初日に引き続き、2日目のレポにいきたい。
最初は考察しながらブロックごとに書こうと思ったんだけど、書いてみたらテンポよくなかったので、大まかなライヴレポを書いた後に考察をまとめて書くことにした。
初日も似たようなことを書いたが、内容は近しいのに書くことは沢山あった、仕方ない。
なのに結果レポ部分だけで1万2千字くらいになってしまいました。
レポが家系で、おまけが二郎くらいあると思ってください。誠にごめんなさい。
俺が記事書くって言ったら多少長くなることなんてわかってんだろ(夏野菜の大泉洋のキレ方で)。書きてぇんだ、俺は。
一部初日のレポと重複する部分もあるけどご了承ください。
横浜スタジアム Day.2
2日目は相棒と参戦した。
席は昨日と同じ2ゲートだが、一応初日よりは少し前になったスタンドである。
でも演出的には全体見えるし、良かったなと思う。初日に大豆くらいの大きさで見えたメンバーがそら豆くらいに見えた。
初日は見ているにせよ、デビュー日ということもあり、特別な想いが込み上げるし、何より「またあれを喰らうのか」という気持ちが強い。
それだけ横浜初日があまりに自分のメンタルキャパシティを超越してきた。
なので、心境としてはようやくちゃんと、このロマンスポルノを見届けたという気持ちになった。
てことで、ライヴレポを始めよう。
因島との比較なんかもしながらできたら良いなと思う。
すごいどうでもいい話なんだけど、登場した時に遠目に見る新藤晴一の羽織ものが同化して見えなくて、タンクトップ一丁で現れたのかと思ってビックリした。
01. おいでよサンタモニカ
02. ネオメロドラマティック
03. メジャー
04. アポロ
初日レポにも書いたけど、まさか名曲"おいでよサンタモニカ"が1曲目なんて、わかる訳あるか。
※サンスポの記者が「名曲」と書いたので名曲
— サトシ/飴玉の街 (@zattastore74) September 8, 2024
場所がサンタモニカではないにせよ、このオープニングは因島で聴いたらより「おいでよ」感が出て気持ち良かっただろうな。
ウェストコースト風味満載の曲は、横浜の風景ともとても合っていた。マジで晴れてよかった……あくる月曜は夕方にゲリラ豪雨があったのである。
すごく良い意味でこちらの肩の力を抜いてくれるオープニングだったと思う。
で、そんな程よく肩の力を抜けさせたところに全身の筋肉使えみたいな"ネオメロドラマティック"が来るの鬼すぎる。
このオープニングの流れがすでに因島と違っていると知ったときは驚いた。
※因島では2曲目にして"愛が呼ぶほうへ"だった。
だからこそ、そこに"ネオメロドラマティック"を持ってくるというのは、本当に予期できんわという気持ちになる。因島参戦してたほうがビックリしたろうな。
クラップの一つひとつに喜びとお祝いの気持ちが溢れてる。というか揃いすぎだろ、なんだこれ。
すごく漠然となんだけど、今回のライヴでいくつか「2人体制になって以降の決意」が込められた楽曲が要所要所にあるなと感じて。
たとえば"ネオメロドラマティック"は2人体制になってから3枚目のシングルに当たるけど、2人体制になって初めて単独公演となった「Purple's」で新曲の一つとして披露されたということで、「未来を見せるための曲」でもあると思う。
いや、多分選曲理由はオープニングでしっかり盛り上げるため、とかいう理由だと思うんだけど「Purple's」が初ライヴで色々拗らせている僕のような人間はそう考えてしまうのだ。
2曲目の"メジャー"はやっぱりテーマ的にも、夏の野外にも合うということで採用されたと思う。
新藤晴一のギター「ジャカジャーン」一発からもうアガるアガる。
今回のライヴは「世界と自分」を見つめる曲が並んでいて、そう思うと"ネオメロドラマティック"もこんな世界の中で、君を想うことを歌っているとも言える。
世界から自分を見つけることも、自分を通して世界を見ることも、自分にしかできないことだ。
もう一つの意味合いとして、"メジャー"が収録されたアルバム「PANORAMA
PORNO」は様々なアレンジャーと共作するようになった転機となった曲の一つでもある。
デビューから支えてきた本間昭光から離れ、ポルノグラフィティが新たなる一歩を踏み出したタイミングの曲でもあるのだ。
ちなみに、この曲のアレンジは江口亮である。
メジャーが聴けた。
— 江口亮 (@RYO_EGC) September 8, 2024
一緒にやらせてもらった初期の曲だ。
あっという間に「今」って感じだけど、25年続けてこられたお二人が乗り越えてきた時間を圧縮して見せてもらえたライブだった。
もっと一緒に音楽を作らせてもらいたいです!
