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2019年8月25日日曜日

綾辻行人×清原紘再び漫画『十角館の殺人』1、2話ネタバレ感想








この世で一番好きなミステリ小説は何かと訊かれれば、僕は綾辻行人『十角館の殺人』と答える。

「映像化不可能」と云われ続けてきた作品が、遂に漫画になった。

そんな作品についてこれから感想を書いておきたい。






漫画『十角館の殺人』1、2話ネタバレ感想
原作:綾辻行人 漫画:清原紘





2019年5月19日日曜日

"ウェンディの薄い文字"の歌詞の意味を考察〜飛び立つ為の翼 それは まだ見えない









薄い氷に小石滑らせるように
ペンの先が撫ぜるだけさ


"ウェンディの薄い文字の一節"だ。


幼いウェンディは、羽根のついたペンをはばたかせ、思いを記そうとする。

けれど、その文字はかすれていて、誰も気づかないほど薄いものだった。

語り部は、そんなウェンディに優しく語り掛ける。

童話のような歌詞を、新藤晴一が唄い上げる様は、「OPEN MUSIC CABINET」ツアーのライヴでも話題になった。

東京ドームで久しぶりに聴きたいと思い、僕もタイプで文字を残すことにした。

ちなみにタイトルは全く関係ないYUIの"LIFE"より引用した。
名曲。


"ウェンディの薄い文字"の歌詞の意味を読み解く




2018年11月10日土曜日

【感想】心霊スパイラル001 見所は可愛い狂気の前田さんと怖くない霊







ホラードキュメンタリーの新しいシリーズ。

放送されたので見てみたが、あまりに色々なところが拙くて、逆に感想を書きたくなった。

心霊ものを見る人なら分かると思うが雨後の筍のように乱立するゴミのような作品たちのなかで一握りの面白い原石を探すというマゾに満ちた苦行をしているのだ。
学者のようなひたむきさなのに、社会的には何も産み出さない存在が心霊好きなのだ。ほぼ幽霊みたいなもんじゃないか。


とりあえず、概要。

SNSへの投稿やスタッフに寄せられた世にも不可思議な動画を厳選、 確実に心霊映像と思われるもののみを収録! 凡百の心霊ドキュメンタリーとは一線を画す、ガチで震える衝撃動画集!


というコンセプトが他の投稿ものと同じ過ぎて、若手バンドの「唯一無二の世界観」みたいなものを感じる。

「not found」や「呪われた心霊動画xxx」などのアムモ98が新たにスタートしたシリーズとなる。

流れは他の心霊ものと同じく、投稿された映像を紹介したり、スタッフが動画について取材をする「ほん呪」メソッドで進められる。

しかし、立ち上げに伴って集まったスタッフが、なかなかどうしようもないのばかりで、さらには女性スタッフが…という状態になる。

ということで、投稿映像ごとに感想を書いていこう。


「心霊スパイラル001」ネタバレ感想というかツッコミ




2018年8月28日火曜日

「バーフバリ 伝説誕生」「バーフバリ 王の凱旋」完全ネタバレ感想・より楽しむためのトリビア







人はなぜ映画を観るのだろうか。

楽しむため、感動するため、暇つぶし、理由は様々だろう。

人が映画を観る理由のひとつは「心を動かすため」であると思う。

人の心は水と同じで流動させないでいると腐ってしまう。

それを歌詞にしたのがMr.Childrenの”HANABI”という曲である。

まさにそのように、映画を観ることで人の心は”動く”。

“感動”という言葉はまさにそれを表しているではないか。

その”感動”があまりに強いものになったとき、人は何を感じるだろう。

そんなことまで考えさせられたのが映画「バーフバリ 伝説誕生」「バーフバリ 王の凱旋」という2部作である。

上記の問いの答え、それを求めて感想を書いていこう。


2017年12月21日木曜日

バニラのにおいがするタイニーな女の子に勝てるポルノグラフィティの女の子は誰だ選手権






上田啓太さんのブログ「真顔日記」が好きでよく読んでいる。

その中の人気記事に「バニラのにおいがするタイニーな女の子には勝てない」というエントリーがある。

aikoの"二時頃"という楽曲に出てくる「バニラのにおいがするタイニーな女の子」こそが最強であるという記事だ。
とても好きな記事で先日読み返していたのだが、ふと思った。


この子に勝てる女の子がポルノグラフィティの楽曲にいるだろうか。


だてに「じゃけん4兄妹」だ。
※ポルノグラフィティの3人(Tamaさん含む)とaikoの4人からなる仲良しの通称

先輩としてポルノグラフィティも負けてられないではないか。

ということで、すでに話の運びに無理があるが、ポルノグラフィティで最強の女の子は誰か考えて、バニラのにおいがするタイニーな女の子に挑んでみようという不毛な企画である。


