メロディに乗せて、歌とメロディを繋ぐものである。
なので、歌詞には文脈とかよりも語感を優先して選ばれる言葉も多くある。
その中でTHE YELLOW MONKEYの吉井和哉の言葉遊びのセンスは類い稀なるものがある。
といってもエロ絡みなのも多いが、それ、それこそが魅力だろう。
なぜこれを書きたかったかというと、最近はCDが売れないことに伴い、歌詞を眺めながら音楽を聴くということをする人が増えているのではないだろうか、ということへの悲しみからのものである。
もちろん音として楽しむのも音楽の魅力だが、歌詞の表記や行間から色々想像するのも楽しいということを伝えたい。
ではイエモンの歌詞における言葉遊びを見ていこう。
A HENな飴玉
タイトルからも分かるとおり、もろに「アヘン」である。
そもそも全体が狂ったドラッギーな歌詞ではあるが、
A HEN な飴 玉をなめてAH
火照った身体を銃でぶち抜こう
汗だく 絶倫バイブレーション
からみつけ子宮のマウスピース
とかもうぶっ飛んでるし「子供は針千本突き刺す」は意味深である。
I CAN BE SHIT, MAMA
アッカンベーしたまま
踊りませんか
アッカンベーしたまま
夢を追いましょう
アッカンベーしたまま
時代に合わず切り裂くぜ
だから切り裂くぜ スパースパースパー
これも同じく。言葉に英語をあてはめた形。
歌詞ではそのまま「アッカンベーしたまま」の表記になってる。
全く意味のない英語表記にしたことでタイトルらしい感じにはなってるが、イエモンであるなら「アッカンベーしたまま」でもタイトルっぽく見えてしまうから不思議。
This Is For You
「昨日触れた人でもいい」
ライヴだとどう聴いてもそう歌ってないシリーズである。
昨年末のメカラ ウロコ・27でも披露されたが、やはり「気のふれた人」と歌っていた。
発売の際に事務所からストップが掛かったかどうかは真偽は分からないが、「気のふれた」は言葉としてマズイのだっけか?
サイキックNo.9
あなどれないアドレナリン リン
リズムといい、テンポ感といいなんか凄く気持ち良くて好きなフレーズ。
Subjective Late Show
フェレイシオのような歯触り
最初歌詞カード読みながら聴いていて「フェレイシオ」ってなんだ?と思った。
最初そういう固有名詞なのかと思った。
これもライヴではそう歌ってないシリーズである。
ライヴでは毎回紛うことなきまでに完璧に「フェ○チオ」と歌っている。本当にあり(ry
イエモン再結集に際してスタジオで最初に演奏された曲であり、昨年のホールツアーのタイトルでもある曲で、個人的にもとても好きな曲である。
HOTEL宇宙船
メキメキ太くなれ我が望みよ
時々不安になる我が生死よ
ノーコメントで。
SHOCK HEARTS
言葉の「葉 」の上で羽ゆらして
喋るの?探るの?揺さぶるの?
SHOCK HEARTS…初…触
この短い中でやりたい放題である。
序盤で「SHOCK HEARTS」に対して「触発」と韻を踏むのは、まぁ分かりやすいレトリックだけど、「…初…触」って、ここで、逆さまにしても成り立たせる力業が見事。
その前の「言葉の「葉 」の上で羽ゆらして」の流れも良いよね。とにかく全体的に遊び心たっぷりで楽しい一曲。間違いなく歌詞読みながらでないと正しい歌詞は分からないだろう。
ということで、歌詞における言葉遊びをいくつか紹介した。
聞き流されてしまうことが多いが、あらためて歌詞をしっかり見ながら聴くと新たな発見があるかもしれない。
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