ポルノグラフィティのアルバム「暁」より、9曲目"You are my Queen"を紹介する。
いい意味で軽やかな楽曲で、ひときわ心をえぐってくる"メビウス"の後ということもあって、程よいバランスをとる曲となっている。
"メビウス"考察で脳ミソ溶けるかと思った僕にとっても大変助かる。
後述するけど考察するのもちょっと野暮な歌詞なので、今回の記事は短いです。
"You are my Queen"
作詞作曲は新藤晴一。
曰く、ディズニー+で配信されている「ザ・ビートルズ:Get
Back」を観ていて、中でポール・マッカートニーがギターを爪弾いているシーンを見て創ったそうだ。
まだ観てないので、自分も早く観ないとな。クソつまらないNetflixの「バイオハザード」ドラマを見てる場合じゃなかった。
アコースティックギターの心地よい音色のリフ。
そのバックで微かに鳴っているヒスノイズがノスタルジックでとても良い。
この曲、新藤晴一ヴォーカルでも面白そうと少し思ってしまう。もちろん岡野昭仁の優しいヴォーカルが素晴らしいのは言うまでもないが。
あっさりしている曲のためとても短く感じる。
3:20と実際短いのもあるんだけど、そう考えると"バトロワ・ゲームズ"が2:48なの改めて異常だ。あの曲どんだけ密度濃いんだよ。
愛くるしいポニーテール解いたら君はまるでレディさ 見違える
岡野昭仁のひとつの特徴なのか新藤晴一のディレクションなのか分からないんだけど、ポルノグラフィティでは「レディ」は「レイディ」と発音されるの好き。
たぶん「レディ」発音だと「Ready」みたいになるからだろうか。あと単純に曲のイメージもあるかもしれない。ちなみに他には"ライオン"や"ワールド☆サタデーグラフティ"などに出てくる。
この曲についての新藤晴一のコメントを引用する。
3歳くらいの女の子に語りかけているような、そんなチャンネルで歌詞は書きましたね。これも自分としてはすごく好き。とにかく相手をレディとして扱うスタンスっていうのが価値観的に古いのか新しいのかはわからないけど、それをここまで大袈裟に言っちゃうところがまた自分っぽいなと
もちろん(いつもと同じで)これが正解という訳ではなく、あくまでも作詞した本人が語るイメージ像だ。
だから別に聴く側は無理に3歳の女の子をイメージする必要はない。
最初に考察が野暮と書いたのはそれもある。
こういうことだろう、みたいなのを書いてもかえって視点を固定して視野を狭めてしまう。
父親でもいいし、叔父さんでもいいし、別に男でなくても誰でもいい。但しネトフリ「バイオハザード」のウェスカーだけは絶対許さない。
※他の人も同じだけど役者さん(「ジョン・ウィック」のホテルの人)はすごく好きなのに、キャラ設定がおかしい
たとえば飼っているペットに振り回される飼い主でもいいし、「よしよし、いい子だ」とかいいながらパソコンに向かってEnterカターンかましてるハッカーキャラを想像してもいい。
もうひとつ、個人的な意見としては同い年くらいのちょっとませた子どもの目線をイメージしている。
この2人がそのままの感じで大人になっても一緒にいてくれたらいいなと、老婆心ながら思える。
星野源の"子供"という曲がある。
1stアルバム「ばかのうた」に収録されている。
その中で、
子供と子供が
一緒になったなら
二人で大人になればいい
というフレーズがあって、僕はどうしても"You are my
Queen"の2人にこの曲の2人と重ねてしまうのだ。
星野源の"子供"もアコギのシンプルな弾き語りの短い曲だから、余計にそう感じさせるのかもしれない。是非絵本を読むようなつもりで歌詞を読みながらこちらも聴いてみてほしい。
最後に、なんかいいなと思うのが、曲のイメージからするとPrinces(プリンセス)とかでも良さそうだけど、あえてQueenとしているところである。
合間でちまちまとNetflixの「ザ・クラウン」を見てるのもあって「クイーン」というものの絶対性みたいな感覚を、より強くさせているせいかもしれない。
この「Queen」という表現の行間に詰まっているものが、この曲をよりチャーミングにしているのだろう。
曲も短いので、今回はこの辺で。
こういう可愛い感じの佳曲ほんとに好き。
次はいよいよ"クラウド"かぁ……
【アルバム「暁」特集】
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