2019年7月10日水曜日

アーティスト事件簿「oasis編」(という名のギャラガー兄弟事件簿)







洋楽が聴かれなくなって久しい。
言ってる僕自身も、最近の洋楽には疎くなってしまっているが。

洋楽に興味を持つということ自体が、なかなか難しい世の中だ。
たとえばひと昔前なら日本のバンドでも海外のバンドに憧れてバンドを始めたとかもあるが、最近では日本のバンドに憧れて始めたというバンドが多いのではないだろうか。

バンドという言葉がゲシュタルト崩壊してきた。

別にそれは悪いことではない。

けど最近、昔の海外アーティストの起こした事件とかを読んで、本当にアホだなと思って聞き返したりしていた。

それで、アーティストの人となりが分かれば音楽にも興味が出やすいのではと思い、やってみようと思った。たぶん普通の感性をしていれば、ほとんどの人がドン引きする内容だと思う。

だが、それを乗り越えた一握りから、さらにふるいを掛けて残った人に届けばいいと思う。


オアシスは楽曲がわかりやすいので、せめて動画で曲だけでも聴いて欲しい。

まずは、大変分かりやすいこの人達。


アーティスト事件簿
file.1:oasis (オアシス)(という名のギャラガー兄弟事件簿)






簡単にプロフィールを。



Oasis(オアシス)とは1991年結成、2009年解散のイギリスのロックバンド。”現代のビートルズ”と評され全世界でのCDトータルセールスが7000万枚を越える。バンドの中心はギャラガー兄弟。兄であるギターのノエルがバンドのメインソングライターとして多くの曲を作曲し、弟のリアムがリード・ボーカルを担当している。


バンドは解散してしまっても、その音楽の魅力は潰えることはない。







日本とフランスだけでなぜか人気のある"Whatever"はCMで今も使われているので、耳にしたことがある人が多いと思う。
多分それと"Don't Look Back In Anger"をなんとなく聴いたことあるくらいの人がほとんどだろう。







どんなどうしようもない人たちなのか、これを読めばわかるだろう。



①結成











まずバンドの成り立ちから色々と巻き起こっている。

ノエル・ギャラガーとリアム・ギャラガーの兄弟はマンチェスターのワーキングクラスの家庭に育つ。家庭では父親が暴力を振るう日々で、兄弟も荒んでいく。

リアムは6才で担任の教師に毎日精神安定剤を服用させるほどであり、ノエルもスピードでハイになって牛乳を積んだトラックを盗んで逮捕されたりしていた。

ノエルはワーキング・クラスから抜けるにはサッカー選手かドラッグの売人かロックンローラーになるしかないと決意。


元々リアムは「The Rain」(ザ・レイン)というバンドを組んでいた。そのライヴを見たノエルが「下手くそ!」と文句をいい、バンドに加入しジャイアニズムを発揮していく。

ほぼ乗っ取りに近いが、"Live Forever"を聞かされメンバーたちはすぐにノエルの才能に気づいたのだった。






オアシスはノエルの楽曲たちによって一気にスターダムをのしあがり、ブリティッシュポップの天下を取る。



②VSブラー




イギリス国内においてオアシスのライバル関係にあったバンドがBlur(ブラー)である。ブラーとオアシスは因縁とも呼ぶべき関係(ほとんどメディアがけしかけてるが)にある。







見ての通り、労働者階級のチンピラ不良集団であるオアシスに対して、ブラーは中流階級の出身で小綺麗な身なりをしていた。


1995年8月15日にオアシスはシングル「Roll With It」をリリース予定にしていた。そこにブラーはその翌々週予定だったシングル「Country House」のリリースを前倒しして、わざとオアシスと同日にぶつけた。












メディアはこれを大喜びして取り上げ、どちらの売上が勝るかに注目が集まる。
個人的にはどっちも大好きな曲だが。

結果を先にいえば売上はブラーが勝利した。
しかし、オアシス側の集計に不備があってカウントが本当はもっと多かったのではとか、ブラーは二種類のシングル形態で売り出したりとか、色々疑惑はある。

そしてそこからノエルは怒りのあまりメディアでブラーへの不満を爆発させ「デーモンとアレックスはエイズに掛かって死んでしまえ」と発言して当然大問題に。

この間、NHK BSの「アナザーストーリー」でエイズの発生の話を見たが、あらためて時代性を考えるとこの発言は今の「炎上」など生ぬるく感じるほど擁護しがたいものである。

後にノエルは「デーモンとアレックスには長生きして欲しい」と発言を謝罪。

そして、時代は巡り、オアシスを解散してからノエルはデーモンと大の仲良しになり(元々そんなに犬猿ではなかったのではないかとも思う)、一緒に呑んだり、ステージで共演したりしている。












