ポルノグラフィティのニューシングル「カメレオン・レンズ」がリリースされた。
ということで、いつものとおり感想をだらだら鱈鱈と書いていきたいのだが、困った。
理由は後述。
ポルノグラフィティ
46thシングル「カメレオン・レンズ」
1. カメレオン・レンズ
さて、表題曲。
なのだが、なんせカフェイン11で初オンエアされた時に興奮のあまり6000字以上書いてしまったのだ。
ポルノグラフィティ新曲"カメレオン・レンズ" 歌詞徹底解剖 新藤晴一文学の集大成
これ以上もはや書くことがない。
名曲!全国民、いや全世界で聴かれるべきだ!と主張する程度である。
しかしCDで聴いて初オンエアの時以上に感動した部分もある。だって、
曲終わりに「カフェイーーン イレブ~~ン オン ベイエフエ~~~ム セブン ゥエ~~イト」って入らないんだもん。
ラジオのやつ聴きすぎて「カフェイ~~ン イレブ~~ン オン ベイエフエ~~~ム セブン ゥエ~~イト」まで曲のワンセットになっていた。
あとは何より当然ながら音も良くなったので、篤志さんのアレンジの緻密さもよく分かる。
プログラミングの魅力はその膨大な音のプリセットから自由自在にサウンドを選択できることにある。裏を返せばほぼ無限ともいえる音色の中から楽曲に適切なサウンドをチョイスしなくてはならない。どの音をどこに、どうやって当てはめるか、さながらパズルのような作業をアレンジャーは行っていたるのだ。
そうした目線になって聴いてみると、"カメレオン・レンズ"のサウンドはどれも絶妙である。それなりに音数は入っているが、ごちゃごちゃとした印象は受けず、むしろ音を引いた、所謂「引きのアレンジ」のような印象すらある。音の取捨選択が絶妙なのだ。
しっかり歌を聴かせながらも、身体はサウンドに思わず動いてしまう。そんな絶妙なサウンドアレンジが施されているのだ。
それにしてもカフェイン11の音源を途方もない回数聴いていたのに、CDであらためて何度聴いても全く飽きないし、色褪せない。永久機関とはカメレオン・レンズのことではないか。
あとはPVについて書こう。
オープニングのモノトーンの色調に、真紅のフォントでタイトルが出る。この時点でもう掴まれる。
舞台はホテルの一室。こんな高級ホテル泊まったらそわそわして寝れなそうだなと思いながら見ていた。
高級ホテルはあまり使用しないからなぁ。せいぜい知ってるといえば、知ってるかな?そんな有名ではないけど、東横インっていうホテルなんだけど。
で、そんなホテルの一室にいる2人。
どうした。ポルノグラフィティがポルノグラフィティしている。端的に言って、エロい。
僕は星野源の"Snow Men"がとても好きでして。あのPVもとてもアダルトな雰囲気で好きなんですが、あれに通ずる。
色調が好きなんだな、きっと。
1番のサビのカットバックとか、もう本当に堪らないくらいカッコイイ映像だ。
二番以降では歌詞にも登場する深紅の薔薇やワインが登場する。この薔薇がとても美しい薔薇で、見事だ。
モチーフをそのまま出すPVはあまり好みではないのだけど、これは存在自体が映像の差し色にもなっているので、とても効果的な使われ方をしていると思う。意図があって使われるのは大歓迎である。
更にエントランスに佇む黒のランボルギーニ。こんなピカピカに黒く光るものなんて、Gくらいしか見たことない。
赤の色彩の印象をここで一気に引き離す。
黒は歌詞では君の世界に放った青い鳥が化けた色。そして、黒とは「ありとあらゆる色を重ねた色」。鮮やかな青い鳥も深紅の薔薇もワインも、全てを呑み込んだ色こそ黒なのだ。
そう、あの曲の主人公は誓うではないか「黒ならば黒で愛そう」。
2. 前夜
タイトルも発売ギリギリで解禁されたので、全くといっていいほど予備知識がない状態で聴いたカップリング。タイトル二文字から数日妄想したが、その甲斐もなく、僕の貧困な想像力の遥か上をいく曲が誕生した。
いや、これはもう、大好きだ。
もうちょっとミディアムな曲になると思っていたが、とても力強い決意の曲であった。初めて聴いた時の僕の心情の実況を残しておこう。
イントロ。ふぁーギターがカッコイイ…ヤバい。
めっちゃロックやん……
"カメレオン・レンズ"と同じ歌い手とは思えない……ヤバい。あぁ、このサビのメロディの強さと歌詞の力強さ、めっちゃ岡野昭仁、ヤバい。
「無邪気な時間があったのは 誰かに守られていた証と知った」って歌詞とても良い。
2番……ヤバい。シューズが濡れることさえ憚る。これ"メジャー"の水たまりのくだりと呼応する……ヤバい。
Cメロ……ヤバいどうすんのこれ。熱量凄すぎ。
「神様願い叶えてくれ」ときて神様頼みなのかと思ったら、その後に続くのが
「a piece of me(=俺とやろうってんのか)」、え?ケンカ売った?
