2018年7月6日金曜日

ロック好きにオススメの映画「ヤング@ハート」~ジジイとババアが歌うソニックユースを刮目せよ






ロックは好きですか?

今回はロック好き、いや音楽好きなら絶対見て欲しい作品を紹介したい。


「ヤング@ハート」




あらすじ



アメリカ・マサチューセッツ州の小さな町で活動するコーラス隊“ヤング@ハート”。

世界各地で公演を行うメンバーは平均年齢80歳の老人たちで、彼らは年に1度のコンサートに向けてソニック・ユース、ボブ・ディラン、トーキング・ヘッズなどの曲の練習を重ねていく。

そんな中、コンサートまでの6週間の間に、メンバーにはさまざまなことが起こるが……。


監督 スティーヴン・ウォーカー
製作 サリー・ジョージ
製作総指揮 ハンナ・ベッカーマン
撮影 エドワード・マリッツ
編集 クリス・キング




ジジイとババアが歌うソニックユース刮目せよ




あらすじだけ読むと意味が分からないことだろう。

しかし、これは事実であり、この映画の重要な点はドキュメンタリー映画であるということだ。
彼らは間違いなく実在するメンバー、グループなのだ。

合間で演出されたミュージッククリップは流れるが、基本的には創られたストーリーではなく、コンサートへの練習に励むメンバーの姿が捉えた映像である。

このグループは色物の企画として創られたグループでもない。

正式に音楽グループとして活動しており、日本でも何度か来日公演をしているほどのグループなのだ。

平均年齢80歳でありながら、この老人たちは"挑戦"し続ける。

なんせ、彼らは別にロック好きだから歌っている訳ではないのだ。
好きな音楽を訊けばクラシックやオペラと答えるほどである。そんな彼らがなぜロックやファンクに挑むのか、それはヤング@ハートの音楽監督であるボブ・シルマンが全て選曲しているからである。

たとえば映画の中でコンサートに向けて歌う曲をセレクトしてきたボブだが、老人たちの前で掛けたのはSonic Youthの"Schizophrenia"である。

曲を聴きながらクラシックやオペラを愛聴している老人たちは、文字どおり目を丸くする。














オススメポイント




そのパフォーマンスは紛いもなく本物のエンターテイメントとなっている。

考え方などもプロフェッショナルのそれだ。

"やらされている"はずなのに、こんなに胸に響くのはなぜだろう。

それは映画「スクール・オブ・ロック」と通ずるものがある。
年齢は言い訳にはならないのだ。

取り上げられる楽曲もロック好きにはたまらないものばかり。ディランとかもあるけど、先のソニック・ユースもそうだけど、コールドプレイがあったり、若いバンド(彼らに比べれば、だが)も歌われる。

コンサートに向けて練習に励むのだが、なんせ平均年齢80歳だ。身体の調子崩すくらいならまだしも、コンサート前にメンバーが亡くなってしまうという事態も起きてしまう。



オススメ曲



"Fix You"






コールドプレイの原曲も大好きな曲なんだけど、この映画でフレッドが1人でこの曲を歌う。

正直、クリスのボーカルで泣いたことないのに、このシーンでフレッドが歌っている姿を見ると毎回涙してしまう。


"Forever Young"






刑務所で囚人たちの前にしてメンバーが歌う。

始める前は半笑いだった囚人たちが、歌声を聴くと。
その反応、このメンバーが歌う「Forever Young」の説得力は必見である。


この映画に費やす1時間49分で得られるものは代え難い体験だと思う。
アプリであてもなく時間を潰してしまうのであれば、2時間ないこの映画と向き合って見てほしい。













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