ポルノグラフィティの楽曲で最強の女の子




まず肝心のポルノグラフィティ代表を選抜せねばならない。

自分の独断と偏見で魅力的な女の子をピックアップしてみよう。


エントリーNo.1 「恋するウサギ」ちゃん
from ミュージック・アワー


ウサギは可愛い。しかも老若男女問わない魅力である。そのウサギを名前にして恋する女の子。メロメロである。

単にお前がウサギ好きなだけだろうというツッコミはごもっともだ。

だが"なぜ人を好きになるとこんなにも苦しいのでしょう?"なんてラジオに(!)送ってくる女の子、最高ではないか。


エントリーNo.2 ミントティー飲みながら女スパイに憧れる女の子
from ラビュー・ラビュー



ポルノグラフィティの楽曲の中でも男たちから絶大な支持を受けているであろう女の子だ。

「手を繋ぐのをためらったら事の重大さを10分も説かれた」
「ちょっとした考えごとしていたら君が僕以上に深刻な顔だった」

可愛い。

正直実際付き合うとしたら面倒くさいと思う人も一定数いると思うので、言い切れはしないがポルノグラフィティの中でもかなり強い女の子だろう。



エントリーNo.3 大事にしてねと月を残して去る女の子
from 月飼い



これは強い。かなり強いのではないか。
なぜなら、「月を飼う」と言い出して水槽を持ち出すロマンチスズムを持っているのに、それを置き去りにして去ってしまう姿勢である。

水槽の水を掛け、怯んだ隙に水槽の角で殴るという展開にも持って行けるので、たとえバニラのにおいがするタイニーな女の子とすら対等に太刀打ちできそうである。








エントリーNo.4 愛読書がケルアックだったあの子
from 君の愛読書がケルアックだった件



最新曲になるが、普段教室で静かに本を読んでいる女の子、その本がヒッピー、ドラッグ、セックスのようなケルアックである。ギャップ萌えだ。

心に秘めたもの、それを想像すると、その魅力と恐ろしさがよく分かるだろう。

うちに秘めた狂気が強いほど、表は案外穏やかなものなのだ。



エントリーNo.5 部屋のドアを出るときの「じゃあ、また。」は嘘じゃ許さない女の子
from 横浜リリー



明らかに女の"子"ではないがご容赦を。
バカな男を愛してしまった女。強いけれど、弱い。男はそんな女性に弱い。

「バカね」と思いながらもそれを愛せずにはいられない自分の感情こそがバカなのか、愚かなのか。しかしだからこそ「じゃあ、また。」が"とりあえず"の言葉であることを許さない。それこそが切なさなのだ。



エントリーNo.6 「真剣な顔した男女が追いかけごっこしている」と思われるくらい自転車を飛ばす女の子
from Aokage



これ最近思ったんだけど、これこそが昭仁さんの書いた「僕は本当いっしょうけんめい愛されてるね」なんだと思う。

「楽しみにしてたのに待ち合わせの時間に遅れるなんて!」なんてふてくされて先を走る彼女。それを必死に追いかけてトンネル抜けたら海が綺麗ねって、あーもうそのまま真っ直ぐ海に突っ込んで沈めと思えないほど眩しい。



エントリーNo.7 あふれる縦横無尽で一瞬で子猫にも変わるレディ・ライオンな女の子
from ライオン



もはや形容詞が多すぎて何がなにやら。
"ライオン"は街(おそらく渋谷)を跋扈する女子高生たちを書いた歌詞である。まさに縦横無尽である。

バニラのにおいがするタイニーな女の子などサバンナの中ではインパラに過ぎない。一撃である。


ということで思いつくままに7名を選出した。

このメンバーならバニラのにおいのするタイニーな女の子に立ち向かえる。勝てるかもしれない。

さぁこれで役者は揃った。あとはここから選抜である。
また来週。

彼女たちの闘いはこれからだ!


