沢田研二のドタキャン問題についての記事を書いた際に、
たとえばGuns N' Rosesが当たり前のように2時間遅れでライヴを始めても、マゾに仕上げられたファンたちはそれを「またか」と笑顔で受け入れる。
ほとんど、DV夫を受け入れてしまう妻みたいな共依存関係だ。
と書いた。
これ、どう考えても、ポルノグラフィティファンにも当てはまるじゃないかと思い。副産物的な記事を書くことにした。
SMの世界なんて 江戸川乱歩と田中泰延氏の「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」評くらいの知識しかないが。そもそも映画本編観たことないけど。
この評は本当に大好きで、うっかり「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」本編を観てしまいそうになるくらいオススメである。
2作目も最高だし、いよいよ三部作の完結編が待ち構えているので、今から楽しみで仕方ない。本編一度も観たことないのに。
人には、持って生まれた義務というものがある pic.twitter.com/EO2XUhc76n— 田中泰延 (@hironobutnk) 2018年10月12日
ひろのぶの記事は先に貼るとみんなそっち読んでしまうので、最後にリンクを載せます。
ちなみに僕がたまにやる、フォントの大きさいじるのは全力でひろのぶさんの影響です。
ポルノグラフィティというサディズム
ポルノグラフィティは、焦らす。
とにかく焦らす。
この間、突然リリースされた"Zombies are standing out"はさておき、基本的にリリースは、小出しされる焦らしプレイとの闘いである。
たとえば、記憶にある人も多いかもしれない
こちら。
これだけだと、どう見ても写真の頭下げてる方が責め苦を受けるようにしか見えないので、フォローの補足しよう。
アルバム「RHINOCEROS」のリリースの発表に際して、ポルノグラフィティチームは、とにかくその発表まで勿体ぶり続けていた。
シングルは3枚出ていて、明らかにアルバム用のレコーディングしているだろう近況が伝えられ、ファンからすれば次の発表はアルバムだろうと待ち構えていた。
それでも小出し小出しで、乾いたコップに一滴一滴注がれる露のような水を有り難く味わうことになった。
しかし、一向に音沙汰はなく、ファンは今か今かと待ち詫びた。そんな中、ラジオで、左側のお歌を唄っている人(以下、お歌の人)がポロリ「アルバムが出ます」と言ってしまったのだ。
ファンの間で出回った見出しは当然「ポルノグラフィティのヴォーカルがポロリ!」である。
ファン全員がほぼ分かっていたけれど、どこまでも忠実なスタッフはネタバレしたお歌の人を↑の羞恥プレイを強要した。
あれ、全くフォローになってない……?
とりあえず、それほど露骨に見えているもので、どうせアルバム発売だろうと分かってながらも、ポロリに一応驚き、アルバムやったー!と諸手を振って喜ぶのがポルノグラフィティのファンでいるということなのだ。
それをはじめ、ここのスタッフはとにかく情報を小出しにして、焦らし焦らしを繰り返すのだ。おかげで次のアルバムでもギターの人に「趣味でレコーディングしてます」と言わせる始末。
焦らされて焦らされて、分かっていながらも気付かないふりをして。
それが、ポルノグラフィティファンなのである。
あれ、もしかしてポルノグラフィティじゃなくて、裏のスタッフが一番ドSなんじゃないか。
ポルノグラフィティというマゾヒズム
towaie。
お歌の人は、ライヴでは凄まじいドSになる。
昔からやたら「ドMです」と自虐していたのが嘘のように、ライヴにおいてのこの人はファンに容赦ない。ちなみにギターの人はずっとドSである。
普段羽二重餅くらい柔らかい物腰が、ライヴではキレっキレの言葉の刃を振り回すヴォーカリストになる。マイク持って人前に立つと性格が変わるんじゃないか。
少し話がそれるが、オールナイトニッポンのサイトから、その言葉を、少し長いが引用したい。
今日は、ゲストに心理学者の富田たかし先生をお迎えして、
本格的に検証!