がんばります!#ポルノグラフィティhttps://t.co/dYBgesWM7p
そこからの原点である"アポロ"。隙がなさすぎる。
もちろんこの周年ライヴのデビュー日にでやらないわけがないし、この前の「ワズビル」ツアーで終盤に演奏されたからこの位置なのだとは思う。
Cメロのビーナスなんて〜のとこが「25周年ありがとう!」になっていたのも嬉しい。初日は「横浜スタジアム!」だったかな。
ていうか2日目でこんだけ全力疾走しながら走ってなんでこんな歌えんの?この人。
いやまぁ勢い余って「頭ん中バグっちゃってさぁ」を2回歌ってたけど。
あとステージ袖に行った時にドローンの映像が出ていたけど、臨場感もありつつワンダーな画が見られてとても良いね。
MC①
昭仁:横浜スタジアム!盛り上がってますか!心は熱くなってますか!
1本日デビュー25年を迎えた、ポルノグラフィティです!
ワシらにとって記念すべき日に来てくれてありがとう!ヴォーカルの岡野昭仁です!
ギター新藤晴一!
晴一:25年ありがとうございます!
因島から「音楽で飯を食う」って言って出てきて、25年ポルノグラフィティで飯を食ってるわけですけど。
人間の身体って食ったもんでできてるっていうじゃん?それで人間の新陳代謝について調べたことがあって。
🎤&観客:!?
晴一:皮膚が◯ヶ月(失念)で、骨が3ヶ月(たぶん)くらいで、そういうのを引っくるめると人間の身体って5年で全て入れ替わるんだって。
だから5回ポルノグラフィティを繰り返してることになるんです。
なんだその無限ループ
晴一:だから、俺はもう100%ポルノグラフィティなわけで。
君(岡野)はソロとかやってるから99%くらいだけど
昭仁:あなただってミュージカルとかTHE野党とかやってるから90%くらいじゃないですか
晴一:じゃあ今日は100%にして帰ります!
ギタリストの「ぐぬぬ」って心のヴォイスがたしかに聞こえた。
昭仁:100%にして帰ってもらいましょう。
先週の因島は初日ができんかったこともあるんじゃけど、その分まで因島2日目、昨日も今日も盛り上がってください。
では先週の因島でもやった曲で、因島の匂いを少しでも感じていただこうと思います。
初日は「風を感じてもらう」だったんだけど、2日目は「匂いを感じてもらう」て言ってた(と思う)
05. 狼
06. OLD VILLAGER
06. OLD VILLAGER
"OLD VILLAGER"で実際に火が噴き出したのはあるんだけど、どちらも熱量が高い曲だ。
ちなみに因島では"狼"はもっと後にやっていて、
05. OLD VILLAGER
06. シスター
※因島
という流れになっていたようだ。
落差すごいな。
"狼"とか因島公演特有の選曲だと思っていたので、横浜でもやってくれて嬉しい。
改めて結構熱量も湿度も高い楽曲なのに、ポルノグラフィティが奏でると絶妙な爽やかさになるのがいつ聴いても凄いと思う。
あとどうでもいい話だけど、最後のサビのところで頭のフレーズ(「男なんて〜」のあとのキメ)、裏で拳振り上げたくなりません?
"OLD
VILLAGER"は世界に対するモヤモヤとして気持ちを煮詰めたような曲だけど、それがこの先の展開に対する問題提起(前振り)になってると思う。
新しい景色が見たい「そう願うなら自分を変えろ」というパターンでしょ?
の強烈なパンチラインはいつ聴いても痛快爽快快感。
MC②
昭仁:ありがとうございます。みんな楽しんでくれてますか?
5回目なんですってね、横浜スタジアム
晴一:5回目?
昭仁:2006年、2008年、2014年、2016年
晴一:あー、そういう数え方か
昭仁:回数でいうたら、10回目になる?
晴一:6回目でなく?
昭仁:違いますよ、毎回2公演ずつだから10回目ですよ
晴一:10ロマンスポルノってことね
なんか分からないけどここ、あまりの噛み合わなさにスゲー笑った
昭仁:その間に横浜スタジアムも改装したみたいで、なんか大きくなってるよ?
スタンドも増えて、後ろもあんな綺麗なガラスのとこありました?
※左右とバックネット裏の上の方にスタンドが増設されている
昭仁:それと、誰かあそこ※のタワーマンション誰か買おうや
※三塁側の外(関内駅寄り)に建設中の建物がある、ちなみにマンションじゃなくホテルらしい
あそこワンフロア買うたら野球もライヴも見られるじゃん。誰かワンフロア買おうや。みんなで見よう
ちょっとあなたたちの年収ここで言ってもらえます?
晴一:でもあそこだと、ステージ見えないんじゃないかな。野球はいいけど。ライヴだと大体こっち(センターバックスクリーン方面)にステージ造るじゃん?
昭仁:あぁ、そしたら見えないのか
晴一:だからあっち(バックネット裏方面のマンション?)を買わな
※ここでカメラさんがそっちのマンションを抜いてくれたの面白すぎる
昭仁:そっか、それなら誰か2つ買お!
ちょっとおじさんに君らの印税額を教えてもらえるかな?
昭仁:まぁね、こんな穏やかな横浜スタジアム、僕ら初めてで。2日間晴れたことある?
