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2026年9月13日日曜日

【感想】ポルノグラフィティ「果実」






人生は曲がりくねった小道のようなものである。
まわりには花や蝶や果物があふれているのに、私たちの多くは次の曲がり角に隠れている幸福を探すことに人生をあらかた費やしてしまっている。
すぐそばにあって、手を伸ばしさえすれば自分のものになる幸福を、楽しもうとはしないのだ。
〜ヘーゼルデン財団


ポルノグラフィティが13枚目となるオリジナルアルバム「果実」をリリースした。

前作「暁」であれほど大騒ぎしたのに、ポルノグラフィティは「暁」ですら通過点にしてしまった。

あの時「これはもう超えられないのではないか」とか思ってた4年前の自分を殴りたい。すみませんでした。

インタビューでも「到達点」と語っているように、これまでのポルノグラフィティのキャリアの一つの頂に到達したアルバムだと思う。

これほど自分の中で理想的で、完璧に近いアルバムは、音楽好きとしてもそう出逢えるものではない。

【お願い】
全く関係ないのですが、Xアカウント乗っ取りされてて、よければ通報いただけると幸いです……
X運営に訴えてますがなんも返信してくれない……




2020年10月15日木曜日

ポルノ全アルバムレビュー6th「m-CABI」









ポルノグラフィティの6作目のオリジナルアルバム「m-CABI」。

mはmusic、CABIはcabinet のことで、キャビネットにテーマ毎に曲が収められている。

シングルA面曲が5曲、「仕切り」として挿入されているインタールード"m-NAVI"4曲含め17曲という大ボリュームなアルバム。

そのため、アルバム1枚聴き終わるとかなりお腹いっぱいになる。

ということで、早速曲ごとに書いていくことにする。


ポルノ全アルバムレビュー6th「m-CABI」




2019年10月5日土曜日

ポルノ全アルバムレビュー5th「THUMPχ」









ポルノグラフィティ全アルバムレビューも早くも5枚目のオリジナルアルバムとなった。11th「BUTTERFLY EFFECT」は書いているので、早くも折り返しである。

と思っていたのに、前回あるオチをやりたいがためにベストアルバムにまで言及してしまったので全く折り返しにはならなかった。

それはさておき。5枚目「THUMPχ」はベースTamaの脱退で2人体制となったポルノグラフィティが初めてリリースしたアルバムという、一つの節目となった大切な作品である。

見ていこう。
アルバムついでに言うけど12thアルバムがどうなるか、まだ見ぬ未来が楽しみで仕方ない。


ポルノ全アルバムレビュー

5th「THUMPχ」




2019年5月1日水曜日

ポルノ全アルバムレビュー「PORNO GRAFFITTI BEST RED'S & BLUE'S」








全アルバムレビューと全シングルレビューを書いてきている。

現在アルバムは4枚目まで書いているが、一つ悩みがあった。
それは「ベストアルバム」について触れるか否かである。

本来はベストは触れる必要がない気がしてスルーするつもりでいたが、あることに気づいてしまい、筆を取った次第である。

それは、最後に触れる。


ポルノ全アルバムレビュー
「PORNO GRAFFITTI BEST RED'S&BLUE'S」




2018年12月2日日曜日

ポルノ全アルバムレビュー4th「WORLDILLIA」








亀の歩みでお馴染みのこのシリーズ。ようやく4thアルバムに取り掛かる。

せっかく全曲配信も始まったので、ポルノを聴く人が増えた今、なるべく書いていかねば。


ポルノグラフィティ全アルバムレビュー
4th「WORLDILLIA」



2018年7月2日月曜日

ポルノ全アルバムレビュー3rd「雲をも掴む民」







シングルのリリース予定はあるものの、ライヴもしばらくはないので、こういう閑散期に全アルバムレビューや全シングルレビューを進めなくては。

ということで、今回は3rdアルバムの「雲をも掴む民」を取り上げよう。



2017年12月1日金曜日

ポルノ全アルバムレビュー 2nd「foo?」







ポルノグラフィティの全シングル感想と全アルバム感想を書こうという、他の人にとっては不毛としか思われないのではないかという企画を勝手にやっているが、しばらく「BUTTERFLY EFFECT」祭りが忙しかったため、なおざりになっていた。

ツアーも始まってようやく一段落したので、再開しようと思う。

今回はポルノグラフィティのオリジナルアルバムの中でも最もヒットした「foo?」を取り上げよう。



タイトルについて




よく話題になるのがタイトルの「foo?」は何を意味しているのかということだ。諸説あり、それら全てを合わせてたミーニングというところらしい。知ってる限りを並べておこう。

・ひぃ、ふぅ、みぃの「ふぅ」
・誰のアルバム?と云われた時に自信を持って自分たちのアルバムだと答えられるものになったという「Who?」
・苦労してアルバムを作り上げた時に出た溜息の「ふぅ」
・熱いアルバムになったので冷ます(ふーふーする)意味での「ふー」

辺りだろうか。とにかく特定の意味だけでなく様々な意味合いがこのタイトルに込められているようだ。

しかし先日のカフェイン11での新藤晴一の発言からするとそこまで深い意味は込められてないのではないという可能性も出てきた。

ちなみにジャケットのタイルには本当にうっすらと人影が写っていて、それがメンバーの誰なのかがファンの間で議論されてきた(真相はTamaらしい)。

では収録曲を見ていこう。



1. INNERVISIONS



いきなり度肝を抜かれるような曲である。

ピリピリとした電子音から始まりギターのリフが流れ出すと正にオープニングナンバーらしい展開であるが、歌い出しがいきなりラップ調なのだ。
よくポルノグラフィティは岡野昭仁の滑舌の良さ(歌限定)が話題になるが、こんなラップ風の歌い回しには、ただ驚かされる。

