2024年1月10日水曜日

ポルノグラフィティ20周年→25周年を振り返る







世間的にはポルノグラフィティが好きというと、相変わらず「昔聴いてた」と言われることが多い。

けど、少なくとも最近のポルノグラフィティを知っているファンたちは、決してそうは思わないだろう。

今年25周年を迎えるポルノグラフィティ。

20周年は本当に盛りだくさんで、自分もアホみたいに記事書いて語り尽くした気がする。

なので、改めてそこから5年の軌跡を振り返りたい。





REUNION




20周年の目玉であった2019年の東京ドーム2days。

そこから映画館での上映とか色々あったはあったけど、ここが一つの区切りとなった。

明けた2020年は、ポルノグラフィティとしての活動がほとんどない1年となった。
どれくらいなかったか、Wikipediaの年表から引用しよう。


11月18日: 公式Instagramを開設。
12月4日: 『CYBERロマンスポルノ'20 〜REUNION〜』を開催。


以上である。

元々20周年後しばらくは活動をゆっくりしようとしていた矢先、2020年頭から新型コロナウイルスが猛威を奮い始めたのだ。

誰もが疲弊し、決してもう二度と味わいたくない歴史の一つになったことは間違いない。
(本当に数少ない良い面は、強いていえば会社で在宅推進と余計な付き合いがなくなったことくらいだった)

辛い、ただ辛いだけの日々が続いた。
ライヴと酒で生きる気力を得ているような人間には、とても過酷な日々だった。

そんな社会情勢のなか、唯一行われたライヴ「CYBERロマンスポルノ'20 〜REUNION〜」は、半分の観客席と配信を兼ね備えたライヴとなった。

新旧の楽曲を織り交ぜながら、配信向けの演出も加えたライヴは、ポルノグラフィティのキャリアにとっても唯一無二の内容になったんじゃないかと思う。
あと僕はよくわからないけど"ルーズ"という曲をやったらしい。




このライヴでは新曲として”REUNION”が披露された。

これがまたヤバかった。





ライヴの表題曲にして、このライヴのために制作された楽曲だ。

自分の内面と向き合わせられるような、この時代をどう生き抜くのか突きつけられるような、そんな楽曲であった。

感傷的な思いを抱かせる隙が一切ないほど、攻撃的で刺激的な曲だった。

こういう時に、こういう曲を放つのがポルノグラフィティなのだ。

わかりやすい希望をくれるわけではない。
生き延びた先に、生きた結果を示してくれるのがポルノグラフィティなのだ。

そこからまたしばらく期間が開く。

間に岡野昭仁のソロ活動と、新藤晴一のnoteの文章で食い繋いでいた。

そこに新たな一歩(希望)が告げられた。






新始動




そんな日々の中、2021年8月2日。
〈ポルノグラフィティ新始動〉が告げられた。

ニューシングル「テーマソング」のリリース、そしてツアー「続・ポルノグラフィティ」が発表された。

シングル「テーマソング」には"REUNION"の音源と、ミュージカルのような「これカップリングでいいん?」枠の"IT'S A NEW ERA"が収録された。

初回盤の特典映像には「REUNION」の映像までついて、シングルにして5千円超え。安い。
心の底から「納税ってこういう気持ちでしたいな」って思った。


そして2021年には初めてTHE FIRST TAKEへの出演を果たす。



これを書いている2023年1月頭現在で、"サウダージ"は2806万回再生という再生数を誇っている。

この出演については想像以上の反響を呼び、"サウダージ"という昔の楽曲ながら、「今」のポルノグラフィティを示すことになったと思う。
久しぶりに「ポルノグラフィティヤバいだろ?」とファンがドヤ顔できる機会だった。


そして久しぶりのツアーとなった「続・ポルノグラフィティ」。

「UNFADED」で味を占めたとしか思えないレア曲満載、ファンを丁寧に殺すために仕立て上げられたセットリストとアレンジ。なんで"ANGRY BIRD"とか急にやるの? 心臓によくないよ? そういうの。


本編は、

最後にみんなでひとつになって今日一番のクラップを響かせてください。手は痺れて痛くなるだろうけど、その痛みで今日を思い出せばいいじゃん。
そして痛みを覚えておいて、この先でまた会おう。今日は声を出せんから歌えんじゃろうけど、今度会った時はみんなででっかい声で、次の曲を一緒に歌いましょう。それまでの約束

という言葉から"テーマソング"で締めくくられた。




この約束を次のツアーで果たしてほしい。


改めて思い返してみると、僕は思いのほか"テーマソング"という曲に救われてきた。

リーマンショックで就活していた時の"ギフト"、東日本大震災を経験した時の"ワンモアタイム"と"∠RECEIVER"。

それくらい辛い時代に、僕を支えてくれていた。

辛かった日々、思い出したくない日々のそばには、"テーマソング"はいつまでも優しく寄り添ってくれるだろう。


そんなツアーのアンコールでは"メビウス"、ファイナル2daysでは"ナンバー"が新曲として披露された。頭おかしなるで。

"メビウス"ショックと、生命賛美の"ナンバー"で「お願いだからオリジナルアルバム出してひと想いに切ってくれ」としか思わなくなった。






「続・ポルノグラフィティ」というファンを滅殺するたのツアーを終えたポルノグラフィティ。

2022年に約5年ぶりのオリジナルアルバム「暁」をリリースする。

"カメレオン・レンズ"
"Zombies are standing out"
"ブレス"
"フラワー"
"VS"
"テーマソング"

