2017年7月21日金曜日

夏休みは本を読もう 読書感想文がない大人でも読みたいオススメ小説 6選






休みですね。


社会人になると夏休みは短いですが、休みを利用して家でも旅のお供でも小説を読んでみてはいかがでしょうか。


社会人の方はもちろん、学生も長い夏休み。
今夏休みの宿題で読者感想文ってあるのかね?



綾辻行人『Another エピソードS』







「聞かせてあげようか、あなたの知らなかった、この夏のお話」少女は語り始めた。一人で過ごした海辺の町、そこで出会った幽霊との、不思議な探索行--。名作ホラー、誰もが待ち望んだ続編がついに登場!!


アニメ化もされた『Another』の続編。実写映画?そんなものなかった。もちろん『Another』はマストです。
ある夏休みの日々がテーマなので夏にピッタリ。

多少ホラー感はなくはないですが『Another』よりは青春ミステリっぽくて読みやすいのではないかと思います。



越谷オサム『階段途中のビッグ・ノイズ』






廃部の危機に立たされた軽音楽部の神山啓人は、仲間といっしょに文化祭のステージでの「一発ドカン」を目指して奔走するが……。爽快、痛快、ときどきニヤリ。ラストは涙の傑作青春小説!



夏といえばバンドだ!
ということで青春バンド小説を紹介します。先日読んで面白かったので。

秋の文化祭に向けて奮闘する学生を描いた本作。暑苦しい階段の踊り場で練習している姿をクーラーの効いた場所で読みましょう。

大まかには読者の予想通りウォーターボーイズ的に話は進むのですが、読み終わるとバンドってイイナと思わせてくれます。



いしいしんじ『ぶらんこ乗り』






ぶらんこが上手で、指を鳴らすのが得意な男の子。声を失い、でも動物と話ができる、つくり話の天才。もういない、わたしの弟。――天使みたいだった少年が、この世につかまろうと必死でのばしていた小さな手。残された古いノートには、痛いほどの真実が記されていた。ある雪の日、わたしの耳に、懐かしい音が響いて……。物語作家いしいしんじの誕生を告げる奇跡的に愛おしい第一長篇。


童話のようでありながら大人が楽しめる小説。中学~高校生くらいで一度読んでおいて、大人になってから読み返したりすると良いと思います。

とにかくあらすじが伝えづらい物語。
さらに何がどうオススメというかが難しい作品。

中盤までにいくつか弟の創るおはなしが差し込まれていて、それがどこか幻想的であり、残酷でもあり不思議な世界観となっています。

ポルノグラフィティファンには"グラヴィティ"の原案になったおはなし「手をつなごう!」が読めます。
これだけでもとても素晴らしいおはなしなので、是非読んで欲しい。

ちなみにこの作品に夏要素は全くない。









瀬尾まいこ『幸福な食卓』







「父さんは今日で父さんをやめようと思う。」佐和子の父・弘はある朝の食卓で言った。 母さんは家を出て、天才と呼ばれた兄・直ちゃんは大学に行かず、突然農業を始めた。戸惑いながら生きる佐和子は、同じ塾に通う大浦勉学と出会う。驚くほど単純な性格の大浦だが、いつしか佐和子にとっては心の支えとなっていた。2人はそろって同じ進学校に合格し高校生活を始める。


休みということで家族と過ごす方も多いと思います。
そんな時読んでおきたいのが「幸福な食卓」

そんなに長くないお話ですが、読み終えた時に自然と泣けると思います。ちなみに北乃きいと勝地涼主演で映画化もされてます。こちらもとても丁寧に創られた名作です。
僕は原作読んでも映画観ても泣きます。この時の北乃きいは殺人的な可愛さです。





ちなみに夏休みに向けのはずのこの記事なのに思いっきり冬向けの内容です。
無理やり理由付けするならば家族と夏休みを過ごす人も多いでしょうから家族を見つめなおすキッカケにいかがでしょうか。

なお、シュークリームを買ってから読みましょう。絶対食べたくなります。




内藤了『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』







藤堂比奈子は警察学校を優秀な成績で卒業した新人刑事。一見明るく真面目な態度で勤務する彼女だが、心に深い闇を持っており興味の対象は殺人犯の人を殺害する心の"スイッチ"は何かと言う疑問を解明する事。 個性豊かなメンバーと共に捜査をしていく内に、様々な性格を持った猟奇的犯罪者と対峙していく事で、彼女の抱く疑問の答えは見つかるのか?


波留主演でドラマ化もされた本作。
この機会に原作シリーズも読んでみてはいかがでしょうか。

猟奇殺人ものなので、なかなか万人に薦めづらいですが原作も面白いですよ。
ドラマとは細かな相違も沢山あるのでその辺の違いも楽しみながら読んでみてください。

ホラー出身の作家さんなので夏にピッタリ。
海外の刑事ドラマが好きな人は絶対ハマります。

毎年シリーズの新作が出ていて現在7作、さらには 7/25に新作『MIX 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』が発売予定。この人どんなペースで書いているのか不思議で仕方ありません。




星野道夫『旅をする木』







広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカ。1978年に初めて降り立った時から、その美しくも厳しい自然と動物たちの生き様を写真に撮る日々。その中で出会ったアラスカ先住民族の人々や開拓時代にやってきた白人たちの生と死が隣り合わせの生活を、静かでかつ味わい深い言葉で綴る33篇を収録。


殺伐とした作品も多かったので最後は旅ものを。

星野道夫さんのアラスカにまつわるエッセイ集です。
真夏にアラスカのエッセイを読めば気分も、変わらないですね。すみません。


私が東京であわただしく働いている時、その同じ瞬間、もしかするとアラスカの海でクジラが飛び上がっているかもしれない。


など、グッときてしまいます。

旅のお供にしたくなる、そんな素敵な本です。


ほとんど夏関係ねぇじゃないかという内容になりましたが、どれもオススメの本なので是非手に取ってみてください。


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