※編集注
当企画は今週を持って打ち切りとなりました。
先生の次回先にご期待ください。






"君の愛読書がケルアックだった件"の歌詞が実はとんでもなくヤッバイ内容な件
「ポルノ?昔は聴いてたよ」という人をギャフンと言わせる最近のポルノグラフィティの名曲10選










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2017年11月25日土曜日

【映画】「gifted/ギフテッド」ネタバレ感想







映画「gifted/ギフテッド」を観た。

「(500)日のサマー」のマーク・ウェブ最新作である。
僕は後半おんおんと泣いてしまいまして、そんな映画の感想を書きたいと思う。



あらすじ







めいで7歳のメアリー(マッケンナ・グレイス)と片目の猫フレッドと共に、フロリダの小さな町で生活している独り身のフランク(クリス・エヴァンス)。平穏に過ごしていた彼らだったが、メアリーにある天才的な能力があることが判明する。フランクは彼女に普通の子供と同じように育ってほしいと願っていたが、彼の母エブリン(リンゼイ・ダンカン)は二人を引き離してメアリーに英才教育を受けさせようとする。



マッケンナ・ グレイスという才能




決して派手な映画ではない。
身も蓋もないことを言ってしまえば、予告通りのストーリーだし、そこから想像されるストーリーをほぼ外すことなく展開し着地する。

だが、僕はこの映画が愛しくて仕方がないのである。
もっと率直にいえば、こういう映画が好きで仕方ないのだ。

それにはいくつかの要素があるが、まず何においても、今作の魅力において最も重要な要素が数学の才能を持つ7歳の少女メアリーである。これを演じたマッケンナ・ グレイス何よりもキュートだ。





数学の稀有な才能、ちょっとませた感じは、やりようによってはとても可愛げのない姿になってしまうが、マッケンナ・グレイスはそれらのシーンどこを切り取っても全て愛くるしい姿に見せてしまっているのだ。

しかも笑う時に前歯が全部抜けているのももうあざといくらい可愛いんだもう。

教室で嫌々「おはようございます。スティーブンソン先生」とボニーに挨拶するセリフ、これが少し後にある場所で繰り返される。これがもう可笑しくて可笑しくて。しかもそれをいう時のイタズラな表情が最高である。



よくこういう子役に対してのコメントでテンプレで「数多くの子役をオーディションしたが、この子が入ってきたときに『この子だ!』と思った」というシーンがインタビューとかであるじゃないですか。

マーク・ウェブのインタビューでも似たようなことを言っていたけど、映画を観た自分でも、マッケンナ・グレイス以外のメアリーは想像できない、というくらいベストであった。

「(500)日のサマー」(後に「キックアス」)を見てクロエ・グレース・モレッツが出てきたときも凄い子が出てきたなと思ったけど、こういう子がポンと出てくる映画業界はやはり凄いと思わざるを得ない。








言葉



クリス・エヴァンス演じるフランクとのコンビネーションも抜群で、クリス・エヴァンスは役者としてこれで新たな魅力を発揮させることができたのではないだろうか。

メアリーを叱る際のフランクの言葉はとても建設的で、2人の会話シーンがとても愉快だ。
一方で時にフランクは感情的な言葉も放つが、そこにもちゃんと後に冷静にフォローを入れたり、フランクの人柄が随所に表れている。

フランクがメアリーに教えた「年長者を正すな。小賢しいと思われる」という教えなど痛快である。

かといってフランクは聖人という訳でもなく、金曜の夜には毎週バーにいて、メアリーに「土曜の朝は家に入っちゃいけない」という"約束"をしている辺りとか、完全に独身のダメ男である。

かつて哲学の准教授であったフランクと数学的にとても論理的なメアリー。
その言葉と言葉のコミュニケーションが前半では目立つ。

特にあまりに美しい夕焼けのシルエットの中2人でじゃれ合いながら会話するシーンは、本作で一番好きなハイライトの1つだ。





しかし後半に差し掛かるにあたって、その言葉と言葉のコミュニケーションの壁を破る。


映画で泣いた場面が3つある。メアリーを里親に預けるシーンと、クライマックスのメアリーを迎えにきたフランクとのシーン。

そしてもう1つが実の父親のことを知りショックを受けたメアリーを立ち直らせるために、フランクが病院に連れていくシーンである。

そこの待合室で出産の報告を親族たちにする姿を見せるフランク。

メアリー「私の時は誰が報せたの?」
フランク「俺だ」

そのセリフからメアリー「もう少し見てく!」というセリフと共にまた別の家族のシーン、そこにいつしか混じって一緒に喜ぶメアリー。このシーン、もう泣けて泣けて。いま思い出してもうるっときてしまうほど好きなシーン。

この辺りは正直なところ個人的な事情で、前年に自分に姪っ子ができたということが大きいと思う。自分は出産日は仕事で立ち会えなくて、だからこそ余計に思い入れが深いのだろう。

このシーンがあったことでメアリーの「フランクは良い人だと思う、最初から私を愛してくれたから」ってセリフの説得力が増すんですよ。
一方で祖母(フランクの母)であるイヴリンは、メアリーが7歳になり、数学の才能を発揮しだしたことによってようやくメアリーを意識する。