今日も天気良かったけど、それならそれであるじゃんゲリラ豪雨みたいな。(スタッフに)確認したら、それもないです、と
晴一:でもあのめっちゃ雨降ったとき(08年)も、雨予報じゃなかったのよ。いや、不吉なこと言うわけじゃないけど。
始まったと思ったら向こうの空に黒い雲があって「あーこっち来るなぁ」って思っとったら「ドーン(雷)」と
昭仁:あれほんまに凄くて。ステージの袖に行ったら、背中にゲリラ豪雨を全力で感じたからね?身体の前面は濡れないのに、背中だけ思いっきり濡れるの
このMCで思ったけど、横浜スタジアム2日とも快晴って、そういえばなかったかな?
曇りも含めれば、なかったか
晴一:あれあってから横スタでやる時にスタッフに言われるの「雨用のギターどうします?」って。そんなの、ないから
ここでもうダメだった。面白すぎる
昭仁:因島を出る時に、昔見たスタジアムライヴというものを、洋楽のロックバンドがやってるようなね。そんなスタジアムライヴができるバンドになりたいと旗を掲げました
そんな決意を込めた曲を聴いてください、"FLAG"(この辺曖昧)
07. FLAG
08. カメレオン・レンズ
09. シスター
10. 愛が呼ぶほうへ
08. カメレオン・レンズ
09. シスター
10. 愛が呼ぶほうへ
因島では8曲目に"カメレオン・レンズ"じゃなくて"前夜"をやっているのと、中継が入った"Aokage"は9曲目にやっている。
"FLAG"は「PANORAMA×42」ツアー以来だったと思うけど、本当にライヴで映えると思う。
ギターのワウの雰囲気とか、ギターソロの超振りかぶったチョーキングとか狂おしいほど好きなんだけど、特に玉田豊夢のドラムが最高であった。
僕は玉田豊夢のドラムが日本で屈指に好きと書いてきたけど、これだけ多ジャンルのポルノグラフィティの曲に対して、曲ごとの理解度が凄まじく高いのだ。
それでいて、めちゃくちゃ忙しい人だから他のミュージシャンのツアーと並行して参加していたり、レコーディングもやってたりするだろうに、なんなのこの人。
帰ってきた須長和広とのリズム隊良かったなぁ。
2日目はこういうサポートメンバーにまでようやく着目できるようになるので有り難い。
初日なんて曲に振り回されて大変よ。
"FLAG"はこれだけ旗というものがあちこちでフィーチャーされていた段階で気づけよ、という話だが、僕はそういうことを普通に見逃す男なのである。
ていうかそれを気にするならベースボールシャツ出したのに"ベアーズ"やらない、横浜なのに"横浜リリー"やらない、あれで"ライオン"やらない、とか色々あるじゃん?
そこからの"カメレオン・レンズ"。
ド直球のロックからこれに落とし込む鬼畜。
なんかファンの中で"カメレオン・レンズ"における手拍子について論争があったみたいなんだけど。
"カメレオン・レンズ"辺りの横揺れな曲調なら自由に楽しめば良いじゃんって思うんだけどな。
そういえば2005年くらいに"ROLL"の手拍子はいかがなものか論争ってあったよね。歴史は繰り返す。
"シスター"は初日に12弦のアコギ使ってるの気付いた瞬間に失禁しそうになったんだけど、2日目は純粋に曲にやられた。
それは初日の夜に「あ、そういえば"シスター"も9/8発売だったじゃん」と気付いたからなんだけど。
"シスター"はやはり9/8にリリースしている楽曲+2人体制で初のシングルという曲なので、こうした周年ライヴで演奏されると嬉しい。
あと船出の曲なので、決意のFLAGを胸に旅立つみたいなイメージもあるかな。
そこから導くものがまさに"愛が呼ぶほうへ"って出来すぎている。横浜ではこの位置にきたのは、たぶん構成的な理由だとは思うんだけど。
"愛が呼ぶほうへ"
イントロだけで足をぐっと踏ん張ってしまう。
全身の細胞で、その音たちを受け止める。
演奏的にいえば、一時的アコギで弾くパターンも結構あったのだけど、個人的な好みでやっぱりエレキで弾く方がより好きだなと思う。強いていえばというレベルだけど。
昭仁:次に聴いてもらうのは、まだライヴでやったことのない、やっていなかった曲を聴いてもらおうと思います。"むかいわせ"、聴いてください
11. むかいあわせ
12. ギフト
13. THE DAY
"むかいあわせ"について、初日に「結構ギター強いし、かなりアレンジ効いてるな」って思ってから、「あれ?もしかしてシーケンスなしで演奏してた?」って気がついた。
2日目にその答え合わせができてよかった。たぶん合ってたろう。
ステージ上の楽器だけで演奏されたことで、ステージと客席という「むかいあわせ」という構図になっていたと思う。
"ギフト"
アコギ2本とバンドのアコースティック色の強いアレンジ。
これも音色を絞ることで、より強く岡野昭仁の歌が届くようになっていた。つまり僕はやっぱりやられるのである。
さり気ないアレンジだけど、Cメロ〜最後のサビで少し間をとってからサビに入るアレンジ良かったなぁ。
"THE
DAY"は途中のバンドinからもうぶち上がりですよ。人の盛り上げ方を熟知しすぎている。
(でも因島で座らせてからのこれで、みんな立つタイミング早かったって話聞いてそれはそれで納得)
横浜初日の"THE
DAY"は途中で結構歌うのが苦しそうな時があったんだけど、2日目は心配返せよってくらい凄まじい歌声に圧倒される。
なんで2日目の方が絶好調になるんだよ。
曲終わりの照明が一気に落ちる瞬間は、初日レポにも書いたけど大好き。電気消えて喜ぶなんて他には誕生日くらいしかないよ。
14. 螺旋
15. Zombies are standing out
16. 今宵、月が見えずとも
15. Zombies are standing out
16. 今宵、月が見えずとも
ポルノグラフィティのロック魂炸裂の流れ。
ギターは、やっぱりカッコイイ。世界一カッコイイ。
"螺旋"の絡みつくようなギター、レスポールカスタムとも相性いいな。アルバムツアーだとPRS使ってたよね。
あ、そうそうギターついでに言うと、アコギ系を除くと今回はテレキャスとレスポールを2種ずつだけでしたね。新しく買ったPRSを僕はいつ見られるのでしょうか????