③VSアメリカ




イギリスのバンドにとって、アメリカで成功するか否かはバンドにとって大きなキーとなる。オアシスもイギリス国内では成功していたが、アメリカではその成功は遅れている。

初めてアメリカに行った時にも、様々な事件を起こしている。

ラジオで、オアシスの為にブラーをゲストで招いたり(悪意のない善意とは恐ろしい)、解散危機の騒動(1回目)を起こす。

解散騒動については、ステージ上でリアムがアンプの影で覚醒剤を吸ってハイになっていた(もちろん本番中)のにノエルがブチ切れるが、リアムが逆ギレしタンバリンでノエルを殴ったことで、ノエルは脱退を決意し姿を消すが、最終的にはリアムの謝罪で和解。

そしてこの時サンフランシスコとラスベガスに行っていたノエルが出会った女性との会話などから"Talk Tonight"が生まれたというエピソードもある。






④問題児




小さい頃から警察のお世話になっていたギャラガー兄弟。

もちろんデビュー後もしょっちゅう問題を起こす。

特にリアムはなにかとトラブルを起こしては逮捕されている。


・1992年
バンドが軌道に乗るものの、メンバーがコカイン、マリファナ、エクスタシーを決めてステージ上一人残らずラリって演奏(もちろんグダグダな演奏だったという)し、ギグジー(ベース)はステージから落ちる。


・出禁
この頃には多数のホテルやバーで出禁をくらい始める。
オーストラリア行きのキャセイパシフィック航空は永久にオアシスの搭乗を禁止していたりする。



・1994年オランダ
アムステルダムのフェリー上でノエル以外のメンバーがシャンパンを盗み呑みして泥酔。止めに入った警備員を殴りイギリスへ強制送還。
ちなみに同年にプライマル・スクリームと一緒に閉店後のバーに押し入って酒を呑んだり、教会からワインを奪ってホテルで警官隊の出迎えを受ける。


・トニー
初期メンバーでドラムのトニーは、あまりにドラムが下手でドラムに近づくなと言われ、リアムに日常的に殴られる。ギグジーに「ナイフでお前の腹を刺してやる」と脅されノエルに相談だ!とノエルに相談すると「安心しろ、俺が先に刺してやる」と言われる。
唯一優しかったボーンヘッドも最後には普通にいじめて結局解雇させられるが、後に2ndアルバムで唯一ドラムを叩いている"Some Might Say"の権利を主張し、またメンバーをブチギレさせる。結果的には裁判を起こし約1億1940万円の示談になったとか。








・2002年ドイツ
リアムがミュンヘンで大乱闘となり、前歯二本失った上に逮捕(リアムはドイツ警察が抜いたと主張)。
真偽は定かではないが、アルコールとドラッグをキメたリアムが近くにいた会社員にピーナッツを投げたことが発端とかそうでないとか。ちなみにノエルはその時にはホテルで寝ていた。


あとはリアムがカミソリを万引きして逮捕されたり、パパラッチにブチギレて殴ったり、色々あるがとても書ききれない

ちなみにノエルはどちらかというと物理的な犯罪よりも、誹謗中傷や暴言を重ねている。



⑤VS兄弟




2009年の来日しツアーとフジロックへの出演も果たしたが、翌月のフランスで問題が発生し、オアシスは遂に解散を迎える。

この出来事にはいくつかの説がある。

① リアムがノエルのギターを破壊してノエルがブチギレ
② リアムが自分のギターをノエルに投げつけて壊れ、逆ギレ
③ ノエルがリアムのギターを破壊した

とりあえずギターが壊れてオアシスを終焉させる兄弟喧嘩が引き起こされた。

通説では①だったのだが、リアム本人によると③らしい。
そのギターは将来別荘の頭金にする予定だったとか。

幾度となく解散説が飛び交う兄弟喧嘩を起こしてきたが、この出来事が決定打となり、オアシスは解散した。

それからノエルはソロとなり、リアムは残されたメンバーとBeady Eye(ビーディ・アイ)を結成するが2014年に解散。そしてリアムは2017年にソロアルバムをリリースした。

ソロになったノエルはアルバムを3枚リリースし、精力的にツアーを続けている。


これだけ多くの問題、というよりも犯罪を繰り返してきたが、今でもオアシスの残した音楽は、多くの音楽好きを虜にしている。



洋楽主義「オアシス 第二章」ギャラガー兄弟の伝説は今も死んでいないこと
【映画】オアシス:スーパーソニック あらすじ&ネタバレ感想
ノエル・ギャラガー暴言集「俺の眉毛はどこまでも自由でワイルドなのさ」





このエントリーをはてなブックマークに追加
 















0 件のコメント:

コメントを投稿