そこに直接的な言葉はないがフランクがダイアンから受け継いだ言葉。

フランク「論文は死後発表して欲しいと」
イヴリン「死んで6年になるわ」
フランク「……自分のじゃない」

この一言の言葉の重みである。
ここに全てが詰まっていて、このセリフで胸にまたずしんと重いものが下りた。


家族の在り方



ちょっと長くなってきたのでそらそろ終わらせますか、最後に。

マーク・ウェブのインタビューで語られたこと。

「僕がこの映画で伝えたかったことのひとつは、家族は選べるということ。血の繋がった家族に失望させられることも多いけど、そういうときは自分で家族を作ればいいんだよ。例えばフランクとメアリーは叔父と姪で、母親代わりは近所の黒人女性。典型的な家族じゃなくても、そこに愛があれば家族だ。多様化する社会では新しい家族の形がどんどん増えていくはず。それを寛容に受け入れなくてはね」

これと似たコメントを見たなと思って、それが星野源が"Family Song"に当てたコメントである。

「例えば、友達や仕事仲間も”ファミリー”って言ったりするじゃないですか。広い意味で、これからの時代に向けての”ファミリー”なんです。あと例えば、両親が同性同士の家族だったりっていうのも、これからどんどん増えてくると思うんですよね。そういう家族も含めた、懐の大きい曲を作りたいな思って作りました」


2017年という年代に、こうして全く違う角度から同じことに焦点が当てられている。

「gifted/ギフテッド」はとても普遍的なストーリーであるものの、そのメッセージには今の時代の家族の在り方というものがしっかり込められているのだ。

「ベイビー・ドライバー」を見れてないので、言い切りたくはない気持ちもあるけど、現時点で間違いなく今年ベストの作品です。というかオールタイムベストに入れるくらい、大好き。

こんな映画に出会えるから、映画好きはやめられない。


【映画】「LION」あらすじ&ネタバレ感想 「感動もんだろ?」と思ってたら返り討ちにあった
【映画】「ラ・ラ・ランド」あらすじ&ネタバレ感想













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2017年9月27日水曜日

ピーターラビットのおはなしの教訓が普遍的な訳〜東松山ビアトリスク・ポター資料館にて






世界中で愛されているうさぎのキャラクターといえば、ミッフィーピーターラビットではないだろうか。

うさぎ好きの僕としても、ピーターラビットを愛してやまないわけがないだろう。

昨年ピーターラビット展に行ったり、その後も何かとピーターラビットに触れる機会があった。

そして先日ビアトリスク・ポターの資料館に行って色々思うことがあり、これを機に書いていきたい。




ビアトリスク・ポター資料館







埼玉県東松山市にある埼玉県こども動物自然公園の中にビアトリスク・ポター資料館はある。大東文化大学が運営している資料館だ。

資料館を見るには動物園の入場券で入場してから、更に資料館の入場料を支払う必要がある。

これはこれで記事関係なく思うところはあるが、その価値はあったので黙っておこう。

さて、この資料館。実は最も感動するポイントは実は中の展示ではない。この建物自体が"ウリ"なのだ。





写真を見ていただければ分かるとおり、湖水地方にあるヒル・トップ農場をイメージして再現してあるのだ。
この建物の完成度に目を見張る。

僕が行った季節柄、庭に花が咲いている時期ではなかったので、ちょっと寂しかったが、見頃であれば庭越しの景色も楽しめることだろう。

中には原画はもちろん、直筆の手紙、貴重なピーターラビットの私家版の初版も展示してある。

そんなに大きな展示ではないが、常設展としては十分楽しめるのではないだろうか。

余談だが動物園内にあるので、見終わったあとに本物のうさぎを見ることができる特典もある。




本題に戻るが資料館の中で、ピーターラビットのおはなしのアニメーションが流れてるコーナーがあ。

そこであらためて『ピーターラビットのおはなし』を見返す機会となり、改めて考えたことが本題である。



ピーターラビットのおはなし







先日世界ふしぎ発見でもピーターラビット特集があり、それでも触れていたが、イギリスでは子どもに最初に読み聞かせる絵本として最も親しまれているのがピーターラビットである。