あと演奏中に三日月がスクリーンに映っていたの地味に嬉しかった。
"Zombies are standing out"
初日嬉しすぎて本当に意識も記憶も失いかけたんだけど、2日目はほんのちょっとだけ冷静にはなれていたと思う。致命傷くらいで済んだ。
夕方のニュースで特集組んでもいいくらいカッコイイと思うんですけど。
"今宵、月が見えずとも"
やっぱりイントロが歓声じゃなくて悲鳴なんだよね、これ。こんだけ盛り上がるのに、結構勿体ぶるものね。
最後の岡野昭仁のロングトーンが凄すぎて、過去一だったのではないかってくらい。
いや、"OLD
VILLAGER"もそうだけど、ポルノグラフィティってめちゃくちゃロックで格好よくね?
世間がこのロックな魅力に気づいてなさすぎる。
EIGHT-JAM(旧関ジャム)はなんでまだポルノグラフィティ特集やろうとしないんですか?
横浜初日と同じように、この言葉が映しだされる。
あの頃と変わらないものが ひとつくらい残ってないかと思いを巡らせてみても ポケットを探してみても
17. ひとひら
15周年ツアーのイメージがあってテレキャスターのイメージが強いけれど、新藤晴一はG'Seven
Guitarsのレスポールを使用していた。
程よい重みが、とても良かったと思う。
2日目は何より岡野昭仁である。
初日は"THE DAY"の時のように、若干苦しめに歌っていた印象であった。
というかこの曲がそもそもカロリー高い曲で、歌うの大変だと思う。曲自体も長いしね。
けれど、この日の岡野昭仁が歌う"ひとひら"は、ちょっと尋常じゃなかった。
これだけの難曲を、スタジアムライヴ2日目の17曲目にして、歌い切った。まさに歌い上げたのだ。
人は、声にこんなに圧倒されるものなのだ。
ただでさえ周年ライヴで、みんなが過去に想いを馳せて感動させられているところに、こんな歌と演奏見せつけられたら、ね。
"ひとひら"に込められた想い。
それぞれの胸にあるポルノグラフィティとの日々。
重ねた日々がまた新たな"ひとひら"となっていく。
18. ヒトリノ夜
19. Jazz up
20. ミュージック・アワー
21. アゲハ蝶
ライヴ終盤のぶち上げゾーンである。
"ヒトリノ夜"はサビ歌わせることはもはや当たり前になった光景(なお本人が歌詞を間違える)なんだけど、遂にはアウトロで、「もしかして、歌える?」と最後の英語フレーズ(Nobody
knows what means love song. / Do you know how love song goes
on.)までこちらにも委ねた。
でさ、なんでみんな余裕で応えられるんだよ。ここ歌詞には表記されてない部分だぞ?
ポルノファンって本当にすごいな。ていうか怖いな。
そして横浜スタジアム2日目の最大の驚きポイントは、初日に"幸せについて本気出して考えてみた"が"Jazz
up"になったことだ。相棒と思わず顔見合わせて叫んだ。周りの人ごめんな。
何食って生きてたら「初日は"幸せについて本気出して考えてみた"で、2日目はJazz upね」ってなるの
— サトシ/飴玉の街 (@zattastore74) September 8, 2024
こんなん驚くに決まってんだろ。
合法?これ合法?
傾向というか、やっぱり"幸せについて本気出して考えてみた"はシングルだし納得なんだけど、それがアルバム曲の"Jazz
up"になるって、変化じゃなくて突然変異なのよ。
もちろんデビューアルバムの1曲目だからアニバーサリーに相応しいけどさ。いや、これ"行為"の曲ぞ?