それでいてサビではとてもキャッチャーに開けた曲になっている。あまりライヴでやる曲ではないが、是非とも横浜スタジアムみたいな大きな会場で聴いてみたい。

僕が印象派のトリッキーな楽曲をすんなり聴けるのはこのような曲を普通に聴いてきたからかもしれない。



2. グァバジュース



「甘い甘~~い」と歌われるが、グァバジュースは実はそんなに甘くないという。意図してなかっただろうが、結果的に「恋愛はそんなに甘くないもんだね」という教訓にも繋がるのではないか。

誰かの勝手気ままに止まるバスのメタファだったり、新藤晴一全開である。そんな中《きっと君って純情を右手に/そして笑顔うかべて引き金をひくんだね》というフレーズは逸品である。

午前5時の世界には爪を噛んだり、コーヒーショップで失恋を噛み締めたりする人間たちが生きている。というか午前5時ってもはやモーニングではないか。



3. サウダージ "D" tour style




2nd LIVE CIRCUIT "D4-33-4"のツアーアレンジで、イントロにウッドベースが加わっている。

云わずもがなの大ヒット曲。アルバムがミリオンを達成したのも、ほぼこの曲のおかけである。
あらためて"アポロ"のヒットから、このタイミングで"サウダージ"が世に出たことは、ポルノグラフィティが今まで僕らを楽しませてくれ続けていることにおいて、重要な出来事である。

曲に関してはもはや語れることが多くない(あるけどここで語るには文字数足りなすぎる)。まさに名曲。



4. 愛なき…



どっしりと重く構えたロックナンバー。
岡野昭仁の曲の中でも個人的にはかなり上位で好きな曲だ。

「愛なきこの時代に君をこんなに愛する」という力強い歌詞だが、歌い方がとてもネットリとしていているため、かなり変態的に聴こえる。

それにしても朝方のベッドで「出会うため生まれて来たんだ」と囁く男というのは女性から見てどうなのだろうと思ってしまう。



5. オレ、天使



シニカルな天使の登場である。
ボノさんご指名です!

"アポロ"や"ライオン"のような曲もそうだが、こうした俯瞰した視線からアイロニーを多用に含んだ事を云わせたら新藤晴一の右に出るものはいないのではないか。

聴くたびに『聖☆おにいさん』に出てきそうなキャラクターだなと思ってしまう。


6. サボテン



"オレ、天使"で空からの俯瞰した視線が雨とともに地上に戻るようだ。

あらためてサボテンというモチーフは放っておいてもちゃんと育つイメージだが、ちゃんと愛情を注いだり、手入れをしないと枯れてしまうもの。

そこに恋愛を重ねた歌詞に感嘆してしまう。










7. Name is man 〜君の味方〜



きちんとサボテンを育てるとこうなりますよ、というお手本みたいな曲。"ラビュー・ラビュー"に次ぐリア充ソングである。

後に"甘い幻"でファンを震撼させたサブタイトルシリーズのひとつである。

カッティングのギターがとても心地好い。



8. デッサン#2 春光



初期作品の中なので新藤晴一が歌詞を手掛けた作品の割合が多いが、このアルバムの中でもかなり振り幅が広い。

亡くなった父親への曲である。
情景描写が秀逸で、そこに心情が重ねられ、聴き終わると一本の映画を見終わったような気持ちになる。

喪失の歌だが、タイトルの春光のようにとても穏やかで暖かい曲だ。



9. ミュージック・アワー Ver.164



新作「BUTTERFLY EFFECT」の感想の際に"夜間飛行"のあとに"真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ"は余韻なさすぎて曲順がおかしいと散々文句を書いたが、これもかなりパンチが効いた並びである。

確かに春から夏になるのだが、他にもっとやりようがあるだろう。

曲自体は本当に素晴らしい名曲である。「恋するウサギ」ちゃんはみんな大好き。



10. 空想科学少年



この曲では近未来の姿が描かれるが、これが書かれたと思われる2000~2001年頃と今現在を比べていかがだろうか。

犬の形のロボットは今や、人の形になっていき、AIの進化は止まらない。そして人の身体にはマイクロチップが埋められつつある。機械は人へ、人は機械に歩みよっているように感じて仕方ないのだが。

信じるか信じないかはあなた次第です。



11. Report 21



面白いことに、岡野昭仁も近未来を描いた曲を書いている。
タイトルの21は21世紀のことであろう。

1番のAメロでは「巨大なスクリーン」「テクノロジーの氾濫」「デジタルの包囲網」など、どこか"アポロ"を連想させられる言葉が印象的に並ぶ。

一方で2番では「挑戦と失敗の繰り返し」「体温の上昇感じて」などとても肉体的で、このバランス感覚が岡野昭仁ならではで、歌も相まってとても力強い曲である。

この頃は打ち込みのドラムが多いけど、この曲だけ生ドラムが使われている(ポンプさん!)。

聴くたびにターミネーターが頭に浮かぶ。


12. 夜明けまえには



タイトルを受けて「出会うため生まれて来たんだ」と囁くんだろ、と思ってしまう。
冗談はさておき、とても優しい曲で、センチメンタルな気持ちになる(「おセンチになる」と書こうと思ったがやめた)。

