The Yellow Monkeyのヒット曲”Spark”
人気曲であり、ライヴでもとても盛り上がるナンバーだ。
歌詞について、これまでかなり表面的に捉えていたが、あらためて考えてみると、なかなか一筋縄ではいかないことが解った。
ということで、あらためて歌詞を整理したい。
Spark
「アッパーな曲を創る」
「セックスを違う表現で」
という目的で創られたのが"Spark"だ。
タイトルは歌詞の中にある火花のことである。
そしてその火花とは、人の一生を示しているのではないだろうか。
「命は生まれいずれ消えゆく」
という歌詞にもあるとおり、銀色の大空に輝く星たちに比べれば、人の命など泡沫に過ぎない。
その星の下で君と抱き合うこと。
それは君との永遠を探す行為でもある。
主人公は"本当"を探している。
「本当の君の顔」「本当の愛」を、真理を求めて。
一瞬の真理に触れること、そうすることで、主人公の愛は永遠のものになる、そう信じて。
永遠、とはなんだろうか。
命はいつかは消える。しかしそれは受け継がれていく。
そうなるとして。
「命は生まれ(命を繋いで)いずれ消えゆく」
そう聴こえる。
「彼方までもう少し」彼方とは絶頂のことであり、まさに"飛ぶ"を暗示している。そこに辿り着ければ、君との愛が永遠となる。
いや、もしかしたらしれだけではないのかもしれない。
本当に古くからある、使い古された表現。
恋に落ちる瞬間、人は雷に打たれたようになる、そういう表現がある。
それもひとつの"Spark"ではないか。
一瞬の火花、それによって運命を変えてしまう、決定づけてしまう。
絶望の花
そんな主人公であるが、引っ掛かる言葉がある。
それがサビの前にくる"絶望の花"というフレーズである。
そこまでは「彼方までもう少し」と言っているにも関わらず、ここで「頭の中で絶望の花が咲き乱れても」というフレーズがくるのが引っ掛かった。
絶望が頭を支配する、なぜだろか。
そうした時にサビ前に入る「are you ready to spark?」が、君にへの問い掛けられてるなら。
主人公は君と永遠を求めるが、君はそう思っていなかったとしたら。
そうした一瞬宿った疑問が主人公を支配してしまったのかもしれない。
しかし、それを撥ね飛ばすほど、尚も君を愛し続ける。
さて、ここからは恒例のこじつけタイムである。
これがなければ、僕が書く意味がない。
絶望の花がある女性を想像させた。
愛のスピーク→「あの人は夢を呟き」
一瞬の火花の中でうごめく獣のように→「ケモノみたいな目とは」
「真実を欲しがる俺は 本当の愛で眠りたいのさ」
→
遥かな世界へ 夜明けは
君と溶けたままで 眠りたい
遥かな世界へ 幻のような
君の中で 眠りたい
〜"遥かな世界"
「絶望の花が咲き乱れても」
"絶望"の花言葉を持つ花。
ある日アポロンはクリムノンの恋心に気付き、彼に対し愛情を抱くようになります。
しかし、雲の神がそのことを知り、嫉妬でアポロンを雲で覆い隠してしまいます。クリムノンがアポロンに会えない日が8日ほど続くと、クリムノンは嘆き悲しみ、倒れてしまいます。そして、目を覚ますことなく、亡くなってしまったのです。
そのことを知ったアポロンは、彼をこの花へと変身させ、アポロンに会えずに亡くなったクリムノンの心情から「絶望」や「悲嘆」という花言葉が誕生したと言われています。
『アポロン神話』より
その花は。
マリーゴールド
マリー
もし、そうだとしたら
火花、とは
一瞬の光
発砲
銃声
一瞬で永遠の走馬灯
そして
僕は、永遠を得る。
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