2番終わりの間奏。ここでブルースハープ持ってきたー!超カッコイイ……ヤバい。これでギターソロ続いたりなんかしたら発狂するな。
……ギターソロきたーー!!!
うわああああああああああああああああくぁwせdrftgyふじこlp(死語)
最後のサビ、はい、1回落としてからの盛り上がり……ヤバい。岡野昭仁の歌声は本当に聴くごとに進化してる。説得力が凄すぎる……ヤバい。
最後のとこ「思い描くこの瞬間ぃ~!ギューーン(ピックスクラッチ)」
ギュイーーーーーーン(恋に落ちる音)。ここでピックスクラッチ入れちゃいます?……ヤバい。
ヤバい……どうしよう……ヤバい……
……尊い。
以上が初聴き時の僕の心情の変化である。後半にかけてどんどん失われてゆく語彙力。とにかく後半のアレンジ展開が素晴らしく、興奮しっぱなしでヤバいしか言葉が出ない。
豊夢さんのドラムの音色も本当に好きだなぁ。
ちょうど少し前に見ていたせいもあって、オリンピックの選手たちの姿にも重なるような歌詞。そうでなくても、ちょうど新年度、新学期のシーズンなので、この曲を聴いて新たな一歩を歩み出す人も多いだろう。
ライヴでも聴きたいので、延期した八王子公演でお詫びにやってください。お願いします。
3. カゲボウシ Live at NHKホール 2018/01/31
現在開催中のツアーからのライヴ音源。
かなり意外である。過去にもライヴ音源がカップリングになるケースはあったが、どれも一連のツアーが終了してからの収録であったからだ。
いや、強いていえばそうではない。本来のツアースケジュールではツアー最終日は3月20日の神戸だ。そしてCDの発売日は3月21日、フラゲ日でも当日だ。
それにしても、これほど早いタイミングで収録された意図が不明で、インタビュー等で語られないかチェックしたみたい。
岡野昭仁1人による完全弾き語りのアレンジである。曲については、今鋭意書いているライヴレポでも触れているが、こちらでも少し。
この曲についてはその前のMCの前フリとして「スガシカオから『引いた歌い方もしなぎゃ』と言われた」ことに起因する。そこから岡野昭仁はヴォーカリストとして、更に成長すべく「引いた」歌い方も意識するようになったそうだ。
元々がとても穏やかで優しい曲だが、今回のライヴでの歌声は今まで聴いたことないトーンの歌声であった。文字通り心に沁み入るような歌であった。
しっかり開けられた間も、特にBメロに顕著な歌い回しの変化も、一度聴いたら忘れられないアレンジだ。
"カゲボウシ"に関しては毎日ずっと聴くというよりも、ここぞという場面で大切に聴く曲なので、今回のアレンジも、これから大切な瞬間に聴いていきたい曲となった。
★シングルレビュー
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