岡野昭仁歌詞、Tama作曲の組み合わせの曲はそんなに多くないけれど、もっと聞いてみたかったなとないものねだり。

派手な曲ではないが、個人的にはとても大切な曲で、いつかライヴで泣かせてくれと願っている。



★アルバムレビュー


ポルノ全アルバムレビュー1st「ロマンチスト・エゴイスト」

【全曲感想】ポルノグラフィティ 11thアルバム「BUTTERFLY EFFECT」
【感想】ポルノグラフィティ 11thアルバム「BUTTERFLY EFFECT」2017.11.10



★シングルレビュー



ポルノ全シングルレビュー 1st「アポロ」
ポルノ全シングルレビュー 2nd「ヒトリノ夜」
ポルノ全シングルレビュー 3rd「ミュージック・アワー」
ポルノ全シングルレビュー 4th「サウダージ」
ポルノ全シングルレビュー 5th「サボテン」
ポルノ全シングルレビュー 6th「アゲハ蝶」
ポルノ全シングルレビュー 7th「ヴォイス」

【感想】ポルノグラフィティ「オー!リバル」
【感想】ポルノグラフィティ「THE DAY」
【感想 】ポルノグラフィティ「LiAR/真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ」














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2017年11月16日木曜日

【全曲感想】ポルノグラフィティ 11thアルバム「BUTTERFLY EFFECT」





さて、ポルノグラフィティの11thアルバム「BUTTERFLY EFFECT」の全曲感想を書こうと思います。

「まだアルバムのこと書くのか」と声が聴こえてきそうですが、アルバムとしてよりも曲として見た方が分かりやすいアルバムなので、全曲感想を最初にやれば良かったと後から気づいただけです。

では、収録曲を見ていこう。


ポルノグラフィティ 11thアルバム「BUTTERFLY EFFECT」全曲感想



1. THE DAY







ポルノグラフィティの新たな一歩としてとても重要な曲である。
2016年の横浜スタジアムライヴで最も重要な曲となり、アルバムでも新しいポルノグラフィティを示唆させる曲となっている。

「ろくでもない世界」と対峙し、明日を掴みきれん取ろうとする姿に、THE DAYをそれとなく過ごしてしまっている僕らは心を揺さぶられる。
そしてその姿はどこかポルノグラフィティの姿にも重なる。

疾走感あふれる楽曲にのる言葉、譜割りといい、ヴォーカルにとってはかなりの難易度な楽曲。この楽曲を歌い上げた岡野昭仁のヴォーカリストとしての力に驚くばかりである。



2. Working men blues



アルバムからの先行ナンバー。
歌と同じくらいギターが歌っている。そこにブルースが宿っていて、曲を更に引き立てている。

"働く"とはなにか。それは性別も年齢も関係ない。仕事だけが働く姿ではない。すべてのものへの賛辞に響いた。

そして、THE DAYを迎えた僕らは毎日を生きるため、今日も働き続けているのだ。

"Working men blues"の替え歌の件についてちょっと本気出して考えてみた


3. 君の愛読書がケルアックだった件



"メジャー"を彷彿とさせる曲調で"爽やかさ"を突き詰めた曲。
かといって突き抜け過ぎないくらいのバランスが、結局ケルアックを本棚に並べるだけの主人公の心情を表しているようだ。

そもそも泥臭さが魅力の2曲の後にくるので、そこで爽やかさが倍増しているようにも感じる。

僕、この曲の先にあるのが"空が青すぎて"な気がしてならないのですが。

"君の愛読書がケルアックだった件"の歌詞が実はとんでもなくヤッバイ内容な件


4. I believe



王道をいくバラード。

バラード好きの僕はイントロからノックアウトされてしまったが、4曲目という立ち位置だと若干重くて合っていないように感じた(この後の"LiAR"と逆のが良いのではと個人的には思う)

こういったメッセージ性の強い曲はヴォーカリストの書く歌詞ならでは。
Bメロの「仄かな灯りよ どこかへ誘え」のセンテンスを短く区切りながら下ってくメロディって、ヴォーカリストとして気持ちいいだろうなと想像してしまう。

いやはや、こういう曲に本当に弱い。



5. LiAR







"オー!リバル"の系譜から生まれたラテンナンバー。いや、どちらかというと"ジョバイロ"だろうか。

こうして聴くとあらためて強い曲だなと思わされる。ただ単にまたラテンナンバーをやったというのではなく、"オー!リバル"とはまた違うアプローチのアレンジで、全く違う印象を与える。

この曲についてはシングルの感想やら歌詞解釈やらで書き倒したのでそちらを参照いただきたい。

【感想 】ポルノグラフィティ「LiAR/真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ」
LiAR歌詞解釈~揺れてるばかりの記憶のあなた



