように心臓に直接刺激を与えて鼓動させるような、今この瞬間を生きていることを実感させてくれる曲だ。
Mr.Childrenのキャリアは紆余曲折を経ている。
特に「(an imitation) blood orange」の辺りはミスチルファンの中でよく分からないが暗いムードに浸っていた。
しかしそんな不安を吹き飛ばすようにリリースされたのがアルバム「REFLECTION」であった。限定盤は全23曲という凄まじいボリューム、しかもそのサウンドはバンドサウンドに回帰していた。そんなアルバムの22曲目。本来であればかなりダレてもおかしくないタイミングで"Starting Over"は収録されている。
過去に歌詞解釈をしたが、歌詞に登場するモンスターとは、まるで過去のMr.Childrenという存在のようでもあり、それを乗り越えて新たな頂きに到達させたのが"Starting Over"であった。アルバムを聴いていても、「これだけ聴かせてきた終盤でまだ感動させるのか」と思わされる曲である。
それに続くアルバム最後の曲が"未完"というのもまた憎い。
Mr.Childrenの曲の中でも、これほど音楽そのものと向き合った楽曲は実はそんなにないのではないかと思う。
《なんてことのない作業が この世界を回り回って/何処の誰かも知らない人の笑い声を作ってゆく/そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える》
もちろん世の中の"仕事"のほぼ全てに当てはまることではあるのだが、これはまさしく音楽を創っている桜井和寿自身の想いといえるだろう。
そこに音楽が持つ喜び、その魅力の全てが詰まっていて、僕はミュージシャンという人たちに憧れを抱いてしまう。そこが決して楽な世界でないことは重々承知しているが、どこまでも喜びに満ち溢れた羨ましい職業である。
驚くほど平易な言葉が使われていて、Mr.Children特有の独特な比喩や、レトリックはほぼ使われていない。
ともすればとても安直なラヴソングになってしまうような曲であるが、それを唯一無二にしているのが、メロディの力強さと桜井和寿の歌声なのだろう。
また、イントロとサビは同じキーであるが、AメロとBメロは転調している。それを全く違和感なく聴かせてしまう(この頃の)小林武史のアレンジの妙が光っている。
しかしながら、この曲は冬の空気のようにどこかカラッとしていて、湿っぽさや甘ったるさを感じない。そのバランスが絶妙だからこそ、何度聴いても飽きない名曲となっているのだろう。
② Over
世の中にはどれほど失恋を描いた曲があるだろうか。「君がいなくなって悲しい」「あなたがいなくなって寂しい」そんな歌が溢れている。
そんな中で"Over"には《顔のわりに小さな胸や/少し鼻にかかる声も》や《嘘のつけない大きな声や/家事に向かない荒れた手のひらも》とこれでもかと細かな記憶を並べた歌詞である。本来失恋ソングというのは、いかにリスナーに共感を抱かされるかの勝負なのだ。それでもこの歌詞は多くの共感を呼び、普遍的な曲となった。
それは、描かれた君の特徴はパーツでしかなくて。こうした具体的な描写であるからこそ、逆説的にリスナーはそれぞれの失恋を思い浮かべ、自分を重ねることができる仕掛けとなっているのではないか。
それを積み上げていった先にある《君を形成(つく)る全ての要素を 愛してたのに》という歌詞がリスナー毎の想いを全てを受け止める役割となっている。
そしてその誰しもが重ねた感情を「Over=乗り越えて生きて行く」という着地があまりに見事である。
③ I'LL BE
ファンの方には説明不要だが、大文字なのでシングルバージョンである。アルバムバージョンも好きだが、何度も聴くというよりも、大切な時にじっくり聴くという聴き方をしているので、一生聴き続けられるというテーマなのでシングルバージョンを選んだ。動画はアルバムアレンジ寄りなので悪しからず。
今までは8cmサイズのCDを購入するしかなかったが、Mr.Childrenの曲配信が始まり、聴けるようになったという方も多いかもしれない。
《ピーナツをひとつ 噛み砕きながら 飲み込んでしまった想いは/真夜中 血液に溶けて 身体中をノックした》
という歌詞はまさに桜井和寿らしいフレーズで僕は大好きである。
僕の中では背中を押してくれる曲というよりも、AEDのように心臓に直接刺激を与えて鼓動させるような、今この瞬間を生きていることを実感させてくれる曲だ。
④ Starting Over
Mr.Childrenのキャリアは紆余曲折を経ている。
特に「(an imitation) blood orange」の辺りはミスチルファンの中でよく分からないが暗いムードに浸っていた。
しかしそんな不安を吹き飛ばすようにリリースされたのがアルバム「REFLECTION」であった。限定盤は全23曲という凄まじいボリューム、しかもそのサウンドはバンドサウンドに回帰していた。そんなアルバムの22曲目。本来であればかなりダレてもおかしくないタイミングで"Starting Over"は収録されている。
過去に歌詞解釈をしたが、歌詞に登場するモンスターとは、まるで過去のMr.Childrenという存在のようでもあり、それを乗り越えて新たな頂きに到達させたのが"Starting Over"であった。アルバムを聴いていても、「これだけ聴かせてきた終盤でまだ感動させるのか」と思わされる曲である。
それに続くアルバム最後の曲が"未完"というのもまた憎い。
⑤ 彩り
