2019年12月24日火曜日

もしも大泉洋がHard Days,Holy Nightの主人公だったら







北海道某所。

あるクリスマスの夜のオフィスの物語。







大泉(平社員):あのさあ。言いたくはないんだけど、今日クリスマスイヴだよ?なんで仕事しないといけないの?
藤村(部長):猫も走るほど忙しいんだよ、こっちは。年末だぞ、ちょっとは鈴虫も脳ミソ使え。
大:二度と俺を鈴虫と呼ぶな?猫なんて年末じゃなくても走ってんだろ?
嬉野(会長):まあまあ、お二人。
大:大体、社員がこんな働いてんのに社長どこ行ったんだよ。会長いんのに。
藤:社長は、今日は家族サービスするって言って帰ったぞ。
大:あ?「社員はみんな家族だ」って言ってたろ?俺もどこかに連れてけよ。
藤:口より手を動かせ、バカ
大:あ?

大:あーもうこんな時間だよ。
藤:どうせ帰っても何もないだろ。
大:君にねえ、僕にも待ってる人がいるんだよ。家には僕のねえ、可愛い子猫ちゃんが待ってるんだよ。
藤:猫は走ってどっかいったぞ。
大:うるさいよ。去年はね、朝から2人でクリスマスツリーを飾り付けなんかしてさあ。楽しかったなあ。それがなんでこんなブラックな職場にいなきゃいけないのよ。
藤:いいから仕事しろ、尿泉。
大:二度と俺を尿泉と呼ぶな。

大:あーもう面倒くせえな。いっそ南の島かなんか行きたいね。ハワイとか、アカプルコとか。ほら、ガイドブック買ったんだよ。
藤:社長、今頃ハワイで家族サービスしてるぞ
大:なに!?俺も連れてきなさいよ。
藤:お前家族じゃないだろ。
大:大体、今やってる企画考えたの社長だろ?じゃあお前がやれって。
藤:俺も言ったけど「あはは」って笑うだけだったぞ。
大:なんだよ、それ。というか嬉野くん寝てるぞ。
藤:歳なんだから寝かせてやれって。
大:君はお菓子食ってばかりだし、頑張ってるの、俺だけじゃないか、この会社は。やっぱりこういう優秀な未来の担い手がいないとダメだな。
藤:優秀なやつが社長に「お前」とか会長に「嬉野くん」とか言わねえよ。


藤:腹減ったな。
大:君、あんなにお菓子食ってたのにか。わかった、じゃあ俺が夜食作ってやる。パスタかエビチリ。
藤:やめろ。
大:じゃあエビチリだな。安田くん、ちょっとエビチリの材料買ってきて。
安田(on):なんで俺が。
大:君しかいないでしょ。
安:大体、残業代も出ないのに、なんで残らなきゃ行けないのよ。この社長のとこじゃ食っていけないよ。


安:おーい。買ってきてやったぞ。
大:よーし。じゃあ特別に僕が腕を奮ってやろうかな。
藤:コンロこれしかないぞ。
大:これ、鍋やるときのやつじゃねえかよ。こんなんじゃ全然火力足りないよ?大体さあ、君らは(以下略)
藤:いいから、黙ってとっとと作れ。







──2時間後──


藤:どんだけ時間掛かってるんだ。このバカ。
大:うるさいよ。やっぱりあんな火力じゃ全然足りないんだよ。まあ、僕の腕がいいから、なんとか形にはなったけど。さあ、温かいうちに食べなさいよ。
安:(エビチリを食べる)

※この後、エビチリによる阿鼻叫喚の惨劇が起こり放送できないレベルになりカット

藤:あんなもん作りやがって。安田死んじゃったじゃないの。
大:おかしいなあ。美味しいと思ったんだけどなあ。
藤:俺も具合悪くなってきたから、もう帰ろう。
大:ああもうこんな時間だよ。終電も終わったし帰りタクシーしかないじゃないの。お、珍しくちょうど会社の前にタクシーいるじゃないの。捨てる神あれば…か。
藤:会長の家から回って帰るか。

大:会長の家こんな遠かったか?ていうか、どこ向かってるんだ?
藤:道は合ってるよ。黙って座ってろ、バカ。
大:あ?


──20分後──


大:いや、さすがにおかしくねえか?運転手さんカーナビ無視してない?というか、ここ千歳じゃねえか?
運転手(???):はい、というわけで大泉さん。
藤:運転、お疲れ様でした、社長。
大:社長?
運転手(鈴井):さて大泉さん、「俺もどこかに連れてけ」と言いましたね、行きましょう。
大:は?い、今からじゃないよな? バカじゃねえのか。それならそれで俺にも準備というものが。
藤:もうすぐ着きますよ。ほら、トンネル抜けたら。
大:ていうか、どこ行くんだよ。
鈴:僕らが行くのは、Blue Snow輝く、雪山です。
藤:大泉さん、スキーしましょう。
大:うるせーな。なんで俺がスキーしねえといけねえんだよ。戻りなさいよ。

鈴:着きました。
大:どこだよ、ここ。え?バス乗り場?
藤:こんな時間にスキー場やってる訳ねえだろ、バカ。これから、バス乗るぞ。
大:今から?まさか、深夜バスとか言わないよね。
藤:いま深夜だろ、乗るとしたら深夜バスに決まってんだろ。
大:だって、車どうすんだよ。
藤:大丈夫、バスに安田が乗ってるから、ここで安田にチェンジしてもらって車で帰らせる。
大:君ら安田くんをなんだと思ってるのよ。


♪僕らが乗っているバスはてっぺんを目指した
何マイルも進んで来たけど雲は晴れず霞んでいる



外の寒さと裏腹に、(約1名だけの)熱気でバス車内の窓が曇ってしまいそう。

ラジオからは、クリスマスらしいあの曲が流れていた。

雨は夜更け過ぎに何に変わるんだったっけ。

雪が降り続く。



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