6. Fade away



待ってました!と思わず膝を打ってしまう曲だ。
岡野昭仁という人間はもはや悟りの境地にでも行ってしまったものと思っていた。そこに、これである。

こんな岡野昭仁を待っていた!というファンは多いのではないだろうか。お待たせしました。ダーク岡野復活である。

どちらかというとメッセージ性が強い曲が多かったが、人間の抱える暗い部分を吐露させることができるのもヴォーカリストの特権なのだ。

核心を飲み込んだら 欺瞞と虚言の臓器で
消化して 姿を変えて街へ放つ

キレッキレである。最高だ。











7. クリスマスのHide&Seek



正直に言うと、最初にアルバムを聴いたなかでは一番印象に残らない曲だった。
しかし何周かアルバムを聴いたあとで、ふと口ずさんでいたのがこの曲であった。

二度目のクリスマスソング(厳密にいうと3曲目だが)だからと、やはり甘い曲にはしないところがポルノグラフィティである。
ひねくれてる。

ただ、どうしてもこういう特定イベントの曲はアルバムとして聴いていると引っ掛かってしまう部分はある。たとえば真夏に聴いたりしてしまうと微妙な気分に。
なので、この曲はカップリングでこそ輝いたのではないかと、畏れ多くも申したい。そもそも"Fade away"と"MICROWAVE"の間というのもちょっと食い合わせが良くない。



8. MICROWAVE



初聴でここまでぶっ飛ばされた曲は久しぶりだ。
「ポルノグラフィティとしてここまで出来るのか」ともう唸るしかないではないか。

トオミヨウのアレンジが絶妙である。ここまでリズムで攻めきる曲は珍しい。ある意味"I believe"と対極にあるともいえる。

まるで冷蔵庫 僕の頭 全部冷えきってて 干からびたものばかり
凍えたピザ 乾いたハム 涙 古い記憶 純情のようなもの

そのトラックにこの歌詞を乗せる新藤晴一よ。キレッキレである。最高だ。
この後の"夜間飛行"を聴くまでは「このアルバムで新藤晴一の最高傑作や」と本気で思った。

MICROWAVE歌詞解釈〜Believe when I say "I want it that way"


9. 夜間飛行



聴き終わって深い溜め息をついて思わず「ありかとうございます」と呟いたことはありますか。僕はこれを聴いて呟きました。
何度も書きますけど、最後のサビのブレイクで入るじゃないですか、あの瞬間感動しすぎて心臓止まるかと思った。

好きな要素を書き出すとキリがない、というよりもどこを切り取っても好きな要素しかない。

間違いなく今作のマイベストチューン。

夜間飛行 歌詞解釈〜「偶然は愛のようにひとを束縛する」



10. 真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ







ちょくちょく書いてますが、このアルバムは曲順がおかしいのではと僕は思うんですよ。なんか、決まった曲順なのにランダム再生をしているような気分になる。

だって"夜間飛行"で深い溜め息ついて感動してるところに「Hey Brother 気付いてるのかい?」ですもん。

鯛のポワレのあとにダブルチーズバーガーが出てくるようなもんじゃないですか。せめて"170828-29"が後に来た方が「FLY」繋がりで良いんじゃないかと言いたいものです。

すみません曲の話ですね。
いや、でもこれは"THE DAY"で自身にかなり高いハードルを強いて乗り越えた岡野昭仁というヴォーカリストが更なる境地に挑んで成功させた、アスリートな、というかひたすらドMな曲である。カッコイイ。


11. 170828-29



通称"ミサイル曲"
先日書いたけど音楽には時代や世相を反映させるという役割がある。今や全国民総メディア化みたいな状態なので、音楽がその役割を担う部分は薄くなった。

しかし、音楽シーンでそれなりのキャリアとなったポルノグラフィティが今このタイミングでこういう曲を創ることの意義は間違いなく大きい。
そしてテクノロジー(兵器)と人間の在り方というテーマは"アポロ"から変わらない新藤晴一のシニカルさが爆発している。

ピンと伸ばした指でピースサインを作ろう
それが俺らの持つ武器だろ ピースピース

という歌詞、平和を願うようでちょっと意地悪なアイロニー(皮肉)が込められているようで、僕はちょっとゾクっとした感覚になる。


12. Montage



両A面シングルの宿命としてシングルとしてはあまり目立たないポジションになってしまったが、アルバムではしっかりその存在感を示している。

ここ最近の岡野昭仁の中で一番好きな歌詞である。
シングルの感想にも似たことは書いたが"君は100%"の「『明日』っていつも真新しくて真っ白なキャンバス」という部分に感じた違和感の完璧なアンサーがこの曲にあると思う。

それは過去~現在で破り捨てたり上塗りされてしまったものが、明日にはなくなることはない、それを繋ぎ合わせていくことで未来に繋がるというメッセージにある。


13. スパイス



カントリー調のリラックスした雰囲気の曲。立ち位置といい、どこか"曖昧なひとたち"を連想してしまう。要するにリア充ソングである。

おそらく新しいヴィンテージのテレキャスターだと思われるギターがカントリーと相性抜群。違ったら土下座します。

個人的に不思議だなと思うのがチョコミントって「めっちゃ好き!」「歯みがき粉!」に好みが分かれると思っている。だから3段目を選ぶならチョコミントという感覚は、ありそうでないように感じる。
チョコミント好きな人って絶対真っ先に頼むじゃないですか。え?僕のことです。



14. キング&クイーン







"夜間飛行"はちょっと置いておいて、アルバムを初めて聴いたときに、最後にこの曲がきてとてつもなく感動した。
なぜなのか自分でも分からないのだが、シングルとは全く違う聴こえ方をして、泣いてしまいそうな感覚。

