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2018年7月20日金曜日

【産業ロックとは】正直、最近ポルノグラフィティファンだと言うことが恥ずかしくなくなった







別に自意識過剰なわけではなくて、いやそれもあるが、タイトルの通り、最近ポルノグラフィティのファンだと素直に言いやすくなった。

たとえば10年前に大っぴらにポルノグラフィティのファンであると公言することはあまりしてこなかったなぁと。

そんな当時のことをふと思い出して、反省と後悔の念をここに記しておきたい。






産業ロックとは




10数年も前の話なのでご了承を。


ポルノグラフィティのファンであることは、別に隠していたわけではなくて、かなり親しい人が知っている程度だった。

しかし、当時は初対面の人とかと話してて、趣味が音楽という時に好きなアーティストでポルノグラフィティと言えなかった。

それこそ“00年代“という時代、音楽好きには排他的な人間が多かった。

分かりやすい例では"ロキノン系"というやつで。
もしかしたら今の子は分からないかもしれない。

rockin' on(ロッキング・オン(JAPAN含む))は今でもある。今でこそ玉石混合なものになったけど、ひと昔前までは“産業ロック”というものを、徹底的に取り上げなかった。

この“産業ロック”(商業ロック/商業主義)というやつがキーワードで、これの定義がややこしい。

ロッキング・オンの代表取締役である渋谷陽一が日本で最初に用いた言葉と言われている。

そもそも定義がなくて、言葉が一人歩きしてしまっている状態だ。だが、一応定義のようなものを挙げるとすれば「大衆受けを狙ったロック」というところではないか。

もしくは渋谷陽一の「ロックとは半径5メートル以内の摩擦である」という言葉から想像していただければ分かりやすいかもれない。
アーティスト性を重要視し、衝動的に生まれたような音楽を原理主義とする思想である。

それがないと独断で判断されたアーティストは、基本的にロッキンでは取り上げられない。
海外の話もあるけど、始めると終わらなくなるので、日本の音楽についてで見ていくことにする。

「かつての」ロッキング・オン・ジャパンで取り上げられないアーティストをいくつか挙げてみよう。


ジャニーズ系のアーティスト
avex系のアーティスト
ビーイング系のアーティスト
B'z
GLAY
L'Arc~en~Ciel
UVERworld


この辺りのアーティストの名から想像つけられないだろうか。

こうしたアーティストを除き、ロッキング・オンが独自にセレクトしたアーティストが紙面に並ぶ。
しかし、その基準が曖昧で、アイドルはダメだがPerfumeは取り上げられている理由を言える人が何人いるだろうか。

ポルノグラフィティも、ロッキング・オンは遠い存在であった。

ヒット曲の多くがプロデューサーである本間昭光が手掛けていたり、かなりパブリシティを打ってたこともあって、ロキノンとは対照的ともいえる存在だった。

その少し前でいえばTHE YELLOW MONKEYはデビュー後に大きく方向性を変え、あえて“売れるため”の音楽も鳴らした。

もちろんそれでもアーティスト性は失われていなくて大好きだが、ロッキング・オンの基準でいけば、果たしてどうなのだろう。

それくらい“産業ロック”という言葉はあやふやなものなのだ。その程度のものとも言える。

「かつての」と書いたように、今では上記のアーティストの中から紙面やサイトで取り上げられたり、ROCK IN JAPAN FESTIVALにアイドルなども出演を果たしている。
詳しくは後述する。









ロキノン系の死滅




所謂“ロキノン系”という言葉は死語となりつつある。

今や、その言葉は定義を失い、引かれていた音楽の境界はなくなっているといえる。

上でも触れたように、“ロキノン系“と云われるバンドやアーティストのファンの特徴は、とにかく“排他的”であることだった。

編集部の思想観念によって、選ばれたものだけが掲載される雑誌、嘘みたいだが、それが当然のものとして、あの時代にあったのだ。

そんなスタンスなので読者もなかなか排他的であり、攻撃的だった。

そんな音楽キッズたちの前で万が一そんな人種に「ポルノ好きなんだ」と言って、「あーポルノね……」みたいな反応される時代があった。

ウソのようだが本当に当時は「ロキノンが全て!あとの音楽はクソ!」と言ってる人がいたのだ。まぁ、僕も「snoozer最高!ロキノンはクソ」と言っていた時期があるが。

だから、あまり率先してポルノグラフィティ好きだと語ることがなかったのだ。


しかしながらロキノンがここ数年で大幅な方向転換をし、上記のようなアーティストやアイドルまで取り上げるようになった。

それにつれて、ROCK IN JAPAN FESTIVALでも音楽が多様化し、昨年も欅坂46がオープニングを飾るということもあった。
リスナー側も今の音楽の多様性を受け入れ、定額制の音楽配信などもあるせいか、どんな音楽でも受け止める土壌となった。

だからこそ今や“ロキノン系”などという言葉は死語となった。


ポルノグラフィティは2017年にROCK IN JAPAN FESTIVALに登場、その後に紙面でもインタビューに初登場というのは、衝撃だった。

ハッキリ言って、事件であった。

そしてROCK IN JAPAN FESTIVAL当日、GREEN STAGEを埋め尽くした観客たち。

ただ6万人が集まったわけではない。
あのロッキング・オンが築き上げた場で、ポルノグラフィティが、6万人を揺らしたのだ。






ファンじゃない人たちの感想で口々に「ポルノヤバい!」「ポルノめっちゃ良かった!」と語られてるのを見てね、泣けてくるわけですよ。

どこかでも書いたけど「どうだポルノグラフィティは格好いいだろ」と胸を張って言える。
こんな日が来るなんて。

もちろん言えなかったのは、僕の弱さであり、自意識の過剰さがもたらす過ちである。人になんて言われようと「好きなものは好き!」と言える人が最高で、一番格好いい。

なお、そんなROCK IN JAPAN FESの模様が次のシングルで特典映像として付くのでみんな買いましょうね。










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