いたずらうさぎのピーターがお母さんの言い付けを守らず、マクレガーさんの農場に忍び込んであやうく捕まりそうになる、という冒険。

この物語に子どもから大人まで楽しめるエッセンスが全て詰まっているのだ。

子ども目線から見ると"安全な場所"から外の世界への冒険というワクワクがある。単純でありながら普遍的な冒険譚である。

"親の言い付け"に逆らって起こした行動、その結果ピーターは危険な目に合って、ジャケットと靴を落として母親にしかられることになる。

危険な場所にきちんとその理由があって、それを守らないと危ない目に合うという教訓となる。

それでも"また"ジャケットをなくしたの?と言われるように、ピーターは明らかに懲りてはいないところが面白い。

シンプルながらハラハラドキドキさせる展開はいつの時代も色褪せない。

もう1つ面白いと思うのがうさぎのピーターからすると、人間の世界はとても大きいということだ。

マクレガーさんの農園で逃げるうちに迷子になるピーター、作物の中に隠れたり、如雨露の中に隠れたり。
これは小さな子どもから見た大人の世界というようなメタファとなっているように感じた。

だからこそ子どもはピーターに感情移入しやすいのではないだろうか。


『ピーターラビットのおはなし』の見事な点は"悪役"が出てこないことにある。

ピーターからすればマクレガーさんは危険な存在である。というかマクレガー家はピーターのお父さんをパイにして食べてしまったので、ある意味敵(かたき)でもあるはずなのだが。

しかしながらマクレガーさん側に立ったときに、畑の作物を荒らすピーターは害獣として映る。

ピーターはエシャロットを食べ過ぎてお腹を壊すが、その理由が「少しだけ残すとマクレガーさんに食べたのがバレる」からだからね。

マクレガーさんからしたらこんなハタ迷惑なことはないだろう。

年齢を重ねるとそれぞれのキャラクターに違った視点を持たせることができる。
昔読んだという人も今読み返すとまた違った視点で見れるはずである。

その証拠に僕の場合は、

幼少期「うさぎ可愛いなぁ」
青年期「うさぎ可愛いなぁ」
今現在「うさぎ可愛いなぁ」

ほら。

この普遍的な物語はいつの時代もずっと受け継がれていくだろう。


ピーターラビットの話題はここまでで、ここから少し余談を最後に。










受け継がれる物語




動物のキャラクターとイメージというのは面白いもので、この動物はこんな性格というのが受け継がれている。

古くはイソップ物語においての『意地悪ギツネとりこうなウサギ』のように、他の動物を怖がらせ楽しむいじわるなキツネと、それを利用して自分を怖い存在見せたうさぎの物語がある(戦国策の虎の威を借る狐もあるが)。


ビアトリスク・ポターの作品の中に『キツネどんのおはなし』というものがある。

キツネどんは鼻つまみものであり、うさぎにとってはいじわるな存在として映る。





この「キツネ=いじわる」という構図は、その後も物語の世界に受け継がれていく。
ディズニー映画の「ピノキオ」に登場するJ・ワシントン・ファウルフェローなんかそうだろうし、ちょっぴりいじわるなキツネといえば最近では『タヌキとキツネ』に登場するキツネを当てはめてみても面白いかもしれない。

そんな「キツネ=いじわる」というイメージを逆手に取ったのが2016年に公開されたディズニーの「ズートピア」であった。





ファミリームービーでありながら、差別と個性というテーマ性を盛り込んで超一流のエンターテイメントに仕上げてしまった傑作である。

ここでキツネ=いじわるという構図をあえて用いて主人公うさぎのジュディのパートナーとしてキツネのニックを配している。そこで中盤でそのテーマを盛り込みながら、最後にはジュディとニックは真のパートナーとなる。

こうして、近年まで脈々とそのイメージは受け継がれているのが面白いなと思う。

逆に日本ではうさぎと亀やら因幡の白うさぎやらでなかなかいじわるなイメージだけどね。






【関連?記事】
「タヌキとキツネ」(著:アタモト)が可愛すぎて人間でいることが辛い
【うさぎ神社】京都の岡崎神社に行ってきた話
【疑問昔話】桃太郎のおばあさんはどうやって川から桃を拾い上げたのか









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2017年8月14日月曜日

【ライヴレポ】ROCK IN JAPAN FES 2017 DAY.4 前編 あゆみくりかまき、9mm、スキマスイッチ






ROCK IN JAPAN FES 2017の最終日に参戦してきた。
初めての参戦である。

曇りの予報に反して開演後は快晴となった最終日、大きな夏の思い出となったので記録を残しておくことにする。


2017年6月25日日曜日

半年遅れでボロボロに泣きながら「逃げ恥ロス」デビューしました





ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」を全話見ました。

素晴らしいドラマでしたね。2017年のドラマベスト候補です。


え?

2016年作品でしたっけ?


