2022年7月2日土曜日

ポルノグラフィティ「暁」が約束された神アルバムとなりました





君がどんなに遠い夢を見ても、君自身が可能性を信じる限りそれは手の届くところにある


夢は素晴らしい。

夢とは誰しもに平等に与えられた権利である。

なぜなら、夢ほど自由で無責任な存在はないのだから。

……そんなこと言ってる場合じゃないポルノグラフィティのアルバム「暁」が大変なのである。

本題に入ろう。



アルバム「暁」詳細発表



2022/7/2(土)音楽番組「THE MUSIC DAY」でのポルノグラフィティ出演時間が迫っていた18時。その情報が突如投下された。

ポルノグラフィティのニューアルバム「暁」の詳細発表である。

みんな音楽番組の方に気をとられ、久しぶりに生きたポルノグラフィティを見るためソワソワしているところにアルバムジャケット、アーティスト写真だけでなく、収録曲が全て発表された。
この人たちのスタッフやっていいことと悪いことの境目を平気で超えてくる。

いきなりの情報解禁に、戸惑いながらも情報を追う。

アーティスト写真、カッコいい。

ジャケット、カッコいい。

TRACK LIST、15曲やっぱりボリュームあるな。


……って、おいちょっと待て。


一度タイトルをざっと目を通してから、詞曲などの詳細を見ていった。

「作詞:新藤晴一」率、今回高いなと追っていく。というかタイトルやべーのばかりだな。

そして15曲目"VS"まで見て、我にもどって我を失った。

は?


全曲、作詞:新藤晴一?


いや、何かの間違いだろうと読み返しても「作詞:新藤晴一」或いは「作詞・作曲:新藤晴一」しか出てこない。


どこを切っても「作詞:新藤晴一」の金太郎飴状態なのである。

待って、そんなの禁忌だろ。俺、オーバードーズになるぞ。

全曲「作詞:新藤晴一」、これがいかに尋常じゃないかということを説明させてほしい。


作詞:新藤晴一



「ロマンチスト・エゴイスト」10曲/13曲

「foo?」8曲/12曲

「雲をも掴む民」10曲/13曲

「WORLDILLIA」9曲/14曲(内インスト1曲)

「THUMPχ」8曲/14曲

「m-CABI」10曲/17曲(内インスト2曲)

「PORNO GRAFFITTI」6曲/11曲

「∠TRIGGER」8曲/13曲(内インスト(?)1曲)

「PANORAMA PORNO」7曲/15曲(内インスト1曲)

「RHINOCEROS」10曲※/14曲(内インスト1曲)

「BUTTERFLY EFFECT」7曲/14曲

※"俺たちのセレブレーション"は岡野昭仁との競作


オリジナルアルバムにおける「作詞:新藤晴一」曲は以上の通りである。
ちなみにシングルA面曲は55曲中43曲が新藤晴一作詞である(更にちなみに呑みながら数えたので間違ってたらしょうがない)。

かように、率としては相当高い率を担っているが、それでもオリジナルアルバムには岡野昭仁が作詞をした曲が必ず含まれていた。
※「ロマンチスト・エゴイスト」では本間昭光作詞が2曲

しかし、いくらなんでも全曲なんてことはなかった。シングルであれば、2~4曲なのであったにせよ、これはアルバムなのだ。

たしかにlove up!ページの「この日 この時 この想い…」に匂わせはあった※けども、さ。限度ってものが。
※気になる人はラバッパーになろう

新藤晴一が歌詞を書くたびに数千字書く宿命を負っている僕はどうしたらいいんだ。

これから9曲も増えようとしてるんだぞ。
("メビウス"は書いたといえば書いたけど、歌詞が変わってるかもしれないし)

タイトルなどで気になるポイントと予想はどうせ当たらないので最後に回して、先にもうお一方についても書いておきたい。








岡野昭仁について



さて、作詞: 新藤晴一に対して興奮しすぎて岡野昭仁をなおざりにしているわけではない。

むしろ「岡野昭仁の歌詞がない」という事実こそがアルバム「暁」にとって、最も恐ろしいポイントなのだ。

岡野昭仁はコロナ禍以降、ここまで「歌を抱えて、歩いていく」プロジェクトとして配信番組「DISPATCHERS」をはじめ、改めて自身の"歌"を掘り下げていった。

その最新到達地点こそが、King Gnu井口理と共演した"MELODY(prod.by BREIMEN)"である。




年々凄みを増す歌に「この人はどこまで行ってしまうのだろう」と、もはや恐怖にも似た気持ちでいる。

これだけの曲があるので一概には言えないが、

ソロプロジェクトを通して、僕が最も感じたこと、それは。


岡野昭仁の真実は歌の中にあるということだ。


全く意味がわからないと思うので補足する。

「DISPATCHERS」の配信やライヴのイベントで、岡野昭仁は様々な楽曲をカバーしてきた。そのどれもが岡野昭仁で、本当にこの人は唯一無二の存在なのだと思わされた。