流石にその道のプロ。
説得力のある先生のお話にあっという間に
引き込まれるアキヒトさん。
そして話は「SM」の話へ・・・。
まずは、アキヒトさんがよく言ってる
ドMはドSにもなれるって説。
先生曰く、これはとても正しいのだとか。
Sの女王様は、まず最初にM嬢を体験して、
Mの良さを体験しないといい女王様になれないそうです。
そして、「SなのかMなのか」が分かるテストへ
テスト「変装していたのにも関わらず、バレて囲まれてしまいた!さて、何人と握手しますか?」
アキヒト「変装しててバレってことは、見られたくない状態じゃ。うーん。照れ隠しに近くにいた人全員に。11人かな?」
この人数が多ければ多いほどM度が増すそうです。
MAXは6、7人なので11人はかなりのドMレベル。
自称ドMのアキヒトさんは大満足!
第35回 アキヒト解体新書!!
大満足!じゃねえ、まず気づかれないだろ、とポルノファン100人中124人がツッコミ入れること待ったなし。
折古の浜でファンとすれ違っても気づかれなかったくせに。
話を戻して。
ここで、いくつかその無理強いを紹介しよう。
"アポロ"
お歌の人「♪アポロ計画は~スタートしていたんだろ、唄ってみろ!」
ファン「え?あ、う、♪本気で月に行こうって~」
完全なる不意討ちで歌わせる。
しかも大抵2番のサビの途中で急に歌わせるので、焦ってしまう。同様に"ヒトリノ夜"や"ミュージック・アワー"まで歌わせるケースが起きている。
そして、ライヴレポでも書いたが、最近ではしまなみロマンスポルノにおいて、「ブレスのできない歌は誰も歌えやしない」と唄った直後に"アゲハ蝶"のサビを合唱で歌わせるという鬼っぷりを見せている。ブレスできなくて酸欠で死にかけたのだが。
そして、本領発揮するのはライヴ終盤でのドSっぷりだろう。
通常のライヴであれば本編最後にかけて、4~5曲激しい楽曲が続く。この時点で体力は限界に近い。ほぼライザップである。
といっても僕はライザップを体験したことないし、そもそも体力がなさすぎるのではないかという説もある。
終盤でお歌の人は僕らに向けて叫ぶ。
「跳べ!」
「叫べ!」
「まだ体内に水分残ってるだろ!」
「汗全部出してぼろ雑巾になれ!」
もはや軍隊ではないか。
完全にフルメタルジャケットしてる。
文字だけ見たら虐待ではないか。それでも僕らは笑顔でそれを受け止めるマゾなのだ。
終盤のブートキャンプはmust go on。それは身を削り音楽を全身で受け止めるという行為。身体の痛み(主に翌々日の筋肉痛)と引き換えての代償としての至福の時間。
まさに鞭を打たれた馬のように、僕らは音楽に乗せて心のハイウェイを突っ走るのだ。
段々自分でも何を言っているのか分からなくなってきた。
最近は曲づくりでもドSそのもので"Zombies are standing out"なんて、打たれたことないけど鞭を打たれて「ありがとうございます」と言う気持ちになる心理がよく理解できた。
餌を与えられる雛鳥のように、口を開けて待つ、最高の飴と鞭。
甘美に酔いしれた僕らは求めてしまうのだ。
どうか、どうか僕に鞭をください。
【ライヴレポ】しまなみロマンスポルノ'18~Deep Breath~ネタバレ&セットリスト
【No】英語禁止でポルノグラフィティを紹介する【English】
「ポルノグラフィティの魅力は?」と関ジャムスタッフに聞かれたら何て答えよう
フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ【連載】田中泰延のエンタメ新党
フィフティ・シェイズ・ダーカー【連載】田中泰延のエンタメ新党
↑最高です。
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