なんか普通に金テープばしゅって飛んでたけど、メタファじゃなくてシミリ(直喩)なのよもう。発射するな。
横浜の空に高らかに響く「Dive in the girl, dive in the mother
sky.」、「乳房求めて」で自分の胸を撫でるヴォーカリスト、通報されるぞ。
2014年の「惑ワ不ノ森」でメドレー中の1曲で演奏されたことはあるけどさ。
一応因島でも演奏されているから予測の余地があると言えるけど(ていうか因島セットリスト軽く覗いたけど"前夜"にド肝抜かれて見過ごしてた)
いや、でもやっぱり予想すんの無理だわ。
正直、何らかの変化があるとしてもライヴ定番曲から定番曲に変わるくらいの変化だと思ってたからさ、こっちは。最高の気分だぜ。
"ミュージック・アワー"と"アゲハ蝶"は言わずもがな。
"ミュージック・アワー"も勢い余って歌詞間違えてた気はするけど、こんなの盛り上がらない方が無理だ。
"アゲハ蝶"なんてもうみんな最初のクラップからして想いが先走ってるってくらい強烈だった。
間奏のラララも5年前の東京ドームの5万人に負けないくらい大きく、美しかった。大サビでちゃんと転調するのみんな慣れすぎて自然過ぎる。
この声、横浜のどこまで響いたんだろう。
22. 解放区
本編最後の曲。
横浜初日よりも、この2日目の方がより強く感動した。
それはきっとデビュー記念日ということもあるんだけど、それだけでなく純粋に楽曲と演奏の力に圧倒されたのだ。
最後のサビで打ち上がる花火が潤んだ瞳を通してより煌めいて見えた。
アウトロで岡野昭仁が、
「あんたらがおるからワシらは頑張れる」
「これからもこの解放区を一緒に大切にしていこうね」
と叫んだ。
何度言わせんだ、あなたたちがいるから、僕らはここにいるんだ。
そしてそのアウトロで、スクリーンにメッセージが流れる。
わしらにとってポルノグラフィティとはあなたにとってポルノグラフィティとはまた答え合わせしよう
ここで自分の頭がめちゃくちゃバグった。
初日は最後の言葉が「いつか答え合わせしよう」だったはずなのだ。
え、昨日「いつか答え合わせしよう」だったよね????
— サトシ/飴玉の街 (@zattastore74) September 8, 2024
今日「また答え合わせしよう」だったよね????
反応もらいまくって確信できました。いつもありがとうございます。
いつか答え合わせしよう
また答え合わせしよう
こんなさり気ない愛の手渡し方があるだろうか。
ライヴはいつだってその答え合わせなのだ。
だって俺毎回のようにライヴ終わったあとに「俺ポルノグラフィティ本当に好きなんだな」「俺こんな幸せでいいのかな」て思ってるもの。
僕らが求めればあなたたちは全力で返してくれる。あなたたちが求めれば僕らは全力で返す。
こんなに「人を喜ばせたい」で満ち溢れる空間は。他にないんだよ。
そんな場所を僕らの居場所を「解放区」と呼んでくれるから、ポルノグラフィティを愛してやまないのだ。3000回愛してる。
夜の国は、また僕らを待っている。
アンコール
アンコールでは登場した岡野昭仁から、因島でのライヴが全国の映画館で上映されることが決定したという発表があった。楽しみすぎる。11月と言わず明日から毎日やってほしい。
そして、そこからは前日と同じく後方に設けられたステージへリリーフカーで移動。
ドンドンドンってリズムに合わせてみんなクラップしてたんだけど、なんかサポートメンバーが楽器みんな奏でてて、二日目はより豪華な感じがした。
昭仁:さぁ、横浜スタジアムの真ん中で皆さんにお届けするのは、新曲です
えーこの時代は多様性とか言われていて、一人一人の考えが違うとか、それはそれで凄く大切なことだと思います。
でも今の世の中を見てみると、みんな見えない枠に囚われていて抜け出せないようになっているんじゃないかっていう風にも見えます。
やっぱりその枠から飛び出した時に、本当の自分らしさというものを手に入れられると思います。その枠を飛び越えるために、自分を鼓舞することが大切なんじゃないかと思います。
この曲がそんな人の助けになればと思います。"ヴィヴァーチェ"聴いてください
23. ヴィヴァーチェ (新曲)
初日はファンたちのいきなりの手のフリの揃い方に驚かされて、自分も気づいたら手を振っていたけど、二日目はちょっとお休みしてじっくり聴くことにした。
改めて歌詞が素晴らしい。
1番のBメロで「解放の合図」って言葉があって。解放区からの流れを狙ったわけではないかもしれないし、でもライヴのために創られたなら意識されている可能性も否定できない。
しっかり歌詞を覚えられていないから難しいんだけど、漠然とした印象として「君自身の音を鳴らせ」ということを歌う曲だと感じた。
このライヴを通して「自分らしさ」とは何なのか、と問い続けられたと思う。
特に"むかいあわせ"〜"ギフト"の流れはその象徴と言える。
ちなみにこれ岡野昭仁が作詞というのはタイトルとかMCから当たったんだけど、作曲が新藤晴一だとは思わなかった。この組み合わせ久しぶりだな。曲聴いただけで当てた相棒すごいと思います。僕にビールを奢る権利をあげよう。あんたはすごい。
でも本当に結果論として、確かに歌い回しとかはヴォーカリストが創った感じではないように、言われたら思う。悔しい。
25周年を経てまだこんなものを放り込んでくるポルノグラフィティ、全盛期本当にいつ来るんだよ。
早く配信して。
メンバー紹介
初日と同じく、玉田豊夢→須長和広→皆川真人→tasukuの順に紹介。
晴一:(マイクスタンドからマイクを取って)こういうハンドマイクで喋ると先生みたいになるんよね。こら!そこ私語するな!