アルバムの全体感想でもちらっと触れたが、ストレートな曲より、どちらかといえばひねくれた曲の方が好きな人間なのだけど、大泉洋がストレートヘアになるくらいメーターを真っ直ぐ振り切ってくれると、快感である。そこには有無を云わさぬ説得力が宿る。

そして、岡野昭仁という人間の歌に込めた魂(懐かしい言葉でいうと魂ing)が、ここにきて一段と強くなった。

"THE DAY"や"真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ"の方がヴォーカルとしては大変なのだろうが、自分してはこの曲に最も強い進化を感じた。


↓アルバム全体の感想はこちら

【感想】ポルノグラフィティ 11thアルバム「BUTTERFLY EFFECT」2017.11.10













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2017年11月10日金曜日

【感想】ポルノグラフィティ 11thアルバム「BUTTERFLY EFFECT」2017.11.10






<序文という名の言い訳>

ポルノグラフィティのニューアルバム「BUTTERFLY EFFECT」について、アルバム全体の感想を書いたのですが、結論からいうと書けませんでした。

リリースされてから2週間以上経過しているにも関わらず、アルバムの全容が未だに掴めない。

なので、いっそ書くのを止めようと思ってたのですが、アルバムリリース直後から考えて「確かに心が動いたこと」をなかったことにしてしまうのも勿体ないので、かなり散文になってしまったこの文章を記録として残しておこうと思う。

読みづらいは、やたらと長めの文章だは、という内容ですので、ご了承ください。
どちらかというと最後に紹介する曲ごとの歌詞解釈の記事のがオススメです。


ポルノグラフィティ

 11thアルバム「BUTTERFLY EFFECT」








ポルノグラフィティのニューアルバム「BUTTERFLY EFFECT」がリリースされた。

シングル5曲を含む全14曲ということで、かなりボリュームが詰まったアルバムとなっている。14曲全てに個性があり、王道のポルノグラフィティからかつてないほど実験的に振りきれた曲まで、似通った曲が全くと言っていいほどない。

幾度となく聴き直してきたが、僕の現時点での感想は「最高の曲が並んだ物足りないアルバム」である。
なぜそう感じたのか、それを書きたいと思う。

楽曲については、別記事に数曲分書いているのでそちらをどうぞ。




モンタージュ



アルバムのオープニングは"THE DAY"。

「RHINOCEROS」以降でこのアルバムが出るまでの最初の一歩が"THE DAY"であり、更には2016年の横浜スタジアムでの「THE WAY」の本編最後での新たな一歩の決意でもある。これほど相応しい始まりはないだろう。

曲目を見て面白いのが、間に挟まるシングル曲が、リリースされた時系列(もっといえば世に出た順)に沿っていることだ。最後は"キング&クイーン"で締められる。アルバムへ向けての飛翔というような位置付けでリリースされたが、アルバムでも最後に置くことで、ポルノグラフィティにとってその先の次の一歩を示しているように感じた。

"キング&クイーン"はかなりストレートな曲で、捻くれまくってる僕には眩しいのだけど、逆にここまで潔く突き抜けてくれると逆に快感になってしまうのだ。正直アルバムを聴いて一番感動したのは"キング&クイーン"であった。





一巡してまず感じたのは「不思議なアルバムだナ」と伊集院静風に言ってしまう1枚であった。極端にいってしまえば「何だこれ」という感覚。それくらい初聴きでは捉えきれなかった。

これまでもジャンルなどあってないような活動ではあったが、岡野昭仁が歌い、新藤晴一がギターを弾いてるという部分以外はほぼ全て違うことをしている。かなり実験的だ。

各楽曲でアレンジャーたちの個性が存分に発揮されている。
たとえば"君の愛読書がケルアックだった件"と"I Believe"ではどちらもウインドチャイムの音(キラキラとかシャラーンとした音のあれ)が使われてるけど、全く違って響いている。

様々なアレンジャーとの制作はアルバム「PANORAMA PORNO」の辺りからかなり色濃くなった。その時に語っていたのが「各アレンジャーがそれぞれポルノグラフィティのイメージを持っていて、それをしっかり魅せようとしてくれている」というもの。

それはヴォーカルだけでなく、ギターもしっかり主張させて合わせることでポルノグラフィティらしさになるというアプローチだ。

つまり言うなればアレンジャーによって解釈された"ポルノグラフィティらしさ"をメタに表現しているというイメージ。
特に"オー!リバル"から"LiAR"の流れはある種、ポルノグラフィティのアイデンティティを再認識したことにそれが表れている。


このアルバムでは、更に先の新しいポルノグラフィティを作り上げようという意識を持ってアレンジしている点も見受けられる。

これだけ幅広い楽曲たちを表現しきった岡野昭仁のヴォーカリストとしての進化は外すことはできない。

楽曲ごとの表情だけでなく、曲の中での歌声の変化の付け方など、今尚その進化の歩を止めない姿勢に感服である。しかし、それでいながらもどんな歌を聴いてもきちんとポルノグラフィティの岡野昭仁という個性を宿している。
このアルバム唯一といっていいほど全編通して貫かれているのはそれだけではないだろうか。

もちろん新藤晴一のギターも相変わらず振り幅が広いのだが、それよりもとにかく岡野昭仁を感じるアルバムとなっている。
岡野昭仁という縦軸が一本通っていて、そこに新藤晴一が横軸を広げているので、見るポイントによってかなり表情を変えるアルバムだ。