Mr.Childrenの曲の中でも、これほど音楽そのものと向き合った楽曲は実はそんなにないのではないかと思う。
《なんてことのない作業が この世界を回り回って/何処の誰かも知らない人の笑い声を作ってゆく/そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える》
もちろん世の中の"仕事"のほぼ全てに当てはまることではあるのだが、これはまさしく音楽を創っている桜井和寿自身の想いといえるだろう。
そこに音楽が持つ喜び、その魅力の全てが詰まっていて、僕はミュージシャンという人たちに憧れを抱いてしまう。そこが決して楽な世界でないことは重々承知しているが、どこまでも喜びに満ち溢れた羨ましい職業である。
⑥ 抱きしめたい
驚くほど平易な言葉が使われていて、Mr.Children特有の独特な比喩や、レトリックはほぼ使われていない。
ともすればとても安直なラヴソングになってしまうような曲であるが、それを唯一無二にしているのが、メロディの力強さと桜井和寿の歌声なのだろう。
また、イントロとサビは同じキーであるが、AメロとBメロは転調している。それを全く違和感なく聴かせてしまう(この頃の)小林武史のアレンジの妙が光っている。
最後のサビの転調も定番ではあるが、これがあることによって1番では《想いがこぼれてしまう前に》と歌われるが、最後は《君への想いが 込みあげてく》という気持ちが押さえきれず遂に決壊してしまうという想いを強調している。
こうした丁寧な積み重ねがあるからこそ"抱きしめたい"はいつまでも愛される名曲となっているのではないだろうか。
⑦ HERO
昔憧れていたヒーローは、世界を救うために悪と戦っていた。しかし、現実ではそんな分かりやすいヒーローも悪もいなくて。
世界のために自分の命は投げ出せない。それは弱いからではなくて、守るべきものを抱えているからこその強さでもあるのだ。そんな男が、それでもせめて君にとってのヒーローでありたいと願う。
男が守ったのは繰り返すこと、つまり「繋ぐ」こと。
かつて浜田省吾に憧れ身振り手振りを真似たという桜井和寿は2005年のap bank fesで浜田省吾と共演。同日には自分たちに憧れたというスキマスイッチとステージを共にした。時代を越えて音楽が繋がった瞬間、ステージで"HERO"を歌う桜井和寿は涙を流した。
⑧ くるみ
感動的なMVも話題となった"くるみ"。
先の"HERO"の「繋ぐ」というメッセージを少し彷彿とさせる。「くるみ」とは何かということを考えると、この曲の深さは計り知れないものとなる。
《今以上をいつも欲しがるくせに/変わらない愛を求め歌う/そうして歯車は回る/この必要以上の負担に/ギシギシ鈍い音を立てながら》
あぁ、なんて完璧なフレーズなのだろう。
僕は数限りなく"くるみ"を聴いているが、何度聴いてもこのフレーズに打ちのめされてしまう。
「くるみ」とは女性の名前のようで、主人公が問い掛けているのは「過去の自分」である。過去の良かった出来事、それに縛れてしまい、今の自分、未来の自分と対比してしまう。しかし、主人公はそれと向き合い、明日を夢見て歩き出す。
そう、「明日は何が起こるか分からない」のだから。
⑨ Tomorrow never knows
総売上枚数約276.6万枚、Mr.Childrenの歴代シングルで最も売れた曲である。
ライヴでイントロが流れる度に息を飲み、聴き終える度に深い溜め息が出る。そこには理屈を越えた何かがあって、聴く度に魂を揺さぶられるのだ。
明日が見えずとも、それでも僕らは進んで行かなければならない。それは明日が見えないからこそ、僕らは希望を胸に、過去の痛みも引き連れて進んで行けるということでもある。
"くるみ"においての《希望の数だけ失望は増える/それでも明日に胸は震える》というメッセージとも共鳴する。
⑩ 終わりなき旅
先日行われたツアー「Thanksgiving 25」のライヴで最後を飾った曲である。
あのライヴはMr.Childrenのキャリアを網羅するようなものであったが、それほど濃いライヴにおいて、最後をキッチリとまとめ上げ、「あぁ最後はやっぱりこれだ」と思わされた。
「人生」というテーマ。誰もが心を重ねられる歌詞、そしてその先にある希望。何度聴いても完璧である。閉ざされたドアの向こう、まだ見ぬ明日。そこには《新しい何か》が待っている。
人生が終わりなき旅であるように、聴くタイミング、心境によって形を変える。これこそ正に「一生聴き続けられる」曲に相応しい名曲ではないか。
ということで10曲選んでみた。
おそらく「メジャーな曲ばっかりじゃないか」と物申したい人もいると思う。もちろんもっとマイナーな曲で大好きな曲など、例を挙げれば枚挙に暇がない("さよならは夢の中へ"とか"Another Mind"とか)
ロキノンのサイトの選出と曲が被らなかったのは、意図的に避けた訳ではないというのは断っておく。
しかし一般的にも「名曲」とされる曲は、やはり特別な力を持っていると思う。その特別さこそが「一生聴き続けられる」というテーマの真髄を捉えていると思う。
「メジャーな曲ばっかりじゃないか」と思ったという人に訊きたい。貴方はこの10曲をこの先一生聴けなくても構わないだろうか?
僕は耐えられない。
それにしても、選んだ曲たちがどれも未来と希望を歌っているものばかりだな、とふと思った。
皆様も自分なりの「一生聴き続けられる名曲」を考えてみてはいかがだろうか。
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