先生の話を静かに聞けば1分で終わります。そうでないと60分喋ります
観客:きゃーーーーーー❤️
昭仁:じゃあ、60分喋ってください
初めて聞いたやり取りなのに実家のような安心感
晴一:でもまぁ、結局(横浜スタジアム)何回目なんだっけ?
昭仁:5回目ですよ。10公演目
晴一:僕らデビューして、バーンと行ったわけじゃないですか(手をロケットのように突き出しながら)。バーンってね。こっちにもやっておこ(反対を向いて同じポーズ)。
まぁそうやって色んな人の力も借りてバーンっと行ったわけですよ。そこで勢いもあったし、その勢いで武道館とかもやらせてもらったり色々経験できたんだけど。でもやっぱり25年でこうやってここでできるってことはね、やっぱり意味が違うんですよ。
20代で食べるカルビと今食べるカルビが違うみたいなもんですよ。……違うか
※この「違うか」は例え話として、に掛かってます
晴一:やっぱりここでできるということは、僕らの「自己新記録」を更新できたということで、これからも自己新記録を更新していけたらと思います。今日はありがとう!
ということで学年主任の私からは以上ですが、この後は校長先生からお話があります。
昭仁:校長の、岡野昭仁です。これやりづらいわ!校長先生がどんなじゃったから覚えとらんわ
この後、このステージを造り上げたスタッフや、何よりも君たち自身に、と拍手をそれぞれした。
昭仁:個人的なことになるんですけど。
25年で今日が1番、うまく歌えたと思います
個人的にっていうからちょっとドキッとしてしまった。
それも納得いくくらい、本当にこの日の岡野昭仁の歌声は凄まじかったと思う。
この後は初日と同じく、20周年で登った山から見えた景色、そこからここまでの道の話をしていた。ちょっとここからも長くなるので、初日のレポを読んでほしい。
昭仁:さぁ横浜まだまだバカ騒ぎをして、お手持ちのタオルを回して、でっかい花火を打ち上げましょう!
24. Ohhh!!! HANABI
凄く楽しかったんだけど、同じくらい凄く寂しかったんだよね。
このライヴももうすぐ終わってしまう、綺麗に打ち上がった花火は消えていってしまう。
それでも受け取った音楽は、メッセージは確かにこの胸にあるし、消えていった花火はこの目に焼き付いている。
夏が終わったとしても、この記憶は消えることはない。
なんて思いつつも、ライヴの終わり間際なんて寂しいに決まってるだろ。
まぁ間奏でハーモニカ忘れて慌てるヴォーカリストで色々なことが吹き飛んでしまったんだけど。いくらなんでも面白すぎる。
ステージに戻る時にまたリリーフカーに乗って帰ったんだけど、岡野昭仁がことあるごとに「ちびっ子おる!」「ちびっ子!」と叫んでいた。
君たちさっき"Jazz
up"やってたよね?という言葉は飲み込みつつ、楽しんでいるのは良いことだけど問題は次の言葉である。
昭仁:ありがとね。上の方もありがとね。みんなありがとう。総じてありがとう
急に総じるな。
メンバーがステージに戻り、一息つく間もなく、あの曲のイントロが前日と同じく、予告なく突然放たれる。
昭仁:さぁ横浜スタジアム、バカ騒ぎして帰りましょう!ラスト1曲"ジレンマ"!
