2017年4月21日金曜日

尊敬してるドラマー~その1「 ピエール中野(凛として時雨)」








とうとうドラムまでシリーズにしてしまった。


ドラムはバンドの要である。

しかしながらリズム隊はなかなか陽の目を浴びることはない。
ところが中には圧倒的な個性によりそのキャラクターを築き上げる人たちもいる。

分りやすい例を挙げるとXJAPANのYOSHIKIさんなんてまさにそうだろう。

そして、今回はドラマーの枠を越えまくり、活躍の場を広げまくっているこの人。


ピエール中野 (凛として時雨)



※以下敬称略で書いていく



プロフィール



1980年7月18日生まれ、埼玉県越谷市出身である。
その越谷愛から市のページでインタビューまで受けている。

音もパフォーマンスも含め、『圧倒的にすごい!』と思われるドラマーであることが目標

凛として時雨は2002年結成だがピエール中野は2004年に脱退したドラマーの代わりとして正式に加入したという経緯である。

初期メンバーじゃなかったのは知らなかった。

凛として時雨といえばやはりフロントマンであるTKの個性が圧倒的に前に出ているのだが、それを支えているピエール中野のドラムと345のベースも欠くことのできないものである。






ドラマーとしてのスキルの高さなどからサポートやレコーディングのドラマーとしてあちこちからオファーを受けている。

もちろんドラマーとしての腕前が第一だろうが、それプラス人柄の良さもあるだろう。

YouTubeにアップされている「ぷらナタ」という番組(WOWOWとナタリーの共同番組)のMCをやっているが、個人的にドレスコーズの志磨遼平さんがゲストで出た回がとても好きで先日も見返していた。





志磨さんもピエール中野も人柄の良さが滲み出ている。

そういった人柄もあちこちから仕事のオファーがくる要因だろう。










遅すぎる気付き




そうは言っても僕はそんなに熱心に凛として時雨をちゃんと聴いてはいなかった。むしろ友人のが熱心であった。
でも一度だけライヴを見たことがあって、それはテレ朝ドリームフェスティバルである。

以前にも書いたが、ポルノグラフィティがトリを飾った日だったんだけど、flumpool、凛として時雨、星野源、サカナクション、斉藤和義、ポルノグラフィティという今考えてもとんでないラインナップの日であった。

この並びを見ても分かるように凛として時雨はかなり異質な存在であったが、本当に素晴らしいライヴだったと思う。


当時は気付かなかったのだが、後々にちょっとずつ音楽的な知識が増えてくると、この人ドラムめちゃくちゃ上手いと気付いた。数年後くらいに。遅すぎる。


キッカケはMETROCK(メトロック)の映像であった。といっても凛として時雨としてではなく、DJとして登場したピエール中野を見たことがキッカケである。
やたらと前髪を気にしながらアイドルソングやヒット曲をプレイする姿に興味を持った。


凛として時雨もちょくちょく聴いているけど、その後に星野源の曲にゲスト参加したりして、そこであらためてドラマーとして凄い人なんだ!という認識をした。
ようやくである。

サポートドラムの中では星野源の"Crazy Crazy"のドラムとかドレスコーズの"人間ビデオ"のドラムなんて好きだなぁと思う。









エゴサの鬼



最後に1つ記事を紹介したい。

というかこの記事読んだことがこれを書くキッカケとなったのだけど。

「自分の登る山を見つける」ピエール中野のキャリア構築論

Work Switchは主に働き方についての記事が掲載されている。
尊敬している青年失業家ことライターの田中泰延さんかコラムを寄せたことでこのサイトを知った。

この記事がとても面白くて、ピエール中野という人間にさらに興味を持ったのだ。


好きな事をしっかりと続けられて。バンドマンとして「求められる人でありたい」と常に思っていて、今のところそれは続けられているので。


この言葉に全てが表れてると思う。


ドラマーとしてのキャリアを築き上げてきた経緯、ピエール瀧との関係、Twitterのフォローが凄すぎる話、これからの展望なんかを主に語っている。
特にピエール瀧とのエピソードが面白すぎる。電気グルーヴも大好きな自分にはこういうエピソード本当に弱い。めちゃ笑った。






Twitter本当に凄いよね。自分でこの記事のこと書いたら15分しないくらいで本人からお気に入り登録とフォローの通知がきた。「エゴサの鬼」は伊達ではない。
ちなみにインタビュー時点で22万人のフォロワーであったが、現在はすでに23万人になっている。


