AmazonのCMで○○だったけど△△を買ったらとても喜んで貰えましたというテイストのものが流れている。
たとえば小麦アレルギーの子にグルテンフリーの米粉のパンを作ってあげたら喜んでくれた、というように。
素晴らしい、大変素晴らしい。
レビューとは本来こうあるべきで、ユーザーとしてその商品を手にしたことで得たものを書くべきである。
しかしながら世の中には、本当に役立つレビューは少ない。
少なくとも食べログの書いてることが為になったことはないし、件のAmazonのレビューも現実では「配達で箱に傷がついていたので☆1つです」みたいなのばかりである。
ましてや「ギター買いました!新藤晴一のせいでギターをこんなに買ってしまった。人生を壊したのはお前だ。ありがとう」みたいなものは愚の骨頂、大痴なことである。もちろん僕のことだ。
ということで、僕もそんなレビューを書きたいと思い、ポルノグラフィティの楽曲でやってみようと思い立った。書く内容は全てもちろんフィクションなので、それを踏まえて読んでいただきたい。
アポロ
父が「アポロが月に行った時は凄かったんだ」と言いました。それは私の生まれるずっとずっと前の話。私にはそれがわからないけど、変わらない人の愛は知っている。父がくれた愛を、今は私が娘にあげています。そんな気持ちをアポロは思い出させてくれました。
ヒトリノ夜
中身よりも話題が先行するような音楽が時代を席巻する。そうした時に僕は音楽とは何か、自分に問いかけながら、自分の音楽を追求している。しかしヒットチャートに躍り出たこの人たちが、メジャーという舞台で「100万人のために唄われたラブソングなんかに」と唄ってくれた。僕は、まだやれる。そう思えた。
ミュージック・アワー
夏が嫌いだった。ただ暑いだけで、何もやる気が出ない。けど、この曲を聞いてなぜ夏が暑いのかわかった。私は気づいていたのに、気づかぬフリをしていたみたい。夏が暑いのは君がいるから、そして何もできないのは君を想ってばかりいるから。
サウダージ
あんなに好きだった彼が、あんなにキライになるなんて。好きだった仕草もすべてイヤになって、ただ泣いた。けど、サウダージを聞いて気づかされた。ホントにキライだったものは、そう思って自分を慰めてる自分自身なんだと。ちっとも大丈夫なんかじゃない、忘れられないほど君を想ってた。
サボテン
宅配の方が雨の中届けてくれました。君がいなくなって広くなった部屋に、雨の音と、この曲が寂しく響きました。部屋と心の隙間を埋めてくれるように、雨が地面に染み込むように、僕の心も少し前に向けて歩き始めることができました。
アゲハ蝶
人生が旅であるならば、僕らは皆、旅人なのだ。
思春期に意味なく自分を探すなんて旅に出なくても、産まれた瞬間から僕らは自分を探す旅に出ている。いや、そんなの幻想で、どこを探しても自分なんていやしない。そこにあるのは、経験を重ねた自分の姿。
この曲と出逢ってすべてが変わった。歌詞の旅人があなたに出逢って、世界が変わったように。たった1つの音楽が僕の人生を変えてしまったのだ。しかし、世の中にはそんなことばかりではないか。席がたまたま隣だった人と生涯の友達になったり、たまたまメールをした人が大切な人になったり。何気ないことに世界のすべてがある。
あなたを想うこと、身を捧げるほどの恋は愚かだろうか。端から見れば戯曲とさえ呼べない、ありきたりなストーリーでも、誰もが舞台に立っていて、そこでがむしゃらに生きる人こそ輝くのではないだろうか。ただ立って傍観してるだけの役者は、何も動けないのだから。
そのヴォーカルは歯切れが良くて、こんなに言葉が詰まったメロディを鮮やかに唄う。この曲と出逢って17年以上、僕は今でも聴くたび、心が震えてしまう。
自分は探すものではない。自分は初めからそこにいて、たくさんの自問自答と、出逢う人たちによって創られる。アゲハ蝶と出逢わなければ、僕の人生はどれだけつまらなくなっていただろう。
これからこの曲に出逢える人が羨ましい。僕はもうこの衝撃を体験してしまったから。☆5つです。
ということで、AmazonのCM風にポルノグラフィティの曲を紹介してみた。フィクションという割りに最後の人を僕はよく知っている気がする。
レビューとはなんだろう。
直訳すれば評論や論評となる。
ものの本によれば評論とは「物事のよしあし・優劣・価値などについて論ずること。また、その文章。」であるという。
論とはつまり「物事の道理」 である。
道理とは「正しき道」。
真に正しき道を選べる人間に、ワタシはなりたい。
別に書いたレビューはこちら。
ポルノ全シングルレビュー 1st「アポロ」
ポルノ全シングルレビュー 2nd「ヒトリノ夜」
ポルノ全シングルレビュー 3rd「ミュージック・アワー」
ポルノ全シングルレビュー 4th「サウダージ」
ポルノ全シングルレビュー 5th「サボテン」
ポルノ全シングルレビュー 6th「アゲハ蝶」
今までの人生でポルノグラフィティに費やした金額を算出してみたら血の気が引いた
ポルノグラフィティを大切な人へオススメしたい人へ プレイリスト案
「ポルノグラフィティの魅力は?」と関ジャムスタッフに聞かれたら何て答えよう
SVB東京で新藤晴一考案オリジナルビール「THE BAY」を呑んだのでレポする
ツイート
0 件のコメント:
コメントを投稿