25. ジレンマ
ちなみにソロ回しでは玉田豊夢が前日に続く超絶プレイを見せつけ、須長和広はこの日は"サウダージ"の間奏を弾いていた。そしてこの日もtasukuは"ハネウマライダー"、皆川真人は"REUNION"のイントロをそれぞれ弾いていた。もう曲としてもやってくれ。
楽しい以外の言葉が出てこない。あ、寂しいもあるわ。
でも最後の音が鳴り終わりまでの刹那まで、そこに僕らの解放区はあるのだ。
終わったあと、ファンファーレが鳴って20周年のドームでもやったあのくだりが。
"はなむけ"が流れるなか、2人はステージにビールの売り子さん(素人らしい)が注いだビールで乾杯。泡半分くらい入ってたヴォーカリストは一気飲みするし、ギタリストはやっぱり途中でつっかえて止まるし。5年前のデジャヴが過ぎる。
※ライヴ直後の一飲みはしんどいらしい
※良いちびっ子はそもそも一気飲みしないように
そんなお祝いもあって、25周年の祝祭は幕を閉じた。
おめでとうだし、ありがとうしかない。
これからも、よろしくね。
さて、ここから考察書くのですが、濃いのでまた明日とかに読んだ方がいいと思います。
総括と考察
じゃあ、僕も総じて語ることにしよう。
完全にマニア向けに思いつくままに書いていく。
◆ワズビルとロマンスポルノ
まず、全体的な所感としては意識的に前回のアリーナツアー「PG wasn't built in a day」とのバランスを考えているセットリストだ。
というのも、そもそも「ワズビル」ツアーの構想段階で夏フェスとロマポルも踏まえたセットリスト構築がされていたという経緯がある。
なので特に全体的に曲のかぶりが極力少ないように選ばれている。
その中で"アポロ"だけはちょっと別かな。
"ミュージック・アワー"は"メリッサ"と日替わり枠だったし、"アゲハ蝶"はアコースティックだったのでやはり被り感は薄くなってる。
その中でも特にファンたちが一般層向けに推したい曲が多かったと思う。
「ポルノこんなカッコイイ曲まだこんなにあるんだよ、ゾンビやばいだろ?今宵最強だろ?」って見せつけたいラインナップ。
「アンナチュラル」でいう中堂さんみたいな魅力。
ファンからしたら豪華ラインナップだけど、今回のロマポルは全体的には結構マニアックだったと思うんだよね。
でも一度でもポルノグラフィティの魅力に浸かった人間にはなくてはならない曲たちが並んでいる。
たとえば先日やったCDTVのポルノフェスで興味を持って見に来た人たちがうまくハマれば「ポルノこんなカッコイイ曲たくさんあったんだ」って思ってもらえるギリギリのラインを絶妙に突いていると思う。実際の印象はどうだったかわからないけど。
まぁこのセットリストで感動してくれてたら、素質あるよ。
◆横浜スタジアムとポルノ
今回の横浜スタジアムで選曲もさることながら、もう一つ印象的だったことがある。
それは、セットの豪華さはあるにせよ音楽一発でライヴを走り切ったという印象だ。
過去4回の経験を重ねながら、最初は大きさに圧倒されていた横浜スタジアムを今やホームグラウンドとしてステージングできるようになっていると思う。
だからこそ、8年前の「横浜ロマンスポルノ'16 〜THE
WAY〜」では冒頭でセンターステージでアコースティック編成で演奏をしたり、中盤でロカビリーアレンジをしたりと、横浜スタジアムを巨大な遊び場として楽しむほどになっていた。
だから、今回もゲストミュージシャン呼んだり、何かしらギミックがあったりするのかと思っていたけど、内容はしっかり音楽を演奏して届け、僕らをうちのめすものとなっていた。
もちろん花火とか後方ステージとかの演出はあるにせよね。
初日のレポにも書いた時に、2006年から何回かこなして来た会場だからこそ、歴史を振り返るのにも相応しい会場になったなと感じる。
東京ドームは2回だけだし、武道館は回数はやってるけど、やっぱりキャパシティ的にもみんなで集まってという雰囲気ではない。
ていうか「暁」で争奪戦だったので、話題にするのも難しい。
そこを踏まえると、横浜スタジアムというのは色んな意味でポルノグラフィティと相性もいいし、みんなの記憶として1番理想的な会場だなと思う。
もちろん関東圏以外の人とかは来るの大変だろうけど。
◆因島と"愛が呼ぶほうへ"
因島公演では"愛が呼ぶほうへ"が2曲目に演奏されている。こんなに早く演奏されることは珍しい。
それくらい因島と"愛が呼ぶほうへ"は切っても切れない関係にある。
もちろん、しまなみロマンスポルノのこともあるけど、因島においては2005年の因島での学生を招待したライヴが大きい。
因島の小学生、中学生、高校生それぞれ無料で招待して行われた3公演のライヴが行われた。
因島が尾道市に合併されることを受けて企画されたものだ。
この時の小学生の部が映像で残っていて(自分はダビングを譲ってもらった)、それを見ている。
学生たちは"愛が呼ぶほうへ"を練習してきてて、全ての公演で合唱をした。
驚かされたのが映像で見た小学生たちの公演だ。
まだロックをそこまで知らないはずの小学生たち、ポルノの2人も気をつかいながらライヴを進めていた。
※当時は「SWITCH」ツアーの真っ最中で、春公演と秋公演の合間に行われた
ちなみにCentury
LoversのFu-Fu-で「ほら、流行りのレイザーラモンHGよ?フーフー」とか言ってた時代性である。
ちょっと長くなったが、因島はそれがあって、しまなみロマンスポルノのあの件があったりして、"愛が呼ぶほうへ"は特別な想いがあるので、このオープニングを見たら涙が止まらないだろうなと思う。
映画館で見届けるに向けて涙を貯金しておく。
◆因島と横浜
【因島公演限定の曲】
前夜
Aokage
はっさくんのテーマ
【横浜公演限定の曲】
カメレオン・レンズ
Zombies are standing out
今宵、月が見えずとも
ひとひら
幸せについて本気出して考えてみた(初日のみ)
横浜で"カメレオン・レンズ"が選ばれたのは、たぶん因島の原風景と都会的な景色との対比を意識していると思う。だって、あのド色気グラフィティMVやぞ?