ドラムに関する語彙力の無さがたたり、ドラマーとしての凄さを語れていない気がして申し訳ない。


【関連記事…?】

ドレスコーズビギナーがアルバム「平凡」を聴いた感想と志磨遼平の魅力
【感想】星野源『いのちの車窓から』 アンチにだって読んで欲しい一冊
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2017年4月18日火曜日

【感想】星野源『いのちの車窓から』 アンチにだって読んで欲しい一冊






星野源のエッセイ集『いのちの車窓から』を読んだ。
雑誌『ダ・ヴィンチ』の連載をまとめたものである。


星野源好きとして感想を書いていこうと思う。

連載ものだけに一編は短いし、全体の文量としてもそんなに多くないエッセイなので、サクッと読める。
だけど、自分は一編一編をじっくりと読んでいった。好きなエッセイはそうやって読んでしまう。


星野源『いのちの車窓から』感想








星野源という人




まず、はじめに断りを入れておきたい。このエッセイは星野源好きはもとより、星野源のことをよく知らない、なんとなく最近よく見かけるけど、なんか人気だしあんまり好きじゃないという人にも読んで欲しい。

このエッセイではそんな星野源という人間の魅力が詰め込まれている。
売れたものに対してはほぼ相対的にアンチを生む。それは「自分には魅力が分からない」という気持ちから派生していることが多い。

このエッセイにはそんな人たちがもしかしたら星野源という人間を見返すようなものがあるのではないか、読んでてそう思ったのだ。


エッセイは他にも何冊か出ているんだけど"SUN"や"恋"、なんならガッキーの話題もあるので、最近知った人はこれが一番取っ付きやすいと思う。
でも他のも面白いので、これを気に入ったら是非違う本も手に取って欲しい。


星野源の文は特筆しているという点ない。自分を棚に上げて偉そうなことを書いてしまったが、僕は地獄に堕ちるので許して欲しい。
星野源の文章はとにかく淡々とリズムが安定しているのだ。

何故か、自分が星野源を好きになった理由がこの文章の随所に表れているからだ。

それは「日常」を切り取る目線である。



何気ない日々




僕がエッセイを好きな理由は、書き手にとって世界はどう見えているのかを垣間見ることができるからである。

たとえば同じ景色でも抱く感情は千差万別である。

「この人にはこうやって見えているのか!」という驚きと発見が詰まっているからこそ、僕はエッセイを読むのが好きなのである。

同様に自分が今後も経験しないであろう事象を文章の上で体感できるという点もある。

最近の歌詞は別のベクトルになってしまったが、星野源がソロデビューしてしばらくは日々の生活を歌った曲が多かった。

たとえば"ステップ"の

両手の花を 君の側に生けよう
願う また来る 待ち合わせはここで
大手振って 帰る


たとえば"キッチン"の

いつかなにも なかったかのような顔で
飯を食べて 幸せなどとほざくだろう


とか好き。

何を言いたいかというと、このエッセイ集には今は少なくなった星野源の"日常"を描いた歌詞を感じることができたのだ。








"日常"



例を出すと「ある夜の作曲」という編。

作曲の合間、深夜3時に入った行きつけの立ち食い蕎麦屋。
そこで起きたいつもとは違う"日常"。

いつものおじさんがいなくて、いつも掛かっている演歌ではなくアメリカのオールディーズのポップスが流れている。

とても些細な出来事だけど、読み終えて不思議と心が残る。

まったく同じ経験はなくとも、似たような感覚になった経験はないだろうか。
繰り返される日常の中のちょっとした変化。優れたエッセイを書く人はそのアンテナがとても鋭い。


これは"日常"のエピソードであるが、『いのちの車窓から』には「非日常が日常になること」も書かれている。
紅白に出ること、新垣結衣と競演すること、大泉洋。


ものすごく個人的なことなのだが、大泉洋のエピソードを読んで驚いた。

内容は大泉洋との関わりから、紅白での大泉洋とのエピソードで終わる。
星野源は歌い終わったステージから審査員席を見るそこには


『椅子から飛び上がり、目をキラキラさせながら全力で拍手をしてくれた。』

そんな大泉洋が目に映っていた。


僕は知っている。この時の大泉洋の気持ちを。


なにかというと、この回を読む前日、僕は「おにぎりあたためますか」を見ていた。
スカパー!のテレ朝チャンネルで放送しているのだが、スカパー!では本放送の1年遅れで放送されている。

その回の最後に大泉洋が紅白に審査員で出演した際のエピソードを話していたのだ。
内容はずっと審査員席から紅白を見ていると"歌いたくなる"そうだ。その中で「星野源ちゃんとかが歌ってるんですよ」とも言っている。