よく写真を沢山並べてそれで1枚の絵を完成させるというアートがあるけど、今回のアルバムにはまさにそれに近い印象を受けた。

近くで見るとバラバラなピースたちが、アルバム全体として見たとき、ポルノグラフィティとして見たとき、音楽業界から見たときと視点が離れていくほど、実はバラバラな曲たちに意味が生まれる。

過去と未来を見据えた今現在のポルノグラフィティを詰め込んでいる、云わばポルノグラフィティの「Montage」となっているのだ。









多様性



ただし、その多様さこそがこのアルバムへの評価の分かれ目にもなるところだろう。確かに、あまりに多彩すぎてアルバムとしてのまとまりは、ほぼないと言っていい。

狙いを外しているように聴こえる箇所もあるが、これから控えているアルバムツアーで聴けば印象は変わるだろうし、今後のライヴでも違う表情になっていくことだろう。


新藤晴一の言葉を借りれば、この音楽が飽和な時代に新しい音楽を作ること、そこに今作へ込められたメッセージがあるという。

「RHINOCEROS」発売時にアルバムへのコメントとして岡野昭仁は「一曲一曲を強いものにしたい」と、新藤晴一の言葉では「アルバムのロマンを信じたい」と言葉を残している。

それを体言するように、岡野昭仁は比較的シングル方向寄りの曲作りをし、対する新藤晴一はどちらかといえばアルバム向きの曲を追求しているように映った。

僕はアルバムにロマンがあると思っている人間なので、新藤晴一のコメントに対してとても共感した。同時にそのアルバムをより多くの人に届けるために、シングル曲をはじめ、1曲1曲に力がなければいけないという岡野昭仁の言葉にも共感を抱いている。

この2人のアプローチの違いがありながら「RHINOCEROS」にはアルバムのロマンというものを感じた1枚だった。




「RHINOCEROS」はその要素たちがぶつかり、奇跡的な化学反応を起こした1枚であった。「RHINOCEROS」も個性豊かな曲が並んでいるが、通して聴くとしっかりとアルバムとして捉えることができる。
おそらくそれはアルバムの中で押し引きがしっかりしていて、バランスを取っていたからだろう。

その点で「BUTTERFLY EFFECT」ではひたすら押しの曲が多く、アルバムへのロマンが決定的に欠如したものと聴こえてしまうのだ。もちろんそういう意図のアルバムはたくさんあるが、「RHINOCEROS」の後ということで、そこにどこか物足りなさを抱いたのも事実である。

確かにシングル曲はどれも力強い。そしてアルバム曲も素晴らしいものばかりだ。しかし、アルバムにまだロマンを抱いている部分の僕が待ったをかける。今のところそんな印象である。

まるで和洋折衷のブッフェに行ったようなアルバムだ。

1つひとつの楽曲(お品書き)はとても完成度が高く、どこを切り取っても文句のない内容。しかしあまりに充実しすぎて食べ終わって「何が美味しかったんだっけ?」「最初に食べたアレ何だったけ?」となる感覚。

最初に書いた「最高の曲が並んだ物足りないアルバム」というのは、完成度の高い素晴らしい楽曲が並んだ中からアルバムへのロマンが抜け落ちた1枚というところによる。

よりにもよって、今年はアルバムへのロマンをビンビンに感じるものをよく聴いていたので、そこのギャップをまだ咀嚼しきれないのだ。


あらためてアルバムタイトルを見れば、収録曲たちは一滴の雨だ。だからこそ、降る時期も場所も違っている。面ではなく点で捉えることがこのアルバムとの正しい向き合い方なのは理解している。

《雨にもちゃんとした素敵な理由がある》

という"天気職人"の歌詞のとおり、それぞれの曲にストーリーがあり、聴く人間の心に落ちて波紋を広げる。

時には地球の裏側のように嵐となって。


"君の愛読書がケルアックだった件"の歌詞が実はとんでもなくヤッバイ内容な件
MICROWAVE歌詞解釈〜Believe when I say "I want it that way"
夜間飛行 歌詞解釈〜「偶然は愛のようにひとを束縛する」
"Working men blues"の替え歌の件についてちょっと本気出して考えてみた










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2017年5月16日火曜日

ポルノ全アルバムレビュー1st「ロマンチスト・エゴイスト」






ポルノグラフィティのシングルレビューをちょくちょく書いてるけど、平行してアルバム感想も書いて行こうと思う。

理由はいくつかある。


最も強い理由は僕があるアーティストをひたすら聴き込む時、他の人の書いたアルバム紹介やレビューがとても参考になったからだ。


ファンならではの目線から見たアルバムレビューは、そのアルバムがファンの中でどんな立ち位置なのか分かって面白い。

同じように自分もポルノグラフィティのベストだけではなくて、オリジナルアルバムを聴いてみようと思った人のために、少しでも役立てればと思って書く決意をした次第である。


