2017年4月5日水曜日

ポルノ全シングルレビュー 4th「サウダージ」








ポルノグラフィティ全シングルレビュー第4弾である。

4thシングルはポルノグラフィティの最大のヒット曲、代名詞ともいえるシングルだ。

以前別の記事でも書いたのだが、ジャケットの意味が全く分からない。


ポルノグラフィティ 「サウダージ」



1. サウダージ



もはや、言わずもがなではないだろうか。

今でも「カラオケ人気ソングTOP100」みたいなのがあれば必ずランクインしているほどのメジャー曲。それにしてもこれを歌いこなせる人が何人いることだろうか。


語れることが多過ぎて何から取っつけばいいのか分からない。

ミリオンヒットを記録し「ポルノグラフィティ=ラテン」をイメージ付けた最大の要因となった曲である。
この段階で完全に「アポロの一発屋」のイメージは払拭されただろう。


2000年前後の本間さんは何かが乗り移ってたんじゃないかというくらい、とんでもない曲を創り続けてた。
そんな本間さんの1つの到達点ともいえる曲だろう。


キャッチーでありながら決して簡単に口ずさめないバランス感覚。キャッチーと深さは反比例しやすいのに、全くそんなことない。


そしてそんな曲に、晴一さんの歌詞もここでもう一段階昇華したように思う。

曲が呼んだ歌詞だったとしても、それまでの曲の歌詞からは明らかに一線を画している。それは"成熟"が感じられるからだ。もっと噛み砕くと"大人"ということだ。


"アポロ"と"ヒトリノ夜 は若者らしい青さも秘めている。どちらかといえば若者の方が歌詞に共感を抱きやすいだろう。
そして夏らしい"ミュージック・アワー"がきて、そこからの"サウダージ"である。大人度が一気に増した。


歌詞についてはポルノファンのねこまつさんががっつり書いているのでそちらをどうぞ。ぐうの音もでないほど素晴らしい記事です。

『サウダージ』についてもう一回本気出して考えてみた・リベンジ!(前編)-ポルねこ


もう歌詞で書くこと僕には何もありません。


ポルノグラフィティの魅力をこれほど的確に射止めた曲はないだろう。


秋の曲というイメージの"サウダージ"だが、イベントで初披露された時には"サウダージ~朱夏~"というサブタイトルが付いていた。
それを踏まえると、歌詞の見え方も少し変わってこないだろうか。

しゅ‐か【朱夏】
《五行思想で、赤色を夏に配するところから》夏の異称。
-goo辞書より




2. 見つめている



問題作である。ミリオンヒットの曲の次にくるのがこれである。
繰り返す、これである。


ビーチサンダルを履いた指に挟まる砂のように
まとわりついて 離れない 離れないぞ


完全に犯罪者である。
特に2回目の「離れないぞ」の恐怖はヤバい。絶対「君が死んで僕も死んで、この愛は永遠になる」とか言い出すやつだ。

この曲はとんでもない歪なバランスと倒錯の上に成り立っている。


まずこの歌詞を岡野昭仁という人間が書いたということを念頭に起きたい。


Base Ball Bearの小出祐介あたりが歌ったならまだ分かるが、学生時代から女に困ったことはないであろう人生を送ってきた彼が書いたのだ。

何をこじらせたのだろうか。


そして、こんな歌詞を岡野昭仁というフィルターを通すことによって、謎の爽快感さえある変態性になっているのだ。

要するにモテてモテて仕方ない人間から出た言葉と思えないくらいドロドロだけど、岡野昭仁が歌うと何故か爽やかになるということである。


でも普通は逮捕である。
良い子は真似しないように。



3. 冷たい手~3年8ヶ月~




1枚のシングルの中で2曲目の失恋ソングである。
しかしながら"サウダージ"とも全く違う恋の消滅を歌った曲だ。


昭仁さんの歌詞の中でも個人的にはかなり好きな部類の曲。2人の具体的な描写はないのに、頭の中に映像の断片が過るような歌詞である。

もっといえば具体的な情景描写がなくても、この曲における2人のトーンや温度が伝わってくる。

僕は昭仁さんの歌詞の特徴の1つに「温度」「熱量」があることだと思う。晴一さんはある意味そこがフラットな目線の歌詞を書くのでそれが対比となって面白い。
昭仁さんの歌詞はやはりヴォーカリストならではという歌詞。


特にこの曲は「手の冷たさ」がそのまま2人の恋愛の熱を表している。他にも


乱れた心拍数 いつからこんな苦しく
耐え難いものになった?


という歌詞など、3年8ヶ月という決して短くない期間の変化と愛の終焉を歌っている。

名曲である。



4. Search the best way




今でも人気が高いカップリングナンバーである。幕張ロマンスポルノではオープニングを飾り、2016年の横浜ロマンスポルノではアンコール終了後にSEとして会場に掛かっていた。

"冷たい手~3年8ヶ月~"と同じ曲であるが、歌詞とアレンジが異なっている。
どちらの歌詞も良かったのでアレンジを変えてどちらも収録されたというエピソードがある。

曲のアレンジについて、"冷たい手"がエレキギターを主体にしたものに対して、こちらはアコギが主体となっている。
特にイントロのリフは思わず弾きたくなってしまうフレーズだろう。


そして、Tamaさんがポルノグラフィティの中で作詞を担当した唯一の曲である。ちなみに1番がTamaさんで、2番は晴一さんが担当している。


「選択」についての曲である。


「自分が選んだ道の先」というのは晴一さんの言葉を引用してこのブログでは何回か書いてきたが、この曲にもその精神が宿っている。

【関連記事】
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後に自身の音楽を追求するために脱退するTamaさんが書いた曲と踏まえると、この曲がさらに深くなるのではないかと思う。


ということで4枚目のシングル「サウダージ」について書いてみた。
とにかく濃いシングルなので、聴いたことない方は是非この機会にどうぞ。





★シングルレビュー



ポルノ全シングルレビュー 1st「アポロ」
ポルノ全シングルレビュー 2nd「ヒトリノ夜」
ポルノ全シングルレビュー 3rd「ミュージック・アワー」
ポルノ全シングルレビュー 4th「サウダージ」
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