すみません。

というわけで、どういうわけか分からないけど、先日TBSチャンネルで放送されたものを録画して、半年遅れで「逃げ恥」を全話見ました。

ボロボロに泣きながら。

そして僕も「逃げ恥ロス」デビューしました。

ということで、だからどういうことか分からないが、思ったことを書いておこうと思います。

だって、友人とかに語っても「何を今更」と言われるから言える人いないんだもの。
ブログなら勝手に語って浸っても怒られない。




新垣結衣×星野源



(前置きという名の言い訳)


元々星野源が好きなのもあったし、ガッキーが可愛いというのは確か道徳の教科書に載ってるくらいの基礎教養なんで、気にはなってたけど、1話見逃してしまったんですよね。
それで評判は良かったけど、1話見逃してしまうと「まぁ、いいか」と思ってしまってまして。

それが、回を追うごとに、あの評判じゃないですか。でも「ならいっそ再放送を待って最初からちゃんと見よう」と思ったわけですよ。


今となってはあの頃の自分をぶっ飛ばしてでもリアルタイムで見るべきでした。


まぁ、それはさておき、スカパーのTBSチャンネルで全話一挙放送やるということで、全然ないハードディスクの容量を更に犠牲にして全話録りました。
容量ヤバいし、とりあえずAmazonでポチろうか迷ってます。






1話を見て「これ2話目見始めたら止まらない」と思ったんですよ。それで、とある休日。覚悟して朝9時から1日かけて2話から最終回の11話まで一気に見ました。


僕はもう7話くらいからずっと泣いてたんですよ。
もう平匡にずっと感情移入しまくりまして。


「自分を卑下してしまう」という感覚が僕めちゃくちゃ強いんですよ。「僕なんかが」という気持ちですよ。

今でこそそうでもないですが、僕はそれが数年前までやたら強くてですね。もう平匡が愛しくて愛しくて。ガッキーは可愛いに決まってるだろう。


最初は「ガッキーが家に掃除に来て欲しい」「ガッキーの手料理食べたい」「ガッキーにハグをねだられたい」「ガッキーとセ◯△☆※%§◎」なんて見ていたんですけど、途中からは変なところで自分を重ねてしまいまして、事あるごとに号泣ですよ。

特に8話はなんか自分でもよく分からないくらい号泣しました。

とにかく主役の2人のが愛らしいですよね。男はガッキーに、女性は星野源に夢中になったのがよくわかります。

そして連ドラになくてはならないサブキャラクター達の魅力も素晴らしかったです。ちょっと出のキャラクターまでみんな愛しい。

局の垣根を越えまくったパロディ番組も良かったですね。僕はもの凄くさりげなく入った8話の「孤独のグルメ」パロディで死ぬほど笑いました(「仕事を探そう」ってやつ)。カメラアングル完璧
やん。

タイトルの「逃げるは恥だが役に立つ」はどういう意味なのか考えてみたのですが、よく考えると登場人物たちはみんな色々なものから「逃げて」いるんですよね。
そして、その先で新たな人生を歩み出すための決断をしていくんです。

それが「人生どれだけ逃げても決断の時はくる」ということと「逃げた経験もいつか自分に巡って返ってくる」というような感覚になりました。









何気に深いセリフたち



原作は読んだことなかったのですが、とにかく脚本が秀逸なドラマだったと思います。

基本的にはラブコメなんですけど、さりげなく出てくるセリフがとても真を突いて深いものでハッとさせられることが多くありました。


誰かに選んでほしい。ここに居ていいんだって、認めてほしい

働くときは下を見てはいけないと思います

誰かを誠実に愛し続けることも、ものすごく大変なことなのかもしれない。人の気持ちは変えられないけれど、人生のハンドルを握るのは自分自身。

一度出てしまった言葉は、感じてしまったモヤモヤは、無かったことにはできない。お互いに。

好きです。でも好きだけじゃ、やってけないと実感しています。




テーマ性



そしてこの時代の男女の、夫婦の在り方が根底のテーマにあり、「働く女性」について問い掛けるものでもあります。

90年代のトレンディドラマではできない今の時代ならではテーマですよね。

同様に、僕は山田玲司のヤングサンデーというニコ生の放送が好きでここ最近部屋でずっと見ているのだが、その中の「この世界の片隅に」の評論回で「"嫁"は女が家に着くと書く時代をよく表してる。そういう時代に『こういうもんじゃろ』と思って釜戸の前にいる人の話」という話を思い起こさせます。