当時の記事にも書いたけど、同時に思ったのは岡野昭仁はたとえ他人の言葉であっても、それを誠実な歌にかえて届けることができるということだ。

カバーは元より、母屋のポルノグラフィティにおいても、上のほうに書いたように、ほとんどの楽曲で新藤晴一が歌詞を書いてきた。つまりは、岡野昭仁はほとんどの曲を人が書いた言葉を歌ってきたのだ。

たとえそれであっても、岡野昭仁の声が、歌となって響くとき、それはたしかな想いとメッセージになって僕らの胸を打つ。

だからこそ自身から出た言葉ではそれが強力になって、それはそれで"ワンモアタイム"や"Fade Away"のような、強烈な言葉となって響く。

そんな彼が、今回自分で15曲中10曲も作曲を担いながら、すべての曲を新藤晴一の言葉に託したのだ。

それは、ポルノグラフィティを支えてきた新藤晴一への言葉の信頼であると同時に、岡野昭仁自身が言葉ではなく"歌"で全てを伝えるという意志表示に思えて仕方ないのだ。

歌を抱えて、歩いていくと決意した1人のヴォーカリストが、その経験すべてを詰め込んだ15曲。

こんなの、刺さらないわけがないではないか。

この人は、本当にそういうことをする人だから。



収録曲について



いくらなんでもタイトルとクレジットしか発表されてないので深掘りはしようがないし、どうせ発売されたら死ぬほどするから、所感として記録を残しておきたい。


1. 暁
作詞: 新藤晴一 作曲: 岡野昭仁, tasuku
編曲: tasuku, PORNOGRAFFITTI

アルバムのタイトルトラックがオープニングを飾る。
注目ポイントは編曲だけでなく作曲にもtasukuが入っていることだろう。メンバー2人以外の作曲クレジットされるのは"EXIT"以来だろうか。

tasukuが今のポルノグラフィティにとって、欠かせない存在になってることも含め、もしかしたらアルバムのリードトラックにも成りうる曲なのかもしれない。

タイトルだけであれば、やはり"IT'S A NEW ERA"のような決意のような曲になるのだろうか。

また、"暁"という存在がツアーでどうなるかという点も注目だ。


4. 悪霊少女
作詞・作曲: 新藤晴一
編曲: 江口 亮, PORNOGRAFFITTI
Strings Arrangement:江口 亮, 友野美里

タイトルから話題沸騰の"悪霊少女"。アーバンギャルドとか相対性理論あたりにありそうな曲名だ。あとどうしてもナンバーガールの"透明少女"も浮かんでしまう。

この後の曲が"Zombies are standing out"ということで、僕としては何この真夏のホラー祭り最高、みたいな気分なのだけど、本当にどういう曲になっているのか。

なんせ、編曲が"破壊者"江口亮("THE DAY"、"電光石火"、"9.9㎡"など)である。どう考えても一筋縄でいかせる気がない。


6. ナンバー
作詞: 新藤晴一 作曲: 岡野昭仁
編曲: トオミヨウ, PORNOGRAFFITTI 

 8. メビウス
作詞: 新藤晴一 作曲: 岡野昭仁
編曲: tasuku, PORNOGRAFFITTI

ひとつ飛ばしてしまうが、この2曲はまとめてよいだろう。

ツアー「続・ポルノグラフィティ」において、ポルノグラフィティの未来を見せるために選ばれた曲たち。

映像作品では(仮)が付いていたけど、晴れてそのままのタイトルになったようだ。といっても"LiAR"などでもあったように、歌詞がまた変化している可能性があるので注目したい。