既存シングルだけで、この強度である。
えーと、エクスペンダブルズかな。

正直このシングルを束ねるアルバムが出たら死ぬかもしれないとすら思っていたし、更には"メビウス"、"ナンバー"まで収録されることが発表になったのだから、もう「助けて」としか言えなかった。

この発表の時点で僕は「ポルノグラフィティで1番好きなアルバム」のレコードを更新した。
それくらい、このアルバムに対する期待値は高かった。

それだけではなかった。
曲目が発表された時にあることが判明して、僕は発狂しかけた。いや、した。


全曲『作詞:新藤晴一』


このことは何度も書いているので繰り返しになるけど、決して岡野昭仁の歌詞を軽んじているわけではない。

新藤晴一という人間の言葉に人生を狂わされてきた僕には、もう死刑宣告とさえ思えた。ひと想いに……とは言ったけどもう少しこう、手心を……。

岡野昭仁はソロ活動で「歌を抱えて、歩いていく」というコンセプトと共に、ファン過激派代表の井口理というヴォーカリストまで巻き込んで、その歌声をシンカさせた。





言葉ではなく歌にフルフォーカスしたアルバムとなる、ということなのだ。

コロナ禍で歌と向き合った岡野昭仁、言葉を紡いで時代と向き合ってきた新藤晴一。

medium 霊媒探偵城塚翡翠』くらい「すべてが、伏線」。

ただ、期待値が高いだけに怖かった。この期待が過度になり過ぎてしまうことに。

まぁ結局「すべてが、杞憂」に終わるんだけど。




お世辞抜きで、個人的にはダントツで生涯ベストアルバムを更新した。
ちなみにそれまでは「RHINOCEROS」。

この記事を書くにあたり、久しぶり(2日ぶり)に通しで聴いてみたけど、やっぱり凄いやこのアルバム。


そして「暁」を引っ提げたアルバムツアーは、もはや言うまでもない。

そんなツアーのファイナルの日本武道館公演では、アンコールで新曲として"OLD VILLAGER"が披露された。

泥臭く、キレイごとを全て飲み込むような、そんな曲だ。それでも説教臭くならないのは、そこに抱える鬱憤が自分に向いているからだ。
とりあえずとっとと早く音源化してほしい。

そしてこの曲の披露時に岡野昭仁が言った言葉。

「ギターが鳴らない時代だからこそ」

ベソかいて泣いたよね。



アビが鳴く




2023年はそんな日本武道館公演で幕を開けた。

そして5月には突如として新曲"アビが鳴く"が発表され、広島G7サミットの応援ソングになることとなった。

情報の一つひとつが大きすぎて、発表されたとき全く頭に入ってこなかった。脳みそ小さいんだぞ俺。

"アビが鳴く"はサミットの応援ソングということで「平和」がテーマになった。

岡野昭仁の穏やかで力強い楽曲に、新藤晴一は壮大な歴史のなかで変わらない人類の願いを書ききった。

そんな余韻に浸っているうちに、6月またしても突如VTuberの角巻わためへの、ポルノグラフィティとしては初の楽曲提供が発表された。
ソロ活動したり、ミュージカルつくってゴルフしてただけじゃなかったの? この人たち?


7月には2024年の年明けからのアリーナツアー「PG wasn't built in a day」が発表された。
ちなみに「ツアー発表」と書いて「生きる希望」と読む。


8月には夏フェスROCK IN JAPAN FESとSWEET LOVE SHOWERの2本に出演。

特にRIJFは8月6日の出演ということもあり、ライヴでは初めて"アビが鳴く"を披露した。あとなんでか"ギフト"までやって僕は蘇我の塵になった。

たかが音楽、のはずなのに。
なんでこの人たちはまた"ギフト"を演奏して僕を殺しにくるだろう。オーバーキルにも程がある。

そしてデビュー日には広島の厳島神社でのライヴ映像がTikTokが配信された。

なにより、この場所に鳴り響いた"ナビが鳴く"が最大のハイライトだった。




僕はここで見届けた30分のライヴを、一生忘れないだろう。

たかが音楽、されど音楽なのだ。



正直なところ、お祭りアニバーサリー好きのポルノグラフィティチームが、大人しかったと思うんだよね。
だって20周年だと満19周年から次々仕掛けてきていたから。

だから今年2024年の9月まで、なにが起こるのか本当に恐ろしいんだよね。

なんとなくレコーディング匂わせはしてるし、ツアーで何らかの次の動きは発表されるだろうし。
(みんなもう気づいてると思うけど今年の9月8日は日曜日だよ)


てことでここ5年を振り返ってみました。
もちろん僕はWikipediaじゃないので細かなところまで網羅してはないけど、大筋は掴めると思う。

この5年間はコロナの影響もあって、今までで1番活動が緩やかだった。なんせオリジナルアルバムが1枚だけなのだ。

次のツアーも何の成約も縛りもないので、どんなセットリストになるのか、ワクワクし過ぎて夜しか眠れない日々を過ごしている。

ツアー初日はもう間近だ、ってなってる矢先にイベントにサプライズ出演して"メリッサ"を披露してドヤってるような人たちなので、本当に油断ならない。

活動こそ少なかれ、やっぱりこの5年間にもポルノグラフィティはしっかり自分の人生にいたな、と確認するための記事でした。

皆さんはいかがお過ごしになりましたか?

そして次の5年はどんな日々になるか。

思いを馳せながら記事を終えたいと思います。









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