仕事と家事といえば昔あった阿部寛主演の「アットホーム・ダッド」というドラマも思い浮かべました。







このドラマではバリバリの仕事人だった阿部ちゃんがリストラされてしまい、一方で篠原涼子演じる妻は仕事復帰してバリバリのキャリアウーマンとなります。そうして、阿部ちゃんが"主夫"として悪戦苦闘する話なんです。めちゃくちゃハマりました。

「家事」というものに焦点を当てた大傑作だと思ってます。
このドラマの中の名台詞を紹介しておきますね。

夫婦は平等だと思います。
父親だからどうとか、母親だからどうとかいうより、それぞれがお互いの人生を真剣に生きて、真剣に家族を愛すればそれでいいと思います。


それだけではありません。その問い掛けはそこから更に先の"働くこと"についてまで突き抜けます。ここが凄いと思ったところ。
最終回での「最低賃金と労働」については、世の雇用者はみんな見ましょう。


最終回近くの商店街のくだりはちょっと取って付けた感はあったのですが、それでもみくりが「働くことの意義」に気付くキッカケとなるので、やはり必要だったのでしょう。


【関連記事】
【逃げ恥】星野源の才能と魅力と批判について再度考える
【感想】星野源『いのちの車窓から』 アンチにだって読んで欲しい一冊










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2017年6月1日木曜日

「タヌキとキツネ」(著:アタモト)が可愛すぎて人間でいることが辛い








【今回の記事についての前置き】


作者様が






というツイートをされており、今回の記事は全てTwitterの埋め込み機能で引用しております。
埋め込み引用については下記のTwitterの規約に基づき個人ブログへの引用はと判断しております。


ユーザーは、本サービス上にまたは本サービスを介してコンテンツを送信、投稿または表示することによって、当社があらゆる媒体または配信方法(既知のまたは今後開発される方法)を使ってかかるコンテンツを使用、コピー、複製、処理、改変、修正、公表、送信、表示および配信するための、世界的かつ非独占的ライセンス(サブライセンスを許諾する権利と共に)を当社に対し無償で許諾することになります。このライセンスによって、ユーザーは、当社や他の利用者に対し、ご自身のツイートを世界中で閲覧可能とすることを承認することになります。ユーザーは、このライセンスには、Twitterが、コンテンツ利用に関する当社の条件に従うことを前提に、本サービスを提供、宣伝および向上させるための権利ならびに本サービスに対しまたは本サービスを介して送信されたコンテンツを他の媒体やサービスで配給、放送、配信、プロモーションまたは公表することを目的として、その他の企業、組織または個人に提供する権利が含まれていることに同意するものとします。ユーザーが本サービスを介して送信、投稿、送信またはそれ以外で閲覧可能としたコンテンツに関して、Twitter、またはその他の企業、組織もしくは個人は、ユーザーに報酬を支払うことなく、当該コンテンツを上記のように追加的に使用できます。


問題等が発生した場合はこの記事は削除いたします。


ということで、本題に入らせていただく。


「タヌキとキツネ」をご存知だろうか。






タヌキとキツネとは?





