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2019年4月14日日曜日

ほんとにあった!呪いのビデオ68 ネタバレ感想








間が開いてしまったが「ほんとにあった!呪いのビデオ」の感想を書いていく。A型のせいか、飛び飛びに感想書いてたのが気になったのである。

ホラー作品の感想が増えていって読む人減ったらどうしよう、と思ってたけど、なぜかそこそこアクセスもあるし貪欲に書いていこう。

今回は2016年夏の三部作の中編にあたる68巻だ。

この次の69巻で夏の三部作は完結する。


ほんとにあった!呪いのビデオ68

2016年7月2日セル&レンタルリリース
演出・構成:菊池宣秀
ナレーション:中村義洋










置き傘



投稿者の男性が、恋人の女性とデートの帰りに公園で撮影した映像であるという。途中、雨が降って来て傘をさす恋人の女性。すると彼女の頬に赤い血のような物が落ちて来る。その後、傘の方を映したとき、裏側に、巨大な女の顔と思しきものが張り付いているのだが…。
エンタメ~テレ サイトより


前に傘を持った幽霊が倒れてるとかはあったけど、この登場パターンは斬新だ。
傘の内側に異様にデカイ顔。

そんなデカイ顔や謎の液体よりも恐ろしいのがその傘は投稿者のアルバイト先で常連客が以前忘れていった物だということ。「置き傘」じゃない、ていうか完全に窃盗である。


スタッフの調査によると常連客は半年ほど前に亡くなっているそうだ。どうやって調べたんだよ。
このたまに発揮する謎の調査力を少しは3部作の長編に活かしてもらいたいものだ。


花束



投稿者の女性が7歳になる自分の娘を公園に連れていったときの映像であるという。投稿者の娘である少女が遊具の近くでしゃがんでいる時、一輪の花を持っている手をカメラが写すと、少女の手に重なるように別人の手が映っている。さらにその後、少女の背後に腕のない軍服姿の男性と思しきものが映り込む…。
エンタメ~テレ サイトより


花束を君に贈ろう。

さすが菊池さん。2016年のヒットを抑えている。たぶん違うけど。
重なる手は若干分かりづらいが、まぁやりたいことは分かるがという感じ。

子どもが持っていたのは片腕と両足を失い物乞いをしていたが、やがて亡くなってしまった傷痍軍人のために供えてあった花であった。




ホテル



投稿者の男性が友人と二人で、北陸地方を旅行した際、途中立ち寄ったホテルの廃墟に興味本位で入った時の映像。廃墟内を進む投稿者と友人の男性。廃墟内のバーカウンターを撮影したあと、廊下の暗がりを映した時、地面に横たわる女と思しき姿が映り込む…。
エンタメ~テレ サイトより


すごくどうでもいい話なんだけど。今までのシリーズでホテルに関する投稿映像もたくさんあったけどシンプルに「ホテル」ってタイトルはなかったんだなぁと。
個人的にタイトルはたまに面白いのがあるので楽しみの1つ。

暗くて若干分かりづらかったけど気付くとわりとしっかり映っていた。




禁忌 中編



中国国内で冥婚目的の遺体の売買が、多く行われているという。正規の売買だけでは需要を補いきれず、他人の墓を掘り起こすなど、遺体窃盗、密売事件が頻発しているらしい。墓から女性の死体を盗掘し、病院の遺体搬送記録を偽造し、冥婚用に販売していたとして、死体盗掘・密売グループが摘発されている…。
エンタメ~テレ サイトより


中編にしてようやくテーマである冥婚について掘り下げられていく。

演出補の阿草がデータベースを調べていると万里の長城で撮影された投稿映像が、似ているのではないかということに気付く。
中国ロケである。

映像に映っているのは周さんという女性で工場の火災事故で亡くなっている。
周さんは同僚の男に付きまとわれていて、その男は周さんが亡くなる前に自宅の火災で亡くなっていた。

