ギターを買った時に、
「なんて素晴らしい買い物をしたんだ!もうこれさえあれば俺は無敵だ! 」
と思うことはないだろうか。
もしくは。
「憧れのギターをようやく手に入れたぜ、ヒャッハー! 」
という気持ちである。
ところが数年後、或いは数か月後、或いは翌日、万が一には数分後に「あーあのギター欲しい」と思ってしまう心理。今回そんな心理について本気出して考えてみたい。
限りなき欲望
端的に言ってしまえばギターが可愛いからだ。
「メーカーもサイズも形も素材も違うから音が違うんだよ!」とは言う、一応。
でも身も蓋もないことを言ってしまえば、90%はルックスが良いかどうかなのである。だって例え音が良くても見た目が(個人の主観として)ダサいギターであれば持ちたくはならないだろう。
そして、世にはあまりにも魅力的なルックスのギターが溢れ過ぎている。
一本買ったら次が欲しくなるということではなく、随時100本くらいは欲しいギターがある中で予算や出会いなどで優先順位をつけているだけではないだろうか。
Mr.Childrenの"GIFT"という名曲。その中でこんなフレーズがある。
地平線の先に辿り着いても 新しい地平線が広がるだけ
同じである。まさに終わりなき旅だ。
無論、音の違いも間違いなくある。
ストラトの年代ごとの音の特性を聞き分けるなんて芸当はできないが、ピックアップの音色の違いは判りやすいだろう。
それでもジミー・ペイジがテレキャスターで弾いた曲をレスポールと間違えている人がかつて多数いたように、人間の耳など所詮はそんなものなのだ。
なのでルックスはギタリストにとってモチベーションを上げるためには重要な要素なのである。
何が近いかなと思ったときに女性でいえばバッグや財布をたくさん買ってしまう心理に近いのではと思った。
なので、調べてみると。
カバンを沢山買ってしまう人の心理とは。なぜ一杯あるのにまたバッグを買うのか
この記事の中で、
1.ファッションに合わせてバッグも変えたい2.飽きっぽい性格3.カバンを多く持つことでステイタスを求めている4.ジャストサイズのカバンにこだわる5.理想のカバンに出会えていないバッグの使い方は恋人への扱いに似ている
と項目があるが、ギターに置き換えても違和感ないものがかなりないだろうか。
それでもちゃんと使い分けてる
ルックスで揃えてるだけではないということはあらためて明記しておきたい。
元来僕は好きアーティストがバラけすぎているのだ。その中で何でもありというポルノグラフィティ新藤晴一というギタリストに心酔してしまった時点で後戻りはできないのだ。
レスポール、テレキャスター、時にはストラトや335、その他多数。とても一本でカバーしきれる訳がない。
というかそんな中で新藤さん家の方はどんどん買い増ししていくんだもの。
結果的に僕も家には"それなりの"本数のギターが備わることとなった。
もちろん送られてきた曲にギター入れたりといったこともしているので、ちゃんと使い分けはしているつもりである。
だが、もしこれからどうしてもガットギターの音を使いたいとしたらどうする。
もちろん家にはない。となると、買うしかないではないか。
ということで僕はいま、猛烈にエレガットが欲しい。
新藤晴一使用機材~エレガットGibson Chet Atkins CEC編
上に書いた通り聴いた人間が判別できるとは限らない。
だが独りよがりの達成感を得るためにはその音が必要なのだ。
120本の欲求
斉藤和義の弾き語りライヴを見た。
CSで放映されたものだが、その中でインタビューもあって「ギターは何本くらい持ってるんですか」という質問。
「何本ですかねぇ」と言いつつ「120本くらいあるかもしれませんね。持ってる人はもっと持ってますが」という回答。
「今回の(弾き語り)ライヴでもステージ上にたくさん並んでましたが」という質問に、「まぁチューニングが違ったり、カポ付けたり、あとは音色も違いますしね」と答えつつ言葉を続けた。
「でもやっぱり見せびらかしたいんですよね。実際二本くらいあればなんとか事足りるので」
これだ。これこそがギタリストの本質なのだ。
僕は以前ジョン・メイヤーがやたらとストラトを何本も使い分けるのは「自慢のためだ」とどこかで書いたけど、そうでしかあり得ないほど本数を使っている。
ギタリストがなぜライヴ中にギターを持ち替えるのか
「弾くというよりも、ギターを眺めてるのが好きなんですよね」と斉藤和義は言った。
とにかく頷くしかない。
そう。先にも書いた通りギターを買うときは大抵ルックスが主で手に入れる。なのでギターは眺めているだけで楽しいのだ。可愛いのだ。ギター眺めながら酒が飲めるほど。
はい。長々書いてきたが、この記事を一行に要約しよう。
「自己満足だこのヤロウ」
以上。考察という名の言い訳コーナーでした。
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