しかし、シングルレビューの時のように、1曲1曲長く書いていると終わらなくなってしまうので、1曲ごとはなるべく短めに書いていきたいと思う。

アルバムレビュー特有で☆を付けたりするのはあるけど、個人的には好きではないのでなるべくフラットに書いていきたい。

ただし情報は時にバイアスになってしまうので、初聴は何も知らない状態で聴いた方が良いと思うことを付け加えておく。

もう一つ言うまでもないかもしれないが、他人がどう思ったかということに引っ張られすぎてもいけない。

最後は必ず、自分の感性を信じて欲しい。

ということで最初はこのアルバムである。


ポルノグラフィティ全アルバムレビュー

1st 「ロマンチスト・エゴイスト」














アルバムについて




ポルノグラフィティの記念すべき1stアルバムである。
シングルでは"アポロ"と"ヒトリノ夜"が収録されている。

ファンの間でも根強い人気を誇り、今でもこのアルバムが1番好きというファンは多い。
2016年にはファンクラブ限定でアルバムの再現ライヴが行われた。


ファンクラブ限定であったが、映像作品になっているので、是非チェックしてみて欲しい。






インディーズ時代からの楽曲と、メンバーが東京に出てからデビューまでの2年間に製作された楽曲が収録されいる。
その曲たちはデビュー曲を目指して書かれたものが多いので「全曲シングルカットのクオリティ」での謳い文句はだてではない。

"アポロ"だけじゃないという楽曲の幅広さという魅力も詰まっている。


ジャケットが猫である理由は、タイトルの「ロマンチスト・エゴイスト」が示す二面性を猫が表していることからである。
"ライオン"や表題曲の"ロマンチスト・エゴイスト"の歌詞にも猫が登場する。

あと個人的になんだけど、ジャケットの左下のバーコードが最初はなんでここ? と思ったけど、今は逆にここにないと落ち着かないし、好きになった。結局今も理由は知らない。

では曲を見ていこう。



全曲感想




1. Jazz up


「ポルノ」を冠したバンドの1stアルバムの1曲目からドエロソングである。ファンクっぽくホーンセッションを大々的に取り入れている。

イントロのゴニャゴニャ言っているのは、メンバーの雑談を3パターンくらい組み合わせたものである。「欲望の火」とか聞こえる。

岡野昭仁の初々しく青さの残るヴォーカルが、曲の歌詞ととても合っている。

サビの「Dive in the mother's sky」は子宮のことである。
ぐうの音も出ないほど直球である。

エロが目立つ曲だが、2番の昔の自分と今の自分の対比など、ふと胸に迫るような歌詞も魅力である。



2. Century Lovers



ライヴの定番曲。
みんなで楽しくFu-Fuする曲。

因島でライヴを行った際にFu-Fuの「レイザーラモンよ。あんな感じで」と小学生相手に言っていたのが、やたら印象に残っている。今だともう伝わらない。

バンドとしてこのディスコ調の曲に、最初は戸惑いもあったらしいが、結果的には、ルノグラフィティでしか成り立たないような曲になっていると思う。

元々は2ndシングルになる予定だっただけに、アルバム曲とは思えないくらい気合いが入ったアレンジとなっている。

シングルリリースされなかったのは煽りであるFu-Fuが当時流行していたモーニング娘。の"LOVEマシーン"と似ていたことからリリースされなかったという裏話がある。



3. ヒトリノ夜


2ndシングル。

シングルとしては"アポロ"の陰に隠れてしまいまちだが、人気は根強い。

このイントロがくると、3曲目にしてもうアルバムに魅了されてしまうことだろう。
比較的アッパーな並びだけれども、3曲どれもジャンルが違って個性があるのに、連続して聴いても違和感がないというのは、凄いことだと思う。

楽曲の詳細については、シングルレビューを参照いただきたい。

ポルノ全シングルレビュー 2nd「ヒトリノ夜」



4. ライオン


インディーズ時代から演奏されてきた曲である。

ツェッペリンをバリバリ意識したドラムで始まる。というかまんままるでツェッペリンのような曲である。
乾いたスネアとギターリフがカッコイイ。

歌詞のレディライオンは新藤晴一の視点から見た当時の渋谷を闊歩する女子高生のことだという。

インディーズ時代にNHK BSのコンテストで演奏しようと思っていたら、「ライオン」が商標登録に引っかかるのでNGになったというエピソードがある。
この曲をやっていたら、より違っていたのではと思うとおはようからおやすみまで許せない気持ちになる。



5. 憂色〜Love is you〜


ピアノのアコギをフィーチャーした、アルバム唯一といっていいバラードナンバー。


食べかけの夢の雫
君を酔わせたから
思い出の後先
見失ったりして


がとても好きなフレーズ。

その後に続く「耳が痛くなるくらい~」のCメロは、新藤晴一が歌詞を書いてる夢を見て、そこで書いていた歌詞だとテレビでコメントしていた。
夢でも作詞してしまうほど才能が溢れていたのか、それほど当時はうなされながら歌詞を書いていたのか判らないが、たぶん後者だと思う。

2005年に行われた、C1000タケダのキャンペーンの招待制ライヴ(倍率高くて僕は落選した)で披露されたが、それ以降演奏される機会はほぼなかったが、前述のファンクラブイベントで久しぶりに演奏された。



6. Heart Beat


数少ない、本間昭光が作詞作曲を手掛けた曲。

何気にライヴですごく盛り上がる。

コメントなどを見ていると、当初は本間昭光が歌詞まで書いた曲がもっと多くなるはずだったが、新藤晴一の歌詞が良くて、採用される機会が増えたという。
才能がやはり溢れ出ている。誰だうなされながら歌詞書いてたとかいうやつは。