登場人物が増えてきて、さらにはグローバル展開したせいでややこしくなってきた。

スタッフは調査によって"冥婚"という風習に注目する。冥婚は若くして亡くなった男女を結婚させる行為。しかも周さんの遺体は墓から盗まれていたという。

中国では墓から死体を盗んだり、人身売買で殺害して売ったりというビジネスまであるという。つまりはホラーの定番「人間が一番恐ろしい」ということ。

冥婚は同じような死因であることが望ましい。なので周さんは冥婚のために殺されたのではないかと推察する。

さて、肝心の映像であるが、一度不採用になっている(という体)だけあって、微妙である。気付くまでかなりかかったし、気付いても大して驚きがない程度。

というかそれを今回のと結び付けられるというのは、どうしてもそこにご都合的なものが漂う。










クリスマス



今から26年前、当時6歳だった投稿者の自宅アパートで投稿者の一家がクリスマスパーティーを楽しむ様子を撮影したホームビデオの映像であるという。画面中央のベランダの窓に、女の顔のようなモノが映り込んでいる。さらに、画面右手の暗い和室に佇む、少女らしき人影が映り込んでいる…。
エンタメ~テレ サイトより


事象はそこそこという感じなんだけど。

そもそも近所の仲の良かった女の子が虐待を受けていて、衰弱して亡くなっていたからって、出てこられても。
ちょっとこういうエピソードはうまく入れないと蛇足だけで終わってしまうよなと思う。



シリーズ監視カメラ 灯台



とある観光地の海岸に設置されていたライブカメラ用の映像であるという。画面奥には、闇夜を照らす灯台の明かり。途中、映像にノイズが発生し、灯台の灯りが海を照らした一瞬、海に沈む船影と思しき物が写り込む。さらに、ノイズに混じり、髑髏のような顔と思しきものが映っている…。
エンタメ~テレ サイトより


船なのかあれ?

そもそも無機物の霊体とはこれいかに、という。

「監死カメラ」シリーズで「空に映るビルの霊」という荒業があったが、それを彷彿とさせる。



洗車機



買い物帰りに愛車を自動洗車機で洗車しようと思った投稿者の男性。投稿者は、洗車機のブラシの回転する様子や、息子のはしゃいでいる様子を撮っている。そして、カメラが息子の座っている後部座席を映した時、息子の隣のシートに四つん這いになった少女と思しき姿が映っている…。
エンタメ~テレ サイトより



乗ったままやってくれる洗車機って体験したことがない。
ホラーでいうと「ファイナル・デスティネーション」の4作目の「ファイナルデッドサーキット3D 4」に洗車機で死にかかるシーンがあったのを思い出す。

事象は洗車機まったく関係なく、この車が中古車で前の持ち主に関わる霊ではないかとのこと。




続・禁忌 中編



白無垢を着た新婦と思しき女性と、羽織袴を着た男性が座っている。男性は白い箱型のものに寄りかかっており、遺体を座らせたものであると思われる。そして、喪服を着た女性が婚姻の儀式を進め、祝詞をあげている時、その音声が複数の人間が泣き叫ぶような声に変化し、新婦の女性が気を失ったように倒れこむ…。
エンタメ~テレ サイトより


だいぶ面倒クセー複雑なストーリーとなってきた。

ぶっちゃけてしまえば、この記事が今更になったのは、長編をまとめるのが面倒という理由ただひとつである。


スタッフは先輩の知り合いの写真家の下村と接触、最初は相手にされないが、八幡さんの自殺未遂の話を訊くと、ある人物の依頼を受けていたことが判明する。
八幡さんの写真は婚礼用の写真に合成加工されていたのだ。

調査をスタッフは"冥婚"から"ムサカリ絵馬"に行き着く。ムサカリ絵馬とは日本の一部にある風習で亡くなった人物と架空の人物を結婚させるというものである。

"冥婚"は中国の風習でそれが、"ムサカリ絵馬"はそれをルーツにしている。この行為は死者の国へ引きずり込む禁忌(タブー)である。

個人的にはこういう禁忌とかタブーみたいな風習は大好きであるから、テーマとしては嫌いではない。ストーリーがちょっと強引なのが残念。

そして研究者から資料と冥婚に関する映像が届く。

久しぶりにカウントダウンの入る霊障映像。

白無垢を着た女性が儀式をしている映像。映っている男性は死体らしい。
儀式が進んでいくうちに悲鳴が聞こえ、複数の黒い影が取り巻いて、新婦は倒れてしまう。

儀式の様子は不気味さもあって良かった。こういう雰囲気はとても好き。
おそらくこういうのって人気で「心霊映像xxx」シリーズでこのテイストが多いのは、それもあるのかもしれない。

ということで、ストーリーには惹かれないけど、映像とテーマは好みな長編である。


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