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2018年8月2日木曜日

X-ファイル2018(シーズン11) 第2話「死後」ネタバレ感想








さて「X-ファイル」新シーズン第2話のネタバレ感想である。

今回もテーマに関わる都市伝説も交えて書いていこう。



EPISODE-2 死後







あらすじ



死んだはずのローンガンマンのラングリーから、モルダーの携帯にメッセージが届く。その直後、謎の組織の男たちに襲撃され、モルダーとスカリーは追われる身となる。





ネタバレ感想





ローン・ガンマンは前シーズンでもモルダーの幻覚シーンの中で再登場するというファンサービスがあったが、今回はラングリーがモルダーのスマホに現れメッセージを伝えるというもの。

ラングリー生きてるのか。死んどけよ、人として。もはや「X-ファイル」で死んでる人いないのではないか。ワンピースじゃないんだから。
※死んでます


ソファで仲良く寄り添うモルダーとスカリーはラングリーがスマホから呼びかけていることに気付く。
そこに突然謎の襲撃者が表れ、2人は襲われる。


オープニングのタグラインは「ACCUSE YOUE ENEMIES OF THAT WHICH YOU ARE GUILTY(汝の罪を敵に)」


襲撃者は去ったかのように思われたが、再び2人の元に襲撃者たちが現れ、捕われたモルダーとスカリーは手錠で繋がれてしまう。
襲撃者はスマホを狙ってきていて、携帯が見つかれば2人を殺せと合図を出す。

絶体絶命だが、2人の相性と機転の良さにより、窓から脱出する。
森に逃げ込んだ2人はスキナーに助けられる。

襲撃者の正体は「パリュー・サービス」というモスクワの会社だという。

時系列で行くと「闘争 Part.3」の後という認識でいいのだろうか。
「闘争 Part.3」においてモルダーとスキナーとの関係が悪化するが、そのためにあーだこーだと云いながら手助けするというツンデレキャラとなってしまったスキナーである。

しかしウィリアムとモルダーのことを思うと、それも致し方ないだろう。


2人はローン・ガンメンが埋葬されたアーリントン墓地へ向かう。
墓石に記載された誕生日が暗号になっていることに気付いた2人は、暗号を解読しある墓石に辿り着く。そこにある名は「ロナルド・パクラ」、ディープ・スロートの墓であった。

それにしても呆気なく解かれる暗号だけど、難し過ぎるだろこれ。
でも「君がいればグーグルいらずだな」というジョークがとても良い。

墓石にはQRコードが書かれたコインがあった。
その時、2人は再び襲撃者に教われるが、かろうじて逃げ切る。










携帯のない二人はインターネットカフェでQRコードを読み取る。 そこに映っていたのはNYにあるロングラインズ・ビルの映像。
スノーデンによると「タイタンポイント」と呼ばれ、NSAのブラーニー作戦の拠点だったとされた場所である。

これを書き起こしてさらっと書いたが、どう考えても何が何やら分からない。
このことについて、後述する。ここではラングリー経由で「X-ファイル」でかつて調べていたということが重要である。2人はX-ファイルの閲覧を求める。

その前の。





モルダー「このマフィン美味いな。X-ファイルでなぜか調べよう」
スカリー「今なら異星人のフンでも美味しく感じるわ」

本当に微笑ましい。話の中身なんかより、このやり取り見れただけで満足だ。


モルダーとスカリーはスキナーの前に現れ、X-ファイルの閲覧を希望する。
スキナーはスカリーの言葉で心が揺らぎ、2人にX-ファイルの閲覧を許す。X-ファイルはデータベース化され、どこからでも閲覧できるようになっていた。

そのX-ファイルにはラングリーの関連の情報が削除されていたのだった。
しかし残されたファイルから"キャラ・ハンビー"という女性の名前を見つけ、2人は接触する。

キャラは「パリュー・サービス」と契約し、監視されているという。
その契約には「肉体の死後も研究を続けられる」というものがあった。

ラングリーとキャラは生前に自分の脳を2週間に渡ってスキャンしシミュレータにアップロードしていた。
そして死後にそれが起動し自我を持って目覚め、永遠に行き続けることができる、というものだ。

シミュレートに嘘があった場合に備えてメダルを残したという。
シミュレーションのラングリーはモルダーがこの種の操作をしていたことを記憶して接触したのではないかとキャラは語る。

そこに襲撃者が表れ、キャラは狙撃され死亡してしまう。


ここで語られるは、自分の意識を仮想現実の世界に送り、そこで人間は肉体から開放され永遠に行き続けるという都市伝説を元にしている。

関暁夫の都市伝説でもよく取り上げられるテーマだが、地球は氷河期を迎えようとしていて、生き残るためには火星に移住するか、意識を仮想現実に送り込むか、という選択をするというものがある。

このエピソードでは後者を扱っているといえるだろう。

シミュレータの中で生き続けること、それは果たした本当に生きているということなのか。





メキシコ系のバーにて。

モルダー「スカリーすごくかわいい寝顔だったぞ。安酒場で身体を丸めて、手には暗殺者の銃なんてね」
このセリフの後のスカリーの笑顔がめちゃくちゃキュート。

こうした2人のやり取りが懐かしくて、すごく“らしく”てとても嬉しい。


キャラの携帯でラングリーと接触する。ラングリーのいる世界は何を食べても太らない、後臭れない合意のセックス、ラモーンズが喧嘩しない世界。だが、それは宇宙入植計画のために作られた世界だった。
ラングリーは2人に「"タイタンポイント"に行き、この世界をぶっ壊してくれ」と願う。夢も希望もない、利用されるための存在の世界を。

FBI支局からタイタンポイントを目指す。
この時適当な格好をしたモルダーを逮捕し、NSAが尋問したいと言っていると偽り"トンネル"から潜入する。

捜査員を色落とししたりと、「この男(モルダー)はレクター博士並みのサイコパスなの」と言ったりするスカリーが可愛い。

しかし気付かれてしまい階段で襲撃される。

この階段での戦闘。「闘争 Part.3」のカーチェイスもだけど、ちょっとボーンシリーズっぽい。
テイストを意識しているような。

モルダーは捕まり、本当に手錠をかけられ連行される。そこにいたのはミスターYと共にいた「謎の女(エリカ・プライス)」だった。
エリカはモルダーに計画を話す。モルダーはわざと計画に興味を持っているフリをして、隙を見て反撃に出る。この時の「モルダーあなた手錠をしてると強いわね」という台詞も爆笑ものである。

シミュレーションのマシンを発見し、スカリーがそれを停止する。
2人は他の捜査官達を呼び、戻るがそこには誰の姿もなく、シミュレータの機械もなくなっていた。こんな短時間であのデカい機械をどうやってとか考えてはいけない、それが「X-ファイル」なのだ。

ラストでは「バックアップがある」と再びラングリーと、襲撃者が携帯画面に表れ、終わるという「X-ファイル」らしいオチで終わる。


少し残念だったのがラングリーがキャラ・ハンビーと再会できなかったこと。
せっかく2人とも該当者として名を連ねていたんだから、キャラ・ハンビーが撃たれた後にシミュレータに現れたら良かったのになと思った。


さてエピソード中で出てきた「NSAのブラーニー作戦」について、少し触れよう。これはエドワード・スノーデンによって暴露された

NSA(アメリカ国家安全保障局)が「通信インフラに侵入して情報を盗み出す「特殊情報源工作(SSO)」のことで提携先ごとにコード名が付けられている。そのひとつが「BLARNEY(ブラーニー)」である。

こうしたテクノロジーのもたらす都市伝説もまた、近年の「X-ファイル」を象徴している。











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