2018年8月19日日曜日

【感想】KICK THE CAN CREW 「住所 feat. 岡村靖幸」が、控え目に言ってヤバい








タイトルが全てなのだが、ちょっと興奮してしまったので、手短にだが感想を残しておく。






KICK THE CAN CREW feat.岡村靖幸




初めて見た時、思わず繰り返し連続で見てしまった。

昨年復活を遂げた KICK THE CAN CREW 。アルバムリリースと復活ツアーを行った彼らが8月29日に15年ぶりとなるシングルをリリースする。

それが「住所」と名付けられたこの曲である。
そもそも"住所"というタイトルからして秀逸すぎる。

そして、それよりもさらに注目度を挙げたのがタイトルに続くこの文言。

「feat. 岡村靖幸」

の文字だろう。

想像だにしないコラボであった。

もちろん岡村靖幸は長いキャリアの中で様々なコラボをしてきた。
DAOKOなどの若い世代とのコラボもしてきたので、大抵は驚かないつもりでいる。

それでもKICK THE CAN CREW × 岡村靖幸とは意外であった。

かつてKICK THE CAN CREWとラーメンズのコラボを初めて見たときの衝撃くらいだった。
かなり脱線するが、是非見て欲しい。





"ナニカ"は2003年にリリースされたアルバム「magic number」に収録されている。ラーメンズのコント「無用途人間」がオープニングでサンプリングされている。これはKREVAと小林賢太郎が友人であることからだ。
上記の動画はそのアルバムツアーでゲストで本当にコントから曲を始めるという演出をしたものだ。


そもそもヒップホップ界隈はフィーチャリングが当たり前にあるが、意外な組み合わせが来ると驚きである。










住所 feat. 岡村靖幸








さて、前置きが長くなった。
なぜなら本来の曲の感想を「めっちゃ最高」で終わらせたいからである。

しかし、それならわざわざブログにする必要ないので、少し突っ込んで曲について書こう。

作詞:KICK THE CAN CREW、岡村靖幸
作曲:KREVA
サウンドプロデュース:蔦谷好位置、KREVA


イントロは少しくぐもったようなシンセのサウンドから、ストリングスや電子ドラムが絡んで抜けの良い音になって、そのままMCUのVERSEへ。

これだけでもめちゃくちゃ気持ちいい。

曲のテーマは「LOVE」だという。

それを意識しながらリリックを見て行こう。

「このハートに決してない 類似品」

「全ての言葉 君のためにある/その笑顔 日々の糧になる」

とMCUとLITTLEのverseがありKREVAへ。
このKREVAのパートが秀逸である。ラップではなく、とてもメロディアスで甘いパートだ。

メロディがとても美しいので、ポップソングのBメロの役割となっているのだが、これがとても素晴らしいアクセントになっていて、驚きとともに曲の爽やかさを協調している。

そこに電子ドラムの軽快なサウンド(とても電気グルーヴ的)が重なり岡村靖幸パートへ。
このKREVAのパートがあるからこそ、次の岡村靖幸のパートへの移行がスムースで違和感無いバトンパスとなっている。

コーラスパート。

そうさ住所 一緒のところにしよう
約10畳くらいの部屋でどう?

「住所」と「10畳」の韻の踏み方もそうだが、「約10重」という広さに込められた二人の距離感がとても絶妙である。
「住所 一緒のところにしよう」という歌詞って、実はありそうであまりないなって思う。それをサビに持ってくるという点が最高だ。


1番でアクセントっぽく入っているスラップっぽいベースのサウンドが良い。

2番ではラップパートでベースは流動的になり、代わりにギターの軽快なカッティングが入ってくる。
ここでファンク要素が入っているので"今っぽさ"を感じるのかもしれない。


コーラスが繰り返され、これだけでも気持ちいいのだが"住所 feat. 岡村靖幸"はここで終わらない。


俺 in the house
そして君in the house
まずは1LDK 一緒住んでもいいんじゃない

から始まる最後のパート。ここでの物語の展開が鮮やかすぎる。

これが次のパートでは「いつか3LDK 一生でもいいんじゃない」と韻をしっかり踏みながらも進展していく。

そして最後。


俺 in the house
君 in the house
俺ら in the house
my baby in the house


これで締めくくってしまうのだから。

「俺」「君」が「俺ら」になり、その"ら"の対象が「君」だけではないという驚きに近い感情で終わる幕引き、拍手しかない。

ということで、かなり気に入ってしまい、何回も聴き返してしまった。

CDではライヴ音源が特典になったりしているようなので、是非チェックしてみてはどうだろうか。

というか、全然手短かじゃなかった。






KICK THE CAN CREW
New Single「住所 feat. 岡村靖幸」
8月29日(水) Release
初回限定盤(2CD) \2000+税  VIZL-1420
通常盤(CD) \1000+税 VICL-37422

<CD>
① 住所 feat. 岡村靖幸
② Keep It Up
③ 住所 feat. 岡村靖幸 (Inst.)
④ Keep It Up (Inst.)

<BONUS CD> ※初回限定盤のみ付属
以下のライブ音源を収録予定
01. 全員集合
02. 千%
03. 今もSing-along
04. SummerSpot
05. なんでもないDays
06. 完全チェンジTHEワールド
07. また戻っておいで
08. また波を見てる
09. I Hope You Miss Me a Little
10. タコアゲ


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