アルバムのインタビューとかあったら"メビウス"の歌詞の真意語ってほしい、と思いながらもこのまま謎のままでもいい、そう思えるようにもなってきた。


7. バトロワ・ゲームズ
作詞: 新藤晴一 作曲: 岡野昭仁, トオミヨウ
編曲: トオミヨウ, PORNOGRAFFITTI

"暁"に続き、こちらでも編曲者が作曲にも関わっている。しかも今回はトオミヨウである。
それでタイトルが"バトロワ・ゲームズ"、絶対大変なことになってる。

ちょっと今のところは何とも言いがたいのだけど、岡野昭仁が"ソーシャル ESCAPE"とか"Fade Away"とかで書いたような感情を新藤晴一が書いたら面白いなと思う。

新藤晴一としては"2012Spark"とか"170828-29"みたいな感じで時代を切り取ることもあるので、そういう方向かなと予想している。
といいながら、僕の予想はいつも外れるので全く違う角度の曲になるだろうから油断できない。


9. You are my Queen
作詞・作曲: 新藤晴一
編曲: tasuku, PORNOGRAFFITTI

本気で方向性が想像つかない。
新藤晴一はしばしばストレートなロックナンバーをアルバムやカップリングで書いてきているので、今回のアルバムではこれがその枠かなと思った。

かといってロンドン行っていたのもあって、QueenがあのQueenで、思いっきりブリティッシュなアレンジになってる可能性もある。
歌詞としては"Part time love affair"みたいな雰囲気になるのだろうか。そしたらもはやSMみたいな世界観になるけど。


12. クラウド
作詞・作曲: 新藤晴一
編曲: 宗本康兵, PORNOGRAFFITTI

編曲が宗本康兵、今回のアルバムでは唯一のアレンジ曲。

ということで新藤晴一がnoteで

「僕が『こんなふうに歌ってほしい』とリクエストした時に、岡野くんが『できればいいけど、この曲は音域が広いから』とトライしてくれながらも難しそうでした。」

と書いた曲がこの"クラウド"であることが高いという説が有力です。
※これ無料部分でよかった

曲名の"クラウド"が、曇りみたいな感情を示すのか、PC用語のことなのか、はたまたFF7の主人公かな?など可能性が広いため、まだ内容は想像つかない。

個人的にはやはりテクノロジーと時代を切り取る作家性としてクラウドと人類みたいなの描いてほしいなと思う。


13. ジルダ
作詞: 新藤晴一 作曲: 岡野昭仁
編曲: tasuku, PORNOGRAFFITTI

タイトルでニヤリとしたラバッパーも多いことだろう。何かわからない人は、やはりラバッパーになろう。

おそらく人名なのかというタイトルということで、ある程度フィクション性の高い物語な曲なのかと思う。

"ライラ"の時もタイトルからそんな想像したけど、実物があんなにライララライライしてると思わなかったので、ちょっと予想の範疇がつかない。


14. 証言
作詞: 新藤晴一 作曲: 岡野昭仁
編曲: 江口 亮, PORNOGRAFFITTI
Strings Arrangement: 江口 亮, 友野美里

段々投げやりになったきたけど、編曲が江口亮なのでこれもヤバそうということ以外、全く想像がつかない。

「続・ポルノグラフィティ」で"鉄槌"をやったこともあって、なんか裁判シリーズでもするのかと思えた。
けど新藤晴一の感じだと、また違った方向性になりそうなので、もう身を任せる。


こうした曲たちが、新たにポルノグラフィティの歴史に加わろうとしている。

そして、忘れてはならない。

このアルバムには、

"カメレオン・レンズ"
"ブレス"
"Zombies are standing out"
"フラワー"
"VS"
"テーマソング"

が入るのだ。

これ人類が手を出してはいけない領域に踏み込んでないか。

"暁"に始まり、2曲目に"カメレオン・レンズ"が続いて、"VS"でアルバムが終わるというのも、なんかもう胸が熱くなる。熱中症じゃねえかな。


かくして、"今"のポルノグラフィティもとい岡野昭仁と新藤晴一が詰まったアルバム「暁」が、神アルバムでないわけがない。

過度な期待をしてもいけないとはわかっていても。


君がどんなに遠い夢を見ても、君自身が可能性を信じる限りそれは手の届くところにある
-- ヘルマン・ヘッセ

ちょっとくらい、そんな夢を見てもいいではないか。


夢まで、あと1ヶ月。


【アルバム「暁」特集】

1. ポルノ"暁"初オンエア感想・歌詞解釈






8. ポルノグラフィティ「暁」が約束された神アルバムとなりました



14. ポルノ"証言"感想・新藤晴一の歌詞"らしさ”とは



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