2018年3月19日月曜日

ポルノ全シングルレビュー 9th「Mugen」





久しぶりにポルノグラフィティのシングルレビューを。

2002の日韓ワールドカップのテーマソングでもあるこの曲。

9thシングル「Mugen」








1. Mugen










2002 FIFAワールドカップ NHK放送テーマソング


ブラスバンド THE THRILLを大々的にフィーチャーした豪華な曲である。

しかしながらそのホーン隊の音色は華々しさよりも、肉体的な力強さを沸き上がらせる効果をもたらしていて、ポルノグラフィティの中でもとても力強く熱い楽曲となっている。
こういった楽曲もポルノグラフィティだからこそ成り立つスタイルの曲ではないだろうか。

タイトルの"Mugen"は「無限」「夢幻」のダブルミーニングになっている。歌詞にも登場するワードであるが、歌詞では夢幻は「ゆめまぼろし」と発音される。

ワールドカップのテーマソングということで、この曲が好きという男はとても多い。ライヴで演奏される際には男のファンの歓声の方が大きく感じるほどである。
そしてイントロの合唱は低音域ということもあるが、男の野太い声が一段と高まる。

歌詞について、サッカーのテーマソングだからといって安直にサッカー関連の言葉を用いないところが、晴一さんらしい。
歌詞ではサッカーはじめ闘いというものの持つ本質を見据えたテーマとなっている。

むせかえるほど熱を帯びて吹く風は
あなたの髪も揺らしてますか?

という歌詞が最後にくる。僕はこのくだりが本当に凄いと思っていて、これって「競技を見ている側の目線」なんですよね。

世の中にはこうしたスポーツのテーマソングは沢山あるけど、選手の目線に立ったものが多い。
そんな中で、そんな選手たちの姿を観戦しているものたちの心を描いた歌詞って意外とないのではないでしょうか。

選手ではなく観戦している視聴者に向けて書かれている、それに気づいてこの曲が更に好きになった。





2. Go Steady Go!




この曲とても好きなんです。

何がって、とにかくシニカルな皮肉を込めながらもとても暖かい目線の歌詞で、胸の芯を温めてくれる。

この曲は未だライヴでまだ聴けていないので、いつか聴きたいなぁと願っている。

"Go Steady Go!"の意味ですが、Go Steadyで意味は「決まった異性と交際する, 恋人同士になる」という意味となる。

「君はよく 白い羽が欲しいと言う~」からの歌詞とか2番の歌詞も晴一らしくてとても良いですよね。
晴一さんお得意の微笑ましいリア充描写。

白い羽が欲しいという君に対して僕は現実的(ただし君をしっかり想っている目線)。では「世界はいつからこんな小さくなってしまったんだ?」って言葉、誰から誰に向けられているか。

それは僕から僕へ向けられてるんですよね。
君に現実を問いかけながらも、そんな空想を広げる君を、現実的な目線で見てしまう自分は羨んでもいるように聞こえる。

人と付き合うこと、その喜びはそれぞれの価値観を用いて同じ方向を向いて歩んでいくことにある。
現実的な僕でも擦りむいた膝を省みず走り出す。それは僕にとって君がいてくれるからだ。

この現実的だけどロマンチストというバランスが、まさにもう新藤晴一という人ではないか。

所謂「セカイ系」というものの中では君と僕だけの世界という視線に立つ。白い羽の描写ってまさにそんな感じがする。それを踏まえると「世界はいつからこんな小さくなってしまったんだ?」という言葉が対極にあって、この言葉はそれに対してのちょっとした皮肉にも見えたり。




3. ビタースイート (LIVE!)




4th LIVE CIRCUIT "Cupid(is painted blind)"からのライヴ音源。この時点では新曲ですね。

"ビタースイート"に関してはアルバム「雲をも掴む民」のリード的な役割をした曲だし、そのツアータイトルにもなるほど重要な曲である。

今あらためて聴くと、昭仁さんが昔の歌い方なので、今の昭仁さんの歌に馴れているとまるで違って聴こえる。

昭仁さんは74ers後くらいから歌い方を変え始めてて、ファンの中でもよく「昔の歌い方のが良かった」という声を聞いたものだ。

だが、当時の歌い方は喉を痛めやすいし、ライブ終盤になると声が辛そうで、ヴォーカリストとしての寿命を縮めかねないものであった。
それはライヴDVD「“BITTER SWEET MUSIC BIZ” LIVE IN BUDOKAN 2002」を見ても明らかだろう。





2~4thツアーは映像作品としてのリリースがないので、音源としても貴重である。


ポルノのパブリックイメージはどうしてもラテンだったりになってしまうけど、こうしたロックバラードも皆聴いて欲しいなぁと切に願う。

余談。ポルノのこの頃に入っているライヴトラックって全部"(LIVE!)"ってが入っているのがなんか可愛いなと思った。



4. Mugen (Orchestra Version)




編曲はハープ奏者で作曲や編曲も手掛けている朝川朋之氏。

"Mugen"自体がとても派手でスケールの大きな楽曲となっているが、こうしてオーケストラアレンジに落とし込めると、また違った壮大さを感じさせてくれる。

管楽器と弦楽器の対比になっていて聴き比べるとも面白いですね。

こちらは云わば、表彰式で掛かって欲しかった曲。掛かって欲しかった……

あらためて考えると、本間さん作曲の曲に朝川さんによるオーケストラアレンジなので、これ程メンバーが関わっていない楽曲はないのではないだろうか。

イヤホンでこじんまりと聴くのではなく、なるべく良いスピーカーでしっかりと音を鳴らして聴きたい。

すごくどうでも良い話なのだが、この曲のイントロを聴くといつも「さけるチーズ」が頭に浮かぶ。







ということで9枚目のシングル「Mugen」のレビューでした。まだ9枚目ということにとても焦りを感じている。



★シングルレビュー


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