Twitterでアタモト((@atamotonu)さんが連載しているシリーズ。

ちょっぴりぬけてるタヌキと、ちょっぴりいじわるなキツネの仲良し2匹のほのぼのマンガである。
とにかくこの2匹が可愛すぎてたまらない。






その可愛らしさに人気に火が点き、これを書いている2017年6月現在で42万人のフォロワーを誇っている。

単行本も現在で2巻まで発売している。
コラボカフェやグッズ化などもされていて、その人気は止まることを知らない。

1~3コマほどの1ページのマンガが中心なので、Twitterとも相性が良く拡散されるたびに人気が広まっていく。


タヌキとキツネは大の仲良しで小さい頃から一緒に遊んでいた。

そんな折タヌキの住む山に"ひょんなこと"からキツネが住みつくことになります。キツネが何故タヌキ山に住むようになったかは単行本1巻で明らかとなる。


タヌキの「ぐえー」「ひえ」「うおー」など思わず日常生活でもマネしてしまうような言葉も魅力。











ツンデレキツネ



タヌキにいたずらばっかりなキツネ、それでもタヌキのことが大好きなのである。
最近はそのツンデレっぷりが隠し切れれない。


















このタヌキの表情よ。
キツネが背を向けているのが照れ隠しなのがしっかり分かる。



サブキャラクター



周りにいるサブキャラクターたちも皆魅力的で作品を盛り上げる役割となっている。

タヌキの憧れの狼、タヌキのことが好きだけど力の加減が分かってない熊、お餅をくれたり色々作ってるウサギ、見守っている鳥など個性豊かなキャラクターが溢れている。



















タヌキとキツネに泣く



そんな"癒し"効果を持つ「タヌキとキツネ」だが、疲れてる時とかに見たりすると、不意に泣いてしまうことがある。






これなんかほのぼのエピソードなのに心が磨り減ってるときに見たら


タヌキ、大きい方をキツネに……
キツネ、そっち食べてあげるんだ……
あ、なんて優しい世界……
ジワ……

泣いた。そして資本主義とは何かまで考えてしまった。

分かっている。疲れているのだ

その日は早く寝ることにした。

その時、仕事のとある人間関係で疲れていたので、ただ純粋なこの二匹の姿が羨ましかったのだ。


僕が疲れていたのは置いておいても、それでも直球で泣いてしまうようなものもあった。





見た瞬間、しばらく固まったまま泣いていた。
こんなん、泣く。


僕「健気な不器用」を見ると泣いてしまうんですよ。
どこか自分を見てるようで(主に不器用という面)。

タヌキにそのエッセンスが全部入っていて、それも感動の要因となっているのかもしれない。






Twitterに寄せられるリプ(コメント)もまた良いものばかり。
Twitterでそれを見るのも楽しみとなっている。

















リプまで含めて1つの作品なのである。

なので、単行本でまとめて見れるのも魅力だが、ちょっと物足りなさも感じる部分があるのがリプが見れないからだろう。

単行本の書き下ろしも満載だが、どこかで「これこんなリプが付いたんだろうな」と想像してしまうこともある。

そんな誰しもが癒される作品が「タヌキとキツネ」という作品なのである。












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2017年2月10日金曜日

水曜日のカンパネラを嫌いになれない理由








水曜日のカンパネラについてどうお思いだろうか。


僕は、意外かどうかは分からないがわりかし好きである。
タイトルにはこう書いたが別に嫌いになりたいわけではない。


だが水曜日のカンパネラが嫌いだという音楽好きは多いと思う。


とても不思議な存在のアーティストである。
完全に「イロモノ」なのだが、めざましテレビでちょくちょく出てたりもしている。


魅力を書こうとしても雲を掴むような文章になってしまった。











夜中のデトックス







わりかし好きだし、昨年のサマソニでも途中からだがライヴを見ている。

しかし、CDを買っているかというとそうではないし、愛用しているiPod touchにも曲は入っていない。


それは僕の中ではビジュアル含めの存在だからである。


コムアイがタイプとかそういうことではなくて、話題のきっかけにもなったMVの作りが好きなのだ。


初めて"マリー・アントワネット"のMVを見たときに、とても引き込まれるものがあった。







夜で人のいない浅草の仲見世のに赤い衣装のコムアイのビジュアル。ビジュアルに引き込まれると、いつの間にか曲にも聞き入ってしまっていた。


最後までしっかり見せてしまう創りは、MVの演出としては満点ではないだろうか。


今でもたまに思い出したように見てしまう。


こんな感じで深夜にボーッと酒を呑みながら見るのが好きなのである。


それでもライヴは見れて面白かった。コムアイのサービス精神は凄いものがある。
ただ、単独公演に行きたいかといわれると、首を捻ってしまう。




魅力…?









家にたまに置いてある「ロングチュー」というお菓子がある。細長いチューイングキャンディである。

なんであるかといえばゲーセンのクレーンゲームで取ってきたからだ。
これが、あるとつい食べてしまう。

このお菓子は固くて食べづらいし、人工甘味料の味しかしないし、ベタベタして食べづらい。


それでも僕はペリペリと袋を剥いでポキポキと折りながら食べてしまう。
美味しいとかではない食べるという作業に近い。


いや、語弊のある言い方だがそんな気分なのだ。


美味しい、よな?と思いながら食べているのだ。
しかし人に「美味しいから食べてみて!」とは口が裂けてもいえない。

なんでチューイングキャンディ食べるのにこんな問いかけをしなければならないのか。



水曜日のカンパネラも同じである。
どこが魅力なのかといわれたら、答えられない。


むしろ嫌いという人の気持ちも分かる。
「何だこれ」という感じだろう。


コムアイの奇抜かつ狂気的な行動が表立っていて、キャッチャーではあるが深みは全くない音楽性、サブカルかというとそうでもないサブカル感、音楽性で音楽好きをねじ伏せるくらいのこともない。


考えてもよく分からない。
むしろ考えるからこそ分からないのかもしれない。


なんとなくだ。


僕は夜中に酒を呑みながらYouTubeを見るのが好きと書いたがその「なんとなくさ」に惹かれているのかもしれない。


なんとなくそう思う。


キビダーン















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