かどうかはさておき、やはり意図的に「夜」を意識した曲が多かったと増えていると思う。"ひとひら"でさえ、やはり夜の曲だ。
因島は終演後の離島の都合もあるので、明るいうちにライヴが終わった(なのでメンバーたちは西日をずっと浴びることになった)。
横浜スタジアムは中盤からは外が暗くなるのもあって、追加された曲たちは照明などの演出が映えていた。
"解放区"がまさに「夜の国」の曲ということもあって、改めて夜の野外で聴くこのセットリストは格別であった。
◆世界と自分
"むかいあわせ"は今回のセットリストの中でも、かなり重要なコアになった曲だと思う。
次の"ギフト"とあわせて、自分を見つめ直すことを問うている。
しばしば書いてるけど、僕は自分探しみたいな考えにあまり同調できなくて「お前はお前でそこにいるだろ」と言いたくなる程度には捻くれている。
昔から言っているが、自分探し的なものの結果は新しい自分ではなく、新しい経験を積んだ自分になるだけなのだ。
"むかいあわせ"は自分探しのようでいて、実は非なるものだと思う。だって、もうとっくに見つけているからこそ「おかえり」「また旅に出るんだね」という言葉が出てくるんだから。
これって"アゲハ蝶"における旅人の存在に似てないだろうか。
そして"ギフト"。
"ギフト"もやはり自分と向き合うことを歌う曲だ。
けれどやっぱりそこは新藤晴一なので、単純な励ましをしてはくれない。
ないものを求めるより、今持っているものを見つめ直すことを問いかける。
自分の可能性を下げるのは世界ではない、他ならぬ自分自身なのだ。そこに向き合わなければ、人は自らの本質を見失ってしまう。
それってあの曲と同じではないだろうか。
くだらないと嘯いてきて 何もかもを知った顔して何もできない自分隠して 本当を失した
〜"今宵、月が見えずとも
"むかいあわせ"〜"ギフト"という流れで岡野昭仁、新藤晴一それぞれの言葉で自分と向き合うことの大切さを問う流れになっているのだ。
自分に素直になることって、なんでこんなに大変なんだろうね。
そこからの"THE DAY"である。頭おかしなるで、こんなの。
だってさ、
明日に架かる橋はもろくも崩れそうで
〜"ギフト"
明日はどっちだ? the day has come
〜"THE DAY"
ライヴというものは明日へのロスタイムだと思っている。
だからこそ来て欲しくない明日に、終わって欲しくない今日というライヴに酔いしれるのだ。
ポルノグラフィティの音楽は希望を見せてくれる。しかし、希望を容易く受け渡してはくれない。
それは希望というものは自分で掴むものだと、いつだって歌ってきたからだ。
この向き合わなければならない自分という存在、その肯定というものはアンコールで披露された新曲である"ヴィヴァーチェ"と深いところで繋がっていると思う。
その辺の解釈をしたいので一刻も早く配信してください。
この世界と自分の向き合い方というものは、セットリスト全体にも通ずるものがあって。
対比的な中で「ワズビル」ツアーは"Sheep〜"とか"サウダージ"などあったけれど、特に今回のロマポルでは恋愛がテーマの曲はほとんどない。
"ミュージック・アワー"とかあるけど、ほら、盛り上がるから(思考停止)。
"Jazz up"はどちらかというと2番の土生港〜246渋谷の対比がメインだしね。お前らは乳房ばかり求めやがって。
かなり意図的にテーマに沿った曲が選ばれていて。
25周年でそれをやってのけたのが嬉しいし、やっぱりそれはこれから先も世界と向き合い続けていくという宣言にも見えたんだよね。
て、ことで次が最後の項目です。
ほぼこじつけというか言いがかりですが。
◆ひとひらと花(こじつけ解釈)
物凄く強引なこじつけとは百も承知で、一つ頭に浮かんだ考察を書きたい。脚本の人そこまで考えてないと思うよ。
横浜公演で印象的だった"ひとひら"。
因島で演奏されなかったのは、やはり「上京してきた後の曲」であることが大きいだろう。
それとは別にこの曲はポルノグラフィティが正面から挑んだ「桜ソング」でもある。
そうするとね、前回の「PG wasn't built in a day」で印象的だったあの曲が、自分の中で重なってしまった。
それは"フラワー"で。
命というものを、花を通して描いている。ただそこにある命として。
人は桜の散り際に想いを馳せるけれど、桜は花は散れど木は力強くそこに咲いている。
それは何かに通じないかって思えて。
あの夏を語れる者は一人二人とまた去ってアビの鳴く声だけが千年に響き渡る
〜"アビが鳴く"
世界がどんなに変わっても、千年の時が流れても、そこに命がある限り、また音楽はそこにあるだろう。たとえ、やがて僕らが去ったとしても。
そんな途方もない悠久の時の中で、たった一夜、そこにLIVEがある。
台風に泣かされた日もあって。
灼熱に焼けた故郷でのライヴもあって。
気持ちいいハマ風吹き抜けるライヴもあって。
やっぱり僕はテープが取れなくて。
お祝いで溢れたライヴがあって。
繰り返す季節の中で、また一つの夏が終わった。
僕らはまた一つ年を重ねた。
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