2016年8月4日木曜日

アーティストはなぜフリーライブをするのか、収益性と採算性について





先日、水曜日のカンパネラがフリーライヴを開催するというニュースがあった。


水曜日のカンパネラ、夏の締めくくりにお台場でフリーライブ

ここ数年、朝の情報番組のエンタメコーナーでも「○○がフリーライヴを行った」というニュースをよく見かけないだろうか。

ハルカトミユキも去年日比谷野音にてフリーライヴを行い、参加した僕としては忘れられない体験となった。

ファンにとっては無料のライヴはありがたいもの。

ところで、何故アーティストはお金にならないフリーライヴを行うのだろうか?
しかも、このライヴで稼がなければやっていけない時代に。

採算について自分なりに思うことをまとめてみたいと思う。








プロモーション



一番強い要素がプロモーションでだろう。
音楽を売り出す時のプロモーション費用はバカにならない。

たとえば音楽系の雑誌やサイトでインタビュー記事を載せるだけでも、数十万円という金額が発生するそうだ。

そのプロモーション費用をフリーライヴに回しているケースも多いだろう。フリーライヴで人を集め、結果CDが売れればというところだ。

無料ライヴということで、気になってるけど、チケット代払うまでもないという層も引き込めるかもしれないという期待もあるはずである。
たまたま予定が合えば見てみようかなという気持ちも起きるかもしれない。

だが、そんな層をファンという底なし沼まで引きずり込むにはそのライヴで強烈なインパクトを残す必要がある。

若手にとってはここでアーティストとしての真価が問われることになる。


放送権料



また、フリーライヴの模様を収録し、放送権をテレビに売ることで収益を確保する場合もある。
もしくはその内容をパッケージ化して発売するケースだ。

MTVのアンプラグドの映像を後に発売するケースがある。
あれはテレビ用の収録なので勝手が違うかもしれないが。

テレビ側も製作費かなり抑えられるのもあるかもしれない。
ライヴ収録して流すだけというのは制作も楽なのだろう。

…楽、しすぎじゃね?


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NHKを除いてテレビが無料で見れているのは、スポンサーが広告費をテレビ局に支払っているから、というのは言うまでもなくないかと思う。
同じことが音楽でもある。

たとえば、ポルノグラフィティがc1000タケダとポカリスエットのキャンペーンで、招待制のフリーライヴを行ったのはこれに当てはまるかな。


あの夏、ポルノファンの血液がポカリになるくらい売れたとなるとスポンサーの大塚製薬は大きな宣伝効果があったことだろう。

もう一生分ポカリ飲んだ」という人間が量産された夏であった。


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【レポ】POCARI SWEAT LIVE ”;RE・BODY”レポ(再掲)



グッズ



また、チケット以外の面でグッズを会場で売る場合もある。

採算取れるほど売るというのはちょっと厳しいが、上の要素を掛け合わせれば、バカにならない金額になりそうだ。
ライヴの収益は物販に掛かっていると云われるくらいでもある。


ざっと思いつくのはこんなところだろうか。


フリーライヴといっても、タワレコのインストアから始まり、LUNA SEAのように東京ドームでやってのけるケースもある。


上に書いてきた様々なことを考慮すると、実は結構「大人の事情」の臭いもするね。




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