「いろんなコトをさあ一緒にはじめよう」という歌詞だったり、本間昭光からポルノグラフィティへのエールとも受け取れる。知らんけど。



7. マシンガントーク


ライヴではモンキーダンスする、岡野昭仁が首の筋を痛めそうになるのが定番。

実際は披露される機会が減っていたのと、恥ずかしさからライヴでやってる人が意外と少ない。

しかし、ファンクラブライヴの際はみんな迷いなくやりまくってて「鍛えられたファンはスゲーな」と思った。

あとサビのGOOD TIMEで上下、BAD TIMEで左右に腕を切るように振るという謎の振りがある。

これも本間昭光が歌詞を手掛けている。
かなり実体験の印象が強いのはなぜだろう。想像つきそうだからだろうか。


8. デッサン#1


後のアルバムで#3まで創られることとなるデッサンシリーズ、その最初の曲にあたる。

ポルノグラフィティ、新藤晴一の歌詞はフィクション性の強い歌詞が特徴だが、このデッサンと銘打たれたシリーズは、実際にあったで出来事を、まさにデッサンのように写実的に書き写していることが特徴である。ちなみにこれは岡野昭仁の実体験らしい。

インディーズ時代からあった楽曲で、インディーズver.では「どうか教えて たった一つセロリが嫌いなことだけ」という歌詞であり、それが妙に印象的であった。
どうやって聴いたのか? それは限りなく黒に近いグレーな方法なので答えられない。

かなりキーの高いヴォーカルだが、2014年の横浜スタジアムで久しぶりに披露された時には岡野昭仁は、原キーで歌い上げた。聴いてる方が震えてしまうほど圧倒的な歌声であった。

ヴォーカリストというのは、人によっては年々衰えてしまうこともあるのだが、この人のストイックさはやはり凄いものがある。化物かと思った。



9. アポロ(New Apollo Project Version)


シングルとの違いはイントロでアポロの発射時の音声が追加されていることと、アウトロが音がぶつっと途切れる形に変わっている。

ここまでの流れで「全曲シングルクオリティ」ということに納得していたが、ここで"アポロ"を聴くと、やはりデビュー曲に相応しいのはこれ、という印象を受けざるをえない。

詳細についてはシングルレビュー参照。

しかし"アポロ"が収録されているということで、1stアルバムとしての注目度が上がったことは間違いない。


ポルノ全シングルレビュー 1st「アポロ」
アポロ歌詞解釈~変わらない愛のかたち探してる



10. ラビュー・ラビュー


アルバムの中ではかなり異色な曲。

新藤晴一がこの曲の制作において「Tamaがやたらオシャレな曲を作ってきた」と語っていたように、テンションコードが効果的に使われている。

作曲において「7thを使うとオシャレ」と訊いた人はこういう曲を参考にすればいい。

テンションコードでなぜそう感じるか知りたい人は、近所の蔦谷好位置に訊いてみて欲しい。

ブラスやストリングスのアレンジも相まって、陽を感じさせる華やかな曲になっている。

ポルノグラフィティの中でも随一のノロケソングであり、こんな彼女を持ちたいという男は多い、はず。



11. ジレンマ(How To Play "didgeridoo" Version)


2ndシングルのカップリングナンバー。
アルバムではオーストラリアの民族楽器である「ディジュリドゥ」がイントロに使われているバージョンとなっている。

今でもライヴの最後に演奏されている定番曲である。

詳細については「ヒトリノ夜」のシングルレビューと、歌詞解釈も以前書いているのでそちらも合わせてどうぞ。


ジレンマ歌詞解釈~ジレンマが示すもの




12. リビドー


アルバムで唯一、岡野昭仁が歌詞を書いている。

タイトルの「リビドー=性欲」が表すように、本間昭光の曲に岡野昭仁が乗せている言葉は熱が伝わってくるほどの"行為"である。
ポルノグラフィティというアーティスト名でまたしてもアルバムに"真っ最中"の唄があるので、もう言い逃れできない。


舌先に残るザラつき 絡ませ合おう

早急じゃないと愛なんて消えそうで


しかしながら、"まぐわい"の曲が2つあることで、新藤晴一と岡野昭仁の歌詞に対するアプローチの違いが浮き彫りになって面白い。"営み"の曲で比較するのもどうかと思うが。

新藤晴一に比べ、岡野昭仁の歌詞は"主観性"が強く出てるのが特徴ではないかと思う。

新藤晴一はどこか俯瞰している部分があるのに対して、岡野昭仁は中へ中へ向かうように感じる。

重いハードロック調で、曲としても最高にカッコイイ。



13. ロマンチスト・エゴイスト


デビュー前、本間昭光と出会う前にできた曲。
唯一メンバーと本間昭光ではない方が曲を書いている。

岡野昭仁曰く「君たちにはUKロックみたいなのが合うんじゃなかな」という提案から創られたそうだ。

言われてみればたしかに、オアシスっぽさがある。
なにがオアシスっぽいかと言われたらわからないが、なんとなく眉毛が浮かぶので間違いない。

ちなみに作曲したRyo(吉俣良)はドラマ音楽なども手掛けている。


サビの歌詞は「意味はよく分からないけど不思議と心に残る」ということで採用された、


ロマンチスト・エゴイスト・ツナグ・コバルトブルーのアーチ


たしかに、全く意味がわからないけど素晴らしい、新藤晴一らしさが随所に見られる名曲。


ということで「ロマンチスト・エゴイスト」について書いてみた。
短くなるわけがなかった。



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