嘘みたいなタイミングでステージと審査員席が繋がった。
まさに昨日の今日というタイミングだったので、驚いてしまった。


話が脱線して長くなってきたのでそろそろ終わる。

とにかく、このエッセイにはそんな様々な"日常"が書かれている。

連載も続いているし、あとがきからも2巻以降の発売も間違いないだろう(そもそも背表紙にも"1"ってばっちり描いてある)


あらためて書くが星野源を好きな人だけでなく、様々な人に読んで欲しいエッセイだった。
まぁ発売数日で買った僕のがもう再販になってるくらいだし、僕の余計なお節介だろうか。









【関連記事】
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2017年4月16日日曜日

アゲハ蝶歌詞解釈~行間に込められたアゲハ蝶の真の願い






音楽好きをしていると大抵1曲は「人生を変える1曲」と出逢う。


自分にとってそれがポルノグラフィティの"アゲハ蝶"である。

中学時代に初めて聴いて、その後の人生を決定づけてしまった曲である。

"アゲハ蝶"の素晴らしさは挙げると枚挙に暇がない。

その中で今回は歌詞について、掘り下げてみたいと思う。



ポルノグラフィティ"アゲハ蝶"歌詞解釈



2017年4月13日木曜日

ポルノグラフィティ新藤晴一のカフェイン11レポ 2017.4.10放送分 ヴィンテージギター買ったぜ






ヴィンテージギターの答えが遂に。


ポルノグラフィティ新藤晴一のカフェイン11レポ 2017.4.10放送分



オープニングトーク




今回は晴一の辞書特集。
このコーナーはまぁまぁ頭を使うので大変。


新入社員は社会人や学生は2週目。
懐かしい…


晴一さんは学生時代は野球部だった。
中一の時は卓球部。

色々なものに興味を持って、やらなくなってきたが野球はずっと好き。


1曲目"Cloud 9" Jamiroquai
新譜が遂に発売。そしてザッピングしてもどの瞬間を切り取ってもジャミロクワイ。それが凄い。



ヴィンテージギター



新しいギター"たち"の話。
晴一さん新しいギターを手に入れる。

59年のテレキャス。
実は先週の放送の時点では買っていた。ちゃんと何回か行って試奏して決めた。

ちょっと離れたところにあるギター屋なので、3時間いたらちゃんと店員さんも3時間いる。
そんなところまで行ったら、いっぱい弾いたら1本持って帰りたい。

ここまで黒テレでやってきたから、元々のヴィンテージが欲しかった。ハウリングが凄かったので早速入院中。

テレキャスまでは想定内"だった"。


買うと決めて包んでもらってるときに、かかっていたストラトも弾かせてもらったら「ダメじゃね」。





本来はストラト派はなかった。

イングウェイやリッチーもいるが、どちらかというと高い位置でちゃかちゃかと弾くイメージだったので、レスポールから入った自分には違っていた。
※この人ジョン・イングリッシュとかユーリ・シスコフ製作のストラト持ってます

【関連記事】
新藤晴一使用機材~ストラトキャスター編(1)


それでも弾いたらやっぱり良かった。


結果「まさかのヴィンテージ2本買い」


だって「今が底値だから」


サンバーストのストラトは昭仁さんとカブるよね。


【関連記事】
岡野昭仁使用機材〜ストラトキャスター1960Relic編


ヴィンテージと今のギターの違いの一つは「レスポンス」が良い。
「こう弾きたい」と思った音が先回りして出てくれるイメージ。

そもそも男って"ヴィンテージ"が好きだよね。


2曲目"空が青すぎて"
59年のテレキャスで弾いてたらもっと良いカッティングだったのかなぁ。








晴一の辞書「二次会とは」「千葉県とは」




台湾ライヴの前に買っていたけど、台湾では楽器を持ち込むのに事前に申請がいるので、間に合わなかった。


コーナー : 晴一の辞書

メール:「二次会とは」どうせ二軒目に行くなら同じ店で話してた方が良い

晴一の辞書「二次会とは『健康的な時間に呑み始めて、呑み終わる人には関係ないものである』」
大人はグダグダ呑む。お店は10時半で大抵ラストオーダーなので、それから二次会に行く。

他にはスタッフから「席替え」という意見が出た。でも晴一さんとしては「移動」の時間が大切。
晴一さんとしては食べ散らかしたところで呑み続けるのがイヤだということになる、酒の種類(店の用途)が変わるなど。



メール: 大学入学のために千葉に引っ越してきた。晴一さんにとって「千葉」とは

晴一の辞書「千葉には『お世話になってます』」
bayfmもそうだし千葉にはゴルフ場がたくさんある。千葉はとても広いし、懐の深い県。



3曲目"ミュージック・アワー"
千葉の九十九里浜でPVを撮った曲




晴一の辞書「インスタとは」




就職活動をはじめた君、ネクタイをスムーズに結べるようになりましたか?

晴一さんは昔バイトでプレーンノットを覚えたが、ダブルノットができるようになると格好良くキマる。
僕はサラリーマンだけど、スーツはお金かかるけどトータルで考えるとそこまで高くはない気がする。

同じスーツだからこそ、ちょっとした個性を出せばモテる。


コーナー:晴一の辞書(続き)

メール:インスタ(Instagram)についてどう思いますか?

晴一の辞書「Instagramとは『なんかオシャレ』である」

晴一さんはインスタをやってない(嫁はやってるけど)ので、スタッフとの話し合いで決めた。
晴一さんはインスタにはタイムラインがないと思っていたそうだ。インスタしかやってない人はすごく面白いこと思いついたら写真ない時どうすんの?

Twitterにインスタのリンクが流れてくるが、わざわざ行っても「あ、そう」くらいのことが多い。


4曲目"フィルムズ"



次のツアーで59年のテレキャスで"空が青すぎて"か"ルーシーに微熱"がやりたい。

やって欲しい!"空が青すぎて"がもんのすごーーーーく大好きなんだけど、映像化されてないんだよね。



では今週も閉店です。












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2017年4月11日火曜日

【ライヴレポ】ドレスコーズ 2017“meme”TOUR final @新木場スタジオコースト






ドレスコーズ(the dresscodes) 2017“meme”TOURのツアーファイナルにあたる新木場スタジオコースト公演に行ってきた。

所感をまとめようと思う。

いつもライヴレポは(1人で行った時は)帰りの電車でバーっとメールの下書きにメモで書き並べて、それを文章にしていくというスタイルでやっている。
それにしても今回は書きづらい。

決して悪かったわけではなくて、あまりにも凄いライヴを見たという印象が強すぎて詳細があまりにも掴めていないのだ。
可能であればもう1公演くらい冷静な目で見たかったが、そうも行かないので記憶を頼りに書いて行こうと思う。



ドレスコーズ 2017“meme”TOUR final @新木場スタジオコースト 2017.4.9





アルバム「平凡」の昇華




以前にも書いたとおり、僕はドレスコーズをちゃんと聴いてからの歴はとても浅い。
極端な話まだ半月くらいである。

アルバム「平凡」にあまりにも魅了され、過去作もまとめて聴き、その勢いのままに思わずファイナルへ行くことを決めてしまったのだ。


仕事の兼ね合いがあって(決算期)、確実に行けるか分からなかったので、当日券で行くことにした。
無事行くことができて当日券を購入できた。整理番号は1800番台である。それでも良いのだ。なぜならとにかく生で「平凡」の世界を見たかったのだ。


「平凡」というアルバムがとにかく好きである。まだ4月だが、間違いなく今年を振り返る上で重要な1枚であると思う。
そしてその「平凡」の世界をライヴとして見れる機会はこのツアーを逃してしまったら今後、未来永劫訪れないかもしれない、そんな思いであった。


「平凡」という作品はアルバムだけでなくアートワークなどもトータルコンセプトの基に組み立てられている。
大好きなアルバムの世界観を生で味わえる唯一の機会なのだ。


よく云われることであるが、音楽はリリースした時が完成ではない。その先のライヴでさらに昇華するのだ。


だからこそ、今。この2017年にドレスコーズを見なければいけなかった。










無敵のファンクギャングドレスコーズ




当日券だったので、入場はほぼ最後であった。
しかも入ってからビール呑んだ(帰りは混むので最近は最初に飲む)ので、会場に入ったのは開演10分くらいであった。


当たり前だが、フロアはかなり賑わっている。


その波をかぎ分けてスルスルと良さそうなポジションに着いた。

SEがラジオ風になってて面白そうだった。もっと早く入れば良かった。


開演。
まずはバックバンドメンバーが現れ、軽い演奏からライヴがスタートした。

よろけるような、おどけるような歩き方で志磨さんも登場。もちろんスーツにメガネオーバックの「平凡」スタイルである。






ステージに立つその姿は一瞬で心を掴まれるようなシーンであった。惚れ惚れしてしまうような。変な意味ではない。

アルバム同様"common式"に始まり、アンコールに回った曲もあるものの全体的には「平凡」のアルバムに則った展開で進む。


"towaie"では序盤2曲ですでに頭を振り回して乱れきっていた髪をコームで直すシーンも。


アルバム中心であるが合間合間で"メロディ"、"Automatic Punk"や"ヒッピーズ"など過去曲が挟まれる。
感想を見ていてもコアなファンをもってしてもやはり意外な選曲だったのだろう、頻りに歓声が上がっていた。


"メロディ"ではギターのコレスケさんのラップ(!)で始まり志磨さんとの掛け合いがあったり。ステージ中央に座り込みながら歌ったり、中央にぶら下げられていた白熱灯をゆらゆら揺らしていた。

過去曲どれをとっても、しっかり今回のコンセプトである「ファンク」を受けてアレンジされている。特に"ヒッピーズ"のアレンジ本当に好きすぎて、愛しい。
"Automatic Punk"から"ヒッピーズ"の繋ぎが気持ち良すぎて、脳内麻薬がビチャビチャ音を立てて出るようであった。


そして何より「平凡」の曲たちある。


ライヴの醍醐味というのは沢山ある。その1つはリズム隊の活躍を身体で感じることではないだろうか。そしてファンクの醍醐味もリズムである。

今回のリズム隊はアルバムでもドラムを叩いていたビートさとし、そしてベースはなんと元ドレスコーズの山中治雄である。
このリズム隊がとにかく強烈であった。これで身体が動かないはずがないだろうというビート。

そこにパーカッション堀嵜ヒロキが加わり、ギター有島コレスケが加わり、ホーン隊(福島健一、MAKOTO、村本功)が加わり、そのセンターで志磨遼平が歌うのだ。こんなの最高に楽しいに決まっているだろう。






終盤ではパーカッションアレンジを効かせた"ゴッホ"が披露された。


朝 目が覚めてここがたとえ火の海でも
気づかないくらい 幸せな夢を見るわ


そう歌う志磨遼平。
僕にとってこの夜こそまさにそんな夜だったのだ。

まるで夢のよう。現実と受け止められないようなステージ。まさに「平凡」のコンセプトである「さほど遠くない近未来みたいなところで演奏している人」のようであったのだ。

"人間ビデオ"もイントロのベースから熱狂の声が上がり、凄まじい盛り上がりであった。
この時の志磨さんの拡声器を振り舞わす姿がとても格好良かった。





アンコールラストは"20世紀(さよならフリーダム)"
MCのほぼなかったライヴの最後に志磨遼平は何度も「ありがとう」と繰り返し、最後に叫んだ。


「さよならデヴィッド・ボウイ!さよならチャック・ベリー!さよなら資本主義!さよなら20世紀!」


過去との別れのようであり、最大限の賛辞のようにも聴こえた。まるでボウイやチャック・ベリーの意志を継いだように。

ライヴ中志磨さんが上を見つめる場面があった。
その視線はスタジオコーストの天井ではなくて、さらにその先にある空の星を見ているように見えた。



Hippies E.P.以降の集大成



今回のライヴは「Hippies E.P.」からのドレスコーズの集大成となるようなライヴではないだろうか。

歴半年が何を知ったようにと思うかもしれないが、逆に半年で一気に時代の変遷を体感したので、それがすごくハッキリと見えたのかもしれない。

何より定番曲ではなく"メロディ"と"ヒッピーズ"がセットリストに組み込まれていることがそれを表しているだろう。


今回の『平凡』という作品には、その「自分殺し」をようやく完成することができた、本当の意味で自分にとっての新しいスタート地点となるアルバムになったという、そのくらいの覚悟があるんです。



アルバム「平凡」についてそんな言葉を残している。

つまりライヴとしても新しいドレスコーズの第一歩となるものなのだ。


果たして次の一手がどうくるのか、想像もつかない。


今回の衣装、コンセプトのライヴはもう行われないかもしれない。それは別れを告げたデヴィッド・ボウイがジギー・スターダストを葬り去ったように。

しかし志磨遼平はまた僕らを驚かすような新たな仕掛けをしてくるだろう。そう期待してならないのだ。


【追記】
おそらくライヴは映像収録していたので、発売が楽しみである。


セットリスト



1. common式
2. 平凡アンチ
3. マイノリティーの神様
4. towaie
5. メロディ
6. ストレンジャー
7. 規律/訓練
8. Automatic Punk
9. ヒッピーズ
10. エゴサーチ&デストロイ
11. 人間ビデオ
12. ゴッホ
13. アートvsデザイン

EN.1 人民ダンス
EN.2 20世紀(さよならフリーダム)



【関連記事】
ドレスコーズビギナーがアルバム「平凡」を聴